# 魔女集会で会いましょう ~拾い物は、慎重に~

東川カンナ

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7.重罪人

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「はぁ…………」
 詰め込むように急いで朝食を済ませたリリアンヌは、見回りに行くと言って家を飛び出した。
 体調面を心配してか"一緒に行く"とサフィールはうるさかったが、家を空にしたくないと言って残してきた。


 押し切られてあんなことになっておいて説得力がないかもしれないが、リリアンヌはサフィールに対して絶対的な立場にある。
 基本、彼は彼女の言うこと為すことに逆らわない。
 待てと言えばいくらでも待つ。駄目と言えば理解する。


 そのサフィールが、あんな無理矢理に事を及んだことは、だからサフィール自身がかなり追い込まれていたということなのだ。


「やり方を間違えたか……」



 別れはいつか来るはずのものだった。
 サフィールだって分かっていたはずだ。
 リリアンヌがいつまでも自分を手元には置かないであろうこと。
 それでも、いざ放り出されるとなると理性や常識は飛んでしまったらしい。


 拾い子の並々ならぬ心情を、リリアンヌは全く読めていなかった。


「こう、もう少し小出しに、段階を踏んで手放そうとしてればこんなことには……」


 ならなかったかもしれない。


 サフィールが嫌な訳ではない。
 拾ったきっかけは本当に気まぐれで、人でなしな理由だったが、リリアンヌはリリアンヌなりにこの十二年、サフィールを手元で庇護してきたつもりだ。
 だが、同居人という以上の関係を、リリアンヌは今一つ実感も実践もできていない。


 取り敢えず、何はともあれ困っている。


「正直私はごめんだが、こう、若者の欲求というのは……」


 恐らく抑え難いものだろう。
 嫌だ無理だ触れるなと言うのは簡単だが、果たしてそれで良いのか。また変な風に暴走しないか。今後どう対処していくべきか。


 そこまで考えて、心の内で彼女はうがっと叫んだ。



 なんで私がそんなことまで心配しなくちゃならないんだ!



 自分が始めたことじゃない。サフィールが始めたことだ。なら全ての責任や面倒はヤツに取らせるべきではないか。
 甘ったるいものなど専門外もいいところだ。
 愛するよりも呪い殺す方がどれだけ容易いことか。


「よう、リリアンヌ。ここ二三日顔を見なかったな? 警戒を怠らない魔女殿にしては随分と珍しい」
 ブツブツと物騒な方向へ思考を巡らせていると、不意にからかうような色を含んだ男の声が響いた。
「ーーーーーーーーゼノン」
 視線を横に滑らせると、そこには黒髪、黒の瞳、衣装も真っ黒という、黒ずくめの男がいた。その背には蝙蝠を思わせる羽が生えていて、地上二メートル辺りを漂いながらこちらを見下ろしている。


 森に住まう、人外のもの。
 紐で緩く一つに纏められた長めの髪や、いつも弧を描いている口元、おしゃべりな性格。そのどれもが軽薄な空気を感じさせる男。


「何かあったか」


 その問いかけに、リリアンヌは答えなかった。
 というか、答えられなかった。


 まさか拾い子にマウント取られて足腰立たなくなるまで追い立てられたなんて、魔女の自分が言えるはずがない。
 いや、魔女でなくともそんな慎みのない話、できる訳がなかった。


 ゼノンとは、特別不仲ではない。だがもちろん、仲が良いということもない。
 互いが互いに上手く棲み分け、害する必要がない相手というだけだ。
 気が乗ることはほとんどないが、稀に世間話くらいならする。


 なかなか気が乗らないのは仕方ない。
 この男は、リリアンヌとは生き物的に相性が宜しくないのだ。


 リリアンヌがうんとも寸とも言わないでいると、


「ーーーーもしかして、上手くやったか?」


 と、男は独り言のようにそう呟いた。


「はぁ?」


 上手く? 何を?


