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空には月が冷たい光を放ち、街を照らしている。
酒場の通りでは酔った客がくだを巻きながら歩いていたり、喧嘩の声や犬の鳴き声も聞こえる。
ソーハンが下で寝ると言って酒場へ下りて行ったあと、玄関横に置かれた夕食を一人で食べてあとは寝るだけになったソフィアは酒場を出てどこかへ行こうとするソーハンたちを窓から見ていた。
するとソーハンが振り返り二階の窓辺に立つソフィアを見た。
びくっとしたが彼は何を合図することもなく、そのままどこかへ行ってしまった。
(下にいるから大丈夫だって言っていたくせに……こんな遅くからどこに行くのよ)
不貞腐れながらソーハンのベッドに横になるがなかなか眠れない。
(ランシアなんか行きたくない。アーロンたちの計画だってきっとすぐに決着するはずよ。ランシアの兵士が来てくれるなら絶対に成功するに違いないわ。ここで待っていたっていいじゃない。終わったらソーハンとあの家に帰るのよ)
考え事をしながらうだうだしていると、それから三時間ほどして玄関を開ける鍵の音が聞こえ、びっくりして飛び起きた。
ソフィアは慌てて部屋に入って来たソーハンに駆け寄った。
「どうしたの? 早かったのね」
(そういえばお前は昔っから俺が帰ってくるとベッドから起き出して迎えてくれていたな)
「下で寝るんじゃなかったの? 私が言うことではないけど……」
ソフィアは何も言わないソーハンの顔を下から窺うようにして見るといきなり抱き着かれた。
少し酒臭いけど慣れている。お酒を飲んできた後こんな風に抱き着かれるのも昔からよくあった。
「俺は……」
「ソーハン?」
「くそっ。お前は美しい……気の強い所も、負けず嫌いな所も、肝が据わっている所も、弱い所も、繊細な所も……全て……俺は……」
「どうしたの?」
酔ってはいなさそうだが微かに体が震えているのをソフィアは感じた。
「妹なんて思ったことはない」
(急にどうしたのかしら。また私を遠ざけるようなことを……)
「? じゃあ娘?」
「違う!」
ソフィアの顔を見つめるソーハンの顔は真剣そのものだ。
薄茶の瞳はソフィアから片時も外れることはない。
「え、じゃ、じゃあ……」
心臓の鼓動が俄かに速くなる。
もしかして気持ちが通じたのだろうか。
ソフィアは期待に胸が高鳴って顔が熱くなってきた。
ソーハンは悲しい顔をしながらソフィアの額に口づけて呟いた。
「お前は俺の宝物だった。昔からずっと。大切で大切で……。俺でいいのか」
「うん」
「本当に俺で……」
「ソーハン、愛しているわ」
そして暫く見つめ合った後、堪り兼ねたようにソフィアの口を塞いだ。
突然の口づけにソフィアがびっくりしている間に二人の唇は名残惜しげにゆっくりと離れていく。
「愛している。ソフィア」
そう言うとソフィアの後頭部を押さえて再び口づけをした。
今度は何度も角度を変えながら、優しく、激しく、深く。
月明かりが差し込み二人を照らしている。
どれだけの時間が経っただろうか、ソフィアの唇がソーハンから解放されるとソフィアは立っていられず崩れそうになってしまった。
たくましい腕がソフィアの腰を支えるとそのままソーハンの心臓の鼓動が肌で感じられるほど強く抱きしめられた。
ソフィアは人形のようになすがままになっている。
もしかして夢? もうきっと眠っていたのだ。
あれこれ考えて疲れて眠ってしまって、自分に都合のいい夢を見ているのかもしれないと、ソフィアは自分の頬をつねってみた。
「痛い」
「ぷっ、何してんだ」
「夢じゃないかと思って」
「ああ夢か。夢なのかもな。だったら覚めないうちに……」
「え、きゃっ」
ソフィアは抱きかかえられベッドに連れて行かれた。
「ソフィア。俺の全てをお前に捧げる。俺の命も体も全てお前のものだ」
