上 下
60 / 192
パーティーランクを上げろ

派生スキル

しおりを挟む
初の4人クエストを達成したニラダ達『成長しあう者達』はいつにも増して喜びを大いに表していた。そしてティアはニラダにスキル鑑定を受けるかどうかを確認し、ニラダはスキル鑑定を受ける事とし、再度受付に並び、受付嬢にスキル鑑定を受けたいという希望を伝える。

「すいません、もしかしたら新しいスキルを身に付けているかもしれないしスキル鑑定を受けさせてもらってもいいですか?」
「よろしいですが、ご希望人数はいかがなさいますか?」

 受付嬢の確認を聞いて、一度仲間達の方を見るが仲間達の反応を見てから返答をする。

「ニラダ1人でお願いします」
「かしこまりました、それではあちらのスキル鑑定室の前でお待ちください」

 受付嬢にスキル鑑定室を指定されるとニラダは先に仲間に一言告げる。

「それじゃあ行ってくる」
「うん、私達ここで待っているから」
「スキルは分からないけど、あなたが強くなっている事は確かだし、気負い過ぎないでね」
「早く済ませて、なんか食いに行こうぜ」

 仲間達の返答を聞いてからニラダは指定された鑑定室前で呼ばれるのを今か今かと待ち、遂に呼ばれる瞬間が訪れるのであった。

「入りな」

 どこかで聞いた事のある声だと思いながらもニラダはスキル鑑定室に入室し、声の主に話しかけられる。

「また会ったね」
「あなたはタニア様⁉」

 今回のスキル鑑定士も以前ニラダのユニークスキルである超自力強化者ハイ・セルフ・バッファーを鑑定してその効力をニラダに伝えたタニアであり、更にタニアは話を続ける。

「まさかあんたにとっては2回続けてあたしと縁があるとはね、前世じゃ恋人か夫婦だったかもね」
「ははは、今回もよろしくお願いします」
「ふっ、能力鑑定アビリティジャッジ!」

 タニアがスキル名を叫び、しばらくすると前回同様ロッドを持っていない左手に紙が生成されていき、完全に具現化するとタニアが読み、内容をニラダに鑑定結果を伝える。

「あんたはどうやらユニークスキルの超自力強化者ハイ・セルフ・バッファーの複数回使用により新しい派生スキルを得ていたようだね」
「派生スキル?スキルを一定回数使用することで得られるスキルの事ですか?」
「そうだね、当然単に補助魔法を使って身体能力を上げても得られるわけじゃないから、相当この短期間で実戦を重ねたようだね」
「それでどんなスキルなんですか?」
「自分の目で確認しな」

 タニアより鑑定結果が書いてある紙を渡されニラダはその内容に驚愕する。

『派生スキル:強化を重ねし者サムアップバッファー超自力強化者ハイ・セルフ・バッファーを複数回使用する事で得られるスキル。効力:補助魔法をかけた状態で戦闘を行う事で、魔法解除後、補助魔法の効力の約半分、身体能力が向上する。ただし1度発動すると3日間はスキルの発動させる事ができない』

 更なる自己強化スキルを得たニラダ、更に彼の活躍が期待できる瞬間だ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。 その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。 代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。 それを見た柊茜は 「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」 【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。 追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん….... 主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります

古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。 一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。 一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。 どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。 ※他サイト様でも掲載しております。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います

騙道みりあ
ファンタジー
 魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。  その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。  仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。  なので、全員殺すことにした。  1話完結ですが、続編も考えています。

(完結)足手まといだと言われパーティーをクビになった補助魔法師だけど、足手まといになった覚えは無い!

ちゃむふー
ファンタジー
今までこのパーティーで上手くやってきたと思っていた。 なのに突然のパーティークビ宣言!! 確かに俺は直接の攻撃タイプでは無い。 補助魔法師だ。 俺のお陰で皆の攻撃力防御力回復力は約3倍にはなっていた筈だ。 足手まといだから今日でパーティーはクビ?? そんな理由認められない!!! 俺がいなくなったら攻撃力も防御力も回復力も3分の1になるからな?? 分かってるのか? 俺を追い出した事、絶対後悔するからな!!! ファンタジー初心者です。 温かい目で見てください(*'▽'*) 一万文字以下の短編の予定です!

隠れジョブ【自然の支配者】で脱ボッチな異世界生活

破滅
ファンタジー
総合ランキング3位 ファンタジー2位 HOT1位になりました! そして、お気に入りが4000を突破致しました! 表紙を書いてくれた方ぴっぴさん↓ https://touch.pixiv.net/member.php?id=1922055 みなさんはボッチの辛さを知っているだろうか、ボッチとは友達のいない社会的に地位の低い存在のことである。 そう、この物語の主人公 神崎 翔は高校生ボッチである。 そんなボッチでクラスに居場所のない主人公はある日「はぁ、こんな毎日ならいっその事異世界にいってしまいたい」と思ったことがキッカケで異世界にクラス転移してしまうのだが…そこで自分に与えられたジョブは【自然の支配者】というものでとてつもないチートだった。 そしてそんなボッチだった主人公の改生活が始まる! おまけと設定についてはときどき更新するのでたまにチェックしてみてください!

ゴミアイテムを変換して無限レベルアップ!

桜井正宗
ファンタジー
 辺境の村出身のレイジは文字通り、ゴミ製造スキルしか持っておらず馬鹿にされていた。少しでも強くなろうと帝国兵に志願。お前のような無能は雑兵なら雇ってやると言われ、レイジは日々努力した。  そんな努力もついに報われる日が。  ゴミ製造スキルが【経験値製造スキル】となっていたのだ。  日々、優秀な帝国兵が倒したモンスターのドロップアイテムを廃棄所に捨てていく。それを拾って【経験値クリスタル】へ変換して経験値を獲得。レベルアップ出来る事を知ったレイジは、この漁夫の利を使い、一気にレベルアップしていく。  仲間に加えた聖女とメイドと共にレベルを上げていくと、経験値テーブルすら操れるようになっていた。その力を使い、やがてレイジは帝国最強の皇剣となり、王の座につく――。 ※HOTランキング1位ありがとうございます! ※ファンタジー7位ありがとうございます!

処理中です...