13 / 35
13
しおりを挟む
社交界では今宵春分の日の夜会が貴族家の至る所で開かれる。
エメリアは貴族特有の社交辞令や会話が得意ではなくそれらにストレスを感じていたので招待されても断っていた。
だから多くの貴族はエメリアの美しさを知らないし、知っている貴族は既にアンドレの婚約者なので諦めている。
エメリアが夜会よりも興味があるのは春分と秋分の日に魔女の森に咲く虹色の花だ。
アンドレには一人で探しに行くなと言われているがそのアンドレはアカデミー時代の友人に誘われた夜会に出席するため首都に行っている。
だからエメリアは一人で来た。
(アンドレは心配性なんだから)
いつもなら魔女の家の裏手にある森には探しに行くことはなかったが、もう今では魔女の家が全く怖くなかったのでそちらに足を向けた。
すると、前方に魔女の家の方に歩いて行く人影が見えた。
エメリアは魔女の家にお客さんかしらと思ってそのまま通り過ぎようとしたとき、心臓が止まりそうなほどにびっくりした。
(アンドレ!? どうして! 今日は夜会じゃなかったの?)
アンドレは魔女の家に入って行った。
エメリアは混乱してどうしていいか分からなくなった。
アンドレが嘘を吐いたのかそれとも予定が変わったのか。
だとしてもエメリアに何も言わないのはおかしい。
エメリアは自分の不安が的中したのかと眩暈がしそうになった。
(やっぱりアンドレはあの時彼女に見惚れていたんだわ。それで浮気を……。そうよ、あれから一か月以上経っているもの、私の知らない所で会っていたかもしれない)
もう虹色の花の事などどうでもよくなり帰ろうと踵を返し、二、三歩歩いたところで立ち止まった。
(でも見間違いってこともあり得る)
エメリアはそうであってほしいと祈りながら魔女の家に行って確かめることにした。
窓のカーテンは閉まっていて、外から中の様子は分からなかったので、思い切って玄関の戸を静かに開けた。
すると、奥の方から女性の声が聞こえてくる。
エメリアは震える手で口を押え隣の部屋を覗いた。
(まさか……)
ベッドが激しくきしむ音と女性の艶声。
あの女性を抱いているのはアンドレだった。
エメリアは愕然とし、すぐにその場から走って逃げだした。
きっと家具のあちこちにぶつかったから二人に気付かれたかもしれない。
森を急いで走り抜け、待たせてある馬車に乗り込んだ。
「は、早く、早く出して!」
森から遠ざかり、暫くして漸く息も落ち着いてきた。
(さっきのは一体何だったの。私は一体何を見たの……)
頭の中に婚約破棄の文字が浮かんできた。
何故だろう、泣きたいのに涙が出てこない。
エメリアは茫然としながら窓の外を眺めていた。
夕食時、全く食事に手を付けようとせず暗い顔をしているエメリアを見て伯爵は心配そうにしている。
「どこか具合でも悪いのか?」
「いいえ」
「ではしっかり食べなさい」
「お父様」
「なんだ」
「私、アンドレと婚約破棄します」
「?」
伯爵はびっくりし過ぎてエメリアの言葉を理解するのに時間がかかっている。
「ちょ、ど、どういうことだ。あんなに仲が良かったではないか。何があったんだ?」
「……アンドレが私を裏切ったの」
「彼が? まさか」
伯爵に言わせてみればエメリアよりアンドレの方が好きの気持ちが強い。
結婚のことだって、まだエメリアは十三歳だったのに彼の方から申込んできたのだ。
そんな彼が裏切るだろうかと首をかしげた。
「魔女の家に住んでいる女性とアンドレの不貞現場をこの目で見ました」
「なんだって!?」
伯爵は二重にびっくりした。
アンドレの事もそうだが、魔女の家に誰かが住んでいるということに、そしてその女性に心当たりがあるからだ。
その女性は魔法の世界に帰ったとずっと思っていたが、話を聞く限り実際はあの家に住んでいた可能性がある。
「その女性というのはどんな外見の女性なんだい?」
「色は白くグラマーで赤い巻き髪でピンク色の目をした少しきつめの顔をした美人です」
やはりベニアだと確信した伯爵は、エメリアにまず婚約破棄はする必要はないと言った。
