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帝都の大学
風光明媚な
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帝都の四苑の東、運河沿いの高台にブリュール夫人がお勧めだという茶屋はある。
茶屋は入り口以前__その周囲の区画全体から、明らかに上流階級ばかりが出入りするような風格が漂っていて、歩く人々は誰しも身なりが良く、歩調がゆっくり。しかも、女性なら、必ず従僕か侍女だろうと思われる連れがいる。
キルシェはこの日、外行きだが、ブリュール夫人よりは目立たないよう、それでいて侍女として連れ歩いても恥ずかしくない服装を選んでいた。
そんな自分と夫人の組み合わせは、この場にうまく馴染めているようだ。
幸いにして、帝都にはキルシェの素性を知る者はいない。
店の受付に案内されて通されたのは、運河が臨める露台。
この運河は帝都を斜めに抜け、途中、飛行艇と呼ばれる各州の主要都市__主に州都が多い__とを結ぶ、空を飛ぶ大型の船の発着池を貫いて、帝都を抜けていく。
露台には、紫の藤の房花と、金色の金鎖の房花が這わされた屋根から木漏れ日が差し込む。露台の石造りの欄干にも、薔薇が何種類も誘引されて咲き乱れている。
運河を渡る風は水面の光を弾き、差し込む木漏れ日も揺らす。それらの光景はあまりにも眩しく、隔絶された世界のようにキルシェには見えた。
運河の向こうには住宅街。そこは大学の周辺のそれとは違い、一階から最上階までが一世帯という形状の、所謂、有閑階級が帝都に持つ邸宅。中には、広く区画を得たような大きめの邸宅も見える。
住宅街の奥の右手側に見えるのは、三苑の神域の森だ。森の中には、聖堂の屋根が、木々の合間に見え隠れしている。
すべてにおいて、ゆっくりと時間が流れているように見える、雅な景色。
帝都は、活気あふれた物や人で溢れた街だと思っていた。すべての街道の終着点である、帝国の首都だ。故郷の州都より明らかに活気づいていたから、どこもみな全てそうなのだろう、と。
__同じ帝都なのに、これほど見え方が違う。
大学側から見た帝都。大学のある辺りは比較的穏やかだが、それでも人は多いことに違いないし、このあたりよりも、人の声がよく聞こえた。
どこか別の街のよう__そんなことを思いながら、遠い景色に目を細めていれば、その視界の端にブリュール夫人の姿が見えた。見れば夫人は、くすくす、と上品に笑って小さく手を振っているではないか。
慌てて夫人へ歩み寄れば、彼女は案内していた店員に、具合良く椅子を動かしてもらって着席したところだった。
「すみません、奥様」
「いいのよ」
欄干の横の席。欄干には、等間隔で大きな鉢が載っていて、早咲で立性の薫衣草が据えられていた。時折風にのって、ほのかに爽やかな薫りがする。
品書きを手に水を給仕しにやってくる店員に、2人で礼を述べ、受け取った品書きに目を通した。
品書きは、見開きのみ。お茶の時間らしく、サンドウィッチなどの軽食とお菓子ばかりがならぶ。
「お好きなのを頼んで。どれも美味しいのよ」
「……ありがとうございます、奥様」
リュディガーが言った通り、この程度の量であれば迷わずにすみそうで、キルシェは安堵していた。
そして、頃合いを図ったように店員が現れ、それぞれが注文をする。
改めて景色を眺めていると、向かいに座る夫人が見つめていることに気づいた。
「あら……いつもと何か違うわね」
「……?」
まじまじと見つめる夫人に、キルシェはきょとん、とする。
「ああ! 耳飾りをなさってないからだわ」
「ああ、それですか。奥様の侍女ですから、今日は」
それはそうね、と笑う夫人に、キルシェも笑った。
侍女として、不釣り合いとしか言いようがない耳飾りだ。しかしながら、あの耳飾りは、キルシェにとってお守りのようなものだから、身につけはしないものの忍ばせている。
「お誘い、ありがとうございます」
「無理を通してしまったみたいだけれども」
「いえ。昨夜は、夜に目が覚めてしまうくらい楽しみにしておりました」
自分で思っていた以上に、今日が楽しみで仕方なかったようだ。そんなことは、大学へ入学ができることが決まって、明日いよいよ帝都へ移るという夜以来。
どきどき、としてどこか落ち着けず、昨夜は目覚めてから頑張って寝たほど。子供じみた部分を思い出し、キルシェは自嘲して、視線を景色へと流す。
「__本当に素敵なお店ですね」
「ここはもう古いのよ。たしか……40年は経つかしらね。よく亡くなった主人と来ていたわ。帝都に用事があれば必ず寄って」
