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嬉しい転生【彩音の場合】
15.ドレスの色
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(とうとうこの日が来た…)
鞄の中で充電が切れていたスマホ、充電してから見たルイ先輩からのメッセージの数に、思わず「ひぇっ」と声が出てしまった。すごく心配させてしまっていた…。
なんとかメッセージは数回交わしたけれど、なんとなく電話は出来なかった。
そうして風邪で寝込んだまま夏休みになってしまっていたので、あっという間に今日を迎えてしまった。ルイ先輩とヒロインの姿を見たあの日から、もう一週間近くになる…。
今日のボランティアコンサートにルイ先輩は演奏に出席はしない予定だけど、観に来るとメッセージには書いてあった。
もちろん会いたい、けど…、こんなに間が空いてしまって、しかもそこで何を言われるかが怖すぎて…。
ボランティアコンサートとはいえ、大きなホールで行われる。今日はちょうど夏祭りもあって、観客も多い。
私は今着ている先月買った赤いドレスを眺めた。夏らしく、薄手のチュール生地でホルタ―ネックのものにした。ミディアム丈で首元とウエストは薔薇を模したビーズの刺繍がキラキラとして、ふんわりとした印象が気に入っている。
でも、こんな派手な赤のドレスなんて初めてで…、すごく気後れする…。
髪は不器用な私に代わって、奏くんがサイドから三つ編みを結い上げて凝ったシニョンにしてくれた。華やかなメイクもしてくれて、鏡を見た時は驚いた。
その時奏くんが「…ひとり相撲してないで、ちゃんと思ってることは話しなよ? 昔っから1人で泣いてばっかりなんだから、姉ちゃんは。
思ってることは相手に話さないと、思ってないのと同じなんだからな」て言っていた。
なんだか心配させてしまっていたらしい。弟とかいたことがないから、距離感よく分からないけど、奏くんは本当お姉ちゃん想いで優しい子だ。
ちゃんと「…分かってるよ。社会人の基本は報告、連絡、相談なんだから。よくわかってます」て、きちんと返したら、「は…? 何言ってるんだか全然わかんないんだけど」って呆れられた。
そういえば、奏くんはいつも彩音のことを励まして、守ってくれていたんだっけ。奏くんは可愛いだけじゃない…はぁ奏くんは尊い…。有難い…。
そして私は微かな緊張を飲み込み、ステージに立つと、演奏を始めた――。
◇◇◇◇◇
ピアノソナタが終わってステージから降り、控室に戻ると、オレンジの髪が目に入った。舞宮さんは時雨君とデュオを組んでいるようだった。
(う…、何色を着てるの…怖い…。…あれ?)
咄嗟に視線を下げたが、またすぐ上げる。それは想定していない色だったから。思わず驚きに声が漏れる。
「…水色…!?」
え…水色が好きだなんていうキャラいなかったよね? ルイ先輩は赤、城野院先輩は黒、レオ先輩はピンクで、時雨君は黄色に、奏くんは紫色…。他の人も水色の人はいなかったはず。
え? 誰を狙ってるの?? ルイ先輩じゃなかったってことなの?
それとも…意味なんてないの??
混乱に自分のドレスの裾を思わずぎゅっと握りしめる。
「彩音ちゃん!」
「…! ルイ先輩…」
準備する人でごった返す控室の中を、遠くから私を見つけてルイ先輩が走り寄ってきてくれた。突然のルイ先輩の姿に、賑わっていた控室は、水を打ったかのように一瞬しんと静まった。先輩とすれ違う女生徒は、はっとした顔で見惚れている。
そうだヒロインに限らず、こんなに素敵な人、ライバルが多いに決まってる。
ピアノの腕前は超一流で、そしてこの端正な見た目に、細見だけど実はがっしりとした体つきの長身。ゲームの中よりもよっぽど素敵で眩暈がする。
ましてや、今日は初めて見る私服だ…! デニムに黒いTシャツ、薄手の白いジャケットを羽織っている。シンプルな装いがルイ先輩の素敵さを一層引き立てている。はぁ、ヤバい素敵…!
