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【第三話】美貌の騎士に中身込みで惚れたんだが、親友ポジから身動き取れなくなってるうち娼館に走られた件とその後の顛末について

【第三話】その4

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 使い込まれた隊舎の中を行く。
 メンテナンスはされているが、床板は端の方だけ色を残し中央部分は褪せているし、階段の手すりに施された装飾は確か二つほど時代が前に流行ったものだ。
 もう中の構造はすっかり覚えた。
 入団から三ヶ月。新入団員はひとまとめにされて隊舎に放り込まれ、そこで寝食を共にしながら騎士として育成される。
 基礎的な訓練で身体をさらに作り込んだり内規を覚えるのと同時に、入団から半年後の団割り振りに向けて適正を見られる期間でもあるのだ。
 この国の王立騎士団は全十二の団から成り、団ごとに特色、当たる業務に違いがある。もちろん、今後の出世に影響もある。
 一応新入団員にも自分の希望を提出する権利はあるのだが、それがどこまで考慮されるかは分からない。


 そう言えば、と手に持っていた上着を見つめる。
 俺はちゃんと着ているので、これは他の人間のものだ。
 他の人間ーーーーシオン・ルブラン。
 初日に揉め事の現場で出会って以来、シオンとは割に仲良くやっていると思う。育成期間の今も割り振りの隊が同じなので行動を共にすることは多い。本人のこれまでの経験からか未だどこか線を引かれているところはあるが、それでも他の団員と比べると一番距離が近い自覚はあった。


 容姿のことに触れない、腫れ物扱いしない、下世話な視線を向けない。
 まぁ人として当然と言われればその通りなのだが、これらを徹底していることが近くにいられる理由なのかもしれない。
 あと、単純に俺の方はシオンの性格を気に入っていた。俺たちは馬が合うと思うのだ。


 その美貌からなよなよしている、根性なしと偏見を持たれがちなシオンだが、実際は正反対である。
 シオンは基本負けず嫌いだ。負けたくないから、だから努力する。
 見た目のことで色々言われたり、揉め事が起こるのにも辟易している。だからそれを跳ね除けるために強くなりたがっている。
 実際華奢な身体付きの割に腕っぷしは強いし、泣き寝入りしたくないと根性もかなりある。なよなよなんてとんでもない。シオンはかなり漢気のあるタイプである。
 必要のない嘘や隠し事が嫌いで、その真っ直ぐな性格には好感が持てた。
 そしてシオンは入団試験で噂されていた腕っぷしより見目麗しさ・華やかさが求められる、王族や王城の目立つ場所に配備される第一団や第二団ではなく、キツい演練ばかり、戦地へ駆り出されることも少なくない鬼の第四団への配属を希望しているのだ。
 ちなみに第四団は一躍出世のチャンスもあると同時に、命や怪我のリスクが高い団でもある。己に自信のある者、国を守りたいという志の高いもの、一発逆転を狙いたい下級貴族や一般枠からの志願者。様々な立場の人間が集まる。


「まぁ、本人の希望通りに行くかと言われると、そうでないことも多いみたいだが」
 シオンが入団早々に行われた希望調査で迷いなく第四団と言い切ったことに、周囲は驚いた。冗談だろ、無理に決まってるじゃんと笑った者もいる。
 確かに、体格の不利は多少あるかもしれない。が、それが全てじゃないし、身体だってデカければいいと言う訳ではない。小回りが利かない、しなやかさに欠けるなんて欠点もある。


 訓練開始早々にシオンが見せつけた実力は、見た目で舐めきっていたヤツらに泡を吹かせただろう。
 きちんと己を知り、鍛えてきた者の動きだったから。


「でも難しいのかも、しれないな……」
 手にした上着は所々汚れているし、胸元には大きくシワが寄っていた。
 シオンは物を大切にするヤツだ。妹と一緒に練習したよと笑って、繕いものから緻密なイニシャルの刺繍までこなす。俺も武道を嗜む以上服の破損は多いので簡単な縫い物はできるが、シオンほど器用にはこなさない。


 で、そのシオンの上着が汚れている理由だが。


「しかしだね、こうも続くようでは」
 目的地の救護室。
 扉へ手を伸ばす前に、中から漏れてきた声に意識を持っていかれる。
 渋い声は、本日の指導官で間違いないだろう。
「いっそ隊を組み替えるか?」
「どこに行っても、このままでは同じことの繰り返しだと思います」
 それに応える淡々とした声はシオン。
「まぁ、それは……」


