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『外伝』 母の願い
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「体の方は大丈夫か?」
「元気元気!今ならドラゴンだって倒…ゲホッゲホッ」
「無理をするな」
魔王の前に立つ女性は咳き込むが、すぐに笑顔に戻る。
「マーシャ…気持ちは変わらんか?」
「ええ、変わらないわ。私は王都へ行きます」
マーシャの意志は固く、決意に満ちた表情に魔王は深い溜息をついた。
「そうか…寂しくなるな…」
「何言ってるの!これからが大変よ!アイも大きくなるにつれて、どんどん手がかかるんだから!私に似て」
魔王は口角を上げ、「確かに」と笑った。
「アイはね、これから大変な思いをすると思う。半分とはいえ人間の血が混じっているから…。私が王都に行っても、すぐには成果は出せないかもしれない。だからアナタが守ってあげてね」
魔王はコクリと頷く。
「アナタの寡黙な所も魅力の一つだけど、口に出さないと分からないからね!思った事は口にする、分かった?」
「あ、ああ。分かった。善処する」
マーシャは笑う。まるで太陽のような暖かさを感じるような笑顔だ。
「そうだ、王都までお金がいるのよ。だから宝物庫から少し持っていっていい?」
「ああ、少しと言わず持っていくといい。手伝おう」
「大丈夫、マーガレットに手伝ってもらうわ。女同士の話もあるし」
「…分かった。アイには会わないのか?」
マーシャは少しだけ困った顔で笑った。
「私に残された時間は少ない。今、会ってしまうと決意が鈍ってしまうと思う。会いたいけど…我慢。私はアイの未来を作ってあげたい」
魔王はマーシャの前に跪き、手を取る。
「これだけは覚えておいてくれ。私はお前とアイをこれからもずっと愛していると」
「当然です!アイを泣かせたら承知しませんからね!」
フフッと笑いながら魔王の顔を目に焼き付ける。マーシャは魔王の顔を撫でると振り返り部屋を出ていった。マーシャの肩が震えているように見えた。
マーシャは元々病弱だった。貴族の家に生まれた彼女は小さい頃は懸命に治そうと親も躍起になったが、弟や妹が産まれると段々と腫れ物扱いされるようになった。マーシャはそれを自覚し、ある時家を飛び出して旅に出た。死に場所を探す旅だ。その時たまたま出会ったのが魔王だった。もともと死に場所を探していたマーシャは魔王を見ても驚かなかった。むしろ人生でお目にかかる事のない出来事に興味津々だった。魔王はその不遜な態度に興味を引かれ、魔王城へと連れ帰った。しかし、魔王城の不衛生さは、確実にマーシャの病弱な体を蝕んでいった。
それでもマーシャは幸せだった。子供が産まれたからだ。人並みの幸せを得る事ができた。しかし問題もあった。人間は魔物に好かれていないという事。これまでの歴史がそうさせているのは理解している。人間が魔物の王である魔王を殺そうとしていた事実は消す事はできない。
だがそれでも、魔王は魔物達の為に人間と協調する道を選んだ。そして魔物達もそれに呼応するように努力してくれている事も知っている。だが、本能的な所で人間を訝しんでいる事も知っている。マーシャ自身はそれでも割り切れる。だが子供はどうだろうか。半分は人間の血が混じったアイはどうだろうか。仲間はずれにされないだろうか。いじめられないだろうか。
残り少ないこの命で、アイを守るにはどうするべきなのだろうか…
コンコン。
マーシャは扉をノックする。
「マーガレット、居る?」
「はいはーい、ちょっと待ってね~」
扉の向こう、部屋の奥の方からパタパタと足音が近づいてくるのが聞こえる。扉が開くと、そこにはマーシャと同じくらいの小柄なオーガがいた。
「本当に…行くのね」
