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18 ラマーテ村への視察
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アンドレが最初に視察に訪れるのは南に位置するラマーテ村だ。
「アンドレ様、ラマーテ村は作物が豊富に取れて豊かな村です。今まで自然災害にあったこともなく平和で治安も良く村長は民思いの人格者だと聞きます」
「どこもそういう村だといいがな。村長の家に顔を出したら早めに宿に入るとしよう。ラマーテ村の次はベリー村だったな」
「はい。そこにある侯爵領内でも一番大きな孤児院は今回の視察先に予定として入っております」
侯爵家から派遣されたアンドレの補佐官はアンドレより五つ上の二十五歳で赤茶の長い髪を後ろで一つに結んで眼鏡をかけた誠実そうな顔の男だ。
一行は邸を出て二回休憩をはさみ三時間ほどでラマーテ村に着いた。
道は綺麗に整備され、すれ違う人々の顔つきは明るく健康的に見える。
村長の家に着くと次期領主が来るという噂で村人がたくさん集まっていた。
女性たちはアンドレを遠巻きに見ていい男だとか王子様のようだなどと言ってキャーキャー騒いでいる。
老齢の村長が自宅の前でアンドレ一行を迎えた。
「ブライトマン次期領主様、お疲れになったでしょう、どうぞ我が家で休憩なさってください。お飲物も用意させていただいておりますので」
「アンドレ様、お言葉に甘えて少し休憩していきましょう。馬も休ませたいですし」
「速足だったしそうさせていただくか、すまないな、村長」
村長の家は赤い三角屋根の二階建てで、毛の短い大きな黒い犬を飼っている。
番犬の様なその犬の周りでは子犬が三匹、皆しっぽをブンブン振り回してアンドレたちを歓迎した。
中に入りテーブルにつくと二十歳くらいの若い女性がお茶とお菓子を持って入って来た。
村長の孫娘だ。
父親と母親は離婚しており、つい先日リトランド伯爵領にある村で一人で暮らしている父親の病気の看病から戻ってきたところだという。
「そうですか、では病気はもう治ったのですか?」
アンドレが聞いた。
「治ったというか、高熱が出ていたのですがある程度熱が下がったところでもう大丈夫だと父が言ったものですから、まだ心配でしたが帰ることにしました」
「医師には診せたのですか」
「いいえ、熱を下げる薬草があったのでそれを煎じて飲ませていました」
そう言って瓶に入っている乾燥させた薬草を見せた。
「実はこれは父の家に行く前に魔女の森に寄った時にそこで会った女性に分けてもらったものなのです」
話によると、取り敢えず痰を切る薬草と熱を下げる薬草を摘んでから父親の家に行こうと思い魔女の森に寄ったところ、見知らぬ女性が既に乾燥させたものが家に沢山あり分けてあげると言うのでその女性の家について行った。
しかしその家は魔女の家と呼ばれいてる家だったので最初は警戒したが、早く父親に飲ませたかったため中には入らず外で待つことにした。
一緒についていった薬草の知識がある使用人に確認すると、薬草は本物であると言ったので安心して貰った、ということだ。
「それでその女性は魔女だったのですか?」
補佐官が興味津々で質問した。
アンドレは魔女だよと言いたかったが取り敢えず黙っていることにした。
「さぁ。見た感じ普通の女性でしたよ。美人でとても細くか弱そうで。なんであんな所に住んでいるのかしら。もし魔女だとしたらいい魔女なんでしょうね。だって治らないようだったらまた来てくれって言ってくれたんですよ。まるでお医者さんみたい」
アンドレは首をひねった。ベニアは美人ではあると思うが細くか弱そうではない。グラマーで全身から熱を発しているような健康的な体形をしていたはずだ。
アンドレ一行はそれから十五分ほど滞在して村内で特に困ったことはないということを村長から聞いた後、休憩のお礼を言って次の村に向かうことにした。
「それにしてもやっぱり魔女の家っていうのは嘘なんでしょうかねぇ。だとしたら魔女なんて言われている女性は気の毒ですね」
