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年若い男はこの国の王太子でベルナールと名乗った。彼は大人の人型になった長殿と共に城内に向かったが、飛びトカゲを置いていくわけにはいかないので俺達はここに残る事にした。数名の護衛達も残り、少し離れてこちらを見ているが我関さずと言わんばかりにガイストが机や椅子を出してお茶の準備を始めている。彼女が背負っていた大きなカバンはこのためだったようだ。
「今日は朝食も食べずに来ましたからねお腹がペコペコなのですわ」
「姫様、準備が整いましたのでどうぞ」
「ありがとう。さぁ妖様も皆もこちらで食べましょう。飛びトカゲにはあれをあげてね」
アーデルハイドの指示でガイストはカバンから飛びトカゲの餌を取り出して与えている。匂いに釣られたのか白目をむいて気絶していた奴は起きて食べだす。しかしそれはあの眠り草入りの物なのですぐにぐっすり夢の中行きだ。
「さぁ妖様こちらをどうぞ」
ここでもいつものようにアーデルハイドに食べさせてもらうのは変わらない。今日は味付けされた魔獣の肉と魔レタスや魔トマトがパンで挟まれたずっしりとした食べごたえのある食事だった。
しばらくすれば長殿は王太子と他にも数名を連れて戻って来た。王太子ベルナールが紹介してくれた男はアンプリュダン伯爵だそうで、この男の息子が飛びトカゲの飼い主になるらしい。資産家の彼は珍しい卵が手に入ったからと商人から買って、それを息子が強請ったので与えた。卵から孵った飛びトカゲを大切に育てていたが、やがて大きくなり手に負えなくなったため眠らせて『聖なる森』に捨てたのが今回の真相だ。
改めて話を聞いたが呆れて声をかける気にもならない。それは王太子も同じだったようでため息をこぼしている。
「それで伯爵、ご子息はどうした? 一緒に来るように言われていたはずだが」
「いえ、あいつはその……」
「父上! 急に呼び出しとはいったい……あ、これは王太子殿下! 火急の件とお聞きしましたが僕、いえ私めにどのような用向きでございますか?」
どうやらその息子も到着したようでようやく話が進みそうだ。息子の方は王太子に話しかけているが飛びトカゲが視界に入ったのかビクリと肩を揺らして目を泳がせている。いかにも後ろめたい事があると言いたげな様子だが、そんな事はすでにわかっているので今更だ。顔色を悪くしていったが、今度は目を輝かせて興奮しだしたので何事かと思っていれば俺の方へ突撃して来るではないか。
「殿下! その生物は何でしょうか? もしや私めにその新種のモフモフ魔獣を与えてくださるとかそういう事ですか!!」
「は?」
俺以外など目に入っていないと言わんばかりだが、その行く手を阻むようにアーデルハイドが立ちはだかる。下から睨みつけるような視線などものともせず、何とかこちらに視線を送っているが彼女の無言の圧に耐えれなくなったようで「何ですかこの幼女は」と聞いている。
「何ですかはこちらが言いたいですわね。誰の許可を得て妖様に近づこうとしていますの?」
「あやかしさま? このモフモフ魔獣の事か! これはおまえのペットなのか? ならばいくらだ、いくら出せば売ってくれる? いくらでも出すから私に売ってくれ!!」
その言葉に怒りを覚えたが俺よりもアーデルハイドの方がもっと怒っている。少しずつ殺気が漏れ出しているがあれでも押さえているはずだ。俺の近くにいるバオジイもいつでも攻撃できると言いたげに腕を鞭のようにしならせており、ガイストも無表情で見ている。
「おいくらですって? あなたは何をおっしゃっているのかしらね。この方は私の番、そう黒竜の番様ですわよ。おまえのような者が軽々しく名を呼ぶ事さえおこがましい。今すぐ切り裂かれたくなければその無駄口ばかり吐き出す口を閉じなさい」
「こ、こくりゅ……この生意気なクソガキが、ヒッ!?」
今度は長殿から殺気がピンポイントであの息子に向けられたため、呆気なく白目をむいて気絶した。
