208 / 273
異世界で仲間が増えました
シンプルな挨拶
しおりを挟む
メルのお店を訪れ、俺のプレゼン結果を報告するとメルも喜んでくれて、料理の仕上げをし、大きなチキンローストが俺達のテーブルに置かれた。
料理をメルがテーブルに置くと、なんとメルが乾杯の挨拶をしてくると申し出てくれた。
なんか言いたい事があるのかなと思ったので、俺も任せる事を告げた。
「まあ、それなら任せたよ」
「ありがとう、そうだ飲み物をまだ出していなかったから用意するわね」
そう言って、メルは一旦奥に引っ込んで飲み物を持ってきて、俺達にまず確認をする。
「えっと、ユーイチ君とギベルト君はお酒を飲んで、ミミちゃんとミーザちゃんは飲まないのよね?」
「そうだな、ん?メル、アイスティーをグラスに注いでいるけど酒は飲まないのか?」
「私はまだ、みんなに料理を用意しなくちゃいけないからね、さ、そろそろ乾杯しましょ」
そう言うとメルは一瞬息をのみこんで、乾杯の挨拶を開始する。
「ええっと、まずはユーイチ・ミヤシタ様とミヤシタ・リハビリ・クリニックの皆様、新しいお仕事おめでとうございます。そして私もその仲間に入れてくださりありがとうございます。乾杯!」
「かんぱーい!」
おお、シンプルな挨拶だが的確に伝えたい事だけを伝えている。
メルの挨拶に感心しながらも俺達も互いに乾杯してまずは飲み物を飲むと早速ギベルトが声をあげる。
「はーーー!やっぱり今日はめでてえし酒がうめえな!」
「ギベルトならいつ飲んでも美味しいんでしょ」
「何言ってんだミーザ、酒ってのはな気分次第で楽しみ方が変わるもんなんだぜ」
「そういうもんなのかなあ」
まあギベルトの言うように酒の楽しみ方は気分次第っていうのは少し分かるな。今日のようにおめでたい事があれば味は美味しく感じるし。
嫌な事があると飲んで酔って気分を流すというやり方もある。
まあ、いずれにしても身体の事を考えたらほどほどがいいんだけどな。かくいう俺も酒の失敗でこの世界に転移してきたからあまり偉そうには言えないんだけどな。
いろいろと考えているとミミが俺に声をかけてきた。
「ユーイチ様、改めておめでとうございます。メルさんも嬉しそうでしたね」
「ああ、メルは料理を提供する事で人を喜ばせたいとも話していたからな」
「リハビリ用のメニューを作るのもメルさんにとってはお店をやるのと意味は変わらないという事ですか?」
「まあ、それは本人に聞いてみるといいさ、今は料理が十分あるしメルもテーブルに呼んでみるか」
ここはメルの店だけど、一度中断してゆっくり話すのもいいな。今日の俺達はお客さんというよりは新しい仲間としてここに来ているからな。
料理をメルがテーブルに置くと、なんとメルが乾杯の挨拶をしてくると申し出てくれた。
なんか言いたい事があるのかなと思ったので、俺も任せる事を告げた。
「まあ、それなら任せたよ」
「ありがとう、そうだ飲み物をまだ出していなかったから用意するわね」
そう言って、メルは一旦奥に引っ込んで飲み物を持ってきて、俺達にまず確認をする。
「えっと、ユーイチ君とギベルト君はお酒を飲んで、ミミちゃんとミーザちゃんは飲まないのよね?」
「そうだな、ん?メル、アイスティーをグラスに注いでいるけど酒は飲まないのか?」
「私はまだ、みんなに料理を用意しなくちゃいけないからね、さ、そろそろ乾杯しましょ」
そう言うとメルは一瞬息をのみこんで、乾杯の挨拶を開始する。
「ええっと、まずはユーイチ・ミヤシタ様とミヤシタ・リハビリ・クリニックの皆様、新しいお仕事おめでとうございます。そして私もその仲間に入れてくださりありがとうございます。乾杯!」
「かんぱーい!」
おお、シンプルな挨拶だが的確に伝えたい事だけを伝えている。
メルの挨拶に感心しながらも俺達も互いに乾杯してまずは飲み物を飲むと早速ギベルトが声をあげる。
「はーーー!やっぱり今日はめでてえし酒がうめえな!」
「ギベルトならいつ飲んでも美味しいんでしょ」
「何言ってんだミーザ、酒ってのはな気分次第で楽しみ方が変わるもんなんだぜ」
「そういうもんなのかなあ」
まあギベルトの言うように酒の楽しみ方は気分次第っていうのは少し分かるな。今日のようにおめでたい事があれば味は美味しく感じるし。
嫌な事があると飲んで酔って気分を流すというやり方もある。
まあ、いずれにしても身体の事を考えたらほどほどがいいんだけどな。かくいう俺も酒の失敗でこの世界に転移してきたからあまり偉そうには言えないんだけどな。
いろいろと考えているとミミが俺に声をかけてきた。
