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12.赤と青

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 リリアンヌを愛している。
 どうしようもなく愛している。


 その声、見目、柔らかな身体、心の在り方、視線の一つから髪の一筋まで。存在まるごと、何もかもが心を鷲掴みにし、自分にとって必要不可欠だと、そう思う。


 無理に迫ったにも関わらず彼女が自分を受け入れてくれた時、もうこれで十分だと思った。これ以上望むことは何もあるまいと。


 なのに。
 リリアンヌが許してくれた。
 時と場合と頻度は要相談だけれど、その肌に触れることを。


 その気持ちだけで十分だと思った。


 もちろん、チャンスがあれば全力で頂きにいきたいとは思っているが、でも頻繁にがっついくのは控えようと決めていた。
 許してくれたとは言え、リリアンヌは"そういうこと"がお好きでない。苦手に思っていて、極力自分から遠ざけたがっているのも知っている。
 行為がどうしようもなく苦痛なのではないはずだ。彼女の身体はサフィールに甘く開かれ、快楽を享受する。口ではあれこれ言うけれど、でも最終的に拒絶はしない。
 ただきっと、そういう関わり方は、彼女の心の在り方を揺らがすのだ。魔女としての根底を揺らがすのだ。
 サフィールを拾うまでの長い長い時間を過ごしてきたリリアンヌという存在を、それこそ引っくり返してしまいそうになるのだろう。


 だから、必要以上にはリリアンヌにそういう意味で迫らない。決めている。


 様子を見ながら。彼女の心の負担にならない分だけ。
 大丈夫。自分は待てが出来る。


 だからサフィールは、時と場合と頻度を弁えてそうそう簡単にリリアンヌを押し倒したりしていない。ただただ日常の生活の中で、"スキンシップ"と呼べる範囲で彼女に構っているだけ。
 時に照れ隠しで、時に本気で、"触るな"、"やめろ"、"いい加減にしろ"等々言われるが、そんな言葉すら正直嬉しいし、楽しい。


 有り体に言って、サフィールは幸せで幸せで幸せだった。


「アンヌ、準備出来た?」
 ノックしてから部屋を覗く。昔はよく"ノックしたらじゃなくて、ノックした上でいいと言われてから覗け"と怒られたものだが、もう最近は何も言われない。
 多分、押し問答に辟易してリリアンヌが諦めて受け入れてくれていることは沢山あるんだろうな、と思う。


 覗いた先で、彼女の着替えはほとんど済んでいた。


 基本的に黒しか身に付けない彼女。
 色彩があるのは精々髪飾りか、時折身に付ける宝石の類いのみ。ちなみに髪飾りは完全にサフィールの趣味で選ばれたもので、宝石に関しては着飾る目的ではなく術の触媒に使うという実利を目的としてリリアンヌが選ぶ。


 そんな彼女が、今日は違う装いをしている。
 身を包むのはブルーのドレス。いわゆる夜会に出るような華やかなものではなく普段着の範囲内の、動きやすそうなもの。


「後ろの、ボタン」
 首の後ろで留めるボタンに苦戦しているらしい。
 近付いて、代わりに留める。白いうなじが眩しくて少しクラっとしたが、耐えた。
「うん、留まった」
 代わりに髪に触れる。
「もうちょっといじっても?」
 朝、軽くまとめはしたが、これから出掛けるとなるともう少し工夫したい。
「手早くね」
 リリアンヌ自身はこだわりがないのでどうでも良さそうだったが、ダメだとは言われなかったので弄り始める。


 長く艶やかな髪。
 触れるとまるで絹のよう。
 髪の手入れは、サフィールの領分だ。最初リリアンヌは面倒だと嫌がったが、今ではすっかり諦めてくれている。
 背中の中ほどまでの黒髪。その昔、腰の辺りまで流れていた黒髪。病に倒れたサフィールを助けるために、薬の精製法と引き換えに失われた。 
 あの頃肩口でばっさり切られた髪は大分伸びてきた。でもまだ足りない。


 いつか、元通りの長さを取り戻すまで、とサフィールは彼女の髪の手入れを自分の役目とした。
 初めは贖罪のつもりだったけど、今ではただの趣味だし、彼女の一部が自分によって最良の状態を保っていると思ったら、それは妙な満足感をもたらした。リリアンヌとこんな関係になるまでは、唯一彼女に自由に触れられる場所でもあったのだ。


「銀の飾りにしようか」
「何でもいいよ」
「青い石が付いてるのがいいね」
 姿見を通して目を合わせる。


 鏡の中の彼女は緑の瞳をしていた。
 いつもの赤ではない。深い、緑。


 これから二人は王都まで出る。
 リリアンヌは仕事。サフィールは付き添い兼買い出しが目的だ。
 彼女は別に魔女であることを隠して生きている訳ではないが、人が多い場所に出る時は魔女の証である特別な赤い瞳を隠す。黒い服もやめる。
 赤い瞳に黒衣なんて、いかにも魔女ですといった姿はしない。



