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ススム編、第二章。《Lv255の赤ちゃんギルド》
57《お風呂事情》
しおりを挟む無知って言うのだろうか?
真っ白で、ふわっとした柔肌、恥ずかしそうに発展途中であろう小さな胸を隠している。
乳白色の長い髪がフワッとゆれ、湯気で隠れてはいるが……大切な場所の方を隠さないのはミルク。
……ふむ、毎度思うが……ミルクって、絶対少しは男のそういう知識があるけど……肝心なとこまで知らないってタイプだな。
「ふえぇ……団長さま、余り見ないでくださいですぅ……」
……ていうか、パンツ見られるの恥ずかしがるなら、さらにその下のものはしっかり隠した方がいいと思うぞ……例えガキでも、これぐらいのガキが好きな奴も居るからな。
「だんちょ!」
「うわ!? どうしたリオン?」
エメラルドの様に輝く瞳が突然目の前にでてきたから驚いたわ……髪も緑って……考えてみたら、リオンってかなり風の魔力に愛されてるよなぁ~
子供は風の子って言うが……これは違うか
「お前さ、もう少し恥じらいとかないのか?」
「? 恥じらい? ここには女しか居ないのになんで?」
あっそうね、そうだったね……変なこと言ってすまんな。
リオンは健康的な身体をしている女の子……いや、下手したら男にも見えるな……美少年?
なんせ、上から下まですっとーーんと目の前になにか落としても、障害物なく真下に落ちそうな断崖絶壁の身体だからな。
こうして風呂に入って、着いてないことを確認しようやく女なんだなーと…………本当に女なんだよな???
「だんちょ! ここで修行しよ!!」
「……リオン、温泉ってのは静かに入るもんだぞ……」
前の自信なさげの頃の方がまだ女の子っぽかった……まであるな
最近は修行お化けなボーイッシュガキ。
「ちち、女体、うれしいか?」
「……………………」
あっちなみにこいつは論外な?
見た目はそりゃ……異世界でも類を見ない程の美少女。
透き通った様な青く長い髪、見透かすような大きな緑の瞳。
可愛いを追求したような、黄金比っていうのか? 悪口の言いようがないほどの小顔でバランスの取れた顔。
身体はまぁ……今後の成長に期待?
でも……身体のラインも全てが完璧で……ほんと、悪い点が何も見つからない……ていうか、美少女好きなら見るだけで飛びつきそうなぐらいの美少女なんだ。
だけどな……
「あのな、俺は子供の身体には興味無いんだよ」
「……? ちち、どーてー、どして?」
……こいつのこの性格が、俺にこいつを可愛い女。って印象を見事にぶっ壊してんだよな。
つまり論外、こいつは俺にとって女でなく……巨悪の根源そのものだ。
ちなみにだが……俺は長くいたせいか、この片言のねこのこの言葉、理解出来てしまう……。
これはあれだ、俺が前世で大人だった癖に、女の身体を見たこと無かったのはどういう事? と聞きたいらしい。
「……………も……もてなかったんだよ!! ちくしょーー!!」
「ちち、どんまい」
「……………………………」
なんかもう、こいつの言うことにいちいち反応するの……辞めたい。
「ちち、黙った、なんか喋れ」
「ちち」「ちち」「ちち……むぅ」
「ぎゃぁーーーー!!!!!」
……無視して怒るなら、初めから俺をからかうのはマジでやめて欲しい。
「だんちょ! 修行してる!!」
「ふえぇ~裸で修行は……恥ずかしいですよぉ……」
いつかねこのこの魔法に対し、無効化できるぐらい強くなりたい……
「この……ばかねこおろせぇーーーー!!!」
「ちち、おもろい」
ドS猫め!! 絶対いつか泣かせてやるからな!!
でもまぁ、なんだかんだで……こいつら無邪気3人組と居るのって疲れるけど、楽しくも──あるんだよな。
♢
結局、あの混浴温泉だったのだが……
男共が女の身体を見てくる問題が発生、山を分かつような巨大な塀が建てられ……俺の夢は途絶えた。
「あんなこと出来るの……ねこのこだよな……」
「そうですよぉ~ちち、乙。と言う珍しい詠唱を唱え、ねこのこちゃんがあっという間に作ったんです、流石団長のねこのこですよね」
……それは詠唱じゃねぇ!!!!!!!!
でもまぁ、身体をじっと見られながらゆっくり風呂に入れるか? と尋ねられたら……そりゃ無理だし、ねこのこがした事は正しいから文句は言えないわなぁ~
でもだ、その原因となったヤツら……こいつらはしっかりと……反省してもらっている。
時は遡る。
「だっだんちょうーーーー!!!! やめてくださいーー!!」
「ご慈悲をーー!! 出来心だったんですぅーー!!!」
「男なら見てしまっても仕方ないじゃないっすかーー!!!」
大きな声で必死に言い訳してるのは野郎共だ。
この温泉、実は……一番下はぬるま湯、上に行けば行くほど熱くなってゆき……1番上は、それはもう……熱湯と言わんばかりの、お爺さんとかが好んで入る激アツ風呂になってんだけどな。
「あづいですーー!!!」
「ギブ!! ギブアップー!!!」
水魔法で温泉を操り、しっかりと拘束させて貰った。
「……だめだ、俺もまだ入ったことの無かった桃源郷、お前らが台無しにしたんだ!!! しっかり罰を受けてもらう!!!」
この後数分にて団員たちはどんどん意識を失っていった。
まぁ……流石に殺しはしないよ、家族だからな……ちゃんと回復はこの後してやった、二度と女の裸をじっと見ないとのことだ。
そして時は戻り、リズに抱かれる俺の目の前には、ズラリと正座させられてる男の団員共。
それを蔑んだ目で見る女性の視線は冷たい。
だが……うちのギルドの女達、寛大な心をお持ちのようだな。
「反省したでしょうし、今回は許してあげましょう!」
「そうですね!」
「……次はないよ?」
結局の所、シルマとラルフ意外は全員……正座させられてたんだが……俺的には、女体を見なかったあの二人こそ……おかしいんじゃね? って思った。
「あれ? ていうかさ……俺って赤ちゃんじゃん」
「はい、団長は赤ちゃんですね?」
「じゃあ、女湯に入っても……」
なんて、都合よく入らせて貰えるわけはないよな。
「? 団長は赤ちゃんですし問題ないのでは?」
「…………………………だよね」
……わざわざ混浴まで作って女体を見ようとした意味……
そりゃそうだよな~俺が女湯でどれだけ興奮しようとも……結局のとこ何も出来ない……残念な男なのだから
あれ? つまりあれじゃん? 俺って……女体なんて見た日には……ただの生殺しじゃね??????
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