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帝都の大学
朝の仄暗い倉
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弓射の鍛錬場から、用具を倉に戻す。
矢馳せ馬の候補は降りることにはしたが、日課である毎朝の鍛錬はこの日も欠かさずしていた。
昨日辞退を申し出て、その翌日。朝の目覚めはいつもどおり。無意識に身支度まで整えてしまって、それならば、と鍛錬を行ったのだ。
これまで身体に染み付いてしまっている日課は、ぱたり、と辞められるものではないのだと痛感した。
弓と矢筒をそれぞれ戻し、手の疲れをほぐすように揉みながら倉を後にしようと振り返った。
「__っ」
そこで、扉のところで佇む大柄の人影に、キルシェは、はっ、と息を詰めて動きを止めた。そこにいたのは、リュディガーだった。
この数ヶ月、弓射の必修を終えて以後、一緒に朝の鍛錬をしてきたリュディガーはこの日いつもの時間に現れなかった。
只の寝坊ではないだろう、とは理解していた。
昨日のこと__キルシェが自主退学するということと、矢馳せ馬の候補を辞退するという話の後だから、彼が現れないのは含むところがあるから現れないのだろう、と察していた。
彼に合わせる顔がないというわけではないが、何を言われるかがわからないから、彼が現れなかったことに安堵していたのは事実。
片付けを終えたところで、彼が現れるのは、安堵していたキルシェにとって不意打ちでしかない。
弓射の目的以外で、この倉に入る者はいない。
キルシェは内心構えた。
「……おはようございます」
「おはよう」
なるべく普段どおりに彼に挨拶するが、彼の顔はいつものような明るい表情にはならない。
「私は終わるところです」
「そのようだ」
「リュディガーは、これからですか? 頑張っ__」
「いや、しない」
切って捨てるような言い方に、キルシェは顔がこわばった。
彼の顔は少しばかり険しいものだ。
彼の視線。苛烈なそれ。
キルシェは思わず、静かに生唾を飲む。
「本当に、自主退学するのか」
「ええ」
まっすぐ見つめてくる彼の視線から逃れるよう、キルシェは顔をわずかに伏せた。
リュディガーは扉の外を一度見てから、踏み入って扉を閉める。キルシェは、両手を腹のあたりで組み握り込んだ。
「戻るのか」
「ええ」
「中央の仕事は? 元帥閣下の祐筆の誘いだって……全部断ってしまうつもりか?」
「ええ」
迷いなく答えれば、リュディガーが少しばかり息を詰めた気配がした。
「……政変と言っていたが、君の父君は、宝石商だろう? 政変に関わるような立場じゃないはずだ」
「……父の仕事の関係に、少なからず関わっているの。父は……それなりに名の知れた家に出入りしていた人ですから」
政変__イェソド州侯が龍帝や中央の評議会の決定を無視しての政を運営、極めつけは私腹を肥やしはじめたため、これを見かねて志ある臣下によって捕らえたが、裁きを受ける前に自刃した。
州侯は龍帝が任命する。勅命を以って任命することもあれば、州の議会での推薦者を認めて任命することもある。
自刃した州侯は、週の議会での推薦者。現在も、州の議会で推薦された者が叙されている形だ。後任の州侯については、龍帝は中央の評議会で詮議した結果認めている。
魔穴の事後処理に次いで、州侯がいっときでも不在だった。そして新しい州侯が叙されるという一連の流れは、もともと盤石でなかったイェソド州の情勢を混乱させるには十分だった。
「この混乱に乗じて、自分の周りを盤石にするつもりなのだと思います」
__そう、あの人は抜け目がない。
「なぜ、君が戻る必要がある?」
「必要があるからでしょう、父にすれば。でなければ、戻れ、とは言わないわ。__私に価値が出てきた、ということ」
それはおそらく、大学で得られた知識などではないことは、キルシェがよくわかっている。
「……わからない。どうして、そこまで義理立てする?」
「……そういうものだと、割り切って今日まで過ごしていたから。返しきれない恩がある。大学に通わせて貰えたのもそう。今日まで衣食住に困らず過ごさせてもらえたこともそう」
これは心の底からそう思っている。
暫しの沈黙ののち、リュディガーが口を開く。
