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4話 ワタシの幸せ。みんなの幸せ。
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もう、10日も会っていない。白い神様の約束も守れない。ここに来たのが間違いだった?昨日から私の体から黒いものがまとわりつくようになった。なんだろう?ロビンはどこ?
1ヶ月たった。まだ、会えない。浄化をすることもない。私はここに来てはいけなかった。約束。私の番はどこ?この『きょうかい』というところに来てからロビンを感じない。どうして?どうして?
今日は周りが騒がしい。私は黒いものに包まれて、もう周りがよく見えない近くの人が見えるぐらい。
いつまでここにいなければならない。
何だかいつもと違う服に着替えさせられる。白くて動きにくい。
「聖女様おめでとうございます。」
「何が?」
私の側によくいる女性の人だ。何がおめでとう何だ。
「殿下とのご成婚です。」
「『でんか』と誰が?」
「ふふふ。聖女様は面白いですね。殿下と聖女とのご成婚です。」
何を言っている。私が結婚をする相手はロビンだ。
「ロビンはどこ?私のロビンに会わせてよ。」
「聖女様、前から言っておりますが、そのような方はおられません。」
「あなたは嘘をついている。ロビンに会わせなさい。」
なぜ。なぜ。ロビンに会わせない。私の番はどこ。
「聖女様。お時間になりましたので、参りましょう。」
「行かない。ロビンに会うまでは行かない。」
「おい、いつまで待たせるんだ。」
あのときの大きな人がいた。あの人ならロビンの事を知っている。
「ロビンに会わせて。ロビンに会うまでここを動かない。」
「ああ、あいつか。おい、そこのお前、聖女様の望みを叶えてやれ。ロビンとかいうやつに会いたいなら教会堂の祭壇前までついてこい。」
「わかった。」
やっと会える。ロビンに会える。
身廊を通り祭壇前に行く。黒いものが邪魔で見えないが、たくさんの人の声がする。祭壇の前に来ると『でんか』がいた。とても重そうな服を着ていた。
「ロビンに会わせて」
そう言ったら、あの大きな人が何かを持ってきた。銀色の皿の上には・・・・あああぁぁぁぁぁぁぁぁ━━━━━━━
「手足は腐ってしまって持ってこれなかったから、首だけ持ってきたぞ。」
ロビン。ロビン。私の番。何があった。何が。
ゆるさい。ユルサナイ。みんな。みんな。
ワタシとツガイを切り離したモノ全て。
ユルサナイ。
「オマエタチは絶対にユルサナイ。このラフテリアとロビンを切り離したモノを。ワタシとツガイを壊したモノを。」
「え、つがいだと?」
黒いものがワタシの中に入って来る。スベテヲ受け入れやる。人々の怒り、苦しみ、悲しみ、恨み、全て受け入れよう。ワタシと同じ思いを全て。
私は間違えてしまったのかもしれない。この国の教皇として神託を受け聖女様をお迎えに行ったが、目の前に起こっていることが、神が私の失敗を見せつけているのかもしれない。
聖女様がロビンというものに依存しているように見受けられた。それでは我が国としては都合が悪い。殿下の妃となってもらって、この国の聖女として、我が国の象徴として、いてもらわなければならなかった。
しかし、この目の前の、私の目が写すモノはなんだ。殿下の首が祭壇に掲げられている。お付きの騎士の体がネジ切れている。
参列していた貴族の者たちが血の海に沈んでいる。それを行ったのが、この目の前の光景を作り出したのが、聖女ラフテリア。
いや、どうだろう。あの、光輝く栗色の髪が黒く。あの、新緑を思わす緑の目が黒く。禍々しい程黒く染まっている。
人は人の首を素手で切り落とせるのだろうか。人の胴体をねじり切る事ができるのだろうか。答えはそれはもう人ではない。
あの禍々しさはもう魔人と呼んでいいのではないだろうか。
魔人ラフテリアと。
魔人ラフテリアが私を見た。こんなものがいてはこの国は、世界は、滅んでしまう。そうだ、元いた場所に還そうそれがいい。海を渡っては来れないだろう。
もう少し、もう少し此方へ
