【完結】魔女のおしごと

かまり

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66話 魔王様降臨

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「ミリア⁈ミリア⁈ミリア‼︎…リア…ア」

く、苦しい…
だんだん声が遠くなっていく…
アレス…
これは何?毒?
でも人間界の毒は…

魔界人には効かない…のに

カーティスさ…ま、何か…変…です

ミラは苦しみながら、胸を抑えていた時、ふとブローチに手が当たり、藁にもすがる思いでそのブローチを握った。

ミラ:  カーティ…ス…さ…ま

カーティ:  珍しいな、こんな時間に

ミラ:  私…死ぬんで…しょうか?

カーティ:  は?

ミラ:  人間界の…毒で…?
やっぱり…私…出来損…ない…で…す

カーティ:  おい!ミラ?ミラ⁈どうした⁈おいっ!ミラ⁈

ミラ:  ……


「おい!リカルド!ちょっと人間界へ行ってくる!ミラの様子がおかしい!」

「えー?どうしたんですか?お気をつけてくださいね⁇   では、行ってらっしゃいませ」

青ざめて慌てるカーティスに、相変わらず可愛く微笑んでリカルドは言った。

カーティスはリカルドの声さえ聞かずに、もうゲートに飛び込んでいた。

急いでゲートを潜り、人間界のミラの自室へ出たカーティスは、姿を消して、

ミラの連絡してきた場所に当たりをつけて目を閉じると、少し力を使いすぎるが、そんなことは気にもせずに、瞬間移動する。

———そこは王宮の広い庭園で開かれているパーティーの会場だった。

その一角に輪を描くように人集りができている。

カーティスは姿を消したままその真上に飛んでいくと…

眼下に倒れる女性と、抱き起こし縋り付く男、医師のような者が数人あたふたしている。

その男はあの王子で、その女性は…ミラ⁉︎

カーティスは怒りに震え、スーッとミラのそばへ降り、その姿を現した。
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