私の前に来た、数日ぶりの大好きな人の姿に、胸がぎゅっとなる。そしてルイ先輩の私を見つめる視線は蕩けるように甘い。
「彩音ちゃん、『月光』の演奏素晴らしかったよ! あぁ…いつにも増して今日の君はすっごく綺麗だね…!」
「はい…有難うございます。すみません、なんだかご無沙汰してしまって…」
「あの…彩音ちゃん、体調はもう大丈夫? 連絡取れないし、ずっとタイミングが掴めなくて、言えなかったんだけど…」
「え…?」
え? 別れを切り出されるの?こんなところで? 身体が強張り、呼吸を忘れる。逃げ出したいのに、ルイ先輩を見つめる視線が外せない。
…だって、こんな間近で見られるのは、きっとこれが最後だって頭のどこかで思っているから。
あぁ、ルイ先輩は本当にきれいだ。目元に少しかかるくらいの艶やかな黒髪、切れ長で意思の強そうな濃い青い瞳。すっと通った鼻に、薄い唇。何もかもが、私の心を捕えて離さない、素晴らしい造形だ。
このルイ先輩を心に焼き付けて、絶対に忘れない。ルイ先輩に会えて、触れられて、本当に幸せだった。
「話したいことがあって…、あの良かったら今日、これから俺のへや…え! どうしたの…?」
「ルイ先輩…これまで、ありがとうござぃ…」
笑ってお別れをしよう。
そう思っているのに、頬を次々と熱いものが伝い濡れるのを感じた。言葉が最後まで紡げない。こんな泣いちゃうなんて無様な姿を見せることになるなんて…これが最後なのに。
思わず嗚咽が漏れそうになる、その時、
「!」
バサッと急に何かを被せられた。忘れもしない胸が苦しくなるルイ先輩の匂いを感じる。
「え…?」
見上げるとルイ先輩のジャケットを被せられたようだ。裾からルイ先輩を窺い見ようとするとぐいっと抱き寄せられた。
「…先輩?」
「…こんなところで、そんな顔を誰かに見られたら…っ! ほら、行くよ!」焦ったような怒ったようなルイ先輩の声に、益々困惑が胸を占める。
「え? ルイ先輩それって…? どういう意味…きゃあっ!」
ふいにルイ先輩に抱き上げられた。なんで!?
「せんぱい…っ! や、やめて…!!」
「うん、君の涙を見るような奴がいなくなるところまで、待って」
「えぇぇ…?」
私は恥ずかしさのあまり、ジャケットに顔を隠していることしか出来なかった。
◇◇◇◇◇
「せんぱい…もう本当、降ろして…」
懇願するように、でも殆ど力のない声でルイ先輩の首にぎゅっと抱きついて告げた。
「ん…」
ホールを出たところでやっとその願いは聞き遂げられた。そしてホールのエントランスの端っこでそっと降ろされる。優しくジャケットを外して、被っていたから乱れていたであろう私の髪を、ルイ先輩の手が撫でるように整えてくれる。
その手の動きを追うように見上げると、ルイ先輩と目があった。
ルイ先輩の目は綺麗な濃い青。吸い込まれそうなその瞳は、なんだか潤んで赤みを帯びている。
「ルイ先輩…? どうしたの…?」
「…ッ、その、目で見つめられると、その…。
いや、あの急に、ごめん。あの、彩音ちゃんとゆっくり話したくて。誤解させたことも、謝りたくて」
「誤解…?」
「うん…、とりあえず、俺の部屋に、来てくれないかな?あ、でも急にごめん、あの今君の荷物とってくるから、それで、残ってる人に説明もしてくるから! あの、待っててくれる…?
