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39話 奇跡

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「では、植えることができましたので、

ここからは光魔術師様にお願い致します」

トレイルがそう言うと、

光魔術師は植えた鉢のそばへ行き、

おもむろに苗に手をかざした。

手のひらから少し光が出て、

光が苗を照らす。 


みんな、固唾を飲んで見守った。


なんと!

苗が大きくなった!

そのまま光を当て続けると!

実がついて!大きくなった!

すごい!


みんなは大きな拍手をして、歓声をあげた!


「もう少し続けてみて!」


アリアは叫んだ。

もしかしたら、

自然にできる大きさ以上のものができる可能性があったからだ。

光魔術師が言われた通りに手をかざし、

光を出し続けると、


なんと‼︎

もともと自然に大きくなっても、

トマトくらいの茎と実の大きさの植物が、

…大きな木になって、実をわんさとつけた…


みんなが、呆気にとられて、その木を見上げ

束の間、呆けてしまっていたが、

誰かが拍手を始めたのにつられて、

大きな拍手になった。

クロードは泣いていた…


推しが涙する姿を見たアリアも、もらい泣きしてしまった。

それを見たルシードは、

アリアの、この国に対する気持ちを見た気がして、

胸が熱くなった。



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