確かに、入り口からここに至る内装は、年季が入った物が多いように見受けられた。従業員も落ち着き払って、彼らそのものからも風格というものが醸し出されているようである。
「__このあたりは、昔から変わらないわね。景色も名物なのよ、ここ」
「左様でございますか」
キルシェが頷くと、夫人がくすくす、と笑った。
「やっぱりなんだか変だわ。小声で話すから、普段通りにしましょう」
「はい。ですが、奥様とはお呼びするのは譲れませんので」
「わかったわ」
そこへ注文したお茶と、焼き菓子が運ばれてくる。お茶請けは、キルシェがサクランボのパイで、夫人は檸檬の効いたマドレーヌである。
パイはてっきり、切り分けられたものだとおもったのだが、ここのパイは手のひらより少し小さめの大きさに作ったパイを、一人分として提供しているらしい。マドレーヌはよく見かけるそれで、2つが並んだ脇にクリームが添えられている。
カトラリーは並べられているものの、どちらも手で持って食べられる仕様になっていた。
__これは……どちらで食べれば……?
キルシェの戸惑いを見抜いて、くすくす笑う夫人は、臆せず慣れた様子でマドレーヌを一つ手に取ると一口かじる。
頬張って笑顔を見せ、膝に敷いた布巾で指先を拭い紅茶を手にとった夫人。
「大丈夫よ、お好きに召し上がって」
ほら、と周囲を軽く見るように視線で促せば、確かにカトラリーを使う者もいれば、手でそのまま食べている者もいる。
キルシェはパイを手で持ち、ずっしりとした重みを感じながらかじりついた。
バターが効いて香ばしい生地は軽い口当たりで厚すぎず、ごろごろ、とした形がいくらか残るサクランボが口の中に広がる。
しっとりとした具は、水気は多すぎず、硬すぎず、そして酸味と甘味がほどよい。サクランボと違い、少しだけ鮮明な酸味があるが、おそらく檸檬を使っているのではないのだろうか。
「美味しいでしょう?」
はい、とはまだ口の中に物があるから返せないが、それでも首を縦に振って答える。それを見て、夫人は笑みを深めてお茶を飲んだ。
「大学ではよく顔を合わせるけれど、出歩いたことは、今回が初めてね」
「はい」
「なんだか、若いお友達とお茶をすると、自分が若返ったみたいに感じられるわ」
「奥様は、いつもお若くていらっしゃいます。中々、改めて学を収めようとは思わないかと」
「ただの物好きなだけよ。__そういえば、リュディガーさんの弓射をみているそうね」
はい、とキルシェは答えてお茶を一口飲み、口の中をさっぱりとさせる。
「__中々、上達が見られなくて……教え方が悪いのかな、と」
「講書に抜擢されるぐらいだもの、キルシェさんの教え方が悪い、ということはないはずよ。リュディガーさんだって、器用なはずだし。__武官ですからね、そもそも」
そう。彼は武官なのだ。それも帝国が誇る、龍帝従騎士団の中隊長を拝命したぐらいの実力はある。
「先日、コツを聞かれたのだけれど……私はそこまで苦労していないから、参考になるようなことは教えてあげられていないのよ」
「とてもお上手だと、リュディガーから聞いています」
「大抵は八矢ね。でも調子が悪くて六矢ということもあるわ。リュディガーさんも、そういう時期ということはない?」
彼は、昔の方がましだった、と言っていた。たしかにそれはあり得る話だが、そうした時期ならそうした時期なりに、本人はわかるものではないのだろうか。
「彼からはそのような感じは受けないので、違うように思います。純粋に本当に苦手なように……」
「だとしたら、厄介ね……」
「そうなんです。私が卒業するまでには、修了できればいいのですが」
「キルシェさんは、後どのぐらいで卒業の見込み?」
「新年には」
「まあ、そう」
大学の卒業には、弓射と馬術の必修に加え、必要な数の教科を修了すれば、新年を迎えると同時に卒業できる。
そこからの進路は各々が決めるのだが、有能であれば、大学から国の役所を紹介されることもあった。
しかもこれは、最初からそれなりの役職を与えられるのが常である。
茶屋は入り口以前__その周囲の区画全体から、明らかに上流階級ばかりが出入りするような風格が漂っていて、歩く人々は誰しも身なりが良く、歩調がゆっくり。しかも、女性なら、必ず従僕か侍女だろうと思われる連れがいる。
キルシェはこの日、外行きだが、ブリュール夫人よりは目立たないよう、それでいて侍女として連れ歩いても恥ずかしくない服装を選んでいた。
そんな自分と夫人の組み合わせは、この場にうまく馴染めているようだ。
幸いにして、帝都にはキルシェの素性を知る者はいない。