「フッ。本当かもしれないぞ。本性を隠しているということもあるからな」
「でも美人なのか。見てみたいな」
「取って食われるぞ」
「美人なら取って食われてみたいものです。アンドレ様は奥様が美人ですから免疫があるんでしょうけどね」
「……」
三日後、アンドレの視察という名の顔見せも無事に終り邸へ帰って来た。
「アンドレ様、お帰りなさいませ」
「ただいま、エメリア」
三日振りに見るエメリアの清らかで美しい姿にアンドレの心が洗われる。
エメリアをぎゅっと抱きしめたあと、お土産だと言って視察に寄った孤児院の子どもたちが作ってくれたブローチや髪飾り、ポプリをエメリアに渡した。
ブローチや髪飾りは花を樹脂で固めた物や寄木細工の物など素朴で可愛らしい。
村では普通に店先で売られているような高精度の物だ。
以前薬草摘みに行ったときのエメリアの気軽な村娘の様な服装にはこういう物が似合う。
今はあまり着ることはなくなったが喜ぶだろうと思った。
「宝石のアクセサリー以外にもこういうのは普段使いにいいだろう。私が訪ねることを知って君の為にと作ってくれたんだよ」
「まぁ……なんとも光栄なことで。では有難く受け取らせていただきますわ」
エメリアは受け取るとすぐにそれらをメイドに渡し、しまっておくように命じた。
あまり嬉しくなさそうな表情のエメリアにアンドレは正直がっかりした。
結婚してからエメリアの口調はなんだか以前と違って気軽さが抜け、まるで別人と話しているみたいに感じる時がある。
今回もエメリアらしくない言い方だ。
確かに宝石店で買ったものではない。
だがエメリアは婚約期間中一度も宝石のじゃらじゃら付いたアクセサリーに興味を示したことがなかった。
ルビーのネックレスをプレゼントしたときより、他大陸の植物も全て網羅された植物図鑑をプレゼントしたときの方が何倍も喜んでくれたほどだ。
もしそれが自分の慎ましさを示すための演技だとしたら大したものだ。
だがエメリアはそんな女性ではない事をアンドレは知っている。
「……疲れたからもう休むよ」
「ではお部屋に温かいハーブティーを用意させましょう」
用意されたのはマリナが手土産に持ってきたアビトリアのハーブティーで、アンドレも結婚後よく飲んでいる。
「ふぅ。落ち着くな。えーと、アビトリアだったか」
「はい。まだ売るほどあるんですよ。古くならないうちに飲み切れるか心配です」
「マリナ嬢とは仲良くなったのか?」
「悪くはないと思います。彼女が気になるんですか?」
「そんな意味じゃない。君と少し似た所があるかなと以前思ったことがあったから聞いただけだ」
「似た所? 友人の妹ということ以外で彼女の事を御存じなんですね?」
「あー以前夜会でちょっと会ってそれで少しだけ話をした程度だ」
噂では ”ずっと一緒” だった。
噂とは違うが、夜会で会ったことを隠す気は無いらしい。
「私はガーデンパーティーで初めて会ったんだと思っていましたが、夜会で会ったのは二人だけの秘密だったんですね」
「え、別に秘密じゃない。大袈裟だな」
「少しだけ話をした程度でマリナさんを理解されたくらいなんだから余程濃密なお話をされたのでしょう」
「違う、そうじゃない!」
ベニアは嫉妬でおかしくなりそうだった。
だがこんなことぐらいでそんな姿を見せたらアンドレに嫌われてしまうかもしれない。
本当のエメリアは夜会に行かず虹色の花を探すくらいだから嫉妬深くないのだ。
でもマリナとエメリアに共通する部分を見たということはマリナに少しは好意を覚えたということではないのだろうか。
その ”少しの好意” が物凄く癪に障る。
初めてアンドレに会った時のことが蘇った。
あの日、アンドレは自分にあまり好意的なまなざしを向けていなかった。
初めて会って、会話だってほとんどしていなかったのに。
(自分には……。そう、リトランド伯爵だって……)
エメリアが一緒にいたから? 魔女だと思っていたから?
エメリアがいなければ夜会で他の女と親しくなれるのか?
