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嫉妬 間の悪いハッピー先生
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ではフィニッシュと行こうか。
最後の砦に向かって前進。
男とはどうしてこうも自分の都合の良いように解釈してしまうのか。
しかもだらしがない。
一人の女に飽き足らずに他の女にまで手を出す始末。
自分を冷静に分析。
もちろんただの誤魔化しに過ぎないが。
「シンディー! 」
「大河! 」
大声で確かめ合う。
もう二人を引き離す者はない。
うおおお!
獣のような遠吠えを上げた刹那遠くの方で銃声が響く。
足音と共に外からハッピー先生の声が。
どうやらいなくなった俺らを探しに来たのだろう。
まったく間が悪いと言うかお節介と言うか。
当然と言えば当然か。
見つかっては厄介。急いで服を着る。
「急いで大河」
焦った俺を落ち着かせ服を着せようとする。
「いいからお前は自分のを…… 」
「だって大河」
「俺は大丈夫だ。心配するな! 」
シンディーは下着姿で問題なしと思ってやがる。
そりゃあ俺はまだパンツさえ履けてないが。いや服は着てるからな。
「そこにいるんですか大河さん」
心配性のハッピー先生。時間を与えてはくれない。
「シンディーさん。シンディーさんはいませんか? ああそこですか」
ドアを開ける音がする。
仕方なく半裸でドアの前を塞ぐ。
時間の問題?
ハッピー先生はなぜか部屋に入ってこずにドア越しに要件を伝える。
「あのー私は射撃の立ち合いで手が離せないんです。
不参加のシンディーさんでしたら暇のはずです。
私の代わりに今晩の食材のキノコと山菜を取りに行ってもらえませんか」
ノーと言えば入ってくる可能性がある。
シンディーは仕方なく頼まれごとを引き受ける。
「分かりました」
これ以上近づかれては困る。この姿を見られたらマウントシーには居られない。
それはシンディーも俺も変わらない。
「それではお願いします。私は戻りますのでくれぐれも気をつけて行ってください。
夕暮れまでには絶対に戻ってくるように。危ないですからね。
それから目立つように赤い頭巾を着用してください」
そう言うと足音は遠ざかっていった。
ふう…… 助かった。
仕方なく二人は身なりを整え別れることになった。
シンディーは言われた通りに山に食材探しへ。
ふう…… まったくハッピー先生もタイミングが悪いぜ。
では一服。
「大河さん何をしてるんですか? ここは禁煙ですよ」
やばい気付かれた。しかしどこから?
「いえハッピー先生これは…… 」
「この神聖な学び舎で何たる破廉恥な! 」
まずい本当に怒っている。声が震えている。
「それに大河さん。あなたまだ未成年。お酒もたばこも許しませんよ」
「ですからハッピー先生。これはタバコではなく…… 麻薬でもなく…… 」
何も出てこない。言い訳もできずにただうろたえるのみ。
「ふふふ…… もう大河ってば馬鹿」
うん? ハッピー先生じゃない?
扉を開くと目の前にアリアの姿が。
子供っぽい愛くるしい笑顔。つい自然なアリアにドキッとする。
「やはりお前か! 」
「騙されたくせに。もう大河ったら笑わせないでよ! 」
涙を流すほどの大笑い。
「分かっていたのさ俺は。だがお前が不憫に思ったから付き合ってやったんだ」
負け惜しみにしか聞こえないか。
アリアはハッピー先生の声色を真似る。
「シンディーさん。いませんか? ああそこですか」
「違和感があったんだよ。俺を甘く見るな! 」
「ああそこに居ましたか…… あの私は…… 」
まだ続けるアリア。
「ふふふ…… どう大河? 」
アリアはハッピー先生の声色を真似て二人の邪魔をしていたのだ。
まったくどれだけ人を馬鹿にすれば済むのか。
さすがはアリア。えげつないことをしやがる。
ちょっとでもアリアを信じようとした俺が馬鹿だった。
アリアは変わらない。
ひん曲がった性格は矯正のしようがない。
「おいシンディーは騙されて行っちまったぞ」
「あら間抜けな子」
「何てことをしやがる! 」
「ふふふ…… 冗談よ。そんな怖い顔しないで。
二人でコソコソやっていたから少し焦らせてあげようと思って……
余計なお世話だったかしら。でも二人は私に感謝すべきよね。
あなたたちの行為は決して…… 」
そこで口ごもる。アリアは続けようとはしなかった。
違和感を感じるが追及することなく当たり散らす。
「ハッピー先生の真似してシンディーを追いやるなんてどういうつもりだ? 」
怒りに任せて机を叩く。
だがアリアは決して動じない。
「いいじゃない。それくらい。私とあなたの仲なんだし」
「ふざけるな! 反省しろ。謝罪しろ」
あれ俺はなぜここまで激高してるんだ?
まさか俺は彼女に何かを求めている?
これ以上やれば泣き出しかねない。
まあ自業自得だから仕方ないがいくら何でもふざけ過ぎたな。
「ごめん大河」
いつの間にか神妙な顔になったアリア。
どうしちまったんだアリア。いつものアリア先輩ではない。
明らかに様子がおかしい。
続く
最後の砦に向かって前進。
男とはどうしてこうも自分の都合の良いように解釈してしまうのか。
しかもだらしがない。
一人の女に飽き足らずに他の女にまで手を出す始末。
自分を冷静に分析。
もちろんただの誤魔化しに過ぎないが。
「シンディー! 」
「大河! 」
大声で確かめ合う。
もう二人を引き離す者はない。
うおおお!
獣のような遠吠えを上げた刹那遠くの方で銃声が響く。
足音と共に外からハッピー先生の声が。
どうやらいなくなった俺らを探しに来たのだろう。
まったく間が悪いと言うかお節介と言うか。
当然と言えば当然か。
見つかっては厄介。急いで服を着る。
「急いで大河」
焦った俺を落ち着かせ服を着せようとする。
「いいからお前は自分のを…… 」
「だって大河」
「俺は大丈夫だ。心配するな! 」
シンディーは下着姿で問題なしと思ってやがる。
そりゃあ俺はまだパンツさえ履けてないが。いや服は着てるからな。
「そこにいるんですか大河さん」
心配性のハッピー先生。時間を与えてはくれない。
「シンディーさん。シンディーさんはいませんか? ああそこですか」
ドアを開ける音がする。
仕方なく半裸でドアの前を塞ぐ。
時間の問題?
ハッピー先生はなぜか部屋に入ってこずにドア越しに要件を伝える。
「あのー私は射撃の立ち合いで手が離せないんです。
不参加のシンディーさんでしたら暇のはずです。
私の代わりに今晩の食材のキノコと山菜を取りに行ってもらえませんか」
ノーと言えば入ってくる可能性がある。
シンディーは仕方なく頼まれごとを引き受ける。
「分かりました」
これ以上近づかれては困る。この姿を見られたらマウントシーには居られない。
それはシンディーも俺も変わらない。
「それではお願いします。私は戻りますのでくれぐれも気をつけて行ってください。
夕暮れまでには絶対に戻ってくるように。危ないですからね。
それから目立つように赤い頭巾を着用してください」
そう言うと足音は遠ざかっていった。
ふう…… 助かった。
仕方なく二人は身なりを整え別れることになった。
シンディーは言われた通りに山に食材探しへ。
ふう…… まったくハッピー先生もタイミングが悪いぜ。
では一服。
「大河さん何をしてるんですか? ここは禁煙ですよ」
やばい気付かれた。しかしどこから?
「いえハッピー先生これは…… 」
「この神聖な学び舎で何たる破廉恥な! 」
まずい本当に怒っている。声が震えている。
「それに大河さん。あなたまだ未成年。お酒もたばこも許しませんよ」
「ですからハッピー先生。これはタバコではなく…… 麻薬でもなく…… 」
何も出てこない。言い訳もできずにただうろたえるのみ。
「ふふふ…… もう大河ってば馬鹿」
うん? ハッピー先生じゃない?
扉を開くと目の前にアリアの姿が。
子供っぽい愛くるしい笑顔。つい自然なアリアにドキッとする。
「やはりお前か! 」
「騙されたくせに。もう大河ったら笑わせないでよ! 」
涙を流すほどの大笑い。
「分かっていたのさ俺は。だがお前が不憫に思ったから付き合ってやったんだ」
負け惜しみにしか聞こえないか。
アリアはハッピー先生の声色を真似る。
「シンディーさん。いませんか? ああそこですか」
「違和感があったんだよ。俺を甘く見るな! 」
「ああそこに居ましたか…… あの私は…… 」
まだ続けるアリア。
「ふふふ…… どう大河? 」
アリアはハッピー先生の声色を真似て二人の邪魔をしていたのだ。
まったくどれだけ人を馬鹿にすれば済むのか。
さすがはアリア。えげつないことをしやがる。
ちょっとでもアリアを信じようとした俺が馬鹿だった。
アリアは変わらない。
ひん曲がった性格は矯正のしようがない。
「おいシンディーは騙されて行っちまったぞ」
「あら間抜けな子」
「何てことをしやがる! 」
「ふふふ…… 冗談よ。そんな怖い顔しないで。
二人でコソコソやっていたから少し焦らせてあげようと思って……
余計なお世話だったかしら。でも二人は私に感謝すべきよね。
あなたたちの行為は決して…… 」
そこで口ごもる。アリアは続けようとはしなかった。
違和感を感じるが追及することなく当たり散らす。
「ハッピー先生の真似してシンディーを追いやるなんてどういうつもりだ? 」
怒りに任せて机を叩く。
だがアリアは決して動じない。
「いいじゃない。それくらい。私とあなたの仲なんだし」
「ふざけるな! 反省しろ。謝罪しろ」
あれ俺はなぜここまで激高してるんだ?
まさか俺は彼女に何かを求めている?
これ以上やれば泣き出しかねない。
まあ自業自得だから仕方ないがいくら何でもふざけ過ぎたな。
「ごめん大河」
いつの間にか神妙な顔になったアリア。
どうしちまったんだアリア。いつものアリア先輩ではない。
明らかに様子がおかしい。
続く
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