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第三関門 暑くて寒くて快適で ネバネバで二人の距離が縮まる
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光り輝く門を抜け第三関門へ。
再び紫の世界。
風もなく穏やかだ。
だがどこからともなく寒気がする。
早い冬の到来?
いや体が何かを感じ取っているのかもしれない。
「いやあ。兄貴暑いっすね」
「ええ? 暑いのか? 」
「暑くありませんか? 」
「もう何言ってるのよ快適じゃない!
ああ気持ちいい! 」
「プラスティ―? 」
「ええ? 寒いの? 大丈夫? 」
「プラスティ―こそ変だよ」
「ちょっと待って。今は秋なのよ。
ちょうど過ごしやすい陽気。ぽかぽかしてさあ」
「よく平気でいられますね。自分は暑くて暑くてああもう着てられない! 」
「寒くないのかパック? 」
「もう何言ってるんすか兄貴。暑いでしょう! 」
「寒い! 」
「ちょうどいい! 」
三人はまるで違う世界に居るようだ。
「ねえ、さっきから何もないけどどうなってるの? 」
「どうってさあ…… 」
特に何かがあるわけではない第三関門。
これならば重量のある武器を置いてくるべきだったかな。
パックの斧はすごく重そうだ。
そうか。だから暑い?
プラスティ―は逆に軽いから快適なのかもしれない。
でも俺の寒いはどういうことだろうか?
いくら考えてももまったく答えが出てこない。
難問?
ああ、寒気がする。
歩いても歩いてもちっとも体が温まらない。
「寒いよう! 」
「ほら我慢! 情けないわねえ」
プラスティ―は不思議そうにこちらを見る。
「いやー本当に何もないっすね。兄貴腹減りません? 」
パックはもう暑さを気にしてないようだ。
「ああ、早くここを抜けて豪勢に行きたいよ」
「もう二人とも! 無駄口叩いてないで歩く! 」
歩くも先が見えてこない。
迷った?
「兄貴! 門がありますぜ」
「おお。これはラッキー。思ってたより簡単だった」
コンプリート?
考えることをしないパックは走って行ってしまった。
そんな簡単なはずがない。
第三関門はおまけのはずがないのに。
引き寄せられるように門へ。
「バカ! 戻るんだ! 」
パックは走り出したら止まらない。
忠告が耳に入らない。
非常に危険な状態。
カンたちも巻き込まれかねない。
「おい! 危ない! 」
トラップが仕掛けてあった。
門はフェイクで誘われた人間を地獄に突き落とす。
パックを追いかけるが姿を見失う。
「おい! パック! 」
「ちょっと。カンもゆっくり! 何があるか分からないわ」
「うわわわ! 」
案の定。
足を取られた。
「パック! カン! 」
二人はヌメヌメしたスライム状のトラップに嵌った。
「大丈夫? 」
「動けない! 動けないよ! 」
「こっちも絡まってどうにもなりませんよ兄貴! 」
「落ち着いて。ゆっくり抜け出すのよ」
カンは絡まりが緩んだおかげで少しずつ動けるようになった。
「その調子。もう少し! ほらゆっくり! 」
何とか抜け出そうとする。
「やった抜けた! 」
脱出成功。
しかし次の瞬間……
ベちゃ!