 本日、シオンは昼休みに複数名の同期の団員から暴行を受けかけた。あくまで、受けかけたである。
 人気のない倉庫に引きずり込まれはしたが、シオン自身が返り討ちにした。
 さすがに本人も無傷とはいかなかったようで唇は切れ、確認はできてないが他にも身体には打ち身ができているだろう。折れたりヒビが入っていたりしなければいいのだが。
 俺の持っている上着は、現場に残されていたものだった。様子が心配だったので、コレを返しに行くという建前を作ってここまで来たのだ。


 男ばかりのむさ苦しくツラい訓練の続く環境。
 溜まるものが溜まることは理解できる。だが、人としてやってはいけないことの線引など明白である。しかも正式配属はまだとは言え、騎士たる者がである。
 が、シオンが関わる事件・揉め事はこれが初めてではなかった。シオンが関わるというか、シオンが狙われた・理由になったと言うべきか。


 出入りの業者による部屋への侵入事件。
 上下関係を盾にして関係を迫った先輩騎士。
 差し入れに来たとある騎士の婚約者であるご令嬢の心変わり騒動。
 シオンの使用済みアイテムを盗み、開催された団内極秘オークション。
 すれ違いざまのセクハラ、からかい、侮辱なんかは数えればキリがない。


 シオンが悪い訳ではない。
 確かにその顔は美しい。俺とてドキッとすることはある。けれどそれはシオンが望んで得たものではないし、その顔を使ってシオンが何かを有利に進めようとしたことなどは俺が知っている限りは一度もない。
 シオンは騎士として要求される努力をきちんと重ねているし、隊の規則だって守っている。己の巻き起こす事態を態を理解しているから、どれだけ暑くとても不用意にシャツのボタンを寛げたりもしない。配慮だってしている。
 それでも、トラブルは続くのだ。


「一体この三ヶ月、何度このようなことが起こったか……」
 指導官の声には疲れが混じっている。その疲れは、当事者たるシオンには責められているようにも感じられるのではないだろうか。
「数えていません」
 感情の揺らぎを声から感じられないのは、シオンが意識して己を制御しているからだ。本当は悔しくて悔してくて腹が立って仕方がないだろうに。
「っ……」
 部屋の内へ割って入りたい衝動に駆られる。しかし空気が重すぎて、第三者・赤の他人である自分にそんなことは許されないとも感じる。


 持って生まれたもの美貌――――騎士であることに直接は関係ない顔の造りも、適正判断の材料にされてしまうだろうか。
 周囲を乱すからと除け者、問題児扱いされて、配属希望も通らず本人が一番嫌がっている第一・第二団にやられるのだろうか。


 あんまりだ、と思った。
 だが、シオンは俺なんかよりももっとあんまりなことを考えて、口にした。


「このままだと、除名ですかね」
「っ!」


 そんな不当なことがあって堪るか。
 だが、実際シオンに不満や怒り、嫌悪が向く事実はあった。
 またお前のせいかよ、と。お前がいなければこんなことになっていないのに、周りだって迷惑だよ、と。
 指導官だって手を出すやつが悪いと分かっている。だが、こうも続くと風向きだって変わってしまうかもしれない。
 都合の悪い要素を取り除けというのは、場合によっては正しいこともあるだろう。けれど、この場合はただ臭いものに蓋と言うか、いや、シオンを臭いもの扱いしている訳ではないが、要するに問題の本質は何も解決していない対応になる。あまりに不当だ。


「除名というのは、それなりの事実がないと行われない。他部署による査察も入る。簡単には実行されない」
「――――」
 が、権力は時に理不尽に働く。この世のすべての事象に正義が通る訳でもない。
 天秤に掛けられた時、シオンを厄介払いする方向に動かない保証などどこにもない。
 シオンの沈黙は、何を意味しているだろう。部屋の様子は分からないからその顔を想像するしかないが、まだ付き合いが浅い俺の想像なんかきっと意味がない。


「三ヶ月」


 不意にシオンの声が響いた。
 静かだが、力のある、意志のこもった声だった。


「三ヶ月、ください。少なくとも同期は制圧してみせます」


 制圧。またすごい言葉が出た。
 だが、教えられる。シオンの心がまだ折れていないこと。騎士でいたいと望んでいること。
 制圧、の言葉の中身を吟味していたらしい。


「……隊規は守れよ」


 長い沈黙の後に、指導官はそれだけを返した。


「規則の範囲内で、正当に」
 軍靴が床板を叩く音がする。
 元より気配でバレている可能性が高かったので、身を隠そうとはしなかった。コソコソして見つかる方が余計に印象が悪い。
「……いたのか」
 指導官が口にしたのはそれだけ。こちらの手元に目を落としたので、元々の目的はそれで察せられただろう。特に咎めることもなく、指導官はそのまま去っていく。
「なんだ、アレク。いたのか」
 開けたままにされた扉の向こうから、シオンの姿が見えた。
 口元には処置用のテープが張られている。が、特に他に大きく腫れていたり、痣になっているところはなかった。単にまだ症状が出ていないだけかもしれないが。
「これを」
「あぁ、放りっぱなしだったな。有難う」
 部屋の内に入り、上着を差し出す。
 シオンは上着を広げて、洗わないと、おいここ一個ボタン飛んでるじゃんと眉を寄せていた。先ほどまでの深刻な空気など微塵も感じさせない。
 が、どうしても触れずにはいられなかった。