「ええ。私は私に出来ることをするわ。それでね、宝物庫に入る許可を貰ったから一緒に来て。『例のモノ』お願いできるかしら」
マーガレットは少し困った顔をして微笑んだ。
「決意は…変わらない?」
「ええ、もう進むだけよ」
「…分かったわ、行きましょう」
2人は宝物庫へと向かった。道中、マーガレットはマーシャに質問をする。
「それで、あの人(魔王)は何て?」
「これからも愛してるって」
「それだけ?贈り物とかは?」
「それだけよ」
「嘘~⁉︎贈り物の一つも無し?」
「いいの、何か貰ったらソレを見るたび思い出して泣いてしまうかもしれないから」
マーシャは俯きながら歩く。すると突然立ち止まり、顔を上げてマーガレットを真剣な眼差しで見る。
「もう一つ…お願いがあるの。アイの母親代わりになってほしいの。リリーちゃんとブラン君とも仲が良いし…」
自分の我儘に付き合わせるのが心苦しいのか、段々と顔は俯き、声も小さくなっていく。
マーガレットは優しく微笑みながら、マーシャの肩に手を置いた。
「私はアイちゃんの母親にはなれない。いい?どこまでいっても母親はアナタだけなの。私に出来るのは娘を泣かせる父親をブン殴る事だけよ。まぁ見守ることぐらいならやってあげるわ。同じ旦那を持つよしみで」
「ありがとう…」
2人は再び宝物庫へと歩みを進める。
宝物庫へ着くと、マーガレットは何かを探し始めた。
「確かこの辺に……あれ?こっちか………あったあった」
マーガレットは小箱を手に取ると、マーシャの前で立ち止まる。渡す前に確認しておきたかったのだ。
「これよ…」
「これが『例のモノ』ね。」
「いい?これを飲めばオーガは三日三晩闘い続ける事が出来る。だけど人間が飲んだら正気を失うと思う。だから限りなく薄めて飲むのよ。それでも体は蝕まれると思う」
「大丈夫、元より少ない命だもの、少しでも元気に動けるなら儲け物よ!」
「怖くないの?」
「子供の為に命を賭けれるなんて、私には贅沢すぎるくらいだわ。それに、これが成功すればアイだけじゃなくて、これから生まれてくる命…全てにとって良い事だと思わない?私の人生が、そんな大業に関われるなんて、例え死んでもお釣りがくるわ!」
マーシャは晴れ晴れとした表情で語る。マーガレットは人間でありながら、オーガのように勇敢な彼女に尊敬の念を抱いていた。
「マーシャ…これが今生の別になるかもしれないけど、さよならは言わないわ。オーガはこう言うの、『命は巡る…再び相まみえん』」
「そうね、また会いましょう!」
これよりマーシャは王都へと向かい、クリニア王との謁見に成功する。人間と魔物が手を取り合うという夢物語をクリニア王は考えていなかった訳ではない。しかし突然現れた女が、魔王が人間との協調を考えていると言うのを鵜呑みにするはずはなかった。
王家に代々伝わる秘宝『真実の卵』。これをマーシャに持たせた。彼女は嘘はついていないと判断した王は暫定的ではあるが魔物の討伐を停止させた。
マーシャはベルライト家に戻すのは危険と判断したクリニア王は、マーシャを名目上、乳母として雇い入れた。もちろん、全ての話を鵜呑みにしたわけではなく、万が一を考え、マーシャを対魔王の人質とする意味も込めての雇い入れだ。
マーシャは、もう戻る事はできない魔王城に残した娘の代わりに王子を可愛がった。この子が王になる時には魔物への偏見が無くなるように、魔物は怖いモノではないよ、という教育をした。
一年という短い時間ではあるが、マーシャにとっては生きる事が出来なかったはずの一年が過ぎた。彼女の命の灯火は…オーガの秘薬のおかげで煌々と輝いていた灯火は、ある日突然消えた。
彼女は目標を達成し、明るい未来が見えたのだろう。穏やかな顔で亡くなった。
――本来ならここで物語は終わるはずだった。
数年後、王家の秘宝『真実の卵』が盗まれた事件を皮切りに、王城内部がおかしくなり始めた。
