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第1話
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隣人の様子がおかしい──初めてそれに気づいたのは、一ヶ月ほど前のことだ。
というのも……この一ヶ月間、週に三回は必ず隣人の部屋の前に花束が置いてあるのだ。
それが始まってからというものの、隣人の部屋からはたびたび「一体なんなんだよ!」とか「もうやめてくれ!」とか半ば発狂したような声が聞こえてくる。
もしかしたら、定期的に部屋の前に置かれている花はストーカーか何かが置いたものかもしれない。
私こと柊木美玖はそんな隣人に同情つつも、タイミングが合わないこともあって、なかなか彼に「大丈夫ですか?」と声をかけることができなかった。
隣人の名前は、諸麦春斗さんと言うらしい。
彼は引っ越してきた際に、菓子折りを持ってわざわざ挨拶をしに来てくれた。それ以降は、マンション内で時々すれ違いざまに軽く挨拶を交わすくらいで交流はほとんどないに等しい。
諸麦さんの第一印象は、爽やかな好青年。見たところ、年齢は多分私と同年代──二十代前半といったところだろうか。容姿も、普通にイケメンだと思う。
私自身、彼に不快感を抱いたことは一度もないし、誰かの恨みを買うような悪人にも見えない。
だから、やっぱり彼に一方的に好意を寄せる人物がストーカー行為を行っているのだろう。
「結局、気になってあまり寝られなかった……」
そう独りごちつつ、私はいつも通りの時間に家を出た。
不意に、視界の端に何かが映る。私は反射的に隣室に──601号室のほうに視線を移した。
「あ、今日も花束が置いてある……」
しかも、その花というのがどういうわけかいつも百合や菊といった墓前にお供えするような花ばかりなのだ。
まるで『供花』を思わせるその光景に私は身震いした。正直言って、かなり気味が悪い。
ため息を吐きつつもマンションを出て、職場へと足を進める。
隣人の部屋の前に定期的に置かれている謎の花束が気になって、ここ最近は仕事に身が入らなくなってしまった。
実際に被害に遭っているのは諸麦さんだけれど、私も最早、他人事ではない。
偶然、花束を置きに来たストーカーに遭遇したら、巻き添えを食う可能性だってあるからだ。
そして、昼休み。全然集中できなかったが、私はなんとか仕事に一区切りをつけた。
昼食を食べ終えた私は、いつものように動画を漁っていた。
最近、私がよく見ているのはゲーム実況だ。お気に入りの実況者さんも何人かいる。
気分が落ち込んでいる時に見ると元気をもらえたりするし、嫌なことを忘れられるから暇さえあれば更新をチェックしているのだ。
(今日は誰の実況を見ようかなぁ……よし、決めた。『ポメラニャン』さんにしよう。やっぱり、元気がない時はポメさんのハイテンションな実況を見るに限るよね)
そんな時。ふと、画面右側に出てきたおすすめ動画の中の一つが気になった。
(あ、今気づいたけど『むぎはる』さんの動画か……)
むぎはるというゲーム実況者の存在は、実は以前から知っていた。
だが、推している配信者が多すぎるのと、プレイしているゲームが自分好みではないこともあってスルーしていたのだ。
「せっかくだから、ちょっとだけ見てみようかな。って……こんなにチャンネル登録者数がいるんだ!」
私は目を剥いた。というのも、チャンネル登録者数がゆうに150万人を突破していたからだ。
しかも、むぎはるさんがプレイするゲームのジャンルは主にホラー系が多いのだが、その中でも特に有名なシリーズ物の新作が出るということで話題になっているらしい。
ちなみに、むぎはるというのはハンドルネームであり、本名は非公開となっている。
むぎはるさんの配信は基本、雑談や解説メインで、時折、視聴者参加型の企画を行っているみたいだ。
中でも人気なのは、やはり恐怖度高めのゲームを視聴者と一緒にクリアすることだろう。
それ以外にも──たまに、コスプレをしながら顔出し配信をしているらしい。
というわけで早速、動画を視聴してみると──これが意外にも面白くて、あっという間に夢中になってしまった。
解説が丁寧で本当に分かりやすいし、何よりゲームを楽しそうにプレイしていて好感が持てる。
イケボだし、トークも面白い。もっと早く、彼の動画を見ていればよかった。そう後悔するくらいには、興味が湧いてきている。
こうして、私はすっかりむぎはるさんのファンになってしまい、彼が投稿する動画を片っ端から見ていくようになった。
そして、暫く経った頃。私はあることに気づいた。
「むぎはるさんの声って、誰かに似ているような気がするんだよね。誰だっけ……」
思いあぐねた結果、声質が似ている人物が一人思い浮かんだ。それは、諸麦春斗。隣室に住んでいる男性だった。
