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本編
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あまり分厚みのない木の扉が軽々しく押される。右腰にダガーをぶらさげる黒髪の男、ローランは傷だらけのブーツで床を踏み、肌が荒れている手で扉を閉めた。上衣には腰より少し長いチェニック、下には裾をブーツに収めたズボン、肩には分厚めで安物のマントを羽織っている。
「いらっしゃい」
十歩程度先にあるカウンターの内に立つ男の店主がローランを迎え入れる。昼食を食べ終えた人間が多い時間帯だが、ガラスの窓から太陽光は差し込まず、茶色の床は若干黒みがかっていた
店主を一瞥したローランは建物内を一通り目視する。店内は狭く左右の壁には武器棚があり剣や斧などが並べられていた。値札の値段は手頃のものが多いが、上級者が求めるような品は取り扱っていないようだ。掃除が蔑ろにされているのか武器棚にはホコリが被っている箇所がそれなりにある。ローランはカウンターまで歩くと金髪の店主が愛想のよい面差しで要件を聞いてくる。
「ご要望はなにかね」
ローランは店主を見上げると腰のダガーホルダーから鞘ごとダガーを抜き取る。握りられたダガーは静けさとは少し離れた音を発しながらカウンターに置かれた。
「武器を研いでほしいのか」
店主の快活な目付きがローランに当たる。
「ああ」
ローランは目を瞑り首を下げ素っ気なく言った。
店主は鞘ごとダガーを手に持つと鞘からダガーを抜き取る。目を窄めた店主は刀身を一目見る。ダガーはローランが数年間使用してきたものだ。
店主は口角を両側とも上げると物珍しそうな視線でローランの目を見据えた。
「あんまり汚れてないな」
ローランは店主を見返す。目の周りの筋肉は浮き出ていた。右手を広げると自虐するように口を利く。
「血に慣れる気はないからね」
理由を聞いた店主は刀身に目を戻すと顔中が緩んでいた。
「自衛のためか納得した。まあ見たところただの旅人のようだし殺しなんかは普通避けたほうがいいからな」
殺しという物騒な単語が耳を通り脳に囁く。ローランはかつて自分を故郷から追放した領主の顔を思い出す。ローランは喉から声量は抑えめだが威圧感のある声を放った。
「心臓を刺したい相手なら故郷に一人だけいる」
店主は一瞬、衝撃を受けたように目を見開いた。店主は己を落ち着かせるためか短く息を吐く。目は小さくなり平然とした表情が出現する。ダガーを鞘に戻しローランに背を向ける。
「すぐ作業を終わらせるから相棒の帰りを待っていてくれ」
カウンター裏に消えていった店主を視界に入れながらローランは故郷から逃げ出すしかなかった記憶を再生しながら空へと拳を突き下ろした。
店の外に出たローランの腰には研がれたダガーが携えられている。ローランは寒さに耐えるように腕を組む。空には何重にも重なった灰色気味の雲が太陽と地上を分断している。風こそ吹いていないが冷えた大気がローランにしがみついていた。
ローランは首を横に振り左右の道を確認する。宿を取っていないローランは今日の寝床を探していた。人が三人も並べば道を塞げてしまう通りに人影はない。
ため息を付いたローランは右方向に体を回すと右足を前に出す。すると背中側から石が敷き詰められた道を短い間隔で叩く音が聞こえる。ローランは首を傾げ、首を後ろに捻ろうとする。すると脚を中心に強い衝撃がローランを見舞う。ふらつくことなくローランは前方へと傾き出す。倒れる寸前で両手を石の上に突く。
「いってー」
後ろから子供らしき人物による苦痛の声がした。ローランは急いで体を起こし後方を目にする。目線の先には尻もちをついた茶髪の少年が顔を歪めながら右手で尻を抑えている。
ローランは少年のもとに寄ると手を差し出す。
「大丈夫か君」
「うーん、ちょっと痛むかな」
ローランの手を握る少年の手はローランの手で包む込めそうなサイズだ。ローランは軽い力で少年は引っ張って立たせる。
