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王子乱心 執事背信
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銃声が響いた。
一体何が?
王子がお供を連れてハンティング。
獲物を捕らえたのか騒がしい。
王家の広々とした庭で趣味のハンティング。優雅でございますこと。
メイドの話では王子は腕はよくないが人一倍征服欲があるとかでまあ俗に言う弱い者いじめで小動物を狩るそうだ。
まあ大体がウサギとかリスだそうで少し可哀想な気がする。
あんなにキュートな動物を仕留めるなんて。
まあ殿方のお遊びは理解しているつもりなんだけど。やっぱり残酷よね。
ドン! ドン!
再び銃声。
どうしたのかしら何か変だわ?
王子様に危機が迫っている。
でも私の力ではどうすることもできない。行っても足手まといになるだけ。
こんな時ガムがいてくれたら。
本当にガムはどこに行ってしまったのだろう?
私を置いていくなんてどう言うつもり?
「お止めください王子! 」
お供の一人が喚く。
しかし王子には響かない。
なぜならもう完全にイッテしまっているからだ。
「若様ご乱心! 」
きゃあ!
きゃあ!
メイドに混じってサンテールが走ってきた。
あの上品で高貴なオーラはなく町娘その者。
必死に走る顔は女を捨てたと見える。
プププ……
あらあらどうしたのかしら。笑いが止まらない。
「どうなさいまして? 」
「王子が! 王子が…… 」
息を切らして声にならない。
これは大変。何かあったに違いない。逃げなくては。
「待て! 動くでない! 」
あれ王子?
執事が慌てて走ってきた。
「何? 王子に弾の入った銃を渡しただと。あれほど気をつけよと言ったのに」
混乱状態。
何が起きているのか分からない。
「申し訳ありません。お許しください」
そう言うと執事は散弾銃を構えた。
ズドン!
躊躇なく放った弾丸は王子の胸付近に命中。
あらら…… 急展開過ぎるわね。
究極のうつ展開。
ああもう着いていけない。
「王子! 王子! 」
「王子様! いやああ! 」
サンテールが絶叫。
何か呑気なのよね。
「これっておかしくない? 」
メイドに確認。
「あの…… あれは王子を大人しくさせるために作られた特注品で麻酔銃なんです」
「あらあら。紛らわしい」
サンテールが涙を流して今にも倒れる寸前。
「大丈夫ですよ。サンテール様」
「黙って! ここは放っておきましょう。ねえ」
「しかしステーテル様。それはあんまりでございます」
「いいのよ。これは彼女の為でもあるんだから」
「ですが…… 」
それよりもガムを探さなきゃ。
「知らせなくては」
メイドがサンテールの元へ駆けつける。
落ち着かせてから部屋に連れて行く。
あーあ。面白いところだったんだから余計なことしないで欲しいわね。
皆が落ち着いたところで館に戻る。
「これは大変申し訳ございません。このことはどうぞご内密に」
王子の恥。王家の恥。
執事にはそれだけは何として隠し通せねばならない。
「あー疲れた」
ステーテル様どこへ。
「サンテールの所へお見舞いに」
「王子はもうしばらくかかります。それまではごゆっくり。お目覚めになったらお知らせいたしますので」
大変なことが起きた。
ライバルを励ますなんてなんて優しいのかしら。
ノックもせずに中へ。
「あらステーテル」
落ち込んでいるのか元気が無い。
まあ無理もないか。
「大丈夫ですか? 」
「ええ。何とか」
「心配になりお見舞いに来たのですがご迷惑だったでしょうか? 」
「いえ」
サンテールは受け入れる。
「大丈夫? 怖くなかった? 」
「嫌! もう思い出したくない! 」
やはりまだダメなようだ。
まったくせっかくあのボンクラ王子をこの女に押し付けようと思ったのに……
「心配しないで。私がついていたあげるから」
何とか復活してもらわなくては困る。
「さあおやすみになって。明日になればすっきりするでしょう」
「ステーテル! 」
「ふふふ…… 負けないでねサンテール」
「お友達! 」
「うん。お友達! 」
王子を押し付けるためとは言え勘違いさせてしまったかしら。
まあいいか。
続く
一体何が?