まさかと思い、彼が顔を出している動画を確認してみる。コスプレやメイクをしているせいで断定しづらいけれど、やはり諸麦さんに似ていた。
「あれ?」
動画を見ていて、私はふとあることに気づく。
むぎはるさんの背後にあるドアはすりガラスになっているのだが、一瞬、黒い人影のようなものが横切ったように見えたのだ。
雑談の内容から察するに、むぎはるさんも諸麦さん同様一人暮らし。だから、部屋には他に誰もいないはずなのに。
(いや、でも遊びに来た友達とか家族かもしれないよね。いくらストーカーとはいえ、そんなに簡単に家に忍び込めるはずないし……)
そう思いつつも、私は背筋が凍りつくのを感じた。
(確か、むぎはるさんってSNSやってたよね……)
私は慌ててスマホを手に取り、SNSアプリを開いてむぎはるさんの呟きを確認してみる。
『なぁ、聞いてくれよ。多分だけど、俺、現在進行形でストーカー被害に遭ってる。マジで最悪だよなぁ……』
(やっぱり……!)
私は、すぐさまそのアカウントにフォローを飛ばしDMを送った。
もちろん、直接連絡を取るのは初めてだ。それに、初対面でいきなりプライベートなことを尋ねるのはかなり失礼だと思う。でも、どうしても聞かずにはいられなかった。
むぎはるさんがストーカー被害を受けているということは、やはり誰かに一方的に好意を寄せられているということなのだろうか?
恐る恐る質問すると、予想通りの答えが返ってきた。どうやら、相手は視聴者らしい。しかも、女性だと。
まだ確信を持てていない私は、思い切って彼に直接会って話がしたい旨を伝えた。
すると、なんと向こうも直接話したいと申し出てくれた。私は、意を決して彼に自分の正体を明かすことにした。
むぎはるさん──いや、諸麦さんはDMでやり取りをしていた相手が隣人だったことに驚きを隠せない様子だった。
だがすぐに受け入れたらしく、「心配してくれていたんですね。ありがとうございます」とお礼を言ってきた。
***
数日後。
仕事が終わり帰宅すると、私はすぐにお風呂に入り、夕飯を食べ終えた。
食後、いつも通りテレビを見ているとインターフォンが鳴った。恐らく、諸麦さんだろう。
DMで約束していた通り、定期的に601号室の前に置かれている謎の花束について話をすることにしたのだ。
ドアを開けると予想通り、そこには隣人である諸麦春斗の姿があった。
私は、彼に部屋の中へ入るように促す。そして、テーブルを挟んで向かい合うように座った。
ちなみに、今朝も例のごとく花束が置かれていたらしい。一応、警察にも相談したらしいが、今のところ実害がないため動いてもらえないとのことだった。
それを聞いた途端、怒りを通り越して呆れてしまった。もし、何かあってからでは遅いのに。
「なるほど……つまり、警察には取り合ってもらえなかったと」
「はい……」
改めて事の重大さを再認識しつつ、早速本題に入る。まず、諸麦さんに一方的に好意を寄せている人物についてだ。
その女性は、一体どんな人物なのか。そして、いつ頃からしつこく言い寄ってくるようになったのか。他にも、心当たりがあれば教えてほしいと伝えた。
すると、彼は眉間に皺を寄せて険しい表情を浮かべると、ぽつりと零した。
話によると、その女性の存在を知ったのは一年ほど前。数多くいるファンの中でも、特に熱狂的だから目立っていたらしい。それこそ、SNSで何か呟けば必ずリプが飛んでくるし、配信をした際は毎回スパチャを投げてくれたのだという。
だがそのうち、彼女の気持ちに変化が現れたらしい。というのも、ある日を境に急にDMが頻繁にくるようになったのだとか。
最初は普通に近況を報告してきただけだったのだが、段々と内容はエスカレートしていき、最終的には愛を囁いたり告白めいたことまでしてくるようになったのだという。
それを不快に思った諸麦さんは彼女に毅然とした態度で注意し、距離を置くよう努めたらしいのだが──結果はこの有様だ。
「その人の名前は何て言うんですか?」
「Miraiと名乗っているようです。『みらい』というのが本名かどうかは分かりませんけど……」
そう言って諸麦さんは首を横に振った。
というのも……この一ヶ月間、週に三回は必ず隣人の部屋の前に花束が置いてあるのだ。
それが始まってからというものの、隣人の部屋からはたびたび「一体なんなんだよ!」とか「もうやめてくれ!」とか半ば発狂したような声が聞こえてくる。
もしかしたら、定期的に部屋の前に置かれている花はストーカーか何かが置いたものかもしれない。
私こと柊木美玖はそんな隣人に同情つつも、タイミングが合わないこともあって、なかなか彼に「大丈夫ですか?」と声をかけることができなかった。
隣人の名前は、諸麦春斗さんと言うらしい。
