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失踪事件捜査開始 我々の可能性
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失踪事件調査開始。
「何だいあんたらは? 観光かい? 」
目つきの悪い太ったおばさんが話しかけてきた。
「ああ。それならうちの子だ」
見た目からは悲壮感はない。
「先月、村の子供たちで山に出かけてね。それっきり帰ってこない。もう助からないよ」
一ヶ月以上戻らないらしい。無事でいる可能性は極めて低い。もう諦めている様子。
「きっと大丈夫です! 」
ガムはそう言うが何の慰めにもなっていない。
「それで何? 」
気丈に振る舞うがさっきまでの覇気が感じられない。
事が事なだけに対応を誤ってはいけない。
「今失踪事件の調査をしておりまして」
「ああそうかい。そうかい。ご苦労さん」
「その日は何か変わったところはありませんでしたか? 」
「うーん。一ヶ月も前だからね」
「お願い! 何でもいいの」
「そうだ! 近所のお爺さんが山菜を取りをしていたら光ったって。雷かと思って慌てて下山したらしい。
だが一向に雨が降る様子もなくおかしいなと言ってたよ」
「よし爺のところに行くぞ! 」
編集長が引っ張る。
「五人組が誰一人戻らず行方不明だと聞きましたが」
「ああそうだそうだ。あの時は大騒ぎだったのう。村中で探し回ったわ。あの山には熊や狼などがいて危険でな。
まあガキにいくら言っても聞きはしない。おれも小さい頃は遊び場だったしな」
「何年前の話ですか? 」
「そうさな。八十年前ぐらいだ」
懐かしそうに茶を啜る。
「あれは確か…… 」
爺の長話が始まる前に話を戻す。
「光が見えたとか? 」
「ああ。二回はっきりと」
「それから? 」
「うーん。何か影のようなものが動いた気がしたがな」
「他には? 」
「ああ。声が聞こえた。奇妙な声だったな。もしかしたら獣の雄たけびかもしれん。
とにかくぞくっとしたのを覚えている」
「ありがとうございます」
「おい! ゆっくりしていかんか! 」
出がらし茶爺を置いて次へ。
次の証言者。踊り子のイズ―。
「今晩も踊るんです。来てくださいね」
「えへへへ…… 」
これはダメだ。編集長が女の魔力に取りつかれた。
これだから男は嫌なのよね。ちょっと色気があるからって婆じゃない。
「肌がお綺麗ですね。ここは長いんですか? 」
「あらそうかしら? もう五年もやってるからベテランよ」
何だまだ若いじゃない。ガムよりは年上みたいだけど。
「それでどうしたの? 何が聞きたいの? 」
編集長が手を握る。
「踊りを見せてくれないか。君の踊りが見たいんだ」
「もう! ちょっとだけですよ」
腰を振り後ろを向きベリーダンスを披露。
音楽に合わせセクシーな衣装で踊る。
もう編集長はメロメロ。再起不能。
「ふう疲れた。そうだ思い出した。あの時も練習していたんだ。仲間と二人で」
「それは素晴らしい。二人の踊りも是非とも見てみたいものだ」
編集長は変質者に変身。もう手が付けられない。
ガムが頬を張る。
「何をする? 」
「今そんな時ですか! 」
「そうだった。失踪事件を追っているのだったな…… 」
元に戻った。
「それで何か見ませんでしたか? 」
「ああ。あのことね。ここに来てすぐだったかな。可愛らしい男の子が居たんだけど踊っていたら急に居なくなってしまって。おかしいなと思って辺りを見回したら影が動いてさあーっと消えちゃった」
「一軒目と同じようですね」
「それから…… 私は見てなかったんだけどちょうど休憩していた子がね全部見たの」
「それを話した? 」
「いえ誰も信用しないだろうって。変な噂が立って商売に影響したら困るから」
「それでその人は? 」
「今は故郷に帰ってる」
「では話は聞けないと? 」
「ええ。でもすべて話してくれたから」
「何ですって! 」
衝撃的な展開。
「ぼうっとしてると光が走ったんだって」
私たちと同じじゃない。
「光が消えたと思ったら影が動いたらしいの」
「影? 」
「ええ。歩いていた男の子の前で再び光ってすぐ男の子は吸い込まれるように天空へ」
「まさかそいつは…… 」
編集長が食いつく。
「宇宙人か? 」
「冗談でしょう? 」
「だって見たって言うのよ」
イズ―は続ける。
「光った円盤から奇妙な顔のやせ細った生物が一匹。この世の者とは思えない見た目。
その子はそれっきり体調を崩して故郷に帰ったの。見てはいけないものを見てしまったって震えてた」
「からかっているだけでしょう? 」
ガムが疑いの目を向ける。
「でも体調を崩して…… 」
「それは嘘をついて忍びなかったからじゃない。あなたが真に受けるから」
「そんな…… 」
「貴重な情報をありがとう。今度踊りを見に行くよ」
編集長が勝手に締める。
次へ。
しかしこれ以上の情報は得られなかった。
続く
「何だいあんたらは? 観光かい? 」
目つきの悪い太ったおばさんが話しかけてきた。
「ああ。それならうちの子だ」
見た目からは悲壮感はない。
「先月、村の子供たちで山に出かけてね。それっきり帰ってこない。もう助からないよ」
一ヶ月以上戻らないらしい。無事でいる可能性は極めて低い。もう諦めている様子。
「きっと大丈夫です! 」
ガムはそう言うが何の慰めにもなっていない。
「それで何? 」
気丈に振る舞うがさっきまでの覇気が感じられない。
事が事なだけに対応を誤ってはいけない。
「今失踪事件の調査をしておりまして」
「ああそうかい。そうかい。ご苦労さん」
「その日は何か変わったところはありませんでしたか? 」
「うーん。一ヶ月も前だからね」
「お願い! 何でもいいの」
「そうだ! 近所のお爺さんが山菜を取りをしていたら光ったって。雷かと思って慌てて下山したらしい。
だが一向に雨が降る様子もなくおかしいなと言ってたよ」
「よし爺のところに行くぞ! 」
編集長が引っ張る。
「五人組が誰一人戻らず行方不明だと聞きましたが」
「ああそうだそうだ。あの時は大騒ぎだったのう。村中で探し回ったわ。あの山には熊や狼などがいて危険でな。
まあガキにいくら言っても聞きはしない。おれも小さい頃は遊び場だったしな」
「何年前の話ですか? 」
「そうさな。八十年前ぐらいだ」
懐かしそうに茶を啜る。
「あれは確か…… 」
爺の長話が始まる前に話を戻す。
「光が見えたとか? 」
「ああ。二回はっきりと」
「それから? 」
「うーん。何か影のようなものが動いた気がしたがな」
「他には? 」
「ああ。声が聞こえた。奇妙な声だったな。もしかしたら獣の雄たけびかもしれん。
とにかくぞくっとしたのを覚えている」
「ありがとうございます」
「おい! ゆっくりしていかんか! 」
出がらし茶爺を置いて次へ。
次の証言者。踊り子のイズ―。
「今晩も踊るんです。来てくださいね」
「えへへへ…… 」
これはダメだ。編集長が女の魔力に取りつかれた。
これだから男は嫌なのよね。ちょっと色気があるからって婆じゃない。
「肌がお綺麗ですね。ここは長いんですか? 」
「あらそうかしら? もう五年もやってるからベテランよ」
何だまだ若いじゃない。ガムよりは年上みたいだけど。
「それでどうしたの? 何が聞きたいの? 」
編集長が手を握る。
「踊りを見せてくれないか。君の踊りが見たいんだ」
「もう! ちょっとだけですよ」
腰を振り後ろを向きベリーダンスを披露。
音楽に合わせセクシーな衣装で踊る。
もう編集長はメロメロ。再起不能。
「ふう疲れた。そうだ思い出した。あの時も練習していたんだ。仲間と二人で」
「それは素晴らしい。二人の踊りも是非とも見てみたいものだ」
編集長は変質者に変身。もう手が付けられない。
ガムが頬を張る。
「何をする? 」
「今そんな時ですか! 」
「そうだった。失踪事件を追っているのだったな…… 」
元に戻った。
「それで何か見ませんでしたか? 」
「ああ。あのことね。ここに来てすぐだったかな。可愛らしい男の子が居たんだけど踊っていたら急に居なくなってしまって。おかしいなと思って辺りを見回したら影が動いてさあーっと消えちゃった」
「一軒目と同じようですね」
「それから…… 私は見てなかったんだけどちょうど休憩していた子がね全部見たの」
「それを話した? 」
「いえ誰も信用しないだろうって。変な噂が立って商売に影響したら困るから」
「それでその人は? 」
「今は故郷に帰ってる」
「では話は聞けないと? 」
「ええ。でもすべて話してくれたから」
「何ですって! 」
衝撃的な展開。
「ぼうっとしてると光が走ったんだって」
私たちと同じじゃない。
「光が消えたと思ったら影が動いたらしいの」
「影? 」
「ええ。歩いていた男の子の前で再び光ってすぐ男の子は吸い込まれるように天空へ」
「まさかそいつは…… 」
編集長が食いつく。
「宇宙人か? 」
「冗談でしょう? 」
「だって見たって言うのよ」
イズ―は続ける。
「光った円盤から奇妙な顔のやせ細った生物が一匹。この世の者とは思えない見た目。
その子はそれっきり体調を崩して故郷に帰ったの。見てはいけないものを見てしまったって震えてた」
「からかっているだけでしょう? 」
ガムが疑いの目を向ける。
「でも体調を崩して…… 」
「それは嘘をついて忍びなかったからじゃない。あなたが真に受けるから」
「そんな…… 」
「貴重な情報をありがとう。今度踊りを見に行くよ」
編集長が勝手に締める。
次へ。
しかしこれ以上の情報は得られなかった。
続く
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