王は人が変わったかのように、魔物討伐へと舵を切る。
魔王は耐え続けた。マーシャの言葉を信じ、耐え続けた。
そして創士が召喚された。
「元気元気!今ならドラゴンだって倒…ゲホッゲホッ」
「無理をするな」
魔王の前に立つ女性は咳き込むが、すぐに笑顔に戻る。
「マーシャ…気持ちは変わらんか?」
「ええ、変わらないわ。私は王都へ行きます」
マーシャの意志は固く、決意に満ちた表情に魔王は深い溜息をついた。
「そうか…寂しくなるな…」
「何言ってるの!これからが大変よ!アイも大きくなるにつれて、どんどん手がかかるんだから!私に似て」
魔王は口角を上げ、「確かに」と笑った。
「アイはね、これから大変な思いをすると思う。半分とはいえ人間の血が混じっているから…。私が王都に行っても、すぐには成果は出せないかもしれない。だからアナタが守ってあげてね」
魔王はコクリと頷く。
「アナタの寡黙な所も魅力の一つだけど、口に出さないと分からないからね!思った事は口にする、分かった?」
「あ、ああ。分かった。善処する」
マーシャは笑う。まるで太陽のような暖かさを感じるような笑顔だ。
「そうだ、王都までお金がいるのよ。だから宝物庫から少し持っていっていい?」
「ああ、少しと言わず持っていくといい。手伝おう」
「大丈夫、マーガレットに手伝ってもらうわ。女同士の話もあるし」
「…分かった。アイには会わないのか?」
マーシャは少しだけ困った顔で笑った。
「私に残された時間は少ない。今、会ってしまうと決意が鈍ってしまうと思う。会いたいけど…我慢。私はアイの未来を作ってあげたい」
魔王はマーシャの前に跪き、手を取る。
「これだけは覚えておいてくれ。私はお前とアイをこれからもずっと愛していると」
「当然です!アイを泣かせたら承知しませんからね!」
フフッと笑いながら魔王の顔を目に焼き付ける。マーシャは魔王の顔を撫でると振り返り部屋を出ていった。マーシャの肩が震えているように見えた。
マーシャは元々病弱だった。貴族の家に生まれた彼女は小さい頃は懸命に治そうと親も躍起になったが、弟や妹が産まれると段々と腫れ物扱いされるようになった。マーシャはそれを自覚し、ある時家を飛び出して旅に出た。死に場所を探す旅だ。その時たまたま出会ったのが魔王だった。もともと死に場所を探していたマーシャは魔王を見ても驚かなかった。むしろ人生でお目にかかる事のない出来事に興味津々だった。魔王はその不遜な態度に興味を引かれ、魔王城へと連れ帰った。しかし、魔王城の不衛生さは、確実にマーシャの病弱な体を蝕んでいった。
それでもマーシャは幸せだった。子供が産まれたからだ。人並みの幸せを得る事ができた。しかし問題もあった。人間は魔物に好かれていないという事。これまでの歴史がそうさせているのは理解している。人間が魔物の王である魔王を殺そうとしていた事実は消す事はできない。
だがそれでも、魔王は魔物達の為に人間と協調する道を選んだ。そして魔物達もそれに呼応するように努力してくれている事も知っている。だが、本能的な所で人間を訝しんでいる事も知っている。マーシャ自身はそれでも割り切れる。だが子供はどうだろうか。半分は人間の血が混じったアイはどうだろうか。仲間はずれにされないだろうか。いじめられないだろうか。
残り少ないこの命で、アイを守るにはどうするべきなのだろうか…
コンコン。
マーシャは扉をノックする。
「マーガレット、居る?」
「はいはーい、ちょっと待ってね~」
扉の向こう、部屋の奥の方からパタパタと足音が近づいてくるのが聞こえる。扉が開くと、そこにはマーシャと同じくらいの小柄なオーガがいた。
「本当に…行くのね」
「ええ。私は私に出来ることをするわ。それでね、宝物庫に入る許可を貰ったから一緒に来て。『例のモノ』お願いできるかしら」
マーガレットは少し困った顔をして微笑んだ。
「決意は…変わらない?」