「どうして? アンドレから言われるくらいなら私の方から言うわ!」
「違うんだ、落ち着きなさい」
伯爵は自分が若かった頃、恋人だった魔女エルシーとの破局の原因がベニアの策略だったことを話した。
エメリアは今の状況と似ていることからびっくりした。
それに魔女という噂が本当だったことも。
そして彼女が自分の事を魔女じゃないと言ったのは嘘だったのだ。
しかしここでおかしいことに気付いた。父親の話は二十年以上前の話だ。
だとしたら今ベニアは父親と同い年くらいなはず。
「でも違う人よ。だって彼女は私と同い年くらいだもの」
「魔女は老化防止の魔法をかけているんだよ。だから見た目は二十歳そこらで止まっているはずだ」
「老化防止? じゃあ実際はお父様と同じくらいなの? それなのに私とアンドレの仲を引き裂こうと?」
老化防止は外見だけでなく精神年齢も止めてしまうのだろうか。
男は年を取れば取るほど若い女性を好むとは聞いたことがあるが女もそうなのか?
まだ十七歳のエメリアにはその感覚がいまいち理解できない。
「アンドレは私と同じ黒髪に青い瞳だし血も繋がっている。だから似ている彼に魅かれるということもあり得るだろう」
エメリアは婚約破棄を保留にすることに決めると元気が出てきてその日の夕食を完食し部屋に戻った。
一人食堂に残った伯爵はベニアが自分だけでなく娘の人生までも壊そうとしていることに怒りが湧き、どうにかしなくてはならないなと思案していた。
その頃春分の日の夜会で首都に来ていたアンドレは、夜会会場で令嬢たちに囲まれていた。
令嬢たちは我先にとアンドレと踊りたがったがそれらを穏便に躱すのが大変だ。
やっと抜けだすと友人のトーマスが笑いながら近づいて来た。
「お前も大変だな。婚約者がいるのを分かっていながらアプローチするなんて女っていうのは恐ろしいな」
「全くだ。その点エメリアはそんなことは決してしないわきまえた女性だから本当に尊敬する」
「彼女らはある意味お前が落としやすい男だと侮っているのかもしれないがな」
「見くびられたものだ」
「でも普通の男だったら婚約者が見てない所での浮気の一つや二つ、喜んでするだろうよ。見てみろよ、どの令嬢も綺麗じゃないか」
「やめてくれ」
「にしても今回もエメリア嬢は不参加か。お前が御執心のその令嬢に会ってみたかったな」
「ムリムリ。春分の日だから特にね」
「春分の日と何の関係が?」
「ははは。ちょっとね」
アンドレが手洗いを出てエメリアはもう夕食が終わった頃かななどと考えながら廊下を歩いていると一人の女性と角でぶつかってしまった。
女性はドスンと尻餅をついた。
「これは失礼! 大丈夫ですか?」
「は、はい」
見るとエメリアくらいの年の女性だった。
ストレートのブラウンの髪の女性で華奢な感じはなんとなくエメリアに似ている。
アンドレが手を差し伸べ立ち上がらせると女性はお礼を言い、アンドレの事を見向きもせずにそそくさと立ち去った。
するとその女性のドレスの後ろが土で汚れているのが目に入った。
ここは廊下なのでさっきの尻餅でついた汚れではない。
アンドレは気になって声をかけた。
エメリアは貴族特有の社交辞令や会話が得意ではなくそれらにストレスを感じていたので招待されても断っていた。
だから多くの貴族はエメリアの美しさを知らないし、知っている貴族は既にアンドレの婚約者なので諦めている。
エメリアが夜会よりも興味があるのは春分と秋分の日に魔女の森に咲く虹色の花だ。
アンドレには一人で探しに行くなと言われているがそのアンドレはアカデミー時代の友人に誘われた夜会に出席するため首都に行っている。
だからエメリアは一人で来た。
(アンドレは心配性なんだから)
いつもなら魔女の家の裏手にある森には探しに行くことはなかったが、もう今では魔女の家が全く怖くなかったのでそちらに足を向けた。
すると、前方に魔女の家の方に歩いて行く人影が見えた。
エメリアは魔女の家にお客さんかしらと思ってそのまま通り過ぎようとしたとき、心臓が止まりそうなほどにびっくりした。
(アンドレ!? どうして! 今日は夜会じゃなかったの?)