店の受付に案内されて通されたのは、運河が臨める露台。
この運河は帝都を斜めに抜け、途中、飛行艇と呼ばれる各州の主要都市__主に州都が多い__とを結ぶ、空を飛ぶ大型の船の発着池を貫いて、帝都を抜けていく。
露台には、紫の藤の房花と、金色の金鎖の房花が這わされた屋根から木漏れ日が差し込む。露台の石造りの欄干にも、薔薇が何種類も誘引されて咲き乱れている。
運河を渡る風は水面の光を弾き、差し込む木漏れ日も揺らす。それらの光景はあまりにも眩しく、隔絶された世界のようにキルシェには見えた。
運河の向こうには住宅街。そこは大学の周辺のそれとは違い、一階から最上階までが一世帯という形状の、所謂、有閑階級が帝都に持つ邸宅。中には、広く区画を得たような大きめの邸宅も見える。
住宅街の奥の右手側に見えるのは、三苑の神域の森だ。森の中には、聖堂の屋根が、木々の合間に見え隠れしている。
すべてにおいて、ゆっくりと時間が流れているように見える、雅な景色。
帝都は、活気あふれた物や人で溢れた街だと思っていた。すべての街道の終着点である、帝国の首都だ。故郷の州都より明らかに活気づいていたから、どこもみな全てそうなのだろう、と。
__同じ帝都なのに、これほど見え方が違う。
大学側から見た帝都。大学のある辺りは比較的穏やかだが、それでも人は多いことに違いないし、このあたりよりも、人の声がよく聞こえた。
どこか別の街のよう__そんなことを思いながら、遠い景色に目を細めていれば、その視界の端にブリュール夫人の姿が見えた。見れば夫人は、くすくす、と上品に笑って小さく手を振っているではないか。
慌てて夫人へ歩み寄れば、彼女は案内していた店員に、具合良く椅子を動かしてもらって着席したところだった。
「すみません、奥様」
「いいのよ」
欄干の横の席。欄干には、等間隔で大きな鉢が載っていて、早咲で立性の薫衣草が据えられていた。時折風にのって、ほのかに爽やかな薫りがする。
品書きを手に水を給仕しにやってくる店員に、2人で礼を述べ、受け取った品書きに目を通した。
品書きは、見開きのみ。お茶の時間らしく、サンドウィッチなどの軽食とお菓子ばかりがならぶ。
「お好きなのを頼んで。どれも美味しいのよ」
「……ありがとうございます、奥様」
リュディガーが言った通り、この程度の量であれば迷わずにすみそうで、キルシェは安堵していた。
そして、頃合いを図ったように店員が現れ、それぞれが注文をする。
改めて景色を眺めていると、向かいに座る夫人が見つめていることに気づいた。
「あら……いつもと何か違うわね」
「……?」
まじまじと見つめる夫人に、キルシェはきょとん、とする。
「ああ! 耳飾りをなさってないからだわ」
「ああ、それですか。奥様の侍女ですから、今日は」
それはそうね、と笑う夫人に、キルシェも笑った。
侍女として、不釣り合いとしか言いようがない耳飾りだ。しかしながら、あの耳飾りは、キルシェにとってお守りのようなものだから、身につけはしないものの忍ばせている。
「お誘い、ありがとうございます」
「無理を通してしまったみたいだけれども」
「いえ。昨夜は、夜に目が覚めてしまうくらい楽しみにしておりました」
自分で思っていた以上に、今日が楽しみで仕方なかったようだ。そんなことは、大学へ入学ができることが決まって、明日いよいよ帝都へ移るという夜以来。
どきどき、としてどこか落ち着けず、昨夜は目覚めてから頑張って寝たほど。子供じみた部分を思い出し、キルシェは自嘲して、視線を景色へと流す。
「__本当に素敵なお店ですね」
「ここはもう古いのよ。たしか……40年は経つかしらね。よく亡くなった主人と来ていたわ。帝都に用事があれば必ず寄って」
確かに、入り口からここに至る内装は、年季が入った物が多いように見受けられた。従業員も落ち着き払って、彼らそのものからも風格というものが醸し出されているようである。
「__このあたりは、昔から変わらないわね。景色も名物なのよ、ここ」
「左様でございますか」
キルシェが頷くと、夫人がくすくす、と笑った。
「やっぱりなんだか変だわ。小声で話すから、普段通りにしましょう」
「はい。ですが、奥様とはお呼びするのは譲れませんので」
「わかったわ」
そこへ注文したお茶と、焼き菓子が運ばれてくる。お茶請けは、キルシェがサクランボのパイで、夫人は檸檬の効いたマドレーヌである。
パイはてっきり、切り分けられたものだとおもったのだが、ここのパイは手のひらより少し小さめの大きさに作ったパイを、一人分として提供しているらしい。マドレーヌはよく見かけるそれで、2つが並んだ脇にクリームが添えられている。
