9 / 273
異世界に転移しました
共同作業の提案
しおりを挟む
キッコの街に行く途中で俺とミミはダンカンさんというキッコの街の住人と出会った。
怪物に襲われ、負傷したダンカンさんをミミが治療魔法で治し、更に俺が突然会得したスキル最適化でダンカンさんの後遺症を取り除いた。
そのダンカンさんが俺達にお礼をしたいと言って、俺達はダンカンさんの案内でキッコの街にあるダンカンさん宅に向かっていた。
「ユーイチ様がまさかあのような私も知らないスキルをお持ちだったとは驚きです」
「いや、実は俺も今さっき会得したばかりなんだ、これに通知が来てな」
俺はそう言いながらスマホの液晶をミミに見せてみる。
「スキル最適化、ふむふむ、すごいですね!というかその鉄の板は何ですか?」
ミミの疑問はもっともだが、どのように説明するかな、とりあえず現在の機能だけ説明してみるか。
「これはスマホ、正確にはスマートフォンといって、俺のいた元の世界では違う使い方をしていたんだが、今はスキルの習得をお知らせする物になっているようだ」
「すまーとふぉん?そうですか、私にはよく分かりませんが、きっとユーイチ様にとっては大事な物なのでしょうね」
まさかスマホがこの世界でも重要な物になるとはな、これは大事に扱わないとな。
そう言っている間にダンカンさんが俺達に声をかけてくる。
「おーーい、ここがキッコの街だぞ―――!」
ダンカンさんの声に反応して俺とミミは街の入り口から街並みを見渡してみる。見る感じ、結構人が多そうだ。
確かミミはここで聖女見習いとしての活動をするって言ってたな、具体的に何をするつもりか聞いてみよう。もしかしたら俺のしようとしている事と重なるかもしれないからな。
「なあミミ、ミミはこの街で活動するって言ってたが、具体的に何をするつもりなんだ?」
「私ですか、私は怪我や病気の方を治療する為に来たんですよ。これも修行の一環だと言われて」
「それって俺が手伝っても問題ないのか?」
「どうしたんですか?いきなり」
ミミの疑問に対して俺はこの街で自分がしようと思っていた事を話すことにした。
「実はさ、俺さっき会得したスキルを活かして怪我や病気で後遺症に苦しんでいる人に元の日常に戻ってもらえるようにしたいんだ。ただ俺では治療ができないから。そこはミミに力を貸して欲しい」
「ユーイチ様……」
「ただ、俺も生活の為に治療代は頂かなくてはいけない、聖女見習いのミミが抵抗あるなら……」
「いいですよ」
え、今何て言った?いいですよって言ったか、尋ね返そうとする前にミミが話し始めた。
「元々お布施は頂くつもりでしたし、貧しい方でお布施が支払えない方の分はこちらの領主様より頂くよう事前に話は通していますから」
「そ、そうだったのか」
「それに私では及ばない部分をユーイチ様がお手伝いして下さるのなら正直助かります」
ミミの活動を手伝いつつ、俺も自分のスキルを活かすことができそうだ。何はともあれ、これから2人で頑張っていかないとな。
怪物に襲われ、負傷したダンカンさんをミミが治療魔法で治し、更に俺が突然会得したスキル最適化でダンカンさんの後遺症を取り除いた。
そのダンカンさんが俺達にお礼をしたいと言って、俺達はダンカンさんの案内でキッコの街にあるダンカンさん宅に向かっていた。
「ユーイチ様がまさかあのような私も知らないスキルをお持ちだったとは驚きです」
「いや、実は俺も今さっき会得したばかりなんだ、これに通知が来てな」
俺はそう言いながらスマホの液晶をミミに見せてみる。
「スキル最適化、ふむふむ、すごいですね!というかその鉄の板は何ですか?」
ミミの疑問はもっともだが、どのように説明するかな、とりあえず現在の機能だけ説明してみるか。
「これはスマホ、正確にはスマートフォンといって、俺のいた元の世界では違う使い方をしていたんだが、今はスキルの習得をお知らせする物になっているようだ」
「すまーとふぉん?そうですか、私にはよく分かりませんが、きっとユーイチ様にとっては大事な物なのでしょうね」
まさかスマホがこの世界でも重要な物になるとはな、これは大事に扱わないとな。
そう言っている間にダンカンさんが俺達に声をかけてくる。
「おーーい、ここがキッコの街だぞ―――!」
ダンカンさんの声に反応して俺とミミは街の入り口から街並みを見渡してみる。見る感じ、結構人が多そうだ。
確かミミはここで聖女見習いとしての活動をするって言ってたな、具体的に何をするつもりか聞いてみよう。もしかしたら俺のしようとしている事と重なるかもしれないからな。
「なあミミ、ミミはこの街で活動するって言ってたが、具体的に何をするつもりなんだ?」
「私ですか、私は怪我や病気の方を治療する為に来たんですよ。これも修行の一環だと言われて」
「それって俺が手伝っても問題ないのか?」
「どうしたんですか?いきなり」
ミミの疑問に対して俺はこの街で自分がしようと思っていた事を話すことにした。
「実はさ、俺さっき会得したスキルを活かして怪我や病気で後遺症に苦しんでいる人に元の日常に戻ってもらえるようにしたいんだ。ただ俺では治療ができないから。そこはミミに力を貸して欲しい」
「ユーイチ様……」
「ただ、俺も生活の為に治療代は頂かなくてはいけない、聖女見習いのミミが抵抗あるなら……」
「いいですよ」
え、今何て言った?いいですよって言ったか、尋ね返そうとする前にミミが話し始めた。
「元々お布施は頂くつもりでしたし、貧しい方でお布施が支払えない方の分はこちらの領主様より頂くよう事前に話は通していますから」
「そ、そうだったのか」
「それに私では及ばない部分をユーイチ様がお手伝いして下さるのなら正直助かります」
ミミの活動を手伝いつつ、俺も自分のスキルを活かすことができそうだ。何はともあれ、これから2人で頑張っていかないとな。
2
お気に入りに追加
950
あなたにおすすめの小説

異世界に召喚されたぼっちはフェードアウトして農村に住み着く〜農耕神の手は救世主だった件〜
ルーシャオ
ファンタジー
林間学校の最中突然異世界に召喚された中学生の少年少女三十二人。沼間カツキもその一人だが、自分に与えられた祝福がまるで非戦闘職だと分かるとすみやかにフェードアウトした。『農耕神の手』でどうやって魔王を倒せと言うのか、クラスメイトの士気を挫く前に兵士の手引きで抜け出し、農村に匿われることに。
ところが、異世界について知っていくうちに、カツキは『農耕神の手』の力で目に見えない危機を発見して、対処せざるを得ないことに。一方でクラスメイトたちは意気揚々と魔王討伐に向かっていた。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~
深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公
じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい
…この世界でも生きていける術は用意している
責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう
という訳で異世界暮らし始めちゃいます?
※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです
※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

神々に見捨てられし者、自力で最強へ
九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。
「天職なし。最高じゃないか」
しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる