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序章

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 ここ近年、魔物の被害が拡大し、国はその対策として、騎士となる者の増員を決めた。この度国は重い腰を上げ、身分問わず騎士となるものを求めたのだ。
 それにより、英雄と呼ばれる者、魔女と呼ばれている者が出てきた。

 魔物との戦いは数年に渡り続き、この2年ほどは魔物被害も少なくなり、ようやく人々は不安をかかえること無く暮らせるようになってきた。

 平和になってくれば、次に何が起こるか。

 その身の振り方が求められるようになる。具体的に言えば結婚という問題だ。

 その問題に直面しているのが、魔物との戦いの中で魔女と称された女性だ。

 その彼女は今、35人目の婚約者候補とお見合いをしている最中である。35人ということは、34人目まで断られているということだ。

 そのお見合い風景を覗いてみよう。

 ただ、注意してほしいことは、彼女は公爵令嬢だが、騎士団に在席しているため、言葉遣いに少々目に余るところがある。

 では、そっと扉を開けて覗いてみよう。


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