今夜はヒンヤリとした晴れた夜。
二人の体だけは熱く火照り冷たい部屋の空気をかきまぜ吹き飛ばしていく。
その夜、ついにソーハンとソフィアは結ばれた。
翌朝、ソーハンは目覚めて自分に抱き着き足を絡めて裸で眠るソフィアを見て、これは本当に夢ではないか、自分の人生でこんな幸せな時間が訪れることがあるのかと自分を疑った。
まるで一生分の運を使い切ってしまったような気分になる。
(この仕事が終わったら盗賊稼業は辞めて貰った報酬で何か仕事でも始めるとするか。盗賊の妻なんてソフィアには似合わないからな……)
ソフィアの柔らかい頬を撫でたりプニプにしたりしているとソフィアが目を覚ました。
「おはよう……っ、きゃあ!」
「今更なんだよ」
「だって……」
恥ずかしそうにシーツを体に巻く姿が初々しくて、ソーハンはまた熱を持ちそうになる。
(いけねー、いけねー。仕事に送んなきゃいけねーしな)
「朝飯用意してくるから待っててくれ」
「うん」
ソーハンは下の酒場の炊事場へ下りて行った。
(私、ソーハンのお嫁さんになるんだわ)
ソフィアはベッドから出て服を着て、夢見心地で幸せを噛みしめた。
数日後、ソフィアは必ず迎えに行くからと言う彼の言葉を信じて仕事を辞めてランシアへ渡ることになった。
「無茶をしないで。必ず生きて。絶対に私を一人にしないって約束して」
「分かっている。決して一人にはさせない。帰ってきたら村で結婚式を挙げよう」
「ええ! 私、王女の身分なんていらないわ。もし駄目だって言われたら駆け落ちするのよ!」
「あははは。そりゃいい。お前の意志の強さは天下一品だ」
出発の時間になり、ソフィアはランシア国王が用意した馬車に名残惜しそうに乗り込んだ。
瞳には涙が浮かんでいる。
「それじゃあ、待っているわ。絶対、絶対だからね。愛している、ソーハン」
「ああ、愛している、ソフィア」
馬車が出発すると、ソフィアは窓から顔を出し、見えなくなるまでソーハンに手を振り続けた。
酒場の通りでは酔った客がくだを巻きながら歩いていたり、喧嘩の声や犬の鳴き声も聞こえる。
ソーハンが下で寝ると言って酒場へ下りて行ったあと、玄関横に置かれた夕食を一人で食べてあとは寝るだけになったソフィアは酒場を出てどこかへ行こうとするソーハンたちを窓から見ていた。
するとソーハンが振り返り二階の窓辺に立つソフィアを見た。
びくっとしたが彼は何を合図することもなく、そのままどこかへ行ってしまった。
(下にいるから大丈夫だって言っていたくせに……こんな遅くからどこに行くのよ)
不貞腐れながらソーハンのベッドに横になるがなかなか眠れない。
(ランシアなんか行きたくない。アーロンたちの計画だってきっとすぐに決着するはずよ。ランシアの兵士が来てくれるなら絶対に成功するに違いないわ。ここで待っていたっていいじゃない。終わったらソーハンとあの家に帰るのよ)
考え事をしながらうだうだしていると、それから三時間ほどして玄関を開ける鍵の音が聞こえ、びっくりして飛び起きた。
ソフィアは慌てて部屋に入って来たソーハンに駆け寄った。
「どうしたの? 早かったのね」
(そういえばお前は昔っから俺が帰ってくるとベッドから起き出して迎えてくれていたな)
「下で寝るんじゃなかったの? 私が言うことではないけど……」
ソフィアは何も言わないソーハンの顔を下から窺うようにして見るといきなり抱き着かれた。
少し酒臭いけど慣れている。お酒を飲んできた後こんな風に抱き着かれるのも昔からよくあった。
「俺は……」
「ソーハン?」
「くそっ。お前は美しい……気の強い所も、負けず嫌いな所も、肝が据わっている所も、弱い所も、繊細な所も……全て……俺は……」
「どうしたの?」
酔ってはいなさそうだが微かに体が震えているのをソフィアは感じた。
「妹なんて思ったことはない」
(急にどうしたのかしら。また私を遠ざけるようなことを……)
