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103 生贄?
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レプトロック。それは時を止める呪文だ。あのロリババア固有魔術の一つでもある。
私は目を覚ました。いや、目はずっと開けていた。ただ、時が解かれたのだ。
「モナ。大丈夫?」
目の前にキラキラリアンの顔があった。苛つく!!いや、その前に何が起こった!
「ここはどこよ!」
周りを見渡してもジュウロウザとシンセイの姿が見えない。すごい不安感が襲ってきた。ヤバイ。ここやばいよ!
「ルルド遺跡だよ」
「はぁ?!リアン!馬鹿でしょ!今のレベルでルルドに来てどうするの!」
絶対に死ぬ。こんなところに居たら絶対に死ぬ。
「うるさいわね。ここに来ることが目的だったのだから、ルルドに来るなんて当たり前でしょ!」
ルナは何を言っているのだと言わんばかりの態度だ。私が何を言っているんだと言いたい。
「ルナ!常闇の君のサブイベントを攻略して、そんなことを言っているのよね」
あのサブイベントを攻略して言っているのなら、何か考えがあってのことなんだろう。
「はぁ?サブイベントなんてする必要ないでしょ?ああ、でもネットでは見たことあるから大丈夫。常闇の君を見つけたら逃げればいいのでしょ?」
駄目だ。サブイベントを攻略してなかった。戻ろう。私だけ戻ればいい。
「悪いけど、私は帰るから」
「駄目よ。メリーローズ!」
「悪いけど来てもらうのじゃ」
ロリババアがそう言うと、小さなステッキを私に向けて振り、『エルバアノ』と呪を唱えた。草が私に絡みつき、帰ろうとした私を引き止めたのだ。
まだ、ここは転移装置がある部屋だ。時間はかかるだろうが、待てば転移装置が使えることになるのに!
っていうか魔術で拘束されているのに結界が反応してない!使えない!
あれか!攻撃性がないからか!
私はノアールごと拘束され歩かされている。そう、ノアールを抱えたままだ。す、少しならいいのだけど、流石に筋肉のない私の腕がプルプルしてきた。
「ぷっぷー?」
何を言っているかわからないけど、心配してくれているのだろう。
「ちょっと、早く歩けないの!」
ルナに文句を言われた。いや、私の歩く速度はこれ以上早くならない。幼児並の速さからは早くはならない。
「悪いけど、私の歩く速度はこれで精一杯。リアンに聞いてみなさいよ。答えは同じだから」
「リアン!モナが遅すぎるわよ!」
「え?モナとの散歩はこんなものだよ。これ以上早く歩くとコケるから、もっと遅くなるよ」
リアンは経験済みだ。私を散々引っ張り回したのだから。
「チッ!まぁいいわ。もうすぐだから」
何がもうすぐ?出口はまだまだ先だけど?
「でも、ここは魔物がいないのじゃろうか?」
「いないならそれでいい。それよりもお腹が空いた」
お腹を擦りながら女剣士ルアンダが言っている。携帯食でもかじっておけばいいのに。
「ここで、休憩なんて取らないからね」
ルナの言うとおりだ。ここで休憩なんて命取りになってしまう。はぁ。私はここで死んでしまうのだろうか。
ん?あれ?踊り子シュリーヌが居ない?ああ、そうか転移は5人まで私を転移させるために踊り子シュリーヌを置いてきたということか。
「ああ、多分ここね」
ルナがそんなことを言って足を止めた。目の前には厳重な金属製の扉がある。あれ?なんかここであったような?うーん?
「メリーローズ!」
「わかっておるのじゃ。すまぬのぅ」
ロリババアは私に謝って部屋の中央に連れて行った。そして、四角い台の上にのるように促す。
くー!喉の奥に何かが詰まっているように思い出せない。違うな。目からウロコが溢れるくらい?ああ、なんだか不安感に押しつぶされそうで、思考がまとまらない。
「リアン!さっさとしてもらえる?」
「モナごめんね」
そう言ってリアンは腰に佩いてある剣を抜いた。
あ!思い出した!
私の左胸に衝撃が走った。
転移の間からはルルド遺跡の出口にはいけない。だけど出入りできる方法があるとネットで流れていた。仲間を犠牲にすると扉が開くと。
はぁ、そういう事か。だから、私に一緒に来ないかといい続けていたのか。最悪だなリアン!お前が犠牲になれ!
っていうか結界は!!エスターテ神!使えないスキルをジュウロウザに与えたのか!
胸の衝撃に私は後ろに倒れていく。そして、扉の開く音。去っていく足音。
·······
·····ん?痛くない。痛いのは倒れた時に打った頭が痛い。
私を拘束してた草もなくなっていたので、刺されたはずの胸元を擦るが何も傷が付いていない。
結界が役に立っていた!これはあれか!私の身を傷つけるモノに対して防御するというものだったりするのか!
