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125 王様、暇なのですか?
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「多分それはプルエルト公爵だと思うよ。あの聖女が現れてから、色々動いているみたいだからね」
食べ終わって、食後のお茶を出したところで突然白銀の王様が話しだした。私がまだいるのだけど?
私はさっさと引っ込もうと、キッチンに向かおうとすると、引き止められてしまった。
「君も関係のあることだから、ここにいるといいよ」
え?私は貴族でもなんでもないけど?貴族のゴタゴタに巻き込まないで欲しい。後ろ向きに徐々にキッチンの方に引っ込もうとしていたら、一瞬にして視界が変わった。何故か目の前に白銀の王様がおり、私はルディの膝の上に着地していた。
「え?何が起こったの?····まさか腕輪!!」
私は黒い腕輪を見て、ルディを振り返って仰ぎ見た。確かに転移を望めば相手のところに転移ができた。まさか、相手を呼び寄せることが可能だったなんて!!
「アンジュも関係することですから、ここにいていいですよ」
胡散臭い笑顔のルディが言った。転移のことは?私の質問に答えていない!
「どうも太陽の聖女が存在すると見込んで、アチラコチラに人を出しているようだけど、結果は芳しくなかったようだね。アレのところに、太陽の聖女の捜索に人を貸して欲しいと言いに来たそうだよ」
やばいやばい。ブタ公爵が私のことを探しているだって!あのロリコン公爵が!
「確かにアレのところの人材は優秀だけどね。アレは僕に忠誠を誓っているけど、プルエルト公爵の命令を聞く理由はないと断ったそうだよ」
『アレ』ってあの大量殺人をした偽物の王様のことだよね。はぁ、目の前の王様が大規模粛清を行ったとは思えないな。やっぱり人は見た目じゃないってことだよね。
「今回の話の決め手は先日の第6部隊のことだったみたいだね。どうも第6部隊に今年プルエルト公爵の孫が入団したらしく、そこから情報が行ったらしい。あの聖女は月であり太陽であると」
ん?月であり太陽である?どういう意味?
「どうやら、あの聖女は祈りを捧げることで、太陽の力を得ているらしい···と解釈された」
祈り?祈りで私の魔力を根こそぎ持っていかれるのは簡便なのだけど?
「だから、シュレインとあの聖女を婚姻させる命令を僕の名前を使って出したようだね」
「は?」
ルディとあの聖女が結婚···ということは私はお役御免!誓約は破棄!自由だー!!
「アンジュ」
背後からこの世の声とは思えない声で名前を呼ばれた。あ、うん。いや、だからね。はい、ごめんなさい。
「兄上。私はアンジュと婚姻することを誓約していますからね。あの聖女は必要ありません。兄上が娶ればいいのではないのですか?」
おお!ルディが聖女を白銀の王様に押し付けた。王家が聖女を娶る決まりでもあるのだろうか。
「え?嫌だよ」
白銀の王様も拒否したよ!すると、すぐさま、侍従も澄ませた顔で意見を言う。
「私に押し付けないでくださいね。私は自分の血を残すつもりはありませんから」
母親は聖女だけれど、父親が誰かわからない血を次代に繋げるつもりはないと侍従は言い切った。
「じゃ、ファルークスは?」
白銀の王様は血縁関係上、従兄弟であるファルに押し付けようとした。ということは、王家でなくてもいいってこと?
「自分には婚約者がいるので、遠慮させていただきます」
聖女がたらい回しになっている!聖女って神聖視されている風潮なのに、なんで人気ないの?
「はぁ、噂を聞く限りそうなるよね」
噂?噂って何?
私は聖女の噂って聞いたことないよ?あるのは、聖女専用の建物に多くの人が出入りしてるっていうことぐらい。
「集めた噂は二通りだね。大半は素晴らしいとか、流石聖女様だという言葉が多かったね。数は少ないけど、気味が悪いとか近づきたくないという意見。後者は上官に多いかったね」
あれ?王様それって本人たちに直接聞いて情報収取していません?暇なのですか?
「ああ、昨日第6部隊長が凄く怒って、団長に文句を言いに来ていましたね。二度と聖女を第6部隊に来させるなと」
侍従が昨日聞いた話をしてきた。第6部隊長ってヒューとアストの隊長さんだよね。その二人から、昨日怒らせたという話を聞いたばかりだ。
「なんでも第6部隊長の恋人に、なんで生きているのって言ったらしいのです」
それ言っちゃいけないよ。何を思ってそんなことを口にしたのだろう。
「聞いたことがないのでよくわからないのですが、昨日聖女から話を聞いてみると、どうも『タイサイ』というモノの所為で、死んでいるはずだと言うのですよ。『タイサイ』とは何でしょうかと聞いてみても、『タイサイ』は『タイサイ』しか言わないので、結局意味がわからず、そのまま帰しました」
タイサイ?····大祭?太歳!!
