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目指せSランク
失意のうちに
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ニラダの発言を皮切りに自分の父親、そしてドットの事で怒り狂うゲン、そのゲンの怒りの発言はとどまる事を知らずに、更にニラダに対して放たれる。
「大体、お前はドットから俺を嫌っていたのは聞いていなかったのか⁉もし聞いていたとしたら、何でわざわざ俺の所に来たんだ!そうまでして強い剣が欲しかったのか!」
「……確かにドットおじさんは昔はあなたの才能に嫉妬していたようです、アビジンという扱いの難しい金属をあなたは使いこなせ、いやきっとアビジンに限らずあなたの鍛冶師としての腕前そのものにも……」
「そこまで思っていながらなんで来たんだ!」
「ただ、それでも自分のそういった感情を乗り越えることができたからあなたを俺に紹介したんだと思います」
ニラダのドットに対する発言に対し、あきれたようにゲンは言葉を返す。
「はん!そんなのあいつの自己満足で俺の事は少しも考えていないじゃねえか、親父といいドットといい、武器を作っているくせに変な理想ばかり追いかけてやがる」
「だけど、それがあなたのお父さんや、おじさんが武器を作る理由になっていたんだと思います、その気持ちを冒険者に託して」
「冒険者か……さっきのてめえ、魔王軍の幹部を倒して人々が安心するようにしたいと言ったが、お前らはただ強い魔物を狩ってランクとやらを上げたいだけだろう!」
「……!」
「ランクが上がれば手に入らない物はない!結局きれいごとを言ってもお前ら冒険者は尽きねえ欲を追い求めているだけだ!」
ニラダの発言をきれいごととと切り捨て、ニラダや冒険者を非難するような発言に対し、ミヨモがゲンに対し反論の言葉をぶつける。
「待ってください!ニラダ君がSランクを目指しているのはお師匠さんに……」
「止めろミヨモ!」
「ニラダ君……?」
「この人に話す事はない……ゲンさん、お邪魔しました……」
「やっと帰る気になったか、おお、とっとと帰れ!」
そのままニラダは無言で工房をあとにし、慌ててミヨモも追いかけ、ジャンも一緒に工房を出るとティアがゲンたちに対して謝罪と挨拶をする。
「ご迷惑おかけして申し訳ありませんでした、失礼しました」
ティアも去っていき、工房からニラダ達は姿を消すとゲンの弟子であるカールがゲンに声をかける。
「親方いいんですか?僕にはあの子は……」
「いいんだよ!それからカール、次はちゃんと冒険者かどうかを見極めてから工房に入れろ!」
「は、はい!」
頑なに冒険者を拒否するゲン、ニラダはこのままあきらめてしまうのか?
「大体、お前はドットから俺を嫌っていたのは聞いていなかったのか⁉もし聞いていたとしたら、何でわざわざ俺の所に来たんだ!そうまでして強い剣が欲しかったのか!」
「……確かにドットおじさんは昔はあなたの才能に嫉妬していたようです、アビジンという扱いの難しい金属をあなたは使いこなせ、いやきっとアビジンに限らずあなたの鍛冶師としての腕前そのものにも……」
「そこまで思っていながらなんで来たんだ!」
「ただ、それでも自分のそういった感情を乗り越えることができたからあなたを俺に紹介したんだと思います」
ニラダのドットに対する発言に対し、あきれたようにゲンは言葉を返す。
「はん!そんなのあいつの自己満足で俺の事は少しも考えていないじゃねえか、親父といいドットといい、武器を作っているくせに変な理想ばかり追いかけてやがる」
「だけど、それがあなたのお父さんや、おじさんが武器を作る理由になっていたんだと思います、その気持ちを冒険者に託して」
「冒険者か……さっきのてめえ、魔王軍の幹部を倒して人々が安心するようにしたいと言ったが、お前らはただ強い魔物を狩ってランクとやらを上げたいだけだろう!」
「……!」
「ランクが上がれば手に入らない物はない!結局きれいごとを言ってもお前ら冒険者は尽きねえ欲を追い求めているだけだ!」
ニラダの発言をきれいごととと切り捨て、ニラダや冒険者を非難するような発言に対し、ミヨモがゲンに対し反論の言葉をぶつける。
「待ってください!ニラダ君がSランクを目指しているのはお師匠さんに……」
「止めろミヨモ!」
「ニラダ君……?」
「この人に話す事はない……ゲンさん、お邪魔しました……」
「やっと帰る気になったか、おお、とっとと帰れ!」
そのままニラダは無言で工房をあとにし、慌ててミヨモも追いかけ、ジャンも一緒に工房を出るとティアがゲンたちに対して謝罪と挨拶をする。
「ご迷惑おかけして申し訳ありませんでした、失礼しました」
ティアも去っていき、工房からニラダ達は姿を消すとゲンの弟子であるカールがゲンに声をかける。
「親方いいんですか?僕にはあの子は……」
「いいんだよ!それからカール、次はちゃんと冒険者かどうかを見極めてから工房に入れろ!」
「は、はい!」
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