よく見ることを怠り近くの同様のトラップに引っかかる。
「ダメだ! 」
再び動けなくなる。
「助けて! プラスティ―! 」
「仕方ないわね。ほら手を出して」
「ありがとう」
華奢なプラスティ―でも何とか救い出すことができた。
はあはあ。
思いっ切り引っ張りカンを引き寄せる。
「きゃあ! 」
「はあはあ」
抱き合う形になった。
「プラスティー! 」
「カン! 」
良い雰囲気。最後まで行ってしまいそうだ。
「ちょっとカンふざけないで。もう! 」
カンはいつの間にか自分が興奮していることに気付いた。
「プラスティ―! 」
「痛い! 止めて! 」
勢い余って押し倒してしまう。
「もう! 」
運の悪いことに再びトラップに嵌まる。
「ちょっとどこ触ってるの? 」
「いや、でも仕方ないんだ。動かないんだよ」
「言い訳は良いからそこをどいて。重い! 」
プラスティ―が何とか態勢を整えようと暴れたため余計に絡んでしまう。
「パック! おーい! 」
どうしようもなくなりパックの手を借りようとするが肝心のパックは絡まったまま。
「もう! 」
どんどんひどくなっていく。
もう手に負えない。
「パック助けてくれ! 」
「ダメっすダメっす兄貴。こっちも動けません! 」
絶対絶命のピンチ。
急展開についていけない。
「どうするのカン? 」
「もしかして濡らせば? いやどうかな…… 」
とにかく試してみるしかない。
「水だ! 水に濡らせば粘り気も多少改善されるはず」
「本当ねカン? 」
「おそらく…… そんな気がする…… 」
「兄貴を信じます」
「信じるって言ったてどうやって取り出そうって言うのよ! 」
そう。三人とも動きが取れないのだ。
このまま三人とも動けずに果てる。
最悪の展開が頭に浮かぶ。
「パック! パック! 」
「自分には無理っす。動けません! 」
このままプラスティ―と抱き合って果てるのか。
それも悪くないかもしれない。
諦めと後悔が同時に襲ってくる。
「カン! 」
「プラスティ―! 」
諦めてはダメだ。
リーダーの俺が何とかしなくては。
無理矢理体を動かす。
「ちょっとカン。痛い! 」
「我慢してくれ! 」
「もう。フフフ…… くすぐったい! 」
「水! 水を! 」
水さえあれば解決するのだ。
旅の基本。飲み水の確保。
袋には三人分の水がある。
今それを取り出すことさえできれば……
「うん? 」
「ニャア! 」
鳴き声が聞こえた。
ペットのボトルが異変を察知したのか、ただ気まぐれに起きたのか分からないがとにかく猫の手を借りるしか方法はなさそうだ。
「ボトル!
お願いボトル! 水を持ってきて! 」
通じるはずもないが限りなく低い可能性でも賭けるしかない。
もう他に手がない。
ボトルは姿を現すと器用にネバネバゾーンを避ける。
そしてパックの方へ。
「ボトルこっち。頼む! 」
パックの目の前に立つと何を勘違いしたのか勢いよく小の方を始めた。
「ぶう、ぶっぶ! 止めろ! ボトル! 」
予想外の展開。
ボトルは溜まりに溜まった物を排泄した。
大量の汚水でパックは悲惨な目に遭ったがおかげで自由を手に入れた。
「ボトル! ふざけるな! でもよくやった! 」
「パック! お願いだ! 早く頼む! 」
「へい。兄貴喜んで! 」
「我慢してくだせい! 」
そう言うとズボンを下ろし始めた。
「待って! なんで猫と同じことしようとしてるのよ! 」
「ええ? ダメっすか」
「ダメに決まってるでしょう! 袋から水を取ってそれをかけなさい! 」
「兄貴? 」
「プラスティ―に従ってくれ。こっちも困る」
「贅沢っすね」
「いいから早くしなさい! 」
パックは慎重に近づき袋から水を取り出すことに成功した。
もう安心だ。
「おっとっと」
足がもつれ再びネバネバに嵌ってしまった。
「もう何やってるのよパック! バカなんだから! 」
「ははは…… 」
プラスティ―に叱られるも気にする素振りもない。
水をかけ、脱出する。
そして再び慎重に近づくと二人目がけて水を撒く。
こうして何とかネバネバ地獄から解放された。
「もうパック! いい加減にしてよね! 」
「まあまあ。最終的に助かったんだからよしとしよう」
「兄貴…… 」
「パックよくやったぞ! 本当によくやった! ボトルもな」
「兄貴! 兄貴の役に立てて嬉しいっす」
「パック! 」
「兄貴! 」
「いつまでやってんのよ! 早く行くわよ! それからあなたは着替えなさい。
「ええそんなに臭くないぜ」
臭いを確認。
「うん問題ない! やっぱりダメ? 」
「当たり前でしょう! ボトルにひっかけられたのよ」
「ヘッチャラ。ヘッチャラ。
「いいから! 早く! 」
渋々応じるパック。
やや哀れではあるがやはり着替えないのはあり得ない。
三人はネバネバを抜けた。
「ニャア! 」
ボトルは用を足し満足したのか袋の中へ。
再び三人は歩き始めた。
続く
再び紫の世界。
風もなく穏やかだ。
だがどこからともなく寒気がする。
早い冬の到来?
いや体が何かを感じ取っているのかもしれない。
「いやあ。兄貴暑いっすね」
「ええ? 暑いのか? 」
「暑くありませんか? 」
「もう何言ってるのよ快適じゃない!
ああ気持ちいい! 」
「プラスティ―? 」
「ええ? 寒いの? 大丈夫? 」
「プラスティ―こそ変だよ」
「ちょっと待って。今は秋なのよ。
ちょうど過ごしやすい陽気。ぽかぽかしてさあ」
「よく平気でいられますね。自分は暑くて暑くてああもう着てられない! 」
「寒くないのかパック? 」
「もう何言ってるんすか兄貴。暑いでしょう! 」
「寒い! 」
「ちょうどいい! 」
三人はまるで違う世界に居るようだ。
「ねえ、さっきから何もないけどどうなってるの? 」
「どうってさあ…… 」
特に何かがあるわけではない第三関門。
これならば重量のある武器を置いてくるべきだったかな。
パックの斧はすごく重そうだ。
そうか。だから暑い?
プラスティ―は逆に軽いから快適なのかもしれない。
でも俺の寒いはどういうことだろうか?
いくら考えてももまったく答えが出てこない。
難問?
ああ、寒気がする。
歩いても歩いてもちっとも体が温まらない。
「寒いよう! 」
「ほら我慢! 情けないわねえ」
プラスティ―は不思議そうにこちらを見る。
「いやー本当に何もないっすね。兄貴腹減りません? 」
パックはもう暑さを気にしてないようだ。
「ああ、早くここを抜けて豪勢に行きたいよ」
「もう二人とも! 無駄口叩いてないで歩く! 」
歩くも先が見えてこない。
迷った?
「兄貴! 門がありますぜ」
「おお。これはラッキー。思ってたより簡単だった」
コンプリート?
考えることをしないパックは走って行ってしまった。
そんな簡単なはずがない。
第三関門はおまけのはずがないのに。
引き寄せられるように門へ。
「バカ! 戻るんだ! 」
パックは走り出したら止まらない。
忠告が耳に入らない。
非常に危険な状態。
カンたちも巻き込まれかねない。
「おい! 危ない! 」
トラップが仕掛けてあった。
門はフェイクで誘われた人間を地獄に突き落とす。
パックを追いかけるが姿を見失う。
「おい! パック! 」
「ちょっと。カンもゆっくり! 何があるか分からないわ」
「うわわわ! 」
案の定。
足を取られた。
「パック! カン! 」
二人はヌメヌメしたスライム状のトラップに嵌った。
「大丈夫? 」
「動けない! 動けないよ! 」
「こっちも絡まってどうにもなりませんよ兄貴! 」
「落ち着いて。ゆっくり抜け出すのよ」
カンは絡まりが緩んだおかげで少しずつ動けるようになった。
「その調子。もう少し! ほらゆっくり! 」
何とか抜け出そうとする。
「やった抜けた! 」
脱出成功。
しかし次の瞬間……
ベちゃ!