「あっ!あれのこと!」
確かに何だっけ?大きな湖は王都からみれば南側だった。そこから、地脈がどう通っているかわからないけど、王都から南西方向にある第6部隊の駐屯地が太歳の影響を受けたのかもしれない。
食べ終わって、食後のお茶を出したところで突然白銀の王様が話しだした。私がまだいるのだけど?
私はさっさと引っ込もうと、キッチンに向かおうとすると、引き止められてしまった。
「君も関係のあることだから、ここにいるといいよ」
え?私は貴族でもなんでもないけど?貴族のゴタゴタに巻き込まないで欲しい。後ろ向きに徐々にキッチンの方に引っ込もうとしていたら、一瞬にして視界が変わった。何故か目の前に白銀の王様がおり、私はルディの膝の上に着地していた。
「え?何が起こったの?····まさか腕輪!!」
私は黒い腕輪を見て、ルディを振り返って仰ぎ見た。確かに転移を望めば相手のところに転移ができた。まさか、相手を呼び寄せることが可能だったなんて!!
「アンジュも関係することですから、ここにいていいですよ」
胡散臭い笑顔のルディが言った。転移のことは?私の質問に答えていない!
「どうも太陽の聖女が存在すると見込んで、アチラコチラに人を出しているようだけど、結果は芳しくなかったようだね。アレのところに、太陽の聖女の捜索に人を貸して欲しいと言いに来たそうだよ」
やばいやばい。ブタ公爵が私のことを探しているだって!あのロリコン公爵が!
「確かにアレのところの人材は優秀だけどね。アレは僕に忠誠を誓っているけど、プルエルト公爵の命令を聞く理由はないと断ったそうだよ」
『アレ』ってあの大量殺人をした偽物の王様のことだよね。はぁ、目の前の王様が大規模粛清を行ったとは思えないな。やっぱり人は見た目じゃないってことだよね。
「今回の話の決め手は先日の第6部隊のことだったみたいだね。どうも第6部隊に今年プルエルト公爵の孫が入団したらしく、そこから情報が行ったらしい。あの聖女は月であり太陽であると」
ん?月であり太陽である?どういう意味?
「どうやら、あの聖女は祈りを捧げることで、太陽の力を得ているらしい···と解釈された」
祈り?祈りで私の魔力を根こそぎ持っていかれるのは簡便なのだけど?
「だから、シュレインとあの聖女を婚姻させる命令を僕の名前を使って出したようだね」
「は?」
ルディとあの聖女が結婚···ということは私はお役御免!誓約は破棄!自由だー!!
「アンジュ」
背後からこの世の声とは思えない声で名前を呼ばれた。あ、うん。いや、だからね。はい、ごめんなさい。
「兄上。私はアンジュと婚姻することを誓約していますからね。あの聖女は必要ありません。兄上が娶ればいいのではないのですか?」
おお!ルディが聖女を白銀の王様に押し付けた。王家が聖女を娶る決まりでもあるのだろうか。
「え?嫌だよ」
白銀の王様も拒否したよ!すると、すぐさま、侍従も澄ませた顔で意見を言う。
「私に押し付けないでくださいね。私は自分の血を残すつもりはありませんから」
母親は聖女だけれど、父親が誰かわからない血を次代に繋げるつもりはないと侍従は言い切った。
「じゃ、ファルークスは?」
白銀の王様は血縁関係上、従兄弟であるファルに押し付けようとした。ということは、王家でなくてもいいってこと?
「自分には婚約者がいるので、遠慮させていただきます」
聖女がたらい回しになっている!聖女って神聖視されている風潮なのに、なんで人気ないの?
「はぁ、噂を聞く限りそうなるよね」
噂?噂って何?
私は聖女の噂って聞いたことないよ?あるのは、聖女専用の建物に多くの人が出入りしてるっていうことぐらい。
「集めた噂は二通りだね。大半は素晴らしいとか、流石聖女様だという言葉が多かったね。数は少ないけど、気味が悪いとか近づきたくないという意見。後者は上官に多いかったね」
あれ?王様それって本人たちに直接聞いて情報収取していません?暇なのですか?
「ああ、昨日第6部隊長が凄く怒って、団長に文句を言いに来ていましたね。二度と聖女を第6部隊に来させるなと」
侍従が昨日聞いた話をしてきた。第6部隊長ってヒューとアストの隊長さんだよね。その二人から、昨日怒らせたという話を聞いたばかりだ。
「なんでも第6部隊長の恋人に、なんで生きているのって言ったらしいのです」
それ言っちゃいけないよ。何を思ってそんなことを口にしたのだろう。
「聞いたことがないのでよくわからないのですが、昨日聖女から話を聞いてみると、どうも『タイサイ』というモノの所為で、死んでいるはずだと言うのですよ。『タイサイ』とは何でしょうかと聞いてみても、『タイサイ』は『タイサイ』しか言わないので、結局意味がわからず、そのまま帰しました」
タイサイ?····大祭?太歳!!
「あっ!あれのこと!」
確かに何だっけ?大きな湖は王都からみれば南側だった。そこから、地脈がどう通っているかわからないけど、王都から南西方向にある第6部隊の駐屯地が太歳の影響を受けたのかもしれない。
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