『転移』
ワタシは砂の上に立っていた。あの幸せだったあの日の砂、大きな水溜まり、ワタシは間違えてしまった。
白い神様は言っていた。『君は今が幸せなんでしょ?番と共に暮らせればいいんでしょ。それ以上のこだわりはないんでしょ?そんな君にやってほしんだ。』と、ワタシは欲を出してしまった。
これからは、ロビン以外は求めない。
「『聖者への隷属の棘』」
聖魔術
聖者への隷属の棘
聖人のみが術式を組むことができる。聖人をこの世に繋ぎ止めることができるが施行した聖人の隷属化になる。そのため、施行した聖人が死ぬまで従わなければならない。
ロビンの虚ろな瞳に光が灯る。
「リア。会いたかった。」
「ワタシも。ロビン。」
もう、ツガイとしての繋がりは切れてしまった。でもそれでもいいの。この世界がワタシとロビンだけになればいい。そして、黒いものは全て浄化すればいい。
そうすれば、白い神様との約束を守れる。
そうすれば、みんな幸せ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ここまで、読んでいただきまして、ありがとうございます。この話はハッピーエンドではありませんが、ラフテリア的にはハッピーエンドなんでしょう。
本作品は「番とは呪いだと思いませんか」の数千年前の話となっております。魔人の章になれば、少し出てくるかもしれません。興味がありましたら、そちらもよろしくお願いいたします。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
最後に
白い神様side
あれー?こんなはずじゃなかったのになぁ。
あの子なら、素直に役目を果たしてくれると思ったのになぁ。幼馴染で番である彼に聖剣の能力をあげたら聖女を邪魔する者たちから守れるはずだったのになぁ。能力だけじゃダメなのか。
権力という力には敵わなかったし。残念。
魔人ラフテリアか。うまいこと言うね。
まさか、人が人の闇を取り入れるなんて、思わないよ。
ああ。大陸の一つをラフテリアが住んでいる人を滅ぼしちゃったよ。そして、浄化?めちゃくちゃだね。まあ、これはこれで面白いからいいか。
でも、次はどうしようかな。
1ヶ月たった。まだ、会えない。浄化をすることもない。私はここに来てはいけなかった。約束。私の番はどこ?この『きょうかい』というところに来てからロビンを感じない。どうして?どうして?
今日は周りが騒がしい。私は黒いものに包まれて、もう周りがよく見えない近くの人が見えるぐらい。
いつまでここにいなければならない。
何だかいつもと違う服に着替えさせられる。白くて動きにくい。
「聖女様おめでとうございます。」
「何が?」
私の側によくいる女性の人だ。何がおめでとう何だ。
「殿下とのご成婚です。」
「『でんか』と誰が?」
「ふふふ。聖女様は面白いですね。殿下と聖女とのご成婚です。」
何を言っている。私が結婚をする相手はロビンだ。
「ロビンはどこ?私のロビンに会わせてよ。」
「聖女様、前から言っておりますが、そのような方はおられません。」
「あなたは嘘をついている。ロビンに会わせなさい。」
なぜ。なぜ。ロビンに会わせない。私の番はどこ。
「聖女様。お時間になりましたので、参りましょう。」
「行かない。ロビンに会うまでは行かない。」
「おい、いつまで待たせるんだ。」
あのときの大きな人がいた。あの人ならロビンの事を知っている。
「ロビンに会わせて。ロビンに会うまでここを動かない。」
「ああ、あいつか。おい、そこのお前、聖女様の望みを叶えてやれ。ロビンとかいうやつに会いたいなら教会堂の祭壇前までついてこい。」
「わかった。」
やっと会える。ロビンに会える。
身廊を通り祭壇前に行く。黒いものが邪魔で見えないが、たくさんの人の声がする。祭壇の前に来ると『でんか』がいた。とても重そうな服を着ていた。
「ロビンに会わせて」
そう言ったら、あの大きな人が何かを持ってきた。銀色の皿の上には・・・・あああぁぁぁぁぁぁぁぁ━━━━━━━
「手足は腐ってしまって持ってこれなかったから、首だけ持ってきたぞ。」
