剣しか取り柄がないという事で追放された元冒険者、辺境の村で魔物を討伐すると弟子志願者が続々訪れ剣技道場を開く

burazu

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追放されてからの生活

村長の家で

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 野菜を買ってくれるお客さんから依頼を受けた俺達、そして村の慰問に来ていて、そのまま魔物退治をすると宣言した踊り子ケイトと演奏者イザベルは魔物退治の依頼が重なり、村長も交えた話し合いをする事になった。

「おお、あんたらがケイトさん達が言ってた、別件で討伐依頼を受けたという……」
「初めまして、俺は魔物討伐を請け負っているリッキーという者です」
「ふむ、それで誰があんたらに依頼をしたんじゃ?」
「この村出身なんですが今は街で出稼ぎをしている、ザックさんから依頼を受けて参りました」

 俺達に依頼した人はザックという名でザックさんの名前を出すと村長さんが反応をする。

「ザックか、確かあいつは昔から商売をしたいと言っておったな」
「ええ、俺は野菜作りもしていて、その野菜を買って、料理店で使ってくれています」
「あの村長さん、この人達はそのザックさんからの個人依頼、そして村長さんは慰問だけでなく、私達が魔物退治をする事も見越していたんですよね」
「ああ、魔物退治をする踊り子と聞いていたからな」

 魔物退治をする踊り子だって?俺が知らないだけで、彼女は名が知れていたのか。

「ああ、すまねえ踊り子さんちょっといいか」
「何?」
「話を聞く限り、あんたらも討伐実績はありそうだけど、こと魔物討伐においちゃ俺達の方が経験豊富だし、あんたらは村で慰問と防衛に徹した方がいいんじゃないのか」
「あなた達の方が経験豊富?確かに冒険者だったリッキーはそうでしょうけど、あの可愛いシーナちゃんやあなたまでそうだと言うの?」

 ジョーン、役割分担の提案か、このまま俺達が魔物討伐を外されたら報酬がなくなる事を懸念しての事なんだな。

「俺は元傭兵だし、師匠ほど強い魔物は相手した事ないが、まあプロだな、シーナは師匠に弟子入りしてからするようになったが、まあまあってところだな」
「いや、ジョーンさん、そこは私もしっかり褒めてくださいよ!」
「お前の弓の腕は信じているが、やっぱ事戦闘だと俺達ほどの経験はないからな、そこは盛れないぜ」

 ジョーンの話を聞いて、どういうわけかケイトは俺に対して強く抗議をしてくる。

「ちょっと!シーナちゃんを未熟だって分かっていて、そんな危険な事に巻き込んでいるの⁉元冒険者のくせに!」
「手厳しい発言だな、だがこれも修行の一環だし、彼女は俺が思っている以上に力になっているし、頼りにもしている」
「師匠……」
「……、どうやら本当のようね、だけどあなたのお弟子さんはどこか私達の力を疑っているようだし、それを少し見せた方がいいみたいね」

 ケイト達の実力を見た方がいいか、いいだろう、だがどうやってだ?
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