嫉妬とアンドレへの信頼が揺らいだことで不安が押し寄せてきた。
そしてそこには本当の自分に対する自信喪失と自己嫌悪の気持ちも入り混じっている。
ストレスで耐え切れなくなった脳みそは沸騰しそうになり、大きな声で叫びたい衝動にかられた。
平静を装っていられるのも時間の問題だ。
ベニアは早くこの場から立ち去らなければとんでもない態度をアンドレに取ってしまうと思って急いで席を立ち、びっくりして引き留めるアンドレを無視して部屋を走って出て行った。
「アンドレ様、ラマーテ村は作物が豊富に取れて豊かな村です。今まで自然災害にあったこともなく平和で治安も良く村長は民思いの人格者だと聞きます」
「どこもそういう村だといいがな。村長の家に顔を出したら早めに宿に入るとしよう。ラマーテ村の次はベリー村だったな」
「はい。そこにある侯爵領内でも一番大きな孤児院は今回の視察先に予定として入っております」
侯爵家から派遣されたアンドレの補佐官はアンドレより五つ上の二十五歳で赤茶の長い髪を後ろで一つに結んで眼鏡をかけた誠実そうな顔の男だ。
一行は邸を出て二回休憩をはさみ三時間ほどでラマーテ村に着いた。
道は綺麗に整備され、すれ違う人々の顔つきは明るく健康的に見える。
村長の家に着くと次期領主が来るという噂で村人がたくさん集まっていた。
女性たちはアンドレを遠巻きに見ていい男だとか王子様のようだなどと言ってキャーキャー騒いでいる。
老齢の村長が自宅の前でアンドレ一行を迎えた。
「ブライトマン次期領主様、お疲れになったでしょう、どうぞ我が家で休憩なさってください。お飲物も用意させていただいておりますので」
「アンドレ様、お言葉に甘えて少し休憩していきましょう。馬も休ませたいですし」
「速足だったしそうさせていただくか、すまないな、村長」
村長の家は赤い三角屋根の二階建てで、毛の短い大きな黒い犬を飼っている。
番犬の様なその犬の周りでは子犬が三匹、皆しっぽをブンブン振り回してアンドレたちを歓迎した。
中に入りテーブルにつくと二十歳くらいの若い女性がお茶とお菓子を持って入って来た。
村長の孫娘だ。
父親と母親は離婚しており、つい先日リトランド伯爵領にある村で一人で暮らしている父親の病気の看病から戻ってきたところだという。
「そうですか、では病気はもう治ったのですか?」
アンドレが聞いた。
「治ったというか、高熱が出ていたのですがある程度熱が下がったところでもう大丈夫だと父が言ったものですから、まだ心配でしたが帰ることにしました」
「医師には診せたのですか」
「いいえ、熱を下げる薬草があったのでそれを煎じて飲ませていました」
そう言って瓶に入っている乾燥させた薬草を見せた。
「実はこれは父の家に行く前に魔女の森に寄った時にそこで会った女性に分けてもらったものなのです」
話によると、取り敢えず痰を切る薬草と熱を下げる薬草を摘んでから父親の家に行こうと思い魔女の森に寄ったところ、見知らぬ女性が既に乾燥させたものが家に沢山あり分けてあげると言うのでその女性の家について行った。
しかしその家は魔女の家と呼ばれいてる家だったので最初は警戒したが、早く父親に飲ませたかったため中には入らず外で待つことにした。
一緒についていった薬草の知識がある使用人に確認すると、薬草は本物であると言ったので安心して貰った、ということだ。
「それでその女性は魔女だったのですか?」
補佐官が興味津々で質問した。
アンドレは魔女だよと言いたかったが取り敢えず黙っていることにした。
「さぁ。見た感じ普通の女性でしたよ。美人でとても細くか弱そうで。なんであんな所に住んでいるのかしら。もし魔女だとしたらいい魔女なんでしょうね。だって治らないようだったらまた来てくれって言ってくれたんですよ。まるでお医者さんみたい」
アンドレは首をひねった。ベニアは美人ではあると思うが細くか弱そうではない。グラマーで全身から熱を発しているような健康的な体形をしていたはずだ。
アンドレ一行はそれから十五分ほど滞在して村内で特に困ったことはないということを村長から聞いた後、休憩のお礼を言って次の村に向かうことにした。
「それにしてもやっぱり魔女の家っていうのは嘘なんでしょうかねぇ。だとしたら魔女なんて言われている女性は気の毒ですね」
「フッ。本当かもしれないぞ。本性を隠しているということもあるからな」
「でも美人なのか。見てみたいな」
「取って食われるぞ」
「美人なら取って食われてみたいものです。アンドレ様は奥様が美人ですから免疫があるんでしょうけどね」