彼は引っ越してきた際に、菓子折りを持ってわざわざ挨拶をしに来てくれた。それ以降は、マンション内で時々すれ違いざまに軽く挨拶を交わすくらいで交流はほとんどないに等しい。
諸麦さんの第一印象は、爽やかな好青年。見たところ、年齢は多分私と同年代──二十代前半といったところだろうか。容姿も、普通にイケメンだと思う。
私自身、彼に不快感を抱いたことは一度もないし、誰かの恨みを買うような悪人にも見えない。
だから、やっぱり彼に一方的に好意を寄せる人物がストーカー行為を行っているのだろう。
「結局、気になってあまり寝られなかった……」
そう独りごちつつ、私はいつも通りの時間に家を出た。
不意に、視界の端に何かが映る。私は反射的に隣室に──601号室のほうに視線を移した。
「あ、今日も花束が置いてある……」
しかも、その花というのがどういうわけかいつも百合や菊といった墓前にお供えするような花ばかりなのだ。
まるで『供花』を思わせるその光景に私は身震いした。正直言って、かなり気味が悪い。
ため息を吐きつつもマンションを出て、職場へと足を進める。
隣人の部屋の前に定期的に置かれている謎の花束が気になって、ここ最近は仕事に身が入らなくなってしまった。
実際に被害に遭っているのは諸麦さんだけれど、私も最早、他人事ではない。
偶然、花束を置きに来たストーカーに遭遇したら、巻き添えを食う可能性だってあるからだ。
そして、昼休み。全然集中できなかったが、私はなんとか仕事に一区切りをつけた。
昼食を食べ終えた私は、いつものように動画を漁っていた。
最近、私がよく見ているのはゲーム実況だ。お気に入りの実況者さんも何人かいる。
気分が落ち込んでいる時に見ると元気をもらえたりするし、嫌なことを忘れられるから暇さえあれば更新をチェックしているのだ。
(今日は誰の実況を見ようかなぁ……よし、決めた。『ポメラニャン』さんにしよう。やっぱり、元気がない時はポメさんのハイテンションな実況を見るに限るよね)
そんな時。ふと、画面右側に出てきたおすすめ動画の中の一つが気になった。
(あ、今気づいたけど『むぎはる』さんの動画か……)
むぎはるというゲーム実況者の存在は、実は以前から知っていた。
だが、推している配信者が多すぎるのと、プレイしているゲームが自分好みではないこともあってスルーしていたのだ。
「せっかくだから、ちょっとだけ見てみようかな。って……こんなにチャンネル登録者数がいるんだ!」
私は目を剥いた。というのも、チャンネル登録者数がゆうに150万人を突破していたからだ。
しかも、むぎはるさんがプレイするゲームのジャンルは主にホラー系が多いのだが、その中でも特に有名なシリーズ物の新作が出るということで話題になっているらしい。
ちなみに、むぎはるというのはハンドルネームであり、本名は非公開となっている。
むぎはるさんの配信は基本、雑談や解説メインで、時折、視聴者参加型の企画を行っているみたいだ。
中でも人気なのは、やはり恐怖度高めのゲームを視聴者と一緒にクリアすることだろう。
それ以外にも──たまに、コスプレをしながら顔出し配信をしているらしい。
というわけで早速、動画を視聴してみると──これが意外にも面白くて、あっという間に夢中になってしまった。
解説が丁寧で本当に分かりやすいし、何よりゲームを楽しそうにプレイしていて好感が持てる。
イケボだし、トークも面白い。もっと早く、彼の動画を見ていればよかった。そう後悔するくらいには、興味が湧いてきている。
こうして、私はすっかりむぎはるさんのファンになってしまい、彼が投稿する動画を片っ端から見ていくようになった。
そして、暫く経った頃。私はあることに気づいた。
「むぎはるさんの声って、誰かに似ているような気がするんだよね。誰だっけ……」
思いあぐねた結果、声質が似ている人物が一人思い浮かんだ。それは、諸麦春斗。隣室に住んでいる男性だった。
まさかと思い、彼が顔を出している動画を確認してみる。コスプレやメイクをしているせいで断定しづらいけれど、やはり諸麦さんに似ていた。
「あれ?」
動画を見ていて、私はふとあることに気づく。
むぎはるさんの背後にあるドアはすりガラスになっているのだが、一瞬、黒い人影のようなものが横切ったように見えたのだ。
雑談の内容から察するに、むぎはるさんも諸麦さん同様一人暮らし。だから、部屋には他に誰もいないはずなのに。
(いや、でも遊びに来た友達とか家族かもしれないよね。いくらストーカーとはいえ、そんなに簡単に家に忍び込めるはずないし……)
そう思いつつも、私は背筋が凍りつくのを感じた。
(確か、むぎはるさんってSNSやってたよね……)
私は慌ててスマホを手に取り、SNSアプリを開いてむぎはるさんの呟きを確認してみる。
『なぁ、聞いてくれよ。多分だけど、俺、現在進行形でストーカー被害に遭ってる。マジで最悪だよなぁ……』
(やっぱり……!)
私は、すぐさまそのアカウントにフォローを飛ばしDMを送った。
もちろん、直接連絡を取るのは初めてだ。それに、初対面でいきなりプライベートなことを尋ねるのはかなり失礼だと思う。でも、どうしても聞かずにはいられなかった。
むぎはるさんがストーカー被害を受けているということは、やはり誰かに一方的に好意を寄せられているということなのだろうか?
恐る恐る質問すると、予想通りの答えが返ってきた。どうやら、相手は視聴者らしい。しかも、女性だと。
まだ確信を持てていない私は、思い切って彼に直接会って話がしたい旨を伝えた。
すると、なんと向こうも直接話したいと申し出てくれた。私は、意を決して彼に自分の正体を明かすことにした。
むぎはるさん──いや、諸麦さんはDMでやり取りをしていた相手が隣人だったことに驚きを隠せない様子だった。
だがすぐに受け入れたらしく、「心配してくれていたんですね。ありがとうございます」とお礼を言ってきた。
***
数日後。
仕事が終わり帰宅すると、私はすぐにお風呂に入り、夕飯を食べ終えた。
食後、いつも通りテレビを見ているとインターフォンが鳴った。恐らく、諸麦さんだろう。
DMで約束していた通り、定期的に601号室の前に置かれている謎の花束について話をすることにしたのだ。
ドアを開けると予想通り、そこには隣人である諸麦春斗の姿があった。
私は、彼に部屋の中へ入るように促す。そして、テーブルを挟んで向かい合うように座った。
ちなみに、今朝も例のごとく花束が置かれていたらしい。一応、警察にも相談したらしいが、今のところ実害がないため動いてもらえないとのことだった。
それを聞いた途端、怒りを通り越して呆れてしまった。もし、何かあってからでは遅いのに。
「なるほど……つまり、警察には取り合ってもらえなかったと」
「はい……」
改めて事の重大さを再認識しつつ、早速本題に入る。まず、諸麦さんに一方的に好意を寄せている人物についてだ。
その女性は、一体どんな人物なのか。そして、いつ頃からしつこく言い寄ってくるようになったのか。他にも、心当たりがあれば教えてほしいと伝えた。
すると、彼は眉間に皺を寄せて険しい表情を浮かべると、ぽつりと零した。
話によると、その女性の存在を知ったのは一年ほど前。数多くいるファンの中でも、特に熱狂的だから目立っていたらしい。それこそ、SNSで何か呟けば必ずリプが飛んでくるし、配信をした際は毎回スパチャを投げてくれたのだという。
だがそのうち、彼女の気持ちに変化が現れたらしい。というのも、ある日を境に急にDMが頻繁にくるようになったのだとか。
最初は普通に近況を報告してきただけだったのだが、段々と内容はエスカレートしていき、最終的には愛を囁いたり告白めいたことまでしてくるようになったのだという。
それを不快に思った諸麦さんは彼女に毅然とした態度で注意し、距離を置くよう努めたらしいのだが──結果はこの有様だ。
「その人の名前は何て言うんですか?」
「Miraiと名乗っているようです。『みらい』というのが本名かどうかは分かりませんけど……」
そう言って諸麦さんは首を横に振った。
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