「失礼。あまりに汚い言葉が娘に向けられたため思わずこうね、申し訳ない」
人間離れした美貌で微笑んでいるが目は笑っていないし、申し訳ないなどとは絶対に思っていないだろう。まぁ、気持ちはわかるから俺は何も言うまい。むしろ「ぐっじょぶ」というやつだ。この様子を見ていたまわりの人間は顔を引きつらせているし、親の伯爵とやらも白目をむいて倒れてしまいそうだ。
「とにかくこちらの迷いペットは飼い主殿にお返ししますので、どうぞ連れ帰ってください」
「ヒエェッ!? む、無理です! 我が家ではもう面倒を見る事はできません!」
「そう言われましても、人間に飼われていたこの飛びトカゲでは野生で生きていく事は叶わないでしょう。どちらにせよ魔獣にも帰巣本能というものがありますので、捨てたとしても伯爵のご自宅に帰って来ると思いますよ」
家畜用の餌ではなく肉を与える事や適度な運動をさせるなどと何点か注意事項を伝えて飛びトカゲは無事に飼い主の元へ戻った。話の途中で起きていた飛びトカゲは気絶している伯爵の息子を見て嬉しそうにしていたので、親か何かと認識しているのだろう。ますます引き離すのも可哀そうだという意見によって檻は特注の荷車に乗せられて帰って行った。
「はぁ……この度は我が国の者がご迷惑をおかけして申し訳御座いません。今後は魔獣のペット化を防ぐためにも何かしらの法を敷かねばなりませんね」
「それと魔獣の取引をしている商人も摘発されるのがよろしいでしょう」
長殿は魔獣についてを協議するため、しばらくこの国に滞在するそうだ。それならばとアーデルハイドも滞在許可を取り、俺達もここで過ごさせてもらう事にした。
「妖様は他国は初めてでしょうから、これを機に色々と見て回るのも良いかと思いましたのよ」
「うむ、それも楽しみじゃな」
「城下町などにご一緒できればと……はっ! これはいわゆるデートと言う事になるのでは……」
「城下で逢引か?」
「きゃーっ! あ、逢引……そう、これはお忍びデートですわ! うふふ、妖様とのデートを完璧にするための計画を立てねばなりません!」
相変わらず逢引という言葉に照れている彼女におかしくて笑ってしまうが、この逢引を楽しみにしている自分がいる事も俺は自覚しているのだった。
「今日は朝食も食べずに来ましたからねお腹がペコペコなのですわ」
「姫様、準備が整いましたのでどうぞ」
「ありがとう。さぁ妖様も皆もこちらで食べましょう。飛びトカゲにはあれをあげてね」
アーデルハイドの指示でガイストはカバンから飛びトカゲの餌を取り出して与えている。匂いに釣られたのか白目をむいて気絶していた奴は起きて食べだす。しかしそれはあの眠り草入りの物なのですぐにぐっすり夢の中行きだ。
「さぁ妖様こちらをどうぞ」
ここでもいつものようにアーデルハイドに食べさせてもらうのは変わらない。今日は味付けされた魔獣の肉と魔レタスや魔トマトがパンで挟まれたずっしりとした食べごたえのある食事だった。
しばらくすれば長殿は王太子と他にも数名を連れて戻って来た。王太子ベルナールが紹介してくれた男はアンプリュダン伯爵だそうで、この男の息子が飛びトカゲの飼い主になるらしい。資産家の彼は珍しい卵が手に入ったからと商人から買って、それを息子が強請ったので与えた。卵から孵った飛びトカゲを大切に育てていたが、やがて大きくなり手に負えなくなったため眠らせて『聖なる森』に捨てたのが今回の真相だ。
改めて話を聞いたが呆れて声をかける気にもならない。それは王太子も同じだったようでため息をこぼしている。
「それで伯爵、ご子息はどうした? 一緒に来るように言われていたはずだが」
「いえ、あいつはその……」
「父上! 急に呼び出しとはいったい……あ、これは王太子殿下! 火急の件とお聞きしましたが僕、いえ私めにどのような用向きでございますか?」
どうやらその息子も到着したようでようやく話が進みそうだ。息子の方は王太子に話しかけているが飛びトカゲが視界に入ったのかビクリと肩を揺らして目を泳がせている。いかにも後ろめたい事があると言いたげな様子だが、そんな事はすでにわかっているので今更だ。顔色を悪くしていったが、今度は目を輝かせて興奮しだしたので何事かと思っていれば俺の方へ突撃して来るではないか。