王子がお供を連れてハンティング。
獲物を捕らえたのか騒がしい。
王家の広々とした庭で趣味のハンティング。優雅でございますこと。
メイドの話では王子は腕はよくないが人一倍征服欲があるとかでまあ俗に言う弱い者いじめで小動物を狩るそうだ。
まあ大体がウサギとかリスだそうで少し可哀想な気がする。
あんなにキュートな動物を仕留めるなんて。
まあ殿方のお遊びは理解しているつもりなんだけど。やっぱり残酷よね。
ドン! ドン!
再び銃声。
どうしたのかしら何か変だわ?
王子様に危機が迫っている。
でも私の力ではどうすることもできない。行っても足手まといになるだけ。
こんな時ガムがいてくれたら。
本当にガムはどこに行ってしまったのだろう?
私を置いていくなんてどう言うつもり?
「お止めください王子! 」
お供の一人が喚く。
しかし王子には響かない。
なぜならもう完全にイッテしまっているからだ。
「若様ご乱心! 」
きゃあ!
きゃあ!
メイドに混じってサンテールが走ってきた。
あの上品で高貴なオーラはなく町娘その者。
必死に走る顔は女を捨てたと見える。
プププ……
あらあらどうしたのかしら。笑いが止まらない。
「どうなさいまして? 」
「王子が! 王子が…… 」
息を切らして声にならない。
これは大変。何かあったに違いない。逃げなくては。
「待て! 動くでない! 」
あれ王子?
執事が慌てて走ってきた。
「何? 王子に弾の入った銃を渡しただと。あれほど気をつけよと言ったのに」
混乱状態。
何が起きているのか分からない。
「申し訳ありません。お許しください」
そう言うと執事は散弾銃を構えた。
ズドン!
躊躇なく放った弾丸は王子の胸付近に命中。
あらら…… 急展開過ぎるわね。
究極のうつ展開。
ああもう着いていけない。
「王子! 王子! 」
「王子様! いやああ! 」
サンテールが絶叫。
何か呑気なのよね。
「これっておかしくない? 」
メイドに確認。
「あの…… あれは王子を大人しくさせるために作られた特注品で麻酔銃なんです」
「あらあら。紛らわしい」
サンテールが涙を流して今にも倒れる寸前。
「大丈夫ですよ。サンテール様」
「黙って! ここは放っておきましょう。ねえ」
「しかしステーテル様。それはあんまりでございます」
「いいのよ。これは彼女の為でもあるんだから」
「ですが…… 」
それよりもガムを探さなきゃ。
「知らせなくては」
メイドがサンテールの元へ駆けつける。
落ち着かせてから部屋に連れて行く。
あーあ。面白いところだったんだから余計なことしないで欲しいわね。
皆が落ち着いたところで館に戻る。
「これは大変申し訳ございません。このことはどうぞご内密に」
王子の恥。王家の恥。
執事にはそれだけは何として隠し通せねばならない。
「あー疲れた」
ステーテル様どこへ。
「サンテールの所へお見舞いに」
「王子はもうしばらくかかります。それまではごゆっくり。お目覚めになったらお知らせいたしますので」
大変なことが起きた。
ライバルを励ますなんてなんて優しいのかしら。
ノックもせずに中へ。
「あらステーテル」
落ち込んでいるのか元気が無い。
まあ無理もないか。
「大丈夫ですか? 」
「ええ。何とか」
「心配になりお見舞いに来たのですがご迷惑だったでしょうか? 」
「いえ」
サンテールは受け入れる。
「大丈夫? 怖くなかった? 」
「嫌! もう思い出したくない! 」
やはりまだダメなようだ。
まったくせっかくあのボンクラ王子をこの女に押し付けようと思ったのに……
「心配しないで。私がついていたあげるから」
何とか復活してもらわなくては困る。
「さあおやすみになって。明日になればすっきりするでしょう」
「ステーテル! 」
「ふふふ…… 負けないでねサンテール」
「お友達! 」
「うん。お友達! 」
王子を押し付けるためとは言え勘違いさせてしまったかしら。
まあいいか。
続く
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