「……まさか、婚姻か」
リュディガーの言葉は重く、キルシェは口を一文字に引き結ぶ。
__その可能性は……なくもない。高い。
手紙には明確に記されていないが、父にとって口うるさい養女をわざわざ呼び戻してまでの価値があるとすれば、それぐらいだろう。
自分の右腕として働いてほしいなどとは、梅雨ほど思っていないはずだ。
「……そうか」
沈黙して思案していれば、リュディガーがひとりごちて呟く。
意図せず彼にはそう思われたが、否定せずにいれば、彼はそれを理由として捉えてくれるだろう。
__それでいい。
家長の方針で決まる。それがこの帝国での常識。
養父とは申せ、家長であることにかわりはない。これは、部外者には立ち入ることができない部分だ。
__そうしておけば、彼とは縁が切れるもの。言い訳にするにはちょうどいい。
ぐぎり、と胸の奥が痛んで、キルシェは奥歯を噛みしめる。
「……いつ、戻るんだ?」
「わからないの。冬至前としか……。手紙で少しでも伸ばしてもらえるよう、掛け合っているところではあるのだけれど……」
「だが、冬至前は覆らない」
こくり、とキルシェは俯いたまま頷く。
「直接、会って説得は__」
「そんなことをしたら、私はそのまま戻っては来られないわ」
自嘲気味に言い、背後にある弓を見やった。
「……先日の、あの落馬事故……父からの手紙が来たことがあって、それが引き金といえばそう」
「引き金?」
「当てるべきか、と迷っていたの。当てなければ、候補から外される。でも……あの日までやってきたことを無駄にするのは気が引けた……」
個人的に、乗馬の鍛錬に付き合ってくれたリュディガーのこともある__否、それ以上にそれはできないと思った。
「__リュディガーには、わざと外したと見抜かれると思ったの」
「キルシェ……」
キルシェは小さく笑ってから顔を上げ、困ったような笑みを浮かべる。
「やっぱり、外せばよかったのかもしれない。エングラー様たちに余計な仕事を増やしてしまうのだから」
それは、本当に申し訳ないことだ。
キルシェは難しい顔のリュディガーの横をすり抜け、扉に手をかけて自分が通れる幅を開ける。
そして、そこからするり、と抜け出て倉を後にした。
これ以上、彼とは言葉を連ねるつもりはない。
矢馳せ馬の候補は降りることにはしたが、日課である毎朝の鍛錬はこの日も欠かさずしていた。
昨日辞退を申し出て、その翌日。朝の目覚めはいつもどおり。無意識に身支度まで整えてしまって、それならば、と鍛錬を行ったのだ。
これまで身体に染み付いてしまっている日課は、ぱたり、と辞められるものではないのだと痛感した。
弓と矢筒をそれぞれ戻し、手の疲れをほぐすように揉みながら倉を後にしようと振り返った。
「__っ」
そこで、扉のところで佇む大柄の人影に、キルシェは、はっ、と息を詰めて動きを止めた。そこにいたのは、リュディガーだった。
この数ヶ月、弓射の必修を終えて以後、一緒に朝の鍛錬をしてきたリュディガーはこの日いつもの時間に現れなかった。
只の寝坊ではないだろう、とは理解していた。
昨日のこと__キルシェが自主退学するということと、矢馳せ馬の候補を辞退するという話の後だから、彼が現れないのは含むところがあるから現れないのだろう、と察していた。
彼に合わせる顔がないというわけではないが、何を言われるかがわからないから、彼が現れなかったことに安堵していたのは事実。
片付けを終えたところで、彼が現れるのは、安堵していたキルシェにとって不意打ちでしかない。
弓射の目的以外で、この倉に入る者はいない。
キルシェは内心構えた。
「……おはようございます」
「おはよう」
なるべく普段どおりに彼に挨拶するが、彼の顔はいつものような明るい表情にはならない。
「私は終わるところです」
「そのようだ」
「リュディガーは、これからですか? 頑張っ__」
「いや、しない」
切って捨てるような言い方に、キルシェは顔がこわばった。
彼の顔は少しばかり険しいものだ。
彼の視線。苛烈なそれ。
キルシェは思わず、静かに生唾を飲む。
「本当に、自主退学するのか」
「ええ」
まっすぐ見つめてくる彼の視線から逃れるよう、キルシェは顔をわずかに伏せた。
リュディガーは扉の外を一度見てから、踏み入って扉を閉める。キルシェは、両手を腹のあたりで組み握り込んだ。