袖のなく裾が膝上まである上着を少年は着ていた。上着に毛溜まりなどはなく着用してあまり期間が経っていないように思われる。腕の穴部分からは長袖の服が姿を現している。上着の裾先からは静寂な砂色のズボンが目に見える。
少年は背中を丸め項垂れると脆い声で愚痴を零す。
「ありがとう。こけるとは今日はついていないよな」
懸念を抱いた瞳で少年を見ながらローランは事情を聞く。
「何かあったのか」
少年はローランを一目見ると視線を落とし「うーん」と上下の唇を合わせながら唸る。ローランは背中を少し縮めながら少年の回答を待っていると少年は顔を上げ問いに答えた。
「好きな幼馴染の女の子がいるんだけどその子と今日喧嘩しちゃって」
少年は左手で困惑の目を覆う。話に耳を傾けていたローランは古い記憶を思い返す。顔に蜃気楼がかかる。ローランは元々結婚した妻と二人で故郷で暮らしていた。故郷から逃げ出すとき妻も一緒だった。だが逃亡途中で妻と生き別れとなっていた。それ以降追手を撒いてからも妻を探して五年もローランは旅を続けてきた。
ローランは不明瞭な声で「それは――」と口にすると数秒溜めてから「大変だったな。けどきっとなんとかなるよ」と抑揚もつけず言葉を繋げた。ローランの体は反転し少年に大きな背を向ける。少年は「相談に乗ってくれない」と必死な口調でローランを引き留めようとする。ローランの右足は中々前に出なかった。後ろ髪を掻きながらローランは微かに笑うと少年の方に胸側を再度向ける。
「解決できなくても恨みっこはなしだぞ。あとここだと店主の営業妨害になるから座れる場所知ってるか?」
「ありがとう。近くに公園あるからそこ行こう」
少年は表情を踊らせると体が微かに左右に揺れていた。
子供であっても一分もかからずに一周できるほどの面積しかない公園。地面は平らに整備されているが草が好き放題に生えている。公園には背もたれのない木のベンチがあった。ローランは少年と共にベンチに座っていた。木の板を数枚並べたベンチはひんやりとし、小さなでこぼこが尻を通じて伝わってくる。
「今日、遊んでいたときに女の子から『新しい服どう?』って感想聞かれたんだ。僕としては前のほうが似合っていたから素直に『前のほうがいいよ』って言ったらいきなり怒り出して、挙げ句には僕の欠点を口にしだしてそれで口論になって喧嘩別れしちゃった」
少年はブランコのように足を前後に小さくばたつかせていた。少年から目を離したローランの瞳は誰もいない正面の公園がぼんやりと見ていた。好きな相手のことで悩む少年。ローランも付き合う前は妻を振り向かすため花畑にデートに誘ったことがあった。当日は花畑に行く途中で雨が降り、妻は残念そうな素振りをしていた。
ローランは背中を曲げると懐かしむように目の輪郭を縮める。そして優しげな笑みが顔に生まれた。ローランは背を立たせると少年の方に再度目をやる。少年は迷路に迷い込んだように頬を膨らませていた。
ローランは目を広げる。そこには白の中に浮かぶ希望を秘めた青い丸がある。少年を青い丸で確実に少年の瞳を捉えながら聞き取りやすい低音の声で話しかける。
「きっと女の子は君に新しい服を褒めてほしかったはずなんだ」
少年は納得するように「うん」と相づちを打つが、唇を上に突き上げると不満を吐いた。
「わかってるよ。それぐらい。だけどさ、口論になるまで怒る必要はないでしょう」
その指摘にローランは一音ごとに魂を混ぜるように助言を送る。
「人の心っていうのは難しいものさ。とにかく数日もすれば女の子の機嫌は和らぐはずだから、そのときを狙って二人で話し合って和解しな。今は小さな問題かもしれないが、ほっておけば大きな問題になるかもしれないから気をつけなよ」
話し終えると少年の瞼が釣り上がる。大きく見えるようになった瞳は質実の瞳となってローランを見詰めていた。
「僕頑張って和解するよ」
少年は威勢の良い声で返事をすると口を広げ歯を出すようにして気合の入った相貌を披露する。ローランはベンチから跳ねるように立ち上がった少年を目で追った。少年はローランの方を逞しく向くと思いっきり片手を振る。そしてローランのもとから走り去っていった。
一人残ったローランの目に雲を押しのけ顔を出した太陽の光が呼びかける。ローランは晴れた顔で天を仰いだ。既に妻は亡くなっていると危惧していた。だが少年から元気を貰ったローランは妻の生存をこれまで以上に信じることにした。