 リリアンヌの疑問は、次の一言で瞬時に解消される。

「お前の拾い子、引くくらい一途だよなぁ? 勢い余ってあのひたむきさはちょっと羨ましいくらいだわ。ほら、俺はどっちかというと、ひとところに留まらないタイプだから」


 拾い子、一途、ひたむきさ。
 それらの単語に加え、このにまにました顔、この男の正体。



「っーーーーーーーー!!」



 リリアンヌの頭の中が一息に真っ赤に染まった。


 バレている。間違いなくバレている。自分の身に起こったことを把握されている。
 というかーーーーーーーー


"経験はないけど、知識なら十分だから"


 サフィールのあのロクでもないセリフが思い出される。


 これは間違いない。絶対に間違いない。
 確定だ。有罪確定だ。
 このまま断頭台行きだ! 行ってしまえ!



「ゼノン、お前かぁあぁあ!!」


 サフィールに、不必要な知識を身に付けさせたのは。


 リリアンヌが怒号を上げると、男は大層愉快そうな顔をして笑った。
「あぁ、それで足腰立たなくなって、顔見せなかったのか」
「このっ! 余計なことを教え込んで!」
 彼女の怒りに油が注がれる。
「無駄な、ロクでもない知識ばっかり! なんてことしてくれた!」
 サフィールが妙な知識と技量を身に付けていなかったら、リリアンヌだってもうちょっとどうにかあしらえたはずなのに、一線越えた元凶はこの男のせいだったらしい。
「いやだって、向こうから知りたいって、教えてくれって言うから」
「言われても断れ! 大人の分別ってものがあるだろうが!」
 そうだ、断れ。子どもに、いや、もう随分成長してはいたが、若者に過激な知識を植え付けるような真似は許せない。
 だが、そう言ったら逆に男は開き直った。


「分別? 俺を何だと思ってんだ、魔女殿。インキュバスだぞ?」


 ーーーーそう、ゼノンはインキュバスだ。
 インキュバスとはつまり、こう淫らなことを通じて相手の生気を吸い取る生き物。要するに、閨事のエキスパートであって。


「俺が健全な青年に健全な知識を与えるのは使命だ! 自然の摂理だ! 息をするのと同義だ!」
 サフィールにあれこれ教え込むのに、これほど適した人材もいなかっただろう。リリアンヌにはこの上なく不幸な話であるが。
「ふっざけるな、不健全な知識の間違いだろ! 道徳心ってものはないのか!」
「道徳心んん? 笑わせてくれる。インキュバスの存在否定する気か」


 あの馬鹿あの馬鹿あの馬鹿!!


 リリアンヌは心の内でサフィールを罵倒する。
 こんな男に教えを乞えば、そりゃ実践経験のないリリアンヌなどどうとでもできて当然だ。


「女のことならインキュバスに訊くのはホント正しいよ。どうすればその身体が最もしなやかに開くのか、俺達は熟知してる。"快楽"に形を与えたのがインキュバスなんだから」
「黙れ! ふしだらな発言は控えろ!」
「無理。これ、呼吸と一緒に出てくる発言だから。それに、インキュバス直伝の知識が間違ってる訳ないだろ。無駄に間違った知識仕入れらて悲惨な結果になるよりはいいじゃねーか」
 その無責任な発言にリリアンヌは絶叫した。


「いい訳あるかぁあぁあぁ!!」


 流れやテクニックの間違い正しい以前に、大問題がある。


「お、お、お前は最初に最も大切なことを教え損ねてくれた!」


 一番一番一番大切なこと。


「それは! 無理強いは絶対に良くないという大前提だ!!」


 気持ちが通じ合った者同士がするべきことだということを、殊更強調して教えてくれるべきだった。いや、交わりが生命活動と同義のインキュバスに言っても、仕方のないことなのかもしれないが。