「戻るのか」
「ええ」
「中央の仕事は? 元帥閣下の祐筆の誘いだって……全部断ってしまうつもりか?」
「ええ」
迷いなく答えれば、リュディガーが少しばかり息を詰めた気配がした。
「……政変と言っていたが、君の父君は、宝石商だろう? 政変に関わるような立場じゃないはずだ」
「……父の仕事の関係に、少なからず関わっているの。父は……それなりに名の知れた家に出入りしていた人ですから」
政変__イェソド州侯が龍帝や中央の評議会の決定を無視しての政を運営、極めつけは私腹を肥やしはじめたため、これを見かねて志ある臣下によって捕らえたが、裁きを受ける前に自刃した。
州侯は龍帝が任命する。勅命を以って任命することもあれば、州の議会での推薦者を認めて任命することもある。
自刃した州侯は、週の議会での推薦者。現在も、州の議会で推薦された者が叙されている形だ。後任の州侯については、龍帝は中央の評議会で詮議した結果認めている。
魔穴の事後処理に次いで、州侯がいっときでも不在だった。そして新しい州侯が叙されるという一連の流れは、もともと盤石でなかったイェソド州の情勢を混乱させるには十分だった。
「この混乱に乗じて、自分の周りを盤石にするつもりなのだと思います」
__そう、あの人は抜け目がない。
「なぜ、君が戻る必要がある?」
「必要があるからでしょう、父にすれば。でなければ、戻れ、とは言わないわ。__私に価値が出てきた、ということ」
それはおそらく、大学で得られた知識などではないことは、キルシェがよくわかっている。
「……わからない。どうして、そこまで義理立てする?」
「……そういうものだと、割り切って今日まで過ごしていたから。返しきれない恩がある。大学に通わせて貰えたのもそう。今日まで衣食住に困らず過ごさせてもらえたこともそう」
これは心の底からそう思っている。
暫しの沈黙ののち、リュディガーが口を開く。
「……まさか、婚姻か」
リュディガーの言葉は重く、キルシェは口を一文字に引き結ぶ。
__その可能性は……なくもない。高い。
手紙には明確に記されていないが、父にとって口うるさい養女をわざわざ呼び戻してまでの価値があるとすれば、それぐらいだろう。
自分の右腕として働いてほしいなどとは、梅雨ほど思っていないはずだ。
「……そうか」
沈黙して思案していれば、リュディガーがひとりごちて呟く。
意図せず彼にはそう思われたが、否定せずにいれば、彼はそれを理由として捉えてくれるだろう。
__それでいい。
家長の方針で決まる。それがこの帝国での常識。
養父とは申せ、家長であることにかわりはない。これは、部外者には立ち入ることができない部分だ。
__そうしておけば、彼とは縁が切れるもの。言い訳にするにはちょうどいい。
ぐぎり、と胸の奥が痛んで、キルシェは奥歯を噛みしめる。
「……いつ、戻るんだ?」
「わからないの。冬至前としか……。手紙で少しでも伸ばしてもらえるよう、掛け合っているところではあるのだけれど……」
「だが、冬至前は覆らない」
こくり、とキルシェは俯いたまま頷く。
「直接、会って説得は__」
「そんなことをしたら、私はそのまま戻っては来られないわ」
自嘲気味に言い、背後にある弓を見やった。
「……先日の、あの落馬事故……父からの手紙が来たことがあって、それが引き金といえばそう」
「引き金?」
「当てるべきか、と迷っていたの。当てなければ、候補から外される。でも……あの日までやってきたことを無駄にするのは気が引けた……」
個人的に、乗馬の鍛錬に付き合ってくれたリュディガーのこともある__否、それ以上にそれはできないと思った。
「__リュディガーには、わざと外したと見抜かれると思ったの」
「キルシェ……」
キルシェは小さく笑ってから顔を上げ、困ったような笑みを浮かべる。
「やっぱり、外せばよかったのかもしれない。エングラー様たちに余計な仕事を増やしてしまうのだから」
それは、本当に申し訳ないことだ。
キルシェは難しい顔のリュディガーの横をすり抜け、扉に手をかけて自分が通れる幅を開ける。
そして、そこからするり、と抜け出て倉を後にした。
これ以上、彼とは言葉を連ねるつもりはない。
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