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異世界で仲間が増えました

新しい日々

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 メルが俺達に協力するという話を聞き、ミミは俺に時々は魔法の練習の為の休みを欲しいと懇願してきた。もちろん言ってさえくれれば休みは考える事を告げるとミミはどこかホッとした表情で食事の続きを再開した。

 気丈に振舞って、俺のプレゼンが通った事を喜んでくれてはいたけど、今日の午前の事をずっと1日引きずっていたんだな。

 でもミミ自身がその悩みを俺達に打ち明けて自分から休みを欲しいと言ってくれた事は嬉しいな。それって俺達の事を信頼するって事だからな。

 ミミの心のつっかえが取れてみんなも和やかな雰囲気になり、お祝いの会は本来のお店の閉店時間まで続いた。

 その時間になるとギベルト、ミーザが帰っていき、メルはお店の片づけを始めようとし、ミミが声をかける。

「メルさん、私もお手伝いしますよ」
「いいって、そんなに気を遣わなくても、ここは私の店なんだから」
「でも明日もお店をやられるんですよね、私達の為にここまでしてくださったんですから少しはお手伝いさせてください」
「……、じゃあお皿を洗うのだけお願いするわ、鍋とかは私が洗うから置いといてくれていいから」

 ミミの強いお願いにメルも折れたか、おっとミミばかりに働かせてはダメだな。

「メル、俺も何か手伝おうか?」
「ユーイチ君まで、そうね、じゃあテーブルを拭いてくれる」
「分かった」

 メルの言葉を聞いて、俺はテーブルを拭き始めるとメルが俺に対して言葉をかける。

「なんか不思議ね」
「何がだ?」
「最初はこの街でとりあえず料理の店ができればいいと思っていたの、そしたらいろんな事でてんやわんやで」
「ほとんど、それは俺が原因だと思うが迷惑だったか?」

 もし何もなければとりあえずメルは普通に料理のお店をやっていて俺達とこういう関わり方はしていなかったと思うし、メルにとっても少し慌ただしかっただろうから思わず迷惑か聞いたがメルの答えは違うものだった。

「ううん、あなた達と会えた事でまたお父ちゃんとの事を思い出したし、明日から始まる新しい日々が不安もあるけど楽しみでもあるわ」
「まあ、明日いきなり頼むことはないと思うけどな」
「そうじゃなくて気持ちの問題、いつからサンプルメニュー作りをやるかは別にしても明日からの私はユーイチ君達と同じ目標に向かっていくんだから」
「そいつは楽しみだな、頼りにさせてもらうぞ」

 その言葉を聞いたメルは少し嬉しそうな顔で俺にもう1つしたい事を打ち明けてくれた。

「これからお店やリハビリの為の料理作りが上手く軌道に乗ったら、お母ちゃんをこの街に呼んでまた一緒に暮らしたいと思っているの、それが私個人の目標よ」
「そうなのか、俺達も微力ながら応援するよ」

 メルにはメルの、そして俺達それぞれにも目標がある。それを助け合える関係を続けていきたいな。
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