「うーん、でも憎からず想ってはいただろ?」
 彼女の叫びは、ちっとも男に響いた様子がない。
「男女の要素はなかった!」
「でも実際丸め込まれたってことは、無しじゃなかったってことだ。要するに、全部上手くいったんだろ。見たところ力を失った様子もないし」
「結果論だ! 力を喪失してたら今頃どうなっていたか!」
 だが、段々とリリアンヌの怒りが深刻な方向へ向かっていることに気付いてきたらしい。その声に、少し焦りや言い訳めいた色とりどりが混じり出す。
「いや、サフィールなら大丈夫だろって太鼓判押したのは俺じゃねーよ。っていうか色々と教え込んだのだって、俺だけじゃないからな?」
「はぁっ!?」
 リリアンヌは耳を疑った。もう十分衝撃を受けているのに、今、"俺だけじゃない"とこの男は言った。


 ーーーーーーーーまだ、重罪人がいるだと?


「いや、だってあんまり一生懸命なもんだから。人生懸けた大勝負で、絶対に失敗できないって言うから、俺ら皆ほだされたっていうか」
「ーーーー皆?」
「あー、ほら、川向こうの人狼とか、鉱石の谷の竜人とか、北の沼の呪具職人とかとか他にも…………」
 責任を分散させたいようだが、それは単にリリアンヌの呪いリストに書き連ねられる名前が増えるというだけで、一人分の罪の重さは変わらない。
 というか、早晩この男やサフィールの様子から、リリアンヌが拾い子と関係を結んでしまったという他人に絶対知られたくない出来事が広まってしまうのは確定である。酷過ぎる話だ。


「あの、でも、リリアンヌ、悦かっただろ?  俺達本当に真剣に伝授したから。最高の快楽を引き出す手練手管をアイツに教えたから。間違いなかっただろ? あ、ちなみにホント、サフィールはリリアンヌが初めてだからな? 俺は失敗したくないならいくらか経験しといた方が絶対いいって言ったんだが、アイツ、"オレはリリアンヌしか抱きたくないし、リリアンヌ以外を知りたくない。それに他の女の人じゃ反応しない、全く興味ない"って、いつも見学はしても手出すどころか顔色一つ変えず、ホント一途で誠実だったから。ひたすらお前のために初めてを守ってたから。だから、ガチで不健全なことはさせてないって言うか…………」


 ゼノンの口から吐き出される言葉は、彼女を一つも宥めなかった。それどころか次々と明らかになる生々しい事実は、彼女の許容を超えていた。



「ーーーーーーーー死にたいようだな?」



 喉を震わせた声は、地を這うように低く。
 まるでその声だけで相手を呪い殺せそうなほど冷たい。



 ゼノンの背に、冷たい汗が流れた。


 ゆらり、上げられた瞳は、深く濃く血の色を宿している。


「いや、すまん! 悪かった! 許せ!」
 反射で叫ばれる謝罪はもちろん届かない。
「許せるか! こっちはもう取り返しつかないんだぞ!」
「いや、力喪失してねーだろ!」
「力だけが問題かぁ! 生き方が根底からひっくり返されたんだぞ! 人生設計大狂いだわ! あんなもの抱え込んで、ま、魔女として、あぁ! 何で私がこんなに悩まなきゃならん!」


 ぶわっとリリアンヌを中心に温く強い風が吹き上がる。
 これから引き起こされる、嵐の激しさを教えるように。


 逃げれば良いだろうと思うかもしれないが、それは実際無理な話だった。
 リリアンヌは、完全にその身から放つ威圧だけでゼノンをその場に縫い付けている。気迫だけで相手を硬直させる程度には、リリアンヌは魔女として偉大であった。


「悪かった悪かった悪かった! だからその怒りを収めてくれ、巡りの魔女! お前が本気を出したらここら一帯が焦土と化す!」
「こんな下らないヤツらの住まう巣窟など焼き払ってくれるわ!」
 焦った声も、一蹴して終わり。
 ごうごうと風はどんどん激しさを増し、男の背後に聳え立っていた大きな木さえ、ミシミシとしならせる。これには更に血の気を引かせてゼノンが叫んだ。
「うわぁあぁ、マジで! 勘弁してくれ! 陶水果とうすいかの木が折れる!」


