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81話 嘘つきな2人
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「カトリーナ?今日は楽しんで貰えたかな?」
王家御用達の観劇に招待したフェリスは、寮についた馬車からカトリーナを降ろしながら優しく微笑んで聞いた。
「えっ、ええ、もちろんですわ」
観劇など観たこともなかったカトリーナにはさっぱり意味がわからなかったが、王妃への第一歩と思うと、分かったふりをがんばった。
「カトリーナ、まだ君と別れたくないな…」
フェリスは悲しそうな顔をして見せる。
「ふふっ、毎日学園で会えますわ」
カトリーナは小首を傾げてかわいこぶった。
「二人きりで居たいって意味なんだけど?」
流し目でカトリーナを見ると、
「まぁっ、フェリス殿下ったら」
と、カトリーナはそんなに自分が好きなのかと思い、満足気な顔を隠しながら恥じらって答えた。
「仕方ない。じゃあ、また明日学園でね?」
と寂しそうに言って、フェリスは去って行った。
あれ?ここで、おでことか手とかにキスするもんじゃないの?
とフェリスの後ろ姿を見ながら首を傾げたが、
まっ、女の子に慣れてなさそうだしね?
と、カトリーナはその考えを軽く流した。
本当は虫唾が走っているフェリスがそんな事をするはずもなく、この1日を使ったことだけでも疲労困憊だった。
しかし、まだ一番大事な仕事が残っていると思うと、フェリスは停めている馬車の中で思わず深い溜め息を吐き、エレナの笑顔を思い浮かべて疲れを紛らせていた。
王家御用達の観劇に招待したフェリスは、寮についた馬車からカトリーナを降ろしながら優しく微笑んで聞いた。
「えっ、ええ、もちろんですわ」
観劇など観たこともなかったカトリーナにはさっぱり意味がわからなかったが、王妃への第一歩と思うと、分かったふりをがんばった。
「カトリーナ、まだ君と別れたくないな…」
フェリスは悲しそうな顔をして見せる。
「ふふっ、毎日学園で会えますわ」
カトリーナは小首を傾げてかわいこぶった。
「二人きりで居たいって意味なんだけど?」
流し目でカトリーナを見ると、
「まぁっ、フェリス殿下ったら」
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「仕方ない。じゃあ、また明日学園でね?」
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あれ?ここで、おでことか手とかにキスするもんじゃないの?
とフェリスの後ろ姿を見ながら首を傾げたが、
まっ、女の子に慣れてなさそうだしね?
と、カトリーナはその考えを軽く流した。
本当は虫唾が走っているフェリスがそんな事をするはずもなく、この1日を使ったことだけでも疲労困憊だった。
しかし、まだ一番大事な仕事が残っていると思うと、フェリスは停めている馬車の中で思わず深い溜め息を吐き、エレナの笑顔を思い浮かべて疲れを紛らせていた。
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