「ええ、もう進むだけよ」
「…分かったわ、行きましょう」
2人は宝物庫へと向かった。道中、マーガレットはマーシャに質問をする。
「それで、あの人(魔王)は何て?」
「これからも愛してるって」
「それだけ?贈り物とかは?」
「それだけよ」
「嘘~⁉︎贈り物の一つも無し?」
「いいの、何か貰ったらソレを見るたび思い出して泣いてしまうかもしれないから」
マーシャは俯きながら歩く。すると突然立ち止まり、顔を上げてマーガレットを真剣な眼差しで見る。
「もう一つ…お願いがあるの。アイの母親代わりになってほしいの。リリーちゃんとブラン君とも仲が良いし…」
自分の我儘に付き合わせるのが心苦しいのか、段々と顔は俯き、声も小さくなっていく。
マーガレットは優しく微笑みながら、マーシャの肩に手を置いた。
「私はアイちゃんの母親にはなれない。いい?どこまでいっても母親はアナタだけなの。私に出来るのは娘を泣かせる父親をブン殴る事だけよ。まぁ見守ることぐらいならやってあげるわ。同じ旦那を持つよしみで」
「ありがとう…」
2人は再び宝物庫へと歩みを進める。
宝物庫へ着くと、マーガレットは何かを探し始めた。
「確かこの辺に……あれ?こっちか………あったあった」
マーガレットは小箱を手に取ると、マーシャの前で立ち止まる。渡す前に確認しておきたかったのだ。
「これよ…」
「これが『例のモノ』ね。」
「いい?これを飲めばオーガは三日三晩闘い続ける事が出来る。だけど人間が飲んだら正気を失うと思う。だから限りなく薄めて飲むのよ。それでも体は蝕まれると思う」
「大丈夫、元より少ない命だもの、少しでも元気に動けるなら儲け物よ!」
「怖くないの?」
「子供の為に命を賭けれるなんて、私には贅沢すぎるくらいだわ。それに、これが成功すればアイだけじゃなくて、これから生まれてくる命…全てにとって良い事だと思わない?私の人生が、そんな大業に関われるなんて、例え死んでもお釣りがくるわ!」
マーシャは晴れ晴れとした表情で語る。マーガレットは人間でありながら、オーガのように勇敢な彼女に尊敬の念を抱いていた。
「マーシャ…これが今生の別になるかもしれないけど、さよならは言わないわ。オーガはこう言うの、『命は巡る…再び相まみえん』」
「そうね、また会いましょう!」
これよりマーシャは王都へと向かい、クリニア王との謁見に成功する。人間と魔物が手を取り合うという夢物語をクリニア王は考えていなかった訳ではない。しかし突然現れた女が、魔王が人間との協調を考えていると言うのを鵜呑みにするはずはなかった。
王家に代々伝わる秘宝『真実の卵』。これをマーシャに持たせた。彼女は嘘はついていないと判断した王は暫定的ではあるが魔物の討伐を停止させた。
マーシャはベルライト家に戻すのは危険と判断したクリニア王は、マーシャを名目上、乳母として雇い入れた。もちろん、全ての話を鵜呑みにしたわけではなく、万が一を考え、マーシャを対魔王の人質とする意味も込めての雇い入れだ。
マーシャは、もう戻る事はできない魔王城に残した娘の代わりに王子を可愛がった。この子が王になる時には魔物への偏見が無くなるように、魔物は怖いモノではないよ、という教育をした。
一年という短い時間ではあるが、マーシャにとっては生きる事が出来なかったはずの一年が過ぎた。彼女の命の灯火は…オーガの秘薬のおかげで煌々と輝いていた灯火は、ある日突然消えた。
彼女は目標を達成し、明るい未来が見えたのだろう。穏やかな顔で亡くなった。
――本来ならここで物語は終わるはずだった。
数年後、王家の秘宝『真実の卵』が盗まれた事件を皮切りに、王城内部がおかしくなり始めた。
王は人が変わったかのように、魔物討伐へと舵を切る。
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