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0009 茨城 インキチ
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しおりを挟む女豹の鼻は真っ赤。
でも鼻血は出さなかった。
完璧なまでに整った強い鼻。
そそるぜー。
俺は美鼻フェチなんだ。
マニアック過ぎて変態の極み。
鼻を押さえながら俺の原付を見てるから『乗るか?』と訊いてみた。
『謝るのが先なんよー!』
『ああ悪い。でも鼻血出てないから許せ』
『アタイに金をよこせば許してやんよー』
金か、じゃあこうしよう。
『わかった、金を今からおろしに行くからバイクの後ろに乗れ。星空が綺麗な場所へも連れて行ってやる』
『1万ね』
1万か、やっぱガキだな。鼻の処女とアソコの処女をダブルで奪うから1万なんて安いもんだ。
見ず知らずの俺に付いてくるとは、捨身な小娘。自分の美しさを分かっちゃいない。
若い女で顔が整っていることは財産なんだよ。
自分を過小評価するところが可愛いぜ。
こうして港の倉庫へ不法進入し、ホテル代も助かり貴重な処女を1万円で買った。
女豹とはしばらく付き合ったが、向こうはだんだんと冷めて来た。
まあ歳が20くらい離れているから仕方がない。
情が湧いた分、最後の小遣いを渡してやり、得意の占いで『俺たちは直ぐに別れる』と言った。
女豹は俺をフってくれた。
それから5~6年経つ今は、生活保護を受けている。
就職にありつけなかった俺は、退職金と貯金を使い、占いができる喫茶店を開業し、潰した。
コーヒーも占いも売れずに自己破産。
たぶんこの時が人生で最悪の時だったな。
◆
その後、俺にも転機が訪れたんだ。
それはネットのアダルト掲示板を見ていたとき。
『カクテル能力者へなる方法』ってのを見た。
なんと投稿者は元モデル、ダレモカレの自撮り画像付き。
『今、死ぬかも知れない』
『もし、カクテルの能力で助けられるものなら、脳死したあたしを助けて下さい』と書いてあった。
ダレモカレが言ってる意味がわからない。
わからないが、カクテル能力を得た人間は、不老不死になると書いてある。
そんなバカな。
そう思うが、ダメもとで試す。
スマホを頭の近くに持って来て、電源ボタンを、モールス信号と同じ様に【・・・ーーー・・・】とやってみた。
『カチーーカチカチ』
なんと! 俺はカクテル能力者になった。
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