よく見ることを怠り近くの同様のトラップに引っかかる。
「ダメだ! 」
再び動けなくなる。
「助けて! プラスティ―! 」
「仕方ないわね。ほら手を出して」
「ありがとう」
華奢なプラスティ―でも何とか救い出すことができた。
はあはあ。
思いっ切り引っ張りカンを引き寄せる。
「きゃあ! 」
「はあはあ」
抱き合う形になった。
「プラスティー! 」
「カン! 」
良い雰囲気。最後まで行ってしまいそうだ。
「ちょっとカンふざけないで。もう! 」
カンはいつの間にか自分が興奮していることに気付いた。
「プラスティ―! 」
「痛い! 止めて! 」
勢い余って押し倒してしまう。
「もう! 」
運の悪いことに再びトラップに嵌まる。
「ちょっとどこ触ってるの? 」
「いや、でも仕方ないんだ。動かないんだよ」
「言い訳は良いからそこをどいて。重い! 」
プラスティ―が何とか態勢を整えようと暴れたため余計に絡んでしまう。
「パック! おーい! 」
どうしようもなくなりパックの手を借りようとするが肝心のパックは絡まったまま。
「もう! 」
どんどんひどくなっていく。
もう手に負えない。
「パック助けてくれ! 」
「ダメっすダメっす兄貴。こっちも動けません! 」
絶対絶命のピンチ。
急展開についていけない。
「どうするのカン? 」
「もしかして濡らせば? いやどうかな…… 」
とにかく試してみるしかない。
「水だ! 水に濡らせば粘り気も多少改善されるはず」
「本当ねカン? 」
「おそらく…… そんな気がする…… 」
「兄貴を信じます」
「信じるって言ったてどうやって取り出そうって言うのよ! 」
そう。三人とも動きが取れないのだ。
このまま三人とも動けずに果てる。
最悪の展開が頭に浮かぶ。
「パック! パック! 」
「自分には無理っす。動けません! 」
このままプラスティ―と抱き合って果てるのか。
それも悪くないかもしれない。
諦めと後悔が同時に襲ってくる。
「カン! 」
「プラスティ―! 」
諦めてはダメだ。
リーダーの俺が何とかしなくては。
無理矢理体を動かす。
「ちょっとカン。痛い! 」
「我慢してくれ! 」
「もう。フフフ…… くすぐったい! 」
「水! 水を! 」
水さえあれば解決するのだ。
旅の基本。飲み水の確保。
袋には三人分の水がある。
今それを取り出すことさえできれば……
「うん? 」
「ニャア! 」
鳴き声が聞こえた。
ペットのボトルが異変を察知したのか、ただ気まぐれに起きたのか分からないがとにかく猫の手を借りるしか方法はなさそうだ。
「ボトル!
お願いボトル! 水を持ってきて! 」
通じるはずもないが限りなく低い可能性でも賭けるしかない。
もう他に手がない。
ボトルは姿を現すと器用にネバネバゾーンを避ける。
そしてパックの方へ。
「ボトルこっち。頼む! 」
パックの目の前に立つと何を勘違いしたのか勢いよく小の方を始めた。
「ぶう、ぶっぶ! 止めろ! ボトル! 」
予想外の展開。
ボトルは溜まりに溜まった物を排泄した。
大量の汚水でパックは悲惨な目に遭ったがおかげで自由を手に入れた。
「ボトル! ふざけるな! でもよくやった! 」
「パック! お願いだ! 早く頼む! 」
「へい。兄貴喜んで! 」
「我慢してくだせい! 」
そう言うとズボンを下ろし始めた。
「待って! なんで猫と同じことしようとしてるのよ! 」
「ええ? ダメっすか」
「ダメに決まってるでしょう! 袋から水を取ってそれをかけなさい! 」
「兄貴? 」
「プラスティ―に従ってくれ。こっちも困る」
「贅沢っすね」
「いいから早くしなさい! 」
パックは慎重に近づき袋から水を取り出すことに成功した。
もう安心だ。
「おっとっと」
足がもつれ再びネバネバに嵌ってしまった。
「もう何やってるのよパック! バカなんだから! 」
「ははは…… 」
プラスティ―に叱られるも気にする素振りもない。
水をかけ、脱出する。
そして再び慎重に近づくと二人目がけて水を撒く。
こうして何とかネバネバ地獄から解放された。
「もうパック! いい加減にしてよね! 」
「まあまあ。最終的に助かったんだからよしとしよう」
「兄貴…… 」
「パックよくやったぞ! 本当によくやった! ボトルもな」
「兄貴! 兄貴の役に立てて嬉しいっす」
「パック! 」
「兄貴! 」
「いつまでやってんのよ! 早く行くわよ! それからあなたは着替えなさい。
「ええそんなに臭くないぜ」
臭いを確認。
「うん問題ない! やっぱりダメ? 」
「当たり前でしょう! ボトルにひっかけられたのよ」
「ヘッチャラ。ヘッチャラ。
「いいから! 早く! 」
渋々応じるパック。
やや哀れではあるがやはり着替えないのはあり得ない。
三人はネバネバを抜けた。
「ニャア! 」
ボトルは用を足し満足したのか袋の中へ。
再び三人は歩き始めた。
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