上 下
33 / 192
冒険者デビュー

新しい装備

しおりを挟む
ニラダを中心に『成長しあう者達』のパーティーが結成されてから数日が経ち、ニラダはミヨモとティアを連れてドットの工房を訪れていた。

「おはよう、ドットおじさん」
「おお、ニラダか、ん?その可愛い女の子達は?」
「紹介するよ、今俺と一緒にパーティーを組んでくれている子達だよ」

 ニラダにパーティーメンバーとして紹介されたミヨモとティアは順番にドットに挨拶をする。

「あ、初めまして、私は魔法使いのミヨモです。ニラダ君にはいつもお世話になっています」
「聖職者として修行中ではありますがヒーラーとして冒険者をしているティアと申します。ニラダ殿のパーティーに加えていただき助かっております」
「かあ、ニラダが女の子を連れて俺の所に来るとはな、なんか感慨深いな」
「おじさん、そういうのやめなよ、2人共困ってるだろ。あ、ところで頼んでいたものはできた?」

 ニラダがドットの発言でミヨモ達が若干戸惑っているのを察して、頼んでいたものの確認に話を転換するとドットも思い出したかのように動く。

「おお、そうだったな、ちょっと待ってろ」

 ニラダに促されてドットはニラダに頼まれていたものを探し、見つけるとニラダに渡す。

「あった、あった、胸当てだ、着けてみるか?」
「うん」

 ドットの勧めでニラダはローブの上から胸当てを装着し、その感想を述べる。

「うん、悪くない、問題は実戦でどこまで使えるかだな」
「言ってもお前の補助魔法ならかなり防御力が高まるし、大丈夫とは思うんだけどな」
「物理防御は高くても毒等の耐性はないし、少しでもそういったものを避けられるならそれに越したことはないな」

 ニラダは少しでも毒等が通りにくいような装備が必要と考えており、装着後、ミヨモ達に確認をする。

「しかし、本当に俺だけでいいのか?2人の分も固い装備を頼んでも良かったんだけどな」
「私達はやっぱり魔力を高めるような装備の方がいいと思うし」
「あなたのように速度強化できないし、重ね着も避けた方がいいと思うの」
「そうか、お金貯めて耐性付き装備を買わないとな」

 ニラダ達が話をしていると1人の男が気を落としながらドットの工房へと赴いていた。

「おお、今日はどうした武器の修理か、だが前に修理したばっかじゃねえか」
「いや、盗まれたから新しいのを作ってもらおうと……」
「盗まれただあ⁉一体何があった」
「俺としたことがまさかあんな奴らにやられるなんて……」

 男の言うあんな奴ら、その存在にニラダ達も関わっていく事となる。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

俺、悪役騎士団長に転生する。

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:6,574pt お気に入り:2,526

異世界ライフは山あり谷あり

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:1,136pt お気に入り:1,549

ジャンクフードと俺物語

エッセイ・ノンフィクション / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:4

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:12,539pt お気に入り:333

飯屋のせがれ、魔術師になる。

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:71pt お気に入り:91

処理中です...