って、なんか勝手に色々本当ごめん…」
ルイ先輩が慌てているところを初めて見て、一瞬きょとんとしてしまった。それから数瞬経って、ようやくルイ先輩の言葉の意味を、ゆるゆると脳が理解を始める。
ルイ先輩の部屋…! でもそこは、この間舞宮さんが行ったんじゃ…。
そう思うと心臓がぎゅうっと掴まれたように痛んだ。でも、このまま逃げ続けても何も始まらない。…ううん、終わらない…んだ。
私は覚悟を決めるように、大きく深呼吸をした。
「はい…ルイ先輩の部屋に、行きたい、です」
鞄の中で充電が切れていたスマホ、充電してから見たルイ先輩からのメッセージの数に、思わず「ひぇっ」と声が出てしまった。すごく心配させてしまっていた…。
なんとかメッセージは数回交わしたけれど、なんとなく電話は出来なかった。
そうして風邪で寝込んだまま夏休みになってしまっていたので、あっという間に今日を迎えてしまった。ルイ先輩とヒロインの姿を見たあの日から、もう一週間近くになる…。
今日のボランティアコンサートにルイ先輩は演奏に出席はしない予定だけど、観に来るとメッセージには書いてあった。
もちろん会いたい、けど…、こんなに間が空いてしまって、しかもそこで何を言われるかが怖すぎて…。
ボランティアコンサートとはいえ、大きなホールで行われる。今日はちょうど夏祭りもあって、観客も多い。
私は今着ている先月買った赤いドレスを眺めた。夏らしく、薄手のチュール生地でホルタ―ネックのものにした。ミディアム丈で首元とウエストは薔薇を模したビーズの刺繍がキラキラとして、ふんわりとした印象が気に入っている。
でも、こんな派手な赤のドレスなんて初めてで…、すごく気後れする…。
髪は不器用な私に代わって、奏くんがサイドから三つ編みを結い上げて凝ったシニョンにしてくれた。華やかなメイクもしてくれて、鏡を見た時は驚いた。
その時奏くんが「…ひとり相撲してないで、ちゃんと思ってることは話しなよ? 昔っから1人で泣いてばっかりなんだから、姉ちゃんは。
思ってることは相手に話さないと、思ってないのと同じなんだからな」て言っていた。
なんだか心配させてしまっていたらしい。弟とかいたことがないから、距離感よく分からないけど、奏くんは本当お姉ちゃん想いで優しい子だ。
ちゃんと「…分かってるよ。社会人の基本は報告、連絡、相談なんだから。よくわかってます」て、きちんと返したら、「は…? 何言ってるんだか全然わかんないんだけど」って呆れられた。
そういえば、奏くんはいつも彩音のことを励まして、守ってくれていたんだっけ。奏くんは可愛いだけじゃない…はぁ奏くんは尊い…。有難い…。
そして私は微かな緊張を飲み込み、ステージに立つと、演奏を始めた――。
◇◇◇◇◇
ピアノソナタが終わってステージから降り、控室に戻ると、オレンジの髪が目に入った。舞宮さんは時雨君とデュオを組んでいるようだった。
(う…、何色を着てるの…怖い…。…あれ?)
咄嗟に視線を下げたが、またすぐ上げる。それは想定していない色だったから。思わず驚きに声が漏れる。
「…水色…!?」
え…水色が好きだなんていうキャラいなかったよね? ルイ先輩は赤、城野院先輩は黒、レオ先輩はピンクで、時雨君は黄色に、奏くんは紫色…。他の人も水色の人はいなかったはず。
え? 誰を狙ってるの?? ルイ先輩じゃなかったってことなの?
それとも…意味なんてないの??
混乱に自分のドレスの裾を思わずぎゅっと握りしめる。
「彩音ちゃん!」
「…! ルイ先輩…」
準備する人でごった返す控室の中を、遠くから私を見つけてルイ先輩が走り寄ってきてくれた。突然のルイ先輩の姿に、賑わっていた控室は、水を打ったかのように一瞬しんと静まった。先輩とすれ違う女生徒は、はっとした顔で見惚れている。
そうだヒロインに限らず、こんなに素敵な人、ライバルが多いに決まってる。
ピアノの腕前は超一流で、そしてこの端正な見た目に、細見だけど実はがっしりとした体つきの長身。ゲームの中よりもよっぽど素敵で眩暈がする。
ましてや、今日は初めて見る私服だ…! デニムに黒いTシャツ、薄手の白いジャケットを羽織っている。シンプルな装いがルイ先輩の素敵さを一層引き立てている。はぁ、ヤバい素敵…!