「ユーイチ様、改めておめでとうございます。メルさんも嬉しそうでしたね」
「ああ、メルは料理を提供する事で人を喜ばせたいとも話していたからな」
「リハビリ用のメニューを作るのもメルさんにとってはお店をやるのと意味は変わらないという事ですか?」
「まあ、それは本人に聞いてみるといいさ、今は料理が十分あるしメルもテーブルに呼んでみるか」
ここはメルの店だけど、一度中断してゆっくり話すのもいいな。今日の俺達はお客さんというよりは新しい仲間としてここに来ているからな。
0
お気に入りに追加
963
あなたにおすすめの小説
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
異世界でタロと一緒に冒険者生活を始めました
ももがぶ
ファンタジー
俺「佐々木光太」二十六歳はある日気付けばタロに導かれ異世界へ来てしまった。
会社から帰宅してタロと一緒に散歩していたハズが気が付けば異世界で魔法をぶっ放していた。
タロは喋るし、俺は十二歳になりましたと言われるし、これからどうなるんだろう。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
異世界でお取り寄せ生活
マーチ・メイ
ファンタジー
異世界の魔力不足を補うため、年に数人が魔法を貰い渡り人として渡っていく、そんな世界である日、日本で普通に働いていた橋沼桜が選ばれた。
突然のことに驚く桜だったが、魔法を貰えると知りすぐさま快諾。
貰った魔法は、昔食べて美味しかったチョコレートをまた食べたいがためのお取り寄せ魔法。
意気揚々と異世界へ旅立ち、そして桜の異世界生活が始まる。
貰った魔法を満喫しつつ、異世界で知り合った人達と緩く、のんびりと異世界生活を楽しんでいたら、取り寄せ魔法でとんでもないことが起こり……!?
そんな感じの話です。
のんびり緩い話が好きな人向け、恋愛要素は皆無です。
※小説家になろう、カクヨムでも同時掲載しております。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
はずれスキル『模倣』で廃村スローライフ!
さとう
ファンタジー
異世界にクラス丸ごと召喚され、一人一つずつスキルを与えられたけど……俺、有馬慧(ありまけい)のスキルは『模倣』でした。おかげで、クラスのカースト上位連中が持つ『勇者』や『聖女』や『賢者』をコピーしまくったが……自分たちが活躍できないとの理由でカースト上位連中にハメられ、なんと追放されてしまう。
しかも、追放先はとっくの昔に滅んだ廃村……しかもしかも、せっかくコピーしたスキルは初期化されてしまった。
とりあえず、廃村でしばらく暮らすことを決意したのだが、俺に前に『女神の遣い』とかいう猫が現れこう言った。
『女神様、あんたに頼みたいことあるんだって』
これは……異世界召喚の真実を知った俺、有馬慧が送る廃村スローライフ。そして、魔王討伐とかやってるクラスメイトたちがいかに小さいことで騒いでいるのかを知る物語。
突然だけど、空間魔法を頼りに生き延びます
ももがぶ
ファンタジー
俺、空田広志(そらたひろし)23歳。
何故だか気が付けば、見も知らぬ世界に立っていた。
何故、そんなことが分かるかと言えば、自分の目の前には木の棒……棍棒だろうか、それを握りしめた緑色の醜悪な小人っぽい何か三体に囲まれていたからだ。
それに俺は少し前までコンビニに立ち寄っていたのだから、こんな何もない平原であるハズがない。
そして振り返ってもさっきまでいたはずのコンビニも見えないし、建物どころかアスファルトの道路も街灯も何も見えない。
見えるのは俺を取り囲む醜悪な小人三体と、遠くに森の様な木々が見えるだけだ。
「えっと、とりあえずどうにかしないと多分……死んじゃうよね。でも、どうすれば?」
にじり寄ってくる三体の何かを警戒しながら、どうにかこの場を切り抜けたいと考えるが、手元には武器になりそうな物はなく、持っているコンビニの袋の中は発泡酒三本とツナマヨと梅干しのおにぎり、後はポテサラだけだ。
「こりゃ、詰みだな」と思っていると「待てよ、ここが異世界なら……」とある期待が沸き上がる。
「何もしないよりは……」と考え「ステータス!」と呟けば、目の前に半透明のボードが現れ、そこには自分の名前と性別、年齢、HPなどが表記され、最後には『空間魔法Lv1』『次元の隙間からこぼれ落ちた者』と記載されていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる