剣しか取り柄がないという事で追放された元冒険者、辺境の村で魔物を討伐すると弟子志願者が続々訪れ剣技道場を開く

burazu

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追放されてからの生活

ドラゴンとの遭遇

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 冒険者ギルドを辞め、辺境の村で農業と魔物狩りで生計を立てている俺に突然ドラゴン退治の依頼が舞い込んできた。

「待ってくれ、俺もドラゴンを放置するつもりはないが、領主軍や王国軍、それに冒険者ギルドに要請なり依頼はしたのか?」
「とりあえず村長が使いをよこして領主様のお屋敷には向かっておる、もしかしたら既に兵隊を集めているかもしれんが、だが冒険者ギルドには依頼する金はこの村にはねえ」

 確か、ドラゴンのような大物の魔物を退治するとなると最低Bランク以上の冒険者でなくては無理のはずだ。当然依頼料もかかるからな。

 新しい生活の場を失わせるわけにはいかないし、この村の人達にも世話になっているからな、よし!

「分かった、実際に退治できるか分からんが領主軍が駆け付けるまで村には近づけさせない!」
「おお、頼んだぞリッキーさん!」

 俺は村人からドラゴンが目撃された山、そしてこの村への進行ルートを予測し、ドラゴン退治へと向かった。

 このまま直進すればドラゴンと遭遇するはずだ。待ってろよドラゴン、そして物理攻撃の効くタイプでいてくれ。

 ようやくドラゴンの姿が肉眼でも目視できる距離まで接近すると、ドラゴンから逃げ惑う人影を目にする。

「あれは人!まずいな!」

 俺はとりあえずまずは逃げ惑う人の安全確保の為に走り出し、その姿に驚きながらも手を引きながら近くの草むらに誘導する。

「はあ、はあ、大丈夫か?」
「はあ、はあ、ありがとうございます……」

 耳が人間より長い種族、この子はおそらくエルフだな。

「どうやらあのドラゴンから逃げていたようだな、色々聞きたいが、まずはあのドラゴンを退治しなくてはいけない」
「ドラゴン退治⁉待ってください、見たところあなたは魔力の感じない普通の人間です、戦うのは無謀かと……」
「普通の人間か……まあそうかもしれないが俺にも守らなくてはいけないものがあるからな」
「守るもの……」

 そうだ、一度は全てを失ったが生活の場、そしてそこで世話になっている人を今は守る為に戦う。さてとドラゴンと相対するが結構でかいな。

 マルス達とは協力してこれくらいの大きさのドラゴンは退治した事があるが今俺1人でどこまでやれるか。とりあえず俺は剣を抜き構える。

 俺が剣を構えるとドラゴンも動きが止まり間合いをはかり始めた。このドラゴン思ったより賢そうだなっと一瞬思ったら火球を吐いてきた。

「うお!」

 火球をかわしながら奴に近づいて斬る!これしか勝ち目はなさそうだな。
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