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パーティーランクを上げろ

移動中に

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 自分達の意見が通らない中、悔しい思いをするニラダ達であったが、改めて自分達の実力を他のパーティーに示そうと強い決意をして馬車に乗り込む。

 先程の話し合いで食料用の馬車を囲みながら移動する事が決まったので、前を2台の馬車、1台は、ロナウドやリンダ達であり、もう1台はジャンの交渉で加入を決めたパーティーだ。

 食料運搬馬車の両脇をケン達のパーティーが右側、ジャンの交渉で加わったパーティーが左側を守り、後方をニラダ達『成長しあう者達』が守る事となり、この陣形に組むとデグの村を目指し進行を開始した。

 移動中の馬車の中で先程のニラダの発言が気になり、思わずジャンが尋ねる。

「しかしよニラダ、実力を示すってのはようは魔物と戦うんだろう、魔石やアイテムを渡す約束はしているし、俺達がどこまで戦いに関わりゃあいいんだ?」
「リンダさんのパーティーはわざわざ最前列に配置しているから魔物と戦って戦利品を得ようととても躍起になっているな、もう1つのパーティーにどんな話をつけているか」
「リンダさんだけでなく、あのロナウドっていうリーダーもかなり好戦的な性格をしているし、パーティー全体がそういう雰囲気なのね」
「うーん、そうするとよほど自分達がやられそうだとならない限り、手出しは断られそうだな」

 ロナウドやリンダのパーティーは冒険者パーティーの中でも好戦的な者が多く、おそらく簡単に手出しすると断られる事が目に見えた。

「ねえ、あまりティアさんの先輩がいるパーティーを悪く言いたくはないけど、色々私達の意見を封じて、自分達だけでクエスト中に得られるものを独占しようとしているみたいな感じがする」
「そうね、だけどこのクエストに参加しているパーティーじゃ、一番実績があるし、何もなくても私達が得た貴重な素材を得られるのもあの人達にとってはおいしいクエストになるのかもしれないわ」

 ティアとミヨモの話を聞いて、ニラダは言葉を発する。

「俺達が戦わざるを得ないとすればやはり後方からの襲撃、そして空からの襲撃だ」
「後方はともかく、空からの魔物か、あちらさんは気にしていなさそうだが、どうしてお前はそこまで空からの魔物の襲撃を主張するんだ?」
「山には飛行系の魔物が生息しやすいのは本来冒険者にとっては常識のはず、多分他のパーティーとの必要以上な連携を嫌って、気にしないようなそぶりを見せたんだろう」
「そうなのか、しかし今のままじゃどうやって空から食料用の馬車を守るんだ?」

 空からの襲撃にどう備えるか?このクエストの肝になる部分の疑問にニラダは?
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