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異世界に転移しました

いざ詰所へ!

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診療所開設の為の許可を領主から得る為に俺はまず窓口担当者に見せる為のプレゼン資料を作成し、そのまま机で寝落ちしてしまう。

 翌朝に合鍵をダンカンさんから借りたミミが、俺を迎えに来てくれて起床した俺は身なりを整えてから窓口担当者のいる詰所に向かう事になったのだが、その前にミミに資料の確認を懇願する。

「そうだミミ、まずは最終確認としてこの資料を読んでくれないか、ミミの意見も欲しいから」
「はい、それじゃあ拝読しますね」

 そう言うとミミは俺が作成したプレゼン資料をとても熱心に読んでいる。なんか緊張するな、ああダメ出しとかされたらまた作り直しだろうな。そんな事を考えているとミミが資料を読み終えたようでミミが感想を俺に言ってくれた。

「良かったですよ!街の人の事もしっかり考えられた内容ですし、それにしっかりと地方の産業の事も考えていてとても立派な事が書かれています」
「そ、そうか良かった」
「きっと、ユーイチ様は元の世界でも色んな方の為に頑張っていられたのですね」
「まあ、元の世界じゃもっと偉い人がいてその人達の指示で動いていたんだけどな」

 俺の発言を聞いてミミが返答をする。

「でも今のユーイチ様はきちんとご自身で道を開き、どうすればいいかをしっかりと考えていると思いますよ」
「そう言ってもらえると嬉しいな、ありがとう。さあ行こうか」
「はい」

 俺の事をここまで良く言ってくれるミミの為、そして俺に場所を提供してくれたダンカンさんや、改装を手伝ってくれた街の人達の為にもこのプレゼンは成功させてみせるぞ。

 そうこう考えている内に俺達は領主への窓口担当者がいる詰所に到着する。まずは俺が兵士らしき人に声をかける。

「ごめんください」
「む、何用だ?」
「あの、実は私、新たな事業を始めたく領主様の許可がいただきたく参上しました窓口担当の方にこちらの文をお読みいただきたいのですが」
「少し待たれよ」

 そう言って兵士は奥に引っ込んでいく、多分担当の人に声をかけているんだろう。

 しばらく待っていると担当者らしき男がでてくる。思ったより若いな。

「お待たせした、私がこの街の窓口を担当しているアレフという、君は新しい事業を始めたいようだな、詳しい話は執務室で聞こう、きたまえ」
「はい」
「あの私もご一緒してよろしいでしょうか?」
「付き添いの者か、構わぬ、きたまえ」

 いよいよ俺にとって診療所を開設できるかどうかのプレゼンが始まる。さあ、まずはこの男を納得させないとな。
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