ローランは膝に手をつき、力を込め、地面に直立する。そのまま今日の宿を探しに公園を離れた。
「いらっしゃい」
十歩程度先にあるカウンターの内に立つ男の店主がローランを迎え入れる。昼食を食べ終えた人間が多い時間帯だが、ガラスの窓から太陽光は差し込まず、茶色の床は若干黒みがかっていた
店主を一瞥したローランは建物内を一通り目視する。店内は狭く左右の壁には武器棚があり剣や斧などが並べられていた。値札の値段は手頃のものが多いが、上級者が求めるような品は取り扱っていないようだ。掃除が蔑ろにされているのか武器棚にはホコリが被っている箇所がそれなりにある。ローランはカウンターまで歩くと金髪の店主が愛想のよい面差しで要件を聞いてくる。
「ご要望はなにかね」
ローランは店主を見上げると腰のダガーホルダーから鞘ごとダガーを抜き取る。握りられたダガーは静けさとは少し離れた音を発しながらカウンターに置かれた。
「武器を研いでほしいのか」
店主の快活な目付きがローランに当たる。
「ああ」
ローランは目を瞑り首を下げ素っ気なく言った。
店主は鞘ごとダガーを手に持つと鞘からダガーを抜き取る。目を窄めた店主は刀身を一目見る。ダガーはローランが数年間使用してきたものだ。
店主は口角を両側とも上げると物珍しそうな視線でローランの目を見据えた。
「あんまり汚れてないな」
ローランは店主を見返す。目の周りの筋肉は浮き出ていた。右手を広げると自虐するように口を利く。
「血に慣れる気はないからね」
理由を聞いた店主は刀身に目を戻すと顔中が緩んでいた。
「自衛のためか納得した。まあ見たところただの旅人のようだし殺しなんかは普通避けたほうがいいからな」
殺しという物騒な単語が耳を通り脳に囁く。ローランはかつて自分を故郷から追放した領主の顔を思い出す。ローランは喉から声量は抑えめだが威圧感のある声を放った。
「心臓を刺したい相手なら故郷に一人だけいる」
店主は一瞬、衝撃を受けたように目を見開いた。店主は己を落ち着かせるためか短く息を吐く。目は小さくなり平然とした表情が出現する。ダガーを鞘に戻しローランに背を向ける。
「すぐ作業を終わらせるから相棒の帰りを待っていてくれ」
カウンター裏に消えていった店主を視界に入れながらローランは故郷から逃げ出すしかなかった記憶を再生しながら空へと拳を突き下ろした。
店の外に出たローランの腰には研がれたダガーが携えられている。ローランは寒さに耐えるように腕を組む。空には何重にも重なった灰色気味の雲が太陽と地上を分断している。風こそ吹いていないが冷えた大気がローランにしがみついていた。
ローランは首を横に振り左右の道を確認する。宿を取っていないローランは今日の寝床を探していた。人が三人も並べば道を塞げてしまう通りに人影はない。
ため息を付いたローランは右方向に体を回すと右足を前に出す。すると背中側から石が敷き詰められた道を短い間隔で叩く音が聞こえる。ローランは首を傾げ、首を後ろに捻ろうとする。すると脚を中心に強い衝撃がローランを見舞う。ふらつくことなくローランは前方へと傾き出す。倒れる寸前で両手を石の上に突く。
「いってー」
後ろから子供らしき人物による苦痛の声がした。ローランは急いで体を起こし後方を目にする。目線の先には尻もちをついた茶髪の少年が顔を歪めながら右手で尻を抑えている。
ローランは少年のもとに寄ると手を差し出す。
「大丈夫か君」
「うーん、ちょっと痛むかな」
ローランの手を握る少年の手はローランの手で包む込めそうなサイズだ。ローランは軽い力で少年は引っ張って立たせる。
袖のなく裾が膝上まである上着を少年は着ていた。上着に毛溜まりなどはなく着用してあまり期間が経っていないように思われる。腕の穴部分からは長袖の服が姿を現している。上着の裾先からは静寂な砂色のズボンが目に見える。
少年は背中を丸め項垂れると脆い声で愚痴を零す。
「ありがとう。こけるとは今日はついていないよな」
懸念を抱いた瞳で少年を見ながらローランは事情を聞く。
「何かあったのか」