カトラリーは並べられているものの、どちらも手で持って食べられる仕様になっていた。
__これは……どちらで食べれば……?
キルシェの戸惑いを見抜いて、くすくす笑う夫人は、臆せず慣れた様子でマドレーヌを一つ手に取ると一口かじる。
頬張って笑顔を見せ、膝に敷いた布巾で指先を拭い紅茶を手にとった夫人。
「大丈夫よ、お好きに召し上がって」
ほら、と周囲を軽く見るように視線で促せば、確かにカトラリーを使う者もいれば、手でそのまま食べている者もいる。
キルシェはパイを手で持ち、ずっしりとした重みを感じながらかじりついた。
バターが効いて香ばしい生地は軽い口当たりで厚すぎず、ごろごろ、とした形がいくらか残るサクランボが口の中に広がる。
しっとりとした具は、水気は多すぎず、硬すぎず、そして酸味と甘味がほどよい。サクランボと違い、少しだけ鮮明な酸味があるが、おそらく檸檬を使っているのではないのだろうか。
「美味しいでしょう?」
はい、とはまだ口の中に物があるから返せないが、それでも首を縦に振って答える。それを見て、夫人は笑みを深めてお茶を飲んだ。
「大学ではよく顔を合わせるけれど、出歩いたことは、今回が初めてね」
「はい」
「なんだか、若いお友達とお茶をすると、自分が若返ったみたいに感じられるわ」
「奥様は、いつもお若くていらっしゃいます。中々、改めて学を収めようとは思わないかと」
「ただの物好きなだけよ。__そういえば、リュディガーさんの弓射をみているそうね」
はい、とキルシェは答えてお茶を一口飲み、口の中をさっぱりとさせる。
「__中々、上達が見られなくて……教え方が悪いのかな、と」
「講書に抜擢されるぐらいだもの、キルシェさんの教え方が悪い、ということはないはずよ。リュディガーさんだって、器用なはずだし。__武官ですからね、そもそも」
そう。彼は武官なのだ。それも帝国が誇る、龍帝従騎士団の中隊長を拝命したぐらいの実力はある。
「先日、コツを聞かれたのだけれど……私はそこまで苦労していないから、参考になるようなことは教えてあげられていないのよ」
「とてもお上手だと、リュディガーから聞いています」
「大抵は八矢ね。でも調子が悪くて六矢ということもあるわ。リュディガーさんも、そういう時期ということはない?」
彼は、昔の方がましだった、と言っていた。たしかにそれはあり得る話だが、そうした時期ならそうした時期なりに、本人はわかるものではないのだろうか。
「彼からはそのような感じは受けないので、違うように思います。純粋に本当に苦手なように……」
「だとしたら、厄介ね……」
「そうなんです。私が卒業するまでには、修了できればいいのですが」
「キルシェさんは、後どのぐらいで卒業の見込み?」
「新年には」
「まあ、そう」
大学の卒業には、弓射と馬術の必修に加え、必要な数の教科を修了すれば、新年を迎えると同時に卒業できる。
そこからの進路は各々が決めるのだが、有能であれば、大学から国の役所を紹介されることもあった。
しかもこれは、最初からそれなりの役職を与えられるのが常である。
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