アンドレは魔女の家に入って行った。
エメリアは混乱してどうしていいか分からなくなった。
アンドレが嘘を吐いたのかそれとも予定が変わったのか。
だとしてもエメリアに何も言わないのはおかしい。
エメリアは自分の不安が的中したのかと眩暈がしそうになった。
(やっぱりアンドレはあの時彼女に見惚れていたんだわ。それで浮気を……。そうよ、あれから一か月以上経っているもの、私の知らない所で会っていたかもしれない)
もう虹色の花の事などどうでもよくなり帰ろうと踵を返し、二、三歩歩いたところで立ち止まった。
(でも見間違いってこともあり得る)
エメリアはそうであってほしいと祈りながら魔女の家に行って確かめることにした。
窓のカーテンは閉まっていて、外から中の様子は分からなかったので、思い切って玄関の戸を静かに開けた。
すると、奥の方から女性の声が聞こえてくる。
エメリアは震える手で口を押え隣の部屋を覗いた。
(まさか……)
ベッドが激しくきしむ音と女性の艶声。
あの女性を抱いているのはアンドレだった。
エメリアは愕然とし、すぐにその場から走って逃げだした。
きっと家具のあちこちにぶつかったから二人に気付かれたかもしれない。
森を急いで走り抜け、待たせてある馬車に乗り込んだ。
「は、早く、早く出して!」
森から遠ざかり、暫くして漸く息も落ち着いてきた。
(さっきのは一体何だったの。私は一体何を見たの……)
頭の中に婚約破棄の文字が浮かんできた。
何故だろう、泣きたいのに涙が出てこない。
エメリアは茫然としながら窓の外を眺めていた。
夕食時、全く食事に手を付けようとせず暗い顔をしているエメリアを見て伯爵は心配そうにしている。
「どこか具合でも悪いのか?」
「いいえ」
「ではしっかり食べなさい」
「お父様」
「なんだ」
「私、アンドレと婚約破棄します」
「?」
伯爵はびっくりし過ぎてエメリアの言葉を理解するのに時間がかかっている。
「ちょ、ど、どういうことだ。あんなに仲が良かったではないか。何があったんだ?」
「……アンドレが私を裏切ったの」
「彼が? まさか」
伯爵に言わせてみればエメリアよりアンドレの方が好きの気持ちが強い。
結婚のことだって、まだエメリアは十三歳だったのに彼の方から申込んできたのだ。
そんな彼が裏切るだろうかと首をかしげた。
「魔女の家に住んでいる女性とアンドレの不貞現場をこの目で見ました」
「なんだって!?」
伯爵は二重にびっくりした。
アンドレの事もそうだが、魔女の家に誰かが住んでいるということに、そしてその女性に心当たりがあるからだ。
その女性は魔法の世界に帰ったとずっと思っていたが、話を聞く限り実際はあの家に住んでいた可能性がある。
「その女性というのはどんな外見の女性なんだい?」
「色は白くグラマーで赤い巻き髪でピンク色の目をした少しきつめの顔をした美人です」
やはりベニアだと確信した伯爵は、エメリアにまず婚約破棄はする必要はないと言った。
「どうして? アンドレから言われるくらいなら私の方から言うわ!」
「違うんだ、落ち着きなさい」
伯爵は自分が若かった頃、恋人だった魔女エルシーとの破局の原因がベニアの策略だったことを話した。
エメリアは今の状況と似ていることからびっくりした。
それに魔女という噂が本当だったことも。
そして彼女が自分の事を魔女じゃないと言ったのは嘘だったのだ。
しかしここでおかしいことに気付いた。父親の話は二十年以上前の話だ。
だとしたら今ベニアは父親と同い年くらいなはず。
「でも違う人よ。だって彼女は私と同い年くらいだもの」
「魔女は老化防止の魔法をかけているんだよ。だから見た目は二十歳そこらで止まっているはずだ」
「老化防止? じゃあ実際はお父様と同じくらいなの? それなのに私とアンドレの仲を引き裂こうと?」
老化防止は外見だけでなく精神年齢も止めてしまうのだろうか。
男は年を取れば取るほど若い女性を好むとは聞いたことがあるが女もそうなのか?