 魔女は恐るべき存在だ。
 人とほとんど同じような姿をしているけれど、生き物としては決定的に違う。
 寿命も、老化も、奮う力も、何もかも。
 人とは異なる理で生きている。


 だからやはり忌避したり畏怖する者は多い。自分と"異"なる者は、許容の範囲に収まらない。
 普通は皆恐れ遠巻きにするだけだが、だが時折、命知らずもいいところだが弁えない奴が絡んでくることもある。
 そういった小さな面倒事を避けるために、彼女は特別な薬で束の間瞳の色を変えるのだ。


「うん、綺麗。ドレスの色とも合ってる。ケープは?」
「濃紺のがあっただろう。それにする」
「分かった」


 自分の身形にそれほど興味はない。清潔感があればそれでいいかと思う程度。強いて言うなら、赤が好きだ。
 でも、リリアンヌを美しく見せることには並々ならぬこだわりがあった。
 だからドレスの仕組み、髪の結い方、宝飾品の種類、色んなことを積極的に学んだ。
 惑いの森には人間の流行り廃りに敏感な女の魔物なんかもいたりして、色々と教えてもらった。色事については事前学習を良しとせず、リリアンヌとの初めてにこだわっていたが、髪の結い方なんかは練習させてもらったものだ。
 リリアンヌはよく複雑な結い方をこなすサフィールに不思議そうな目を向けたものだが、練習あっての成果である。


 リリアンヌとて着飾ることに興味がない訳ではない。サフィールが手出ししなくても自分に似合うものを身に纏う。ただ追究するほどの気概がないというだけ。
 その気概の部分をサフィールが勝手に請け負っている。
 そうするとそこには彼の好みが反映されていく。リリアンヌの持ち物をざっと眺めればすぐに分かることだが、明らかに青色のものが多い。


 リリアンヌに青ばかり身に付けさせてしまうのは、一重にサフィールの勝手で、気持ち悪い都合によるものだった。


 リリアンヌが宝石のようで綺麗だと褒めてくれた自分の青い瞳。それと同じ色を彼女にも纏ってほしくて、何かにつけて青いものを用意してしまう。
 自分の、こんなひどい執着に満ちた行動に、彼女は気付いているだろうか。


 咎められないから、サフィールは今日もリリアンヌの装いに青を添えていく。


「完璧。じゃあ行こうか」
 そう言って、二人並んで家を出る。
 差し出した手は許容外だったらしく黙殺されたが、彼は別段気にしなかった。










 さて、リリアンヌと連れ立って王都までやってきたと言っても、二人の行動はすぐに別々のものとなった。
 リリアンヌは"仕事"にサフィールが関わるのを好まない。もう少し正確に言えば、サフィールが仕事の関係者と関わるのを好まない。
 だから、サフィールに許されるのは本当に"道中"の付き添いのみ。依頼人に会うことはあり得ない。


"魔女と所縁ゆかりがあると知れるとロクなことにならないよ"


 リリアンヌはそう言う。


 魔女本人には恐ろしくて何をできなくとも、その近くにいる人間はまた別だ。却って手を出しやすいと考える人間もいる。
 嫌がらせ、逆恨み、鬱憤を晴らすためにその標的に丁度良い。


"お前を人質に取られでもしたらものすごく面倒"


 リリアンヌはそう言う。


 自分の迷惑になるから、揉め事の種となりそうなことからサフィールを遠ざける。


 分かっているだろうか。
 迷惑だと思ったら、面倒になったら、切り捨てれば良いのだ。サフィールを弱味にする必要はない。
 でも、リリアンヌにとってサフィールは人質足り得るのだ。
 "人質に取られでもしたらものすごく面倒"なのは、助ける気があるからだ。


 本人はきっと自覚もない。
 どれだけサフィールを大切にしてくれてきたのか、自覚していない。
 本人は、そんなつもりではないのだ。



 魔女とは何とも難解な生き物である。



 そういう訳で、サフィールは リリアンヌと別行動だった。
 正直心配は心配だけれど、彼女がその気になればどうとでもあしらえることは知っている。彼女が自分よりよほど強いことは理解している。ーーーー心配だけれど。


 サフィールに求められるのは、彼女の足手まといにならないことだから、ここはぐっと飲み込むしかないのだ。


 気分を切り替えて、買い物を済ませていく。
「魚にミルクに生クリーム……」
 こうして大きな街に出てきた時は、森では自給できない、保存の効かないものを買い込んで、ちょっと贅沢な晩餐を用意するのが楽しみだ。
 それだけでなく、布やリボン、雑貨屋などを覗いて必要なものを買う。
 巷の女性に人気という装飾品店は、多くの客で賑わうだけあって、満足のいく品揃えであった。