 陶水果の木に生る果実は役に立つ。効能は色々で、調合の仕方によって媚薬でもちょっとした香水でも鎮痛剤でも、度が過ぎた幻覚剤を造ることだってできる。
 なかなかに便利な代物だが、木の数自体が少なく、とても貴重なものだ。特にこれほどの樹齢のものとなると、そうそうお目にかかれない。


「百戦錬磨のインキュバス様には陶水果なんぞ、必要ないだろう? 己の放つフェロモンとやらで十分やっていけるだろうに。なぁ?」


 だが、怒りに身を委ねようとしている魔女は、容赦という文字を知らないものだ。


「分かった! ほら、これ! 慰謝料って訳じゃないが、ほら、ここの枝、丸々やる!」


 これはマズイと、ゼノンは宣言して、口先だけではないと示すのに太めの枝を即行で切り落とした。何ならリリアンヌの身の丈より大きな枝が幹から分離する。
 最悪の事態を回避するためとは言え、それはあり得ないほど破格の対応だった。
 普通、こんな大きな枝を譲ることなどしない。切り落とした分をまた成長させるのにどれほど時間がかかるのか。鈴生りの果実を金に換えればどれほどの額になるのか。


「だから頼む、木は折ってくれるなお願いしますすみません勘弁してくださいもう余計なこと教えませんので何卒ご慈悲を!!」
「ーーーーーーーー」


 少しだけ、吹き荒れていた風が弱まる。


「!」


 リリアンヌは、依然として険しい顔をしていた。だが、怒りの量は目減りしている。


「えっと、巡りの魔女?」
 通り名で呼ばれて、彼女はふんと鼻を鳴らした。
「物に釣られた訳じゃないし、これで赦した訳でもない」
「わ、分かってる」
「お前の言う通り、私は巡りの魔女」
 インキュバスの方をじっと見ながらも、印を結んで二三呟く。すると切り離された陶水果の枝は、ふわり、彼女の方に引き寄せられて行く。


「因果は応報だ」


 リリアンヌが得意とする呪術。
 それは対象の行いを触媒を通して"力"に換算し、本人にそのままぶつけ返すというもの。
 "祝い"よりも"呪い"に向く。
 要するに、因果応報。目には目を、歯には歯を。やらかした悪行を辿って燃料にし、その分だけの災厄を受けさせる。


「その気になればいつだってお前のやらかしてくれたことを、その身に返してやれる」
「そのとーりで……」
「分かってるなら、今後の対応をよくよく考えるといい」


 怒りを撒き散らすのは簡単だ、とリリアンヌは思う。
 ここらを焦土にするのも、ゼノンの言う通りその気になればできる。


 だが、その後のことも考えなくてはならない。


 愚か者を追いやっても、空いた土地には新たな者が入り込んで来る。それがまともな類いのものかは分からない。ことによると面倒な争い事になるだろう。
 なら、今最低限の平和を保っている面子を上手いこと御していく方がずっと賢い。ーーーーーーーーそいつらが、どれほど愚かなことを仕出かしてくれていたとしても。


「何か、言うことは?」


 転んでも、タダで起きてなるものか。こうなったら、この最悪の事実を最大の治世脅しの材料にしてやる。


 冷たい目のまま口許だけ弧を描いて問うたリリアンヌに、ゼノンはこくこく頷きながら答えた。


「サフィールに、今後一切、余計なことは教えません」


「…………二度目があると思うなよ」
 不穏な空気がその言葉で完全に引っ込められる。


 森の焦土化は、ひとまず避けられた。


 そして、"まぁもう教えることないんだけど"というゼノンの不穏な呟きは、幸いなことに踵を返したリリアンヌの耳には届いていなかった。




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