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追放されてからの生活
村に来ると
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パルプ道場でのシーナとジョーンの剣の稽古、そして2人の得意武器の練習が続いた日々を送る中、俺達に魔物討伐の依頼が舞い込んできた。
俺達はその魔物が現れたという地まで馬車を借りて移動し、どうにかその場に到着した。
「しかしよ、今回は結構遠出したよな、馬車まで使うことになるとはよ」
「あの師匠、馬車の借り賃は大丈夫ですか?」
「馬車の借り賃は依頼主負担だし、大丈夫だ。今回は街で野菜を買ってくれるお客さんの依頼でな、それでここまでの移動になってしまった」
そのお客さんは街には出稼ぎで来ていて、今回の依頼は故郷の村付近で魔物が現れたという事なので、俺の剣の腕を見込んでの依頼なのだ。
「それで師匠、魔物の居所はどこですか?」
「どうやらその魔物、夜に活動するらしくてな、相手は1体だし、現れたら叩こうと思っている」
「そうかよ、そういやあその魔物の被害はどれくらいなんだ?」
「まだ現れたとしか聞いていないから夜に少しづつ移動して人か作物を狙うんじゃないかと感じて俺に依頼をしたんだ」
夜行性の魔物で移動できる時間も限られており、まだ被害は出ていないが、放置しておけば被害は出るのは明白である為俺に依頼をしたんだろう。
「それじゃあ夜まで休んでから行動を開始するのか?」
「いや、少しでも現れそうな場所を特定する為に村で聞きこみをしよう」
「はい、それじゃあ早速村に行きましょう」
依頼主の故郷の村には少なからず魔物の目撃者がいるはずだ。どこで目撃したかの情報があればある程度次に現れそうな場所が特定できる。
そう思っていると、村の中心に何やら人が集まっており、その状況に疑問を抱いたシーナが村人に尋ねる。
「あの、すいませんどうしたんですか?この集まりは」
「あんたら、この村のもんじゃねえな、いやあ村の近くの魔物にオラ達が怖がっている時に慰問っちゅうのかで踊り子さんが来てくれたんだよ」
「踊り子さんですか?」
「ああ、すっげえべっぴんさんだったよ」
踊り子の慰問か?何かしらの被害が出ていればそういう依頼派遣もあるだろうが、まだ何も被害は出ていないはずなのにどうしてだ?
「師匠!シーナ!せっかくだから俺達もその踊り子の踊りを見て行こうぜ、どうせ村人も夢中なんだしよ」
「もう、ジョーンさんが踊り子を見たいだけでしょう、変に理由つけちゃって」
「悪いかよ、美人だっつってんだから見なくちゃ損だぜ」
「はあ、いつも私のような若くて可愛い女の子を見ているのに」
「いや、お前エルフで俺達より年上だろう!それを若いって言うのか?」
「エルフ基準じゃあ若いんですううう!」
はは、とりあえず踊り子見ていくしかなさそうだな。
俺達はその魔物が現れたという地まで馬車を借りて移動し、どうにかその場に到着した。
「しかしよ、今回は結構遠出したよな、馬車まで使うことになるとはよ」
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そのお客さんは街には出稼ぎで来ていて、今回の依頼は故郷の村付近で魔物が現れたという事なので、俺の剣の腕を見込んでの依頼なのだ。
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「はい、それじゃあ早速村に行きましょう」
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「はあ、いつも私のような若くて可愛い女の子を見ているのに」
「いや、お前エルフで俺達より年上だろう!それを若いって言うのか?」
「エルフ基準じゃあ若いんですううう!」
はは、とりあえず踊り子見ていくしかなさそうだな。
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