私の前に来た、数日ぶりの大好きな人の姿に、胸がぎゅっとなる。そしてルイ先輩の私を見つめる視線は蕩けるように甘い。
「彩音ちゃん、『月光』の演奏素晴らしかったよ! あぁ…いつにも増して今日の君はすっごく綺麗だね…!」
「はい…有難うございます。すみません、なんだかご無沙汰してしまって…」
「あの…彩音ちゃん、体調はもう大丈夫? 連絡取れないし、ずっとタイミングが掴めなくて、言えなかったんだけど…」
「え…?」
え? 別れを切り出されるの?こんなところで? 身体が強張り、呼吸を忘れる。逃げ出したいのに、ルイ先輩を見つめる視線が外せない。
…だって、こんな間近で見られるのは、きっとこれが最後だって頭のどこかで思っているから。
あぁ、ルイ先輩は本当にきれいだ。目元に少しかかるくらいの艶やかな黒髪、切れ長で意思の強そうな濃い青い瞳。すっと通った鼻に、薄い唇。何もかもが、私の心を捕えて離さない、素晴らしい造形だ。
このルイ先輩を心に焼き付けて、絶対に忘れない。ルイ先輩に会えて、触れられて、本当に幸せだった。
「話したいことがあって…、あの良かったら今日、これから俺のへや…え! どうしたの…?」
「ルイ先輩…これまで、ありがとうござぃ…」
笑ってお別れをしよう。
そう思っているのに、頬を次々と熱いものが伝い濡れるのを感じた。言葉が最後まで紡げない。こんな泣いちゃうなんて無様な姿を見せることになるなんて…これが最後なのに。
思わず嗚咽が漏れそうになる、その時、
「!」
バサッと急に何かを被せられた。忘れもしない胸が苦しくなるルイ先輩の匂いを感じる。
「え…?」
見上げるとルイ先輩のジャケットを被せられたようだ。裾からルイ先輩を窺い見ようとするとぐいっと抱き寄せられた。
「…先輩?」
「…こんなところで、そんな顔を誰かに見られたら…っ! ほら、行くよ!」焦ったような怒ったようなルイ先輩の声に、益々困惑が胸を占める。
「え? ルイ先輩それって…? どういう意味…きゃあっ!」
ふいにルイ先輩に抱き上げられた。なんで!?
「せんぱい…っ! や、やめて…!!」
「うん、君の涙を見るような奴がいなくなるところまで、待って」
「えぇぇ…?」
私は恥ずかしさのあまり、ジャケットに顔を隠していることしか出来なかった。
◇◇◇◇◇
「せんぱい…もう本当、降ろして…」
懇願するように、でも殆ど力のない声でルイ先輩の首にぎゅっと抱きついて告げた。
「ん…」
ホールを出たところでやっとその願いは聞き遂げられた。そしてホールのエントランスの端っこでそっと降ろされる。優しくジャケットを外して、被っていたから乱れていたであろう私の髪を、ルイ先輩の手が撫でるように整えてくれる。
その手の動きを追うように見上げると、ルイ先輩と目があった。
ルイ先輩の目は綺麗な濃い青。吸い込まれそうなその瞳は、なんだか潤んで赤みを帯びている。
「ルイ先輩…? どうしたの…?」
「…ッ、その、目で見つめられると、その…。
いや、あの急に、ごめん。あの、彩音ちゃんとゆっくり話したくて。誤解させたことも、謝りたくて」
「誤解…?」
「うん…、とりあえず、俺の部屋に、来てくれないかな?あ、でも急にごめん、あの今君の荷物とってくるから、それで、残ってる人に説明もしてくるから! あの、待っててくれる…?
って、なんか勝手に色々本当ごめん…」
ルイ先輩が慌てているところを初めて見て、一瞬きょとんとしてしまった。それから数瞬経って、ようやくルイ先輩の言葉の意味を、ゆるゆると脳が理解を始める。
ルイ先輩の部屋…! でもそこは、この間舞宮さんが行ったんじゃ…。
そう思うと心臓がぎゅうっと掴まれたように痛んだ。でも、このまま逃げ続けても何も始まらない。…ううん、終わらない…んだ。
私は覚悟を決めるように、大きく深呼吸をした。
「はい…ルイ先輩の部屋に、行きたい、です」
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