「? じゃあ娘?」
「違う!」
ソフィアの顔を見つめるソーハンの顔は真剣そのものだ。
薄茶の瞳はソフィアから片時も外れることはない。
「え、じゃ、じゃあ……」
心臓の鼓動が俄かに速くなる。
もしかして気持ちが通じたのだろうか。
ソフィアは期待に胸が高鳴って顔が熱くなってきた。
ソーハンは悲しい顔をしながらソフィアの額に口づけて呟いた。
「お前は俺の宝物だった。昔からずっと。大切で大切で……。俺でいいのか」
「うん」
「本当に俺で……」
「ソーハン、愛しているわ」
そして暫く見つめ合った後、堪り兼ねたようにソフィアの口を塞いだ。
突然の口づけにソフィアがびっくりしている間に二人の唇は名残惜しげにゆっくりと離れていく。
「愛している。ソフィア」
そう言うとソフィアの後頭部を押さえて再び口づけをした。
今度は何度も角度を変えながら、優しく、激しく、深く。
月明かりが差し込み二人を照らしている。
どれだけの時間が経っただろうか、ソフィアの唇がソーハンから解放されるとソフィアは立っていられず崩れそうになってしまった。
たくましい腕がソフィアの腰を支えるとそのままソーハンの心臓の鼓動が肌で感じられるほど強く抱きしめられた。
ソフィアは人形のようになすがままになっている。
もしかして夢? もうきっと眠っていたのだ。
あれこれ考えて疲れて眠ってしまって、自分に都合のいい夢を見ているのかもしれないと、ソフィアは自分の頬をつねってみた。
「痛い」
「ぷっ、何してんだ」
「夢じゃないかと思って」
「ああ夢か。夢なのかもな。だったら覚めないうちに……」
「え、きゃっ」
ソフィアは抱きかかえられベッドに連れて行かれた。
「ソフィア。俺の全てをお前に捧げる。俺の命も体も全てお前のものだ」
今夜はヒンヤリとした晴れた夜。
二人の体だけは熱く火照り冷たい部屋の空気をかきまぜ吹き飛ばしていく。
その夜、ついにソーハンとソフィアは結ばれた。
翌朝、ソーハンは目覚めて自分に抱き着き足を絡めて裸で眠るソフィアを見て、これは本当に夢ではないか、自分の人生でこんな幸せな時間が訪れることがあるのかと自分を疑った。
まるで一生分の運を使い切ってしまったような気分になる。
(この仕事が終わったら盗賊稼業は辞めて貰った報酬で何か仕事でも始めるとするか。盗賊の妻なんてソフィアには似合わないからな……)
ソフィアの柔らかい頬を撫でたりプニプにしたりしているとソフィアが目を覚ました。
「おはよう……っ、きゃあ!」
「今更なんだよ」
「だって……」
恥ずかしそうにシーツを体に巻く姿が初々しくて、ソーハンはまた熱を持ちそうになる。
(いけねー、いけねー。仕事に送んなきゃいけねーしな)
「朝飯用意してくるから待っててくれ」
「うん」
ソーハンは下の酒場の炊事場へ下りて行った。
(私、ソーハンのお嫁さんになるんだわ)
ソフィアはベッドから出て服を着て、夢見心地で幸せを噛みしめた。
数日後、ソフィアは必ず迎えに行くからと言う彼の言葉を信じて仕事を辞めてランシアへ渡ることになった。
「無茶をしないで。必ず生きて。絶対に私を一人にしないって約束して」
「分かっている。決して一人にはさせない。帰ってきたら村で結婚式を挙げよう」
「ええ! 私、王女の身分なんていらないわ。もし駄目だって言われたら駆け落ちするのよ!」
「あははは。そりゃいい。お前の意志の強さは天下一品だ」
出発の時間になり、ソフィアはランシア国王が用意した馬車に名残惜しそうに乗り込んだ。
瞳には涙が浮かんでいる。
「それじゃあ、待っているわ。絶対、絶対だからね。愛している、ソーハン」
「ああ、愛している、ソフィア」
馬車が出発すると、ソフィアは窓から顔を出し、見えなくなるまでソーハンに手を振り続けた。
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