「……」
三日後、アンドレの視察という名の顔見せも無事に終り邸へ帰って来た。
「アンドレ様、お帰りなさいませ」
「ただいま、エメリア」
三日振りに見るエメリアの清らかで美しい姿にアンドレの心が洗われる。
エメリアをぎゅっと抱きしめたあと、お土産だと言って視察に寄った孤児院の子どもたちが作ってくれたブローチや髪飾り、ポプリをエメリアに渡した。
ブローチや髪飾りは花を樹脂で固めた物や寄木細工の物など素朴で可愛らしい。
村では普通に店先で売られているような高精度の物だ。
以前薬草摘みに行ったときのエメリアの気軽な村娘の様な服装にはこういう物が似合う。
今はあまり着ることはなくなったが喜ぶだろうと思った。
「宝石のアクセサリー以外にもこういうのは普段使いにいいだろう。私が訪ねることを知って君の為にと作ってくれたんだよ」
「まぁ……なんとも光栄なことで。では有難く受け取らせていただきますわ」
エメリアは受け取るとすぐにそれらをメイドに渡し、しまっておくように命じた。
あまり嬉しくなさそうな表情のエメリアにアンドレは正直がっかりした。
結婚してからエメリアの口調はなんだか以前と違って気軽さが抜け、まるで別人と話しているみたいに感じる時がある。
今回もエメリアらしくない言い方だ。
確かに宝石店で買ったものではない。
だがエメリアは婚約期間中一度も宝石のじゃらじゃら付いたアクセサリーに興味を示したことがなかった。
ルビーのネックレスをプレゼントしたときより、他大陸の植物も全て網羅された植物図鑑をプレゼントしたときの方が何倍も喜んでくれたほどだ。
もしそれが自分の慎ましさを示すための演技だとしたら大したものだ。
だがエメリアはそんな女性ではない事をアンドレは知っている。
「……疲れたからもう休むよ」
「ではお部屋に温かいハーブティーを用意させましょう」
用意されたのはマリナが手土産に持ってきたアビトリアのハーブティーで、アンドレも結婚後よく飲んでいる。
「ふぅ。落ち着くな。えーと、アビトリアだったか」
「はい。まだ売るほどあるんですよ。古くならないうちに飲み切れるか心配です」
「マリナ嬢とは仲良くなったのか?」
「悪くはないと思います。彼女が気になるんですか?」
「そんな意味じゃない。君と少し似た所があるかなと以前思ったことがあったから聞いただけだ」
「似た所? 友人の妹ということ以外で彼女の事を御存じなんですね?」
「あー以前夜会でちょっと会ってそれで少しだけ話をした程度だ」
噂では ”ずっと一緒” だった。
噂とは違うが、夜会で会ったことを隠す気は無いらしい。
「私はガーデンパーティーで初めて会ったんだと思っていましたが、夜会で会ったのは二人だけの秘密だったんですね」
「え、別に秘密じゃない。大袈裟だな」
「少しだけ話をした程度でマリナさんを理解されたくらいなんだから余程濃密なお話をされたのでしょう」
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ベニアは嫉妬でおかしくなりそうだった。
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本当のエメリアは夜会に行かず虹色の花を探すくらいだから嫉妬深くないのだ。
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その ”少しの好意” が物凄く癪に障る。
初めてアンドレに会った時のことが蘇った。
あの日、アンドレは自分にあまり好意的なまなざしを向けていなかった。
初めて会って、会話だってほとんどしていなかったのに。
(自分には……。そう、リトランド伯爵だって……)
エメリアが一緒にいたから? 魔女だと思っていたから?
エメリアがいなければ夜会で他の女と親しくなれるのか?
嫉妬とアンドレへの信頼が揺らいだことで不安が押し寄せてきた。
そしてそこには本当の自分に対する自信喪失と自己嫌悪の気持ちも入り混じっている。
ストレスで耐え切れなくなった脳みそは沸騰しそうになり、大きな声で叫びたい衝動にかられた。
平静を装っていられるのも時間の問題だ。
ベニアは早くこの場から立ち去らなければとんでもない態度をアンドレに取ってしまうと思って急いで席を立ち、びっくりして引き留めるアンドレを無視して部屋を走って出て行った。
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