 若い女性だらけの店内。
 普通、男なら彼女の付き添いであっても入店を躊躇うような空気感。
 けれどサフィールはなんにも気にせず、慣れた様子で商品を眺める。
 店内のあちこちの客が彼をちらちら見て何事かひそひそ話を交わすが、それにも一瞥もくれない。


 あの蝶の髪飾り、綺麗。
 あっちの青いリボンもいい。
 でもたまには白のレースとか。


 その頭の中に描かれている人物は一人だけ。美しい彼女の姿を浮かべながら、似合いそうなものを見繕う。


 この間の石、結局アンヌが大きな塊くれたから、今結構懐があったかいんだよね。迷うくらいなら全部選べばいいかも?


 彼女の身に付けるものを見繕うのは彼の楽しみだ。お金は自分のために使えといつも言われるが、自分の選んだものに身を包むリリアンヌを見るのは、彼を大層幸せな心地にする。
 結局リリアンヌのために使っているお金ではなく、しっかり自分のためのものだと思う。


「ね、あの人カッコ良くない?」
「いいなぁ、恋人にプレゼントかしら?」
「私もされたい~」


 整った見目に、そこかしこでほうと吐息が落とされる。
 自分がそんな目で見られているとは露知らず、サフィールはいくつかの品を手に取った。
「あの」
 そこにあわよくばと果敢に飛び込んでくるお嬢さんも、時折いる。
「プレゼント、とかですか? どういうものが良いのか、イメージ湧きにくくありません? 良かったら一緒にお選びしましょうか」
 だが、
「彼女の可愛さはこの世で誰よりオレが分かってるので、大丈夫です」
「ーーーーっ」
 笑顔と共にその一言で会話は強制終了される。





 結局数点購入してから、ほくほくした顔で彼は店を出た。
 今日は前から計画していたアレ・・を納める良い容れ物も見つかった。中身もちゃんと移したし、あとは渡すだけ。


 頭の中で算段を立てながら、待ち合わせに指定されたカフェへ向かう。
 着いた先にリリアンヌはまだおらず、サフィールは一人席に着いた。


「仕事、順調かな……」
 薬を届けるだけだと聞いていた。ただ、最後に少し調合を見直す必要があるから、とも言っていた。
「リリアンヌと一緒に王都なんていつぶりかな」
 基本、彼女は自ら依頼人の元へ向かったりしない。仕事は全て、彼女に頼みたい人間が自分の足で彼女の元まで出向いてくるものだ。
 魔女は自分の仕事に誇りを持っている。権力や金の前に頭を垂れたりなんかはしない。


 平素はリリアンヌとて相手に自分を訪ねさせる。惑いの森へ踏み入る度胸と真剣さ、そして幾多の危険をいなし自分の元へ辿り着く運の良さ。覚悟のないものを彼女相手にしない。
 自宅の場所を教えるなんて逆に危険極まりないのではと思われるかもしれないが、特殊な術によりあの家への道のりは幾通りにも歪められている。
 一度辿り着けても、二度と同じ道のりでは辿り着かない。そういう風になっているから、よほどの相手でない限り危険はない。



 では今回なぜわざわざ魔女の方から出向いたのかと言うと、報酬が依頼人の飼っている珍しい鳥獣から得られるものだからだ。
 非常に繊細な生き物で移動に耐え得るものではないからと、事情が事情だったので、リリアンヌもそこは実利を取ることにしたらしい。


「それにしても今日はなんか人が多いなぁ」
 通りを眺めながらぽつり呟くと、
「これからしばらくこんな感じらしいぞ」
 待っていた声が響いた。


「リリアンヌ」
 用は片付いたらしい。
「お疲れ様」
「うん」
 向かいの席に腰を下ろして、彼女は視線を通りへ向けた。
「祭礼があるらしい。神殿から神官やら巫女やらが出て来て、国の太平を祈るとかなんとか」
「神、殿……」
「とは言いつつ、一般人にとってはほとんどただの祭りだよ」
 仮初めの緑の瞳が、サフィールの方へ向き直った。これはこれで綺麗だけど、やはり魔女の彼女にはあの赤が似合う。
「またえらく買い込んで」
 リリアンヌはサフィールを見て呆れたように言ったが、彼の方は戦利品を自慢したくて堪らなかった。
「うんうん、いいの買えた。後で見て。それに今日はーーーー」


 嬉しさのあまり、口が滑りそうになる。


「今日は?」
「あ、いや、何でもない」


「…………何でもないってことはないだろう」
 そう言って、探るような眼差しをされる。その視線は、けれどサフィール自身からは少しズレていた。


 リリアンヌは時折自分の背後、腰の辺りをじっと見つめることがあるのだが、何だろうと不思議に思う。
 何か変なものでも憑いているだろうか。
 いつも数瞬じっと見つめた後、呆れたような諦めたような顔をされてしまうのだが。