「シオン、今の話」
 青の瞳がこちらを捉える。
「盗み聞きは良くないぞ」
 と言いつつ、咎めるような色はそこにはなかった。


 午後の日差しが差し込む医務室はいっそ穏やかな空気に満ちていて、いい天気だなと言いたげな顔をして窓の外を眺めるシオンが呑気に思える。
 何か言いたいのに、当事者は自分じゃないと分かっているから言葉が閊える。


「まぁ大丈夫だ」


 シオンはそう言った。
 楽観しているから出てくる言葉ではないと分かっている。何でもないことだと見せかけたいのだ。本人もそう思いたいのだ。


「大丈夫な訳あるか」
 規則の範囲内で正当に、どこからどれだけ湧いてくるか分からない奴らをどうやって相手にするのだ。
 しかも期限付き。いや、シオンが一方的に言い出しただけで、指導官も別にその期間内にどうこうしないと具体的にどうなると言った訳ではない。ないが、こういう状況がずっと続くようであれば、その内になにか対処がされるに決まっている。それも恐らく、シオンも割りを食う形で。
 一人で、どうこうできる話じゃない。


「やるって言ったらやるんだよ」
 でも、シオンはそう言うだけ。
「何か、俺にもできることは」
「いやいや、巻き込みたくないし」
 たった三ヶ月の付き合いでは、踏み込める範囲も知れている。
「……理不尽じゃないか。普通に考えて、自制の利かないヤツが悪い」
「無意識に、無差別に人を惑わす、自重しないそっちが悪いって抜かすヤツもいる」


 顔面を自重するってどうやってやるんだ、と思わずツッコミたくなる。


 シオンは自分の顔が嫌いなのだろうか。
 そういう発言を聞いたことはないが、この顔でなかったらと思う瞬間はきっと何度もあっただろう。でも、思ったところでどうにかなるものではない。


「そりゃ、お前の顔が綺麗なのは事実だ。普通だよとか言うヤツがいたら、そいつは本当のことを言ってないか、あるいはそいつ自身がとんでもなくお綺麗な顔をしていて元々の水準が高いかのどっちかだろ」
「ははっ」
 確かに、とシオンは笑う。
「でもまぁ、もう少し何かしてもいいかな。いっそ丸坊主にでもしてみるか?」
「まっ」
 そんなもったいない、と反射的に思った。でも、多分それを口にしたら見た目にこだわっているヤツだと思われる。
「何だよ?」
 丸坊主、丸坊主のシオン。想像してみる。いっそシオンは丸坊主でも似合うのかもしれない。だが。
「いや、やるって決めたなら止めないけど」
「けど?」
 今のままがいいな、と思った。
 思ってしまうということは、俺もそこらのヤツらと同じだろうか。シオンの外見に気を取られてしまっているだろうか。
「多分恐ろしく似合わないと思うぞ」
「それが狙いなんだけど」
「シオンが、後悔しないなら、まぁ」


 綺麗なものは綺麗だ。それは否定できない。
 俺はシオン・ルブランは美しいか? と問われたら、間違いなくそうだと答える。
 だが、俺にとってのシオン・ルブランは“美しい”だけで構成されている存在ではない。


 努力家で、見た目には分かりにくいがきっちり鍛えていて、真っ直ぐで、ちょっと直情的なところもある。
 嘘が嫌いで、売られた喧嘩は買う派。
 他人を警戒せずにはいられない割には、困っている人を見かけるとついつい声をかけてしまう。
 弱そうに見えるのに、実は酒には滅法強い。
 美しいだけじゃなく、十二分に人間味溢れる存在だ。


 そういうことを伝えたいのに、今の自分が言っても望んだ重さで伝わらない気がして、結局言えずじまいだった。


「さ、そろそろ戻るか」
「……あぁ、そうするか」


 実行するのかしないのか、結局聞けないまま医務室を後にしたが、その後シオンの髪の長さが変わることはなかった。
 ひとまず、丸刈りはやめたらしい。



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