私は目を覚ました。いや、目はずっと開けていた。ただ、時が解かれたのだ。
「モナ。大丈夫?」
目の前にキラキラリアンの顔があった。苛つく!!いや、その前に何が起こった!
「ここはどこよ!」
周りを見渡してもジュウロウザとシンセイの姿が見えない。すごい不安感が襲ってきた。ヤバイ。ここやばいよ!
「ルルド遺跡だよ」
「はぁ?!リアン!馬鹿でしょ!今のレベルでルルドに来てどうするの!」
絶対に死ぬ。こんなところに居たら絶対に死ぬ。
「うるさいわね。ここに来ることが目的だったのだから、ルルドに来るなんて当たり前でしょ!」
ルナは何を言っているのだと言わんばかりの態度だ。私が何を言っているんだと言いたい。
「ルナ!常闇の君のサブイベントを攻略して、そんなことを言っているのよね」
あのサブイベントを攻略して言っているのなら、何か考えがあってのことなんだろう。
「はぁ?サブイベントなんてする必要ないでしょ?ああ、でもネットでは見たことあるから大丈夫。常闇の君を見つけたら逃げればいいのでしょ?」
駄目だ。サブイベントを攻略してなかった。戻ろう。私だけ戻ればいい。
「悪いけど、私は帰るから」
「駄目よ。メリーローズ!」
「悪いけど来てもらうのじゃ」
ロリババアがそう言うと、小さなステッキを私に向けて振り、『エルバアノ』と呪を唱えた。草が私に絡みつき、帰ろうとした私を引き止めたのだ。
まだ、ここは転移装置がある部屋だ。時間はかかるだろうが、待てば転移装置が使えることになるのに!
っていうか魔術で拘束されているのに結界が反応してない!使えない!
あれか!攻撃性がないからか!
私はノアールごと拘束され歩かされている。そう、ノアールを抱えたままだ。す、少しならいいのだけど、流石に筋肉のない私の腕がプルプルしてきた。
「ぷっぷー?」
何を言っているかわからないけど、心配してくれているのだろう。
「ちょっと、早く歩けないの!」
ルナに文句を言われた。いや、私の歩く速度はこれ以上早くならない。幼児並の速さからは早くはならない。
「悪いけど、私の歩く速度はこれで精一杯。リアンに聞いてみなさいよ。答えは同じだから」
「リアン!モナが遅すぎるわよ!」
「え?モナとの散歩はこんなものだよ。これ以上早く歩くとコケるから、もっと遅くなるよ」
リアンは経験済みだ。私を散々引っ張り回したのだから。
「チッ!まぁいいわ。もうすぐだから」
何がもうすぐ?出口はまだまだ先だけど?
「でも、ここは魔物がいないのじゃろうか?」
「いないならそれでいい。それよりもお腹が空いた」
お腹を擦りながら女剣士ルアンダが言っている。携帯食でもかじっておけばいいのに。
「ここで、休憩なんて取らないからね」
ルナの言うとおりだ。ここで休憩なんて命取りになってしまう。はぁ。私はここで死んでしまうのだろうか。
ん?あれ?踊り子シュリーヌが居ない?ああ、そうか転移は5人まで私を転移させるために踊り子シュリーヌを置いてきたということか。
「ああ、多分ここね」
ルナがそんなことを言って足を止めた。目の前には厳重な金属製の扉がある。あれ?なんかここであったような?うーん?
「メリーローズ!」
「わかっておるのじゃ。すまぬのぅ」
ロリババアは私に謝って部屋の中央に連れて行った。そして、四角い台の上にのるように促す。
くー!喉の奥に何かが詰まっているように思い出せない。違うな。目からウロコが溢れるくらい?ああ、なんだか不安感に押しつぶされそうで、思考がまとまらない。
「リアン!さっさとしてもらえる?」
「モナごめんね」
そう言ってリアンは腰に佩いてある剣を抜いた。
あ!思い出した!
私の左胸に衝撃が走った。
転移の間からはルルド遺跡の出口にはいけない。だけど出入りできる方法があるとネットで流れていた。仲間を犠牲にすると扉が開くと。
はぁ、そういう事か。だから、私に一緒に来ないかといい続けていたのか。最悪だなリアン!お前が犠牲になれ!
っていうか結界は!!エスターテ神!使えないスキルをジュウロウザに与えたのか!
胸の衝撃に私は後ろに倒れていく。そして、扉の開く音。去っていく足音。
·······
·····ん?痛くない。痛いのは倒れた時に打った頭が痛い。
私を拘束してた草もなくなっていたので、刺されたはずの胸元を擦るが何も傷が付いていない。
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