「何があったの」
「何ってその……」
 あるにはあったが、それを告白するのはここではない気がした。そういう雰囲気ではない。
 だが、リリアンヌは白状させたいらしく、追及してくる。
「悪いことじゃないでしょ。それは分かる」
 断言されて、サフィールは首を傾げた。
「ーーーーーーーーなんか出てる?」
「出てる。さっきから何をうずうずしているの?」
 いつも通りを装っているつもりで、感情の制御ができていなかったらしい。


「サフィール?」


 促すように名前を呼ばれて、更に数瞬迷ってみて、サフィールは観念することにした。機嫌を損ねてしまったら、結局目的が果たせない。
 この際、シチュエーションに贅沢は言うまい。


「あの、アンヌーーーー」
 サフィールは自分の荷物から小さな箱を取り出した。
「これ…………」
「?」
 白の細いリボンがかかった、黒色の小箱。それこそ、リリアンヌの手のひらにも収まるほどの。
「リリアンヌに」
「ーーーー開けても?」
「うん」
 繊細な指先がリボンをするりと解く。
 その中から姿を現したのはーーーーーーーー



「…………指輪?」


 そう、指輪だった。銀の地金にぐるりと一周、青のサファイアを巡らせたもの。
「邪魔じゃなかったら、アンヌに付けてほしくて」
「これ、もしかしなくても」
「うん、この間尽崖つきがけで取ってきたやつ。好きに使っていいって言われたから」


 ひと欠け、ふた欠け欲しいと言ったのは、このためだった。


「気持ち悪いかもしれないけどさ、同じデザインでもう一つ作ってあって」
 特に包装などしていなかったものを取り出す。デザインは同じ。
 でもこちらはルビーが使われている。
「これはオレの」
 こういう仕事は専門の職人に任せるべきだ。石を手に入れた後、サフィールは森に住まう宝飾職人(もちろん人外)にデザインを告げ仕事を頼んだ。
 "長年応援してきたお前と魔女殿のリングだからな、最高のものを作るぜ"と言ってくれた彼が完成品を届けてくれたのが先日。
 今日は渡すのに相応しい、凝った容れ物を探して、ぴったりとサイズとイメージに合うものが見つかったのだ。


「更に引かれるかもしれないけど」
「いや、お前にはもう十分引いてるから、これくらい今更だけど……」


 そうかもしれないが、サフィールとて拒絶や心の距離が心配になることくらいある。
 何でも言っているように見えるかもしれないが、本当は言えないことも沢山あったりする。
「その、所謂結婚指輪的なイメージで……いや、対外的にちゃんと結婚してくれとかそういうこと言いたいんじゃないんだけど、気持ち的な希望? 目に見えるものがあるといいかなっていう」


 リリアンヌはしばしその指輪を差し込む光に翳したりして、無言の内に眺めていた。
 その顔には特別嬉しそうな様子も、逆に迷惑そうな様子もない。完全に凪いだ、淡々とした表情。



「ーーーーーーーーいいんじゃない?」



 内心ドキドキしながら沙汰を待っていると、やがて彼女はそう言った。


「別にそれほど邪魔でないし」
「ホント?」
「まぁ」
 それを示すためか輪の中に指を入れようとするので、慌てて止めて、その手から指輪を回収した。


「リリアンヌ」


 左手を取る。


 魔女には不要な習慣かもしれないが、こういう時、人間は左の薬指に約束の証として嵌めるものだ。


「これは一緒にいようねって約束」


 例え、二人の時の流れが、流れ行く川の長さが違っていたとしても。


「オレの気持ちが中途半端なものじゃないって表明」
「ーーーー分かってるよ」


 白い指を彩る美しい石。
「サファイアの青はオレの色だよ」
 ルビーの赤は、リリアンヌの色。
 自分の指にも通して、小さくその赤い石に口付ける。


「ふと見た時に、オレのこと、思い出してくれたら嬉しい。手なら、目に入りやすいでしょ」
 そう言ったら、彼女は苦笑した。それは苦笑ではあったけど、柔らかい感触のする苦笑だった。
「毎日本物を直接見れるのに?」
「まぁそうだけど」


 この世に永遠はないから。あの森で二人、片時も離れずに一緒にいられる訳ではないだろうから。



「まぁいい」
 リリアンヌは言った。
「これでお前が安心できるなら、それでいいよ」



 有り体に言って、サフィールは幸せで幸せで幸せだった。
 だから、自分の立場がいかに保証のないものかということを、すっかり、忘れていた。
 ーーーーーーーー忘れていたのだ。


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