ロビン。ロビン。私の番。何があった。何が。
ゆるさい。ユルサナイ。みんな。みんな。
ワタシとツガイを切り離したモノ全て。
ユルサナイ。
「オマエタチは絶対にユルサナイ。このラフテリアとロビンを切り離したモノを。ワタシとツガイを壊したモノを。」
「え、つがいだと?」
黒いものがワタシの中に入って来る。スベテヲ受け入れやる。人々の怒り、苦しみ、悲しみ、恨み、全て受け入れよう。ワタシと同じ思いを全て。
私は間違えてしまったのかもしれない。この国の教皇として神託を受け聖女様をお迎えに行ったが、目の前に起こっていることが、神が私の失敗を見せつけているのかもしれない。
聖女様がロビンというものに依存しているように見受けられた。それでは我が国としては都合が悪い。殿下の妃となってもらって、この国の聖女として、我が国の象徴として、いてもらわなければならなかった。
しかし、この目の前の、私の目が写すモノはなんだ。殿下の首が祭壇に掲げられている。お付きの騎士の体がネジ切れている。
参列していた貴族の者たちが血の海に沈んでいる。それを行ったのが、この目の前の光景を作り出したのが、聖女ラフテリア。
いや、どうだろう。あの、光輝く栗色の髪が黒く。あの、新緑を思わす緑の目が黒く。禍々しい程黒く染まっている。
人は人の首を素手で切り落とせるのだろうか。人の胴体をねじり切る事ができるのだろうか。答えはそれはもう人ではない。
あの禍々しさはもう魔人と呼んでいいのではないだろうか。
魔人ラフテリアと。
魔人ラフテリアが私を見た。こんなものがいてはこの国は、世界は、滅んでしまう。そうだ、元いた場所に還そうそれがいい。海を渡っては来れないだろう。
もう少し、もう少し此方へ
『転移』
ワタシは砂の上に立っていた。あの幸せだったあの日の砂、大きな水溜まり、ワタシは間違えてしまった。
白い神様は言っていた。『君は今が幸せなんでしょ?番と共に暮らせればいいんでしょ。それ以上のこだわりはないんでしょ?そんな君にやってほしんだ。』と、ワタシは欲を出してしまった。
これからは、ロビン以外は求めない。
「『聖者への隷属の棘』」
聖魔術
聖者への隷属の棘
聖人のみが術式を組むことができる。聖人をこの世に繋ぎ止めることができるが施行した聖人の隷属化になる。そのため、施行した聖人が死ぬまで従わなければならない。
ロビンの虚ろな瞳に光が灯る。
「リア。会いたかった。」
「ワタシも。ロビン。」
もう、ツガイとしての繋がりは切れてしまった。でもそれでもいいの。この世界がワタシとロビンだけになればいい。そして、黒いものは全て浄化すればいい。
そうすれば、白い神様との約束を守れる。
そうすれば、みんな幸せ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ここまで、読んでいただきまして、ありがとうございます。この話はハッピーエンドではありませんが、ラフテリア的にはハッピーエンドなんでしょう。
本作品は「番とは呪いだと思いませんか」の数千年前の話となっております。魔人の章になれば、少し出てくるかもしれません。興味がありましたら、そちらもよろしくお願いいたします。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
最後に
白い神様side
あれー?こんなはずじゃなかったのになぁ。
あの子なら、素直に役目を果たしてくれると思ったのになぁ。幼馴染で番である彼に聖剣の能力をあげたら聖女を邪魔する者たちから守れるはずだったのになぁ。能力だけじゃダメなのか。
権力という力には敵わなかったし。残念。
魔人ラフテリアか。うまいこと言うね。
まさか、人が人の闇を取り入れるなんて、思わないよ。
ああ。大陸の一つをラフテリアが住んでいる人を滅ぼしちゃったよ。そして、浄化?めちゃくちゃだね。まあ、これはこれで面白いからいいか。
でも、次はどうしようかな。
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