まだ十七歳のエメリアにはその感覚がいまいち理解できない。
「アンドレは私と同じ黒髪に青い瞳だし血も繋がっている。だから似ている彼に魅かれるということもあり得るだろう」
エメリアは婚約破棄を保留にすることに決めると元気が出てきてその日の夕食を完食し部屋に戻った。
一人食堂に残った伯爵はベニアが自分だけでなく娘の人生までも壊そうとしていることに怒りが湧き、どうにかしなくてはならないなと思案していた。
その頃春分の日の夜会で首都に来ていたアンドレは、夜会会場で令嬢たちに囲まれていた。
令嬢たちは我先にとアンドレと踊りたがったがそれらを穏便に躱すのが大変だ。
やっと抜けだすと友人のトーマスが笑いながら近づいて来た。
「お前も大変だな。婚約者がいるのを分かっていながらアプローチするなんて女っていうのは恐ろしいな」
「全くだ。その点エメリアはそんなことは決してしないわきまえた女性だから本当に尊敬する」
「彼女らはある意味お前が落としやすい男だと侮っているのかもしれないがな」
「見くびられたものだ」
「でも普通の男だったら婚約者が見てない所での浮気の一つや二つ、喜んでするだろうよ。見てみろよ、どの令嬢も綺麗じゃないか」
「やめてくれ」
「にしても今回もエメリア嬢は不参加か。お前が御執心のその令嬢に会ってみたかったな」
「ムリムリ。春分の日だから特にね」
「春分の日と何の関係が?」
「ははは。ちょっとね」
アンドレが手洗いを出てエメリアはもう夕食が終わった頃かななどと考えながら廊下を歩いていると一人の女性と角でぶつかってしまった。
女性はドスンと尻餅をついた。
「これは失礼! 大丈夫ですか?」
「は、はい」
見るとエメリアくらいの年の女性だった。
ストレートのブラウンの髪の女性で華奢な感じはなんとなくエメリアに似ている。
アンドレが手を差し伸べ立ち上がらせると女性はお礼を言い、アンドレの事を見向きもせずにそそくさと立ち去った。
するとその女性のドレスの後ろが土で汚れているのが目に入った。
ここは廊下なのでさっきの尻餅でついた汚れではない。
アンドレは気になって声をかけた。
0
お気に入りに追加
47
あなたにおすすめの小説
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
カモフラ婚~CEOは溺愛したくてたまらない!~
伊吹美香
恋愛
ウエディングプランナーとして働く菱崎由華
結婚式当日に花嫁に逃げられた建築会社CEOの月城蒼空
幼馴染の二人が偶然再会し、花嫁に逃げられた蒼空のメンツのために、カモフラージュ婚をしてしまう二人。
割り切った結婚かと思いきや、小さいころからずっと由華のことを想っていた蒼空が、このチャンスを逃すはずがない。
思いっきり溺愛する蒼空に、由華は翻弄されまくりでパニック。
二人の結婚生活は一体どうなる?