少年はローランを一目見ると視線を落とし「うーん」と上下の唇を合わせながら唸る。ローランは背中を少し縮めながら少年の回答を待っていると少年は顔を上げ問いに答えた。
「好きな幼馴染の女の子がいるんだけどその子と今日喧嘩しちゃって」
少年は左手で困惑の目を覆う。話に耳を傾けていたローランは古い記憶を思い返す。顔に蜃気楼がかかる。ローランは元々結婚した妻と二人で故郷で暮らしていた。故郷から逃げ出すとき妻も一緒だった。だが逃亡途中で妻と生き別れとなっていた。それ以降追手を撒いてからも妻を探して五年もローランは旅を続けてきた。
ローランは不明瞭な声で「それは――」と口にすると数秒溜めてから「大変だったな。けどきっとなんとかなるよ」と抑揚もつけず言葉を繋げた。ローランの体は反転し少年に大きな背を向ける。少年は「相談に乗ってくれない」と必死な口調でローランを引き留めようとする。ローランの右足は中々前に出なかった。後ろ髪を掻きながらローランは微かに笑うと少年の方に胸側を再度向ける。
「解決できなくても恨みっこはなしだぞ。あとここだと店主の営業妨害になるから座れる場所知ってるか?」
「ありがとう。近くに公園あるからそこ行こう」
少年は表情を踊らせると体が微かに左右に揺れていた。
子供であっても一分もかからずに一周できるほどの面積しかない公園。地面は平らに整備されているが草が好き放題に生えている。公園には背もたれのない木のベンチがあった。ローランは少年と共にベンチに座っていた。木の板を数枚並べたベンチはひんやりとし、小さなでこぼこが尻を通じて伝わってくる。
「今日、遊んでいたときに女の子から『新しい服どう?』って感想聞かれたんだ。僕としては前のほうが似合っていたから素直に『前のほうがいいよ』って言ったらいきなり怒り出して、挙げ句には僕の欠点を口にしだしてそれで口論になって喧嘩別れしちゃった」
少年はブランコのように足を前後に小さくばたつかせていた。少年から目を離したローランの瞳は誰もいない正面の公園がぼんやりと見ていた。好きな相手のことで悩む少年。ローランも付き合う前は妻を振り向かすため花畑にデートに誘ったことがあった。当日は花畑に行く途中で雨が降り、妻は残念そうな素振りをしていた。
ローランは背中を曲げると懐かしむように目の輪郭を縮める。そして優しげな笑みが顔に生まれた。ローランは背を立たせると少年の方に再度目をやる。少年は迷路に迷い込んだように頬を膨らませていた。
ローランは目を広げる。そこには白の中に浮かぶ希望を秘めた青い丸がある。少年を青い丸で確実に少年の瞳を捉えながら聞き取りやすい低音の声で話しかける。
「きっと女の子は君に新しい服を褒めてほしかったはずなんだ」
少年は納得するように「うん」と相づちを打つが、唇を上に突き上げると不満を吐いた。
「わかってるよ。それぐらい。だけどさ、口論になるまで怒る必要はないでしょう」
その指摘にローランは一音ごとに魂を混ぜるように助言を送る。
「人の心っていうのは難しいものさ。とにかく数日もすれば女の子の機嫌は和らぐはずだから、そのときを狙って二人で話し合って和解しな。今は小さな問題かもしれないが、ほっておけば大きな問題になるかもしれないから気をつけなよ」
話し終えると少年の瞼が釣り上がる。大きく見えるようになった瞳は質実の瞳となってローランを見詰めていた。
「僕頑張って和解するよ」
少年は威勢の良い声で返事をすると口を広げ歯を出すようにして気合の入った相貌を披露する。ローランはベンチから跳ねるように立ち上がった少年を目で追った。少年はローランの方を逞しく向くと思いっきり片手を振る。そしてローランのもとから走り去っていった。
一人残ったローランの目に雲を押しのけ顔を出した太陽の光が呼びかける。ローランは晴れた顔で天を仰いだ。既に妻は亡くなっていると危惧していた。だが少年から元気を貰ったローランは妻の生存をこれまで以上に信じることにした。
ローランは膝に手をつき、力を込め、地面に直立する。そのまま今日の宿を探しに公園を離れた。
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