剣しか取り柄がないという事で追放された元冒険者、辺境の村で魔物を討伐すると弟子志願者が続々訪れ剣技道場を開く

burazu

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追放されてからの生活

踊り子と演奏者

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 いつも俺の野菜を買ってくれるお客さんから故郷の村近くに出現した夜行性の魔物を退治して欲しいという依頼を受け、その村を俺達は訪れていた。

 俺達が魔物の情報を集める為に村人に聞き込みをしようとするとそこには踊り子が慰問の為に訪れたいたのだ。

 現状この村はまだ魔物の被害は出ていないが、ジョーンの希望もあり、俺達もその踊り子が踊りを披露している広場へと向かっていた。

「ここか、しかし結構人が多くて、これじゃあその踊り子をなかなか見れないな」
「待て、どこからか音楽が聞こえるぞ誰か演奏しているのか?」
「あ、見えましたよ、踊り子さんと、ハープを演奏している人が」
「お、本当だ2人共女か、踊り子はとびっきりの美人だが、演奏している子も悪くねえな」

 確かに2人共大きな街にいそうなタイプの美人だ、冒険者時代もこういった踊りと演奏を聞いた事はあったが2人共すごい高度な技術だな。

 どうやらもう演奏と踊りが終わるようだ、そしてまずは演奏していた女性が村人に対して挨拶をする。

「皆様、聞いていただきありがとうございます!踊り子ケイト、そして私イライザの演奏でした」
「皆さん、聞いてくれてありがとうございます、皆さんが魔物に恐怖したとお聞きし、慰問の依頼を受けましたが、先程村長さんに私達でその魔物を退治させて欲しいとお願いしました」

 な、なんだって!踊り子と演奏者が魔物を退治するだと⁉俺達も依頼を受けているんだけど、そのあたりの話はどうなっているんだ、あ、そうかあのお客さんの個人的な依頼だから、この村の村長までは伝わっていないのか。

「だけど、踊り子さん達でその魔物を退治できるのか?」
「あら、私達こう見えても結構強いのよ、まあ見てて、これ以上村の人達に怖い思いはさせませんから」

 あのケイトという踊り子、そしてイライザという演奏者が魔物を退治できるくらい強いだと?その話を聞いていたシーナとジョーンからも俺にどうするかと投げかけられる。

「師匠、どうします?あの人達が魔物を退治するって言ってますよ」
「そうだぜ、もしあいつらが先に魔物退治したら俺達の報酬はどうなるんだ?」
「落ち着け2人共、とりあえず彼女達の話を聞き、俺達の事情も伝える必要があるな」

 そう言って、俺達は踊りを終えた2人を追いかけ、追いついたので声をかける。

「ちょ、ちょっと待ってくれるか、聞いて欲しい事がある」
「何でしょうか?私達、忙しいので」
「そうよ、これから村長さんと魔物の事で……あら、確かあなたって……」

 何?このケイトという踊り子、俺を知っているのか?
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