「殿下! その生物は何でしょうか? もしや私めにその新種のモフモフ魔獣を与えてくださるとかそういう事ですか!!」
「は?」
俺以外など目に入っていないと言わんばかりだが、その行く手を阻むようにアーデルハイドが立ちはだかる。下から睨みつけるような視線などものともせず、何とかこちらに視線を送っているが彼女の無言の圧に耐えれなくなったようで「何ですかこの幼女は」と聞いている。
「何ですかはこちらが言いたいですわね。誰の許可を得て妖様に近づこうとしていますの?」
「あやかしさま? このモフモフ魔獣の事か! これはおまえのペットなのか? ならばいくらだ、いくら出せば売ってくれる? いくらでも出すから私に売ってくれ!!」
その言葉に怒りを覚えたが俺よりもアーデルハイドの方がもっと怒っている。少しずつ殺気が漏れ出しているがあれでも押さえているはずだ。俺の近くにいるバオジイもいつでも攻撃できると言いたげに腕を鞭のようにしならせており、ガイストも無表情で見ている。
「おいくらですって? あなたは何をおっしゃっているのかしらね。この方は私の番、そう黒竜の番様ですわよ。おまえのような者が軽々しく名を呼ぶ事さえおこがましい。今すぐ切り裂かれたくなければその無駄口ばかり吐き出す口を閉じなさい」
「こ、こくりゅ……この生意気なクソガキが、ヒッ!?」
今度は長殿から殺気がピンポイントであの息子に向けられたため、呆気なく白目をむいて気絶した。
「失礼。あまりに汚い言葉が娘に向けられたため思わずこうね、申し訳ない」
人間離れした美貌で微笑んでいるが目は笑っていないし、申し訳ないなどとは絶対に思っていないだろう。まぁ、気持ちはわかるから俺は何も言うまい。むしろ「ぐっじょぶ」というやつだ。この様子を見ていたまわりの人間は顔を引きつらせているし、親の伯爵とやらも白目をむいて倒れてしまいそうだ。
「とにかくこちらの迷いペットは飼い主殿にお返ししますので、どうぞ連れ帰ってください」
「ヒエェッ!? む、無理です! 我が家ではもう面倒を見る事はできません!」
「そう言われましても、人間に飼われていたこの飛びトカゲでは野生で生きていく事は叶わないでしょう。どちらにせよ魔獣にも帰巣本能というものがありますので、捨てたとしても伯爵のご自宅に帰って来ると思いますよ」
家畜用の餌ではなく肉を与える事や適度な運動をさせるなどと何点か注意事項を伝えて飛びトカゲは無事に飼い主の元へ戻った。話の途中で起きていた飛びトカゲは気絶している伯爵の息子を見て嬉しそうにしていたので、親か何かと認識しているのだろう。ますます引き離すのも可哀そうだという意見によって檻は特注の荷車に乗せられて帰って行った。
「はぁ……この度は我が国の者がご迷惑をおかけして申し訳御座いません。今後は魔獣のペット化を防ぐためにも何かしらの法を敷かねばなりませんね」
「それと魔獣の取引をしている商人も摘発されるのがよろしいでしょう」
長殿は魔獣についてを協議するため、しばらくこの国に滞在するそうだ。それならばとアーデルハイドも滞在許可を取り、俺達もここで過ごさせてもらう事にした。
「妖様は他国は初めてでしょうから、これを機に色々と見て回るのも良いかと思いましたのよ」
「うむ、それも楽しみじゃな」
「城下町などにご一緒できればと……はっ! これはいわゆるデートと言う事になるのでは……」
「城下で逢引か?」
「きゃーっ! あ、逢引……そう、これはお忍びデートですわ! うふふ、妖様とのデートを完璧にするための計画を立てねばなりません!」
相変わらず逢引という言葉に照れている彼女におかしくて笑ってしまうが、この逢引を楽しみにしている自分がいる事も俺は自覚しているのだった。
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