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異世界で仲間が増えました
鍛冶師ギベルト
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最近、ダンカンさんの知り合いの鍛冶師が亡くなり、その跡を息子のギベルトという人が継いだのだが、その人が魔物狩りと素材調達の際にケガをして後遺症が残ったという話を聞かされ、翌日俺はミミとミーザに午前の診療が終わると診療所の留守を任せ、そのギベルトという人の家に向かっていた。
街の北の方だと聞いてはいたが、外れとなると周りに家はないな。やっぱり鍛冶師の工房となると街の中心からは遠いんだな。
ん?なんかそれらしき建物が見えて来たぞ。
とりあえずまず俺は外から呼びかけてみる。
「失礼します、私は『ミヤシタ・リハビリ・クリニック』のユーイチ・ミヤシタと申します、ダンカンさんという方にお願いされギベルト様の治療におうかがいしました」
返事がないな、まさか、工房を放棄してどこかに消えたか?
まさかとは思うが自分の境遇に絶望して……。
「お願いです!もしかしたら治療を受ければまた鍛冶師ができるかもしれません!だからどうかはやまらないでください!」
「さっきからうるせえぞ!人ん家の近くでなに叫んでんだバカヤローー!」
後ろから声がしたから思わず振り向くとそこには若い男がいた。もしやと思い、俺は尋ねた。
「もしかしてあなたがギベルトさん、っていうかどうして後ろから?工房住まいじゃないんですか?」
「確かに俺はギベルトっていう名前だが、鍛冶師にとって工房は仕事場で俺の家はあっちだ」
確かに工房から少し離れたところに小さな家があるが、なんとなくイメージで職人さんは家と仕事場が一体化しているものだとばかり思っていた。
「それで、さっきダンカンさんの名前を出していたが、あんたはダンカンさんの知り合いか?」
「はい、ダンカンさんにはいつもお世話になっています」
「さっき、俺の治療に来たとも言っていたが、治癒士でもさじを投げた俺の腕をあんたができるとは思えねえけどな」
ん?待てよ、確か治癒士って貴族もしくは平民でも豪商くらいしか治さないんじゃなかったのか?
この人は確か鍛冶師のはずだが治癒士がこの人の依頼を受けるという事はやはり鍛冶師としては相当な腕前なんだろうな。
「私は後遺症っていって、ケガや病気で生じてあとに残る影響を取り除くスキルを有しているんです」
「噂は聞いていたが街のはずれから中心まで行く気力も正直失せていたし、工房を売ることも考えていたからな」
「後遺症が取り除ければあなたはまた鍛冶師を続けられるはずです、治療を受けてみませんか?」
あのダンカンさんが当てにしているし、治してやらないとな。
街の北の方だと聞いてはいたが、外れとなると周りに家はないな。やっぱり鍛冶師の工房となると街の中心からは遠いんだな。
ん?なんかそれらしき建物が見えて来たぞ。
とりあえずまず俺は外から呼びかけてみる。
「失礼します、私は『ミヤシタ・リハビリ・クリニック』のユーイチ・ミヤシタと申します、ダンカンさんという方にお願いされギベルト様の治療におうかがいしました」
返事がないな、まさか、工房を放棄してどこかに消えたか?
まさかとは思うが自分の境遇に絶望して……。
「お願いです!もしかしたら治療を受ければまた鍛冶師ができるかもしれません!だからどうかはやまらないでください!」
「さっきからうるせえぞ!人ん家の近くでなに叫んでんだバカヤローー!」
後ろから声がしたから思わず振り向くとそこには若い男がいた。もしやと思い、俺は尋ねた。
「もしかしてあなたがギベルトさん、っていうかどうして後ろから?工房住まいじゃないんですか?」
「確かに俺はギベルトっていう名前だが、鍛冶師にとって工房は仕事場で俺の家はあっちだ」
確かに工房から少し離れたところに小さな家があるが、なんとなくイメージで職人さんは家と仕事場が一体化しているものだとばかり思っていた。
「それで、さっきダンカンさんの名前を出していたが、あんたはダンカンさんの知り合いか?」
「はい、ダンカンさんにはいつもお世話になっています」
「さっき、俺の治療に来たとも言っていたが、治癒士でもさじを投げた俺の腕をあんたができるとは思えねえけどな」
ん?待てよ、確か治癒士って貴族もしくは平民でも豪商くらいしか治さないんじゃなかったのか?
この人は確か鍛冶師のはずだが治癒士がこの人の依頼を受けるという事はやはり鍛冶師としては相当な腕前なんだろうな。
「私は後遺症っていって、ケガや病気で生じてあとに残る影響を取り除くスキルを有しているんです」
「噂は聞いていたが街のはずれから中心まで行く気力も正直失せていたし、工房を売ることも考えていたからな」
「後遺症が取り除ければあなたはまた鍛冶師を続けられるはずです、治療を受けてみませんか?」
あのダンカンさんが当てにしているし、治してやらないとな。
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