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追放されてからの生活

修行勧誘

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 ジョーンは様々な事が重なり、傭兵ギルドを追放されて俺に勝ち、名をとどろかせて再起を図ろうとしたがそれも失敗に終わる。

 その経緯に少し気になった事があったので聞いてみる事にした。

「ジョーン、今までの発言でちょっと気になった事があるんだが少しいいか?」
「何だ?」
「まずお前は槍以外の武器は使いこなせなかったようだが腕力は強かったなたとえば格闘スキルを身に付けようとは思わなかったのか?」
「格闘スキルはともかく、狭い場所での依頼は素手でどうにかしようとしたが武器を持たなけりゃあ傭兵じゃないって断られたんだ」

 そういうことか、冒険者には己の肉体の身が武器でそこに格闘スキルや気功スキルで補う者もいたがあくまでも傭兵は武器を所持する事が義務つけられているのか。

「それから、どうして俺だったんだ、それに俺が元冒険者で勇者パーティーにいた事も何故知っていた?」
「傭兵ギルドを追放されて途方に暮れていた俺は偶然勇者パーティーの会話を立ち聞きしちまった」
「何?あいつらの会話!」

 正直あんまり聞きたくはないが、俺がジョーンに聞いてしまった以上今更退く事は出来ないな。

「どうも新しい魔法剣士は魔法剣スキルは有用だが肝心の剣技はあんたに相当劣るらしい」
「何だってあいつらがそんな事を?」
「そこであんたの名前を知り、あんたに勝てりゃあもう一度傭兵として返り咲けるんじゃないと思ったんだ」

 まさかこの村でまたあいつらの事を聞く事にはなるとはな、だからマルスに一度手合わせを提案したのに。まああいつらが今どうしようとも俺の知った事ではないけどな。

「そっからあんたの足取りを追ったんだが、手掛かりも少なくて、そんな時にドラゴン退治の話を聞いてな」
「それで俺の居所を掴んだわけか」
「ああ、だが結局俺はあんたに負けちまった。もちろんあんたらの道場作りは手伝う。それが終わったら槍を直してもう一度別の方法を考えるさ」
「あのーーー、ちょっとよろしいでしょうか?」

 シーナ、この状況でいきなり口を挟んできたな。何を言うつもりなんだ。

「道場作りを手伝ってくれるなら、どうせなら一緒に剣の修行もしませんか?」
「け、剣の修行?俺がか?」
「ええ、師匠ならしっかりと指導してくれますし、素人の私でも今はこれくらいできますよ」

 そう言ってシーナはジョーンに対し自分の剣技を披露する。俺から見たらまだまだだがジョーンは感心しているな。

「本当にこいつに習う前は剣に触れていなかったのか?」
「はい、ねえジョーンさんも一緒に修行しましょう、それで剣技を身に付けてから名をあげてもいいじゃないですか」

 まさかの勧誘!っていうか俺の意見は?
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