冷血弁護士と契約結婚したら、極上の溺愛を注がれています
朱音ゆうひ
恋愛
恋人に浮気された果絵は、弁護士・颯斗に契約結婚を持ちかけられる。
颯斗は美男子で超ハイスペックだが、冷血弁護士と呼ばれている。
結婚してみると超一方的な溺愛が始まり……
「俺は君のことを愛すが、愛されなくても構わない」
冷血サイコパス弁護士x健気ワーキング大人女子が契約結婚を元に両片想いになり、最終的に両想いになるストーリーです。
別サイトにも投稿しています(https://www.berrys-cafe.jp/book/n1726839)
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
【完結】異世界で婚約者生活!冷徹王子の婚約者に入れ替わり人生をお願いされました
樹結理(きゆり)
恋愛
ある時目覚めたら真っ白な空間にお姫様みたいな少女と二人きりだった。彼女は冷徹王子と呼ばれる第一王子の婚約者。ずっと我慢してたけど私は婚約したくない!違う人生を歩みたい!どうか、私と人生交換して!と懇願されてしまった。
私の人生も大したことないけど良いの?今の生活に未練がある訳でもないけど、でもなぁ、と渋っていたら泣いて頼まれて断るに断れない。仕方ないなぁ、少しだけね、と人生交換することに!
見知らぬ国で魔術とか魔獣とか、これって異世界!?早まった!?
お嬢様と入れ替わり婚約者生活!こうなったら好きなことやってやろうじゃないの!
あちこち好きなことやってると、何故か周りのイケメンたちに絡まれる!さらには普段見向きもしなかった冷徹王子まで!?
果たしてバレずに婚約者として過ごせるのか!?元の世界に戻るのはいつ!?
異世界婚約者生活が始まります!
※2024.10 改稿中。
◎こちらの作品は小説家になろう・カクヨムでも投稿しています
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠 結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
愛のない政略結婚で離婚したはずですが、子供ができた途端溺愛モードで元旦那が迫ってくるんですがなんででしょう?
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「お腹の子も君も僕のものだ。
2度目の離婚はないと思え」
宣利と結婚したのは一年前。
彼の曾祖父が財閥家と姻戚関係になりたいと強引に押したからだった。
父親の経営する会社の建て直しを条件に、結婚を承知した。
かたや元財閥家とはいえ今は経営難で倒産寸前の会社の娘。
かたや世界有数の自動車企業の御曹司。
立場の違いは大きく、宣利は冷たくて結婚を後悔した。
けれどそのうち、厳しいものの誠実な人だと知り、惹かれていく。
しかし曾祖父が死ねば離婚だと言われていたので、感情を隠す。
結婚から一年後。
とうとう曾祖父が亡くなる。
当然、宣利から離婚を切り出された。
未練はあったが困らせるのは嫌で、承知する。
最後に抱きたいと言われ、最初で最後、宣利に身体を預ける。
離婚後、妊娠に気づいた。
それを宣利に知られ、復縁を求められるまではまあいい。
でも、離婚前が嘘みたいに、溺愛してくるのはなんでですか!?
羽島花琳 はじま かりん
26歳
外食産業チェーン『エールダンジュ』グループご令嬢
自身は普通に会社員をしている
明るく朗らか
あまり物事には執着しない
若干(?)天然
×
倉森宣利 くらもり たかとし
32歳
世界有数の自動車企業『TAIGA』グループ御曹司
自身は核企業『TAIGA自動車』専務
冷酷で厳しそうに見られがちだが、誠実な人
心を開いた人間にはとことん甘い顔を見せる
なんで私、子供ができた途端に復縁を迫られてるんですかね……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる