10 / 47
ボトルの導きで温泉郷へ
しおりを挟む
うん?
白髪鬼が苦しみだした。
うぐぐぐ。
老女の姿から白髪鬼になったと思ったら邪悪な化け猫へと変化した。
「これがお前の正体か? 」
ニャ! ゴゴ!
化け猫は涎を垂らしプラスティ―に襲い掛かろうとしている。
「危ない! 」
アル―から貰ったアイテムをすべて取り出し、手当たり次第投げる。
ニャ! ゴゴ! ウウウ!
痛がる様子のない化け猫。
プラスティ―が標的となり執拗に追いかけ回される。
「ほら早く! 何とかして! 」
上手く立ち回りなんとか避けているが体力的に限界のようだ。
パックは腰を抜かしたのか立ち上がれない。
このまま順々に食われてしまうのか?
痛そうだな……
「カン! 助けて! 」
そうしてやりたいのは山々。だが俺は弱い人間。相手になるはずがない。
アイテムはロクなものが無い。
サバイバル用ではない。ただの飾り……
うん? 小さな木の棒?
小さすぎて武器にはならない。
それでも少しでも役に立つならと化け猫を目がけて放る。
ヒット!
しかしやはり大したダメージを与えられていない。
どうする? これまでか?
化け猫ハウスで餌食になる哀れな冒険者たち。
助けは来ない?
ニャア! ギョギョ!
ゴロニャア! アアア!
どうしたんだ様子がおかしいぞ。
まるで酔っているように気持ちよさそうに倒れ込む。
木の棒にメロメロの化け猫。
大人しくなった。
パックを起こしプラスティ―を抱きしめる。
「カン。一体何が? 」
「さあ、俺にも分からないんだ」
「兄貴! さすがは兄貴! 」
「俺は別に何も…… 」
「あら、これマタタビじゃない」
「知ってるのか? 」
「ええ、前に飼っていた猫も好きだった。でもやり過ぎは禁物。
それに効果は一時的よ。早く何とかしないと」
「どうする? 」
「仕方ない。元の猫に戻してあげましょう」
シャーマンの力を解放。
化け猫を元の猫の姿に戻した。
「すげ! 」
「いつの間にか身に着けていたの。でもこの能力も月に一回しかできない。困っちゃうでしょう」
「ううん。凄いよ。見直したよ」
「そうっすね。シャーマンなんてでたらめだと思ってたがまさか本当とは」
「信じてなかったの? カンも? 」
首を縦に振る。
「それよりこの猫どうしようカン? 」
「元化け猫だ。自分で生きていけるさ」
「もう! 可哀想でしょう。私たちがやったんだから最後まで責任を持つの! 」
「ええ? まさか? 」
「うん。連れていくわ! 」
「本気? 」
「当然でしょう」
プラスティ―は迷いが無い。
「名前はどうしよう? 」
「俺が! 」
「兄貴。自分が! 」
「ボトルね」
独断で名前を決める。
「これだから…… 」
「何か? 」
首を振る。
「じゃあ決まりね。この子はボトル。ペットのボトルね」
何となく恥ずかしいのはなぜだろう?
「ボトル。あなたはボトルよ」
ニャア!
ボトルが仲間になった。
翌日。
最初の目的地、温泉郷を目指し出発。
落石地点に戻りやり直し。
「ハアハア。疲れた! 」
「もう? 」
「少し休みましょう」
後は下るだけ。もう少しのところで足踏み。
痛がる素振りを見せるプラスティ―。
「足を見せて」
嫌がるプラスティ―を脱がす。
右足が腫れている。
それだけではない。豆がつぶれてしまっている。
長旅に加え登山。足は悲鳴を上げている。
「兄貴俺も見てくだせい。足の爪が剥がれかかっています」
茶色くなっている。放っておくと悪化する恐れがある。
「二人とも何で昨夜言わなかった? 」
「それどころじゃなかったし。疲れていたから」
「俺だって食って眠っちまったし…… そしたらあの婆に襲われてさ」
ボトルの方を見る。
「今は薬もない我慢して歩くんだ」
「うん」
「へーい。でも自分はこれくらい平気っす」
「油断は禁物だ。どんな時もだ! 」
渋々頷く二人。
「以後気をつけるように。何でもリーダーの俺に報告しろ! 」
「ええ? リーダー? 私じゃないの? 」
「兄貴には荷が重い。やっぱりここは自分が代行しまして…… 」
リーダー争いが激化する。
「俺! 俺に決まってるだろ! 」
「何を言ってるの! 私は二人の保護者みたいなものよ」
「それは違いますぜ。やっぱり腕力で自分に分がありそうっすね」
「やるか! 」
「兄貴が望むなら! 」
「ちょっと! 」
「はっははは。二人とも怪我をしている。勝てると思うのか? 」
「はい! お終い! 」
プラスティ―が止めに入る。
「もうここは多数決で決めましょう」
「私が良いと思う人? 」
誰も手を上げない。
「何でよ! 」
「パックが良いと思う人? 」
「ハイハイ! あれ? 」
「最後にカンが良いと思う人? 」
二人が手を上げる。
「ハイ決定。カンがこの隊のリーダー」
「文句のある人? 」
「自分も兄貴を推してました。やっぱりここは兄貴でないと」
「嘘をつかないの! 」
「本当ですよ。ねえ兄貴。それでここは格好よく隊の名前も決めてもらいましょう」
「そうね。それいいかも」
「カッコイイのお願いします」
「うーん。思いつかないな。何がいいかなあ」
考えに考えること十分。答えを出す。
「カンズはどう? 」
「却下」
「もう! 歩きながら考えましょう」
ボトルが走り出した。
「急ぐな! 危ないぞ! 」
休憩終了。
落石地点に長くいるのも危険。
昨日は左に曲がったので今日は右に行くことにする。
「おい! 危ないぞ! 」
「ボトル! 」
「兄貴! 」
「まずい! 俺らまで走り出したらまた落石が始まってしまう」
「そうね。ゆっくり振動を起こさないようにしましょう」
「賛成! 」
「大声を出すな! 」
「カンも! 」
「プラスティ―だって…… 」
ゆっくり静かにそれでもボトルを見失わないように追いかける。
そんな事は不可能。
ブツブツ
ひそひそ
ボトルは一度視界から消えた。
大木の陰に隠れたのだ。
「ボトル! 」
けものみちを進む。
何に遭遇するか分からない。まあ危険なのは夜行性ではない熊だろうか。
道が二つに分かれている。
「ボトル! 」
分かれ道で大人しく待っていた。
「えらいわ。ボトル」
「どっちに行く? 」
「リーダお願いしますぜ」
「そうよ。せっかくリーダーを決めたんだから。カンが選ぶべきよ」
「しょうがないなあ。着いて来いよ」
「右、いや左かな…… 」
「どっちでもいいから早く決めて! 」
左方向へ足を向けた。
しかしボトルが走り出す。
こっちだと言わんばかりに駆ける。
「オイ! 待ってくれ! 」
ボトルは再び見えなくなってしまった。
「仕方ないこっちに行こう! 」
けもの道を抜け視界が開けてきた。
「ボトル! ボトル! 先に行かないの! 危ないでしょう! 」
「あれ…… 村だ! 」
ニャア!
どうやらボトルは私たちを導いてくれたようだ。
家々が立ち並び、小さな集落が形成されている。
俺たちの探し求めていた温泉郷?
「うおおお! 」
雄たけびを上げるパック。
「兄貴! 着きましたぜ! 」
「ああそうだな。みんなよくやった! 」
とりあえず一軒一軒当たってみる。
続く
白髪鬼が苦しみだした。
うぐぐぐ。
老女の姿から白髪鬼になったと思ったら邪悪な化け猫へと変化した。
「これがお前の正体か? 」
ニャ! ゴゴ!
化け猫は涎を垂らしプラスティ―に襲い掛かろうとしている。
「危ない! 」
アル―から貰ったアイテムをすべて取り出し、手当たり次第投げる。
ニャ! ゴゴ! ウウウ!
痛がる様子のない化け猫。
プラスティ―が標的となり執拗に追いかけ回される。
「ほら早く! 何とかして! 」
上手く立ち回りなんとか避けているが体力的に限界のようだ。
パックは腰を抜かしたのか立ち上がれない。
このまま順々に食われてしまうのか?
痛そうだな……
「カン! 助けて! 」
そうしてやりたいのは山々。だが俺は弱い人間。相手になるはずがない。
アイテムはロクなものが無い。
サバイバル用ではない。ただの飾り……
うん? 小さな木の棒?
小さすぎて武器にはならない。
それでも少しでも役に立つならと化け猫を目がけて放る。
ヒット!
しかしやはり大したダメージを与えられていない。
どうする? これまでか?
化け猫ハウスで餌食になる哀れな冒険者たち。
助けは来ない?
ニャア! ギョギョ!
ゴロニャア! アアア!
どうしたんだ様子がおかしいぞ。
まるで酔っているように気持ちよさそうに倒れ込む。
木の棒にメロメロの化け猫。
大人しくなった。
パックを起こしプラスティ―を抱きしめる。
「カン。一体何が? 」
「さあ、俺にも分からないんだ」
「兄貴! さすがは兄貴! 」
「俺は別に何も…… 」
「あら、これマタタビじゃない」
「知ってるのか? 」
「ええ、前に飼っていた猫も好きだった。でもやり過ぎは禁物。
それに効果は一時的よ。早く何とかしないと」
「どうする? 」
「仕方ない。元の猫に戻してあげましょう」
シャーマンの力を解放。
化け猫を元の猫の姿に戻した。
「すげ! 」
「いつの間にか身に着けていたの。でもこの能力も月に一回しかできない。困っちゃうでしょう」
「ううん。凄いよ。見直したよ」
「そうっすね。シャーマンなんてでたらめだと思ってたがまさか本当とは」
「信じてなかったの? カンも? 」
首を縦に振る。
「それよりこの猫どうしようカン? 」
「元化け猫だ。自分で生きていけるさ」
「もう! 可哀想でしょう。私たちがやったんだから最後まで責任を持つの! 」
「ええ? まさか? 」
「うん。連れていくわ! 」
「本気? 」
「当然でしょう」
プラスティ―は迷いが無い。
「名前はどうしよう? 」
「俺が! 」
「兄貴。自分が! 」
「ボトルね」
独断で名前を決める。
「これだから…… 」
「何か? 」
首を振る。
「じゃあ決まりね。この子はボトル。ペットのボトルね」
何となく恥ずかしいのはなぜだろう?
「ボトル。あなたはボトルよ」
ニャア!
ボトルが仲間になった。
翌日。
最初の目的地、温泉郷を目指し出発。
落石地点に戻りやり直し。
「ハアハア。疲れた! 」
「もう? 」
「少し休みましょう」
後は下るだけ。もう少しのところで足踏み。
痛がる素振りを見せるプラスティ―。
「足を見せて」
嫌がるプラスティ―を脱がす。
右足が腫れている。
それだけではない。豆がつぶれてしまっている。
長旅に加え登山。足は悲鳴を上げている。
「兄貴俺も見てくだせい。足の爪が剥がれかかっています」
茶色くなっている。放っておくと悪化する恐れがある。
「二人とも何で昨夜言わなかった? 」
「それどころじゃなかったし。疲れていたから」
「俺だって食って眠っちまったし…… そしたらあの婆に襲われてさ」
ボトルの方を見る。
「今は薬もない我慢して歩くんだ」
「うん」
「へーい。でも自分はこれくらい平気っす」
「油断は禁物だ。どんな時もだ! 」
渋々頷く二人。
「以後気をつけるように。何でもリーダーの俺に報告しろ! 」
「ええ? リーダー? 私じゃないの? 」
「兄貴には荷が重い。やっぱりここは自分が代行しまして…… 」
リーダー争いが激化する。
「俺! 俺に決まってるだろ! 」
「何を言ってるの! 私は二人の保護者みたいなものよ」
「それは違いますぜ。やっぱり腕力で自分に分がありそうっすね」
「やるか! 」
「兄貴が望むなら! 」
「ちょっと! 」
「はっははは。二人とも怪我をしている。勝てると思うのか? 」
「はい! お終い! 」
プラスティ―が止めに入る。
「もうここは多数決で決めましょう」
「私が良いと思う人? 」
誰も手を上げない。
「何でよ! 」
「パックが良いと思う人? 」
「ハイハイ! あれ? 」
「最後にカンが良いと思う人? 」
二人が手を上げる。
「ハイ決定。カンがこの隊のリーダー」
「文句のある人? 」
「自分も兄貴を推してました。やっぱりここは兄貴でないと」
「嘘をつかないの! 」
「本当ですよ。ねえ兄貴。それでここは格好よく隊の名前も決めてもらいましょう」
「そうね。それいいかも」
「カッコイイのお願いします」
「うーん。思いつかないな。何がいいかなあ」
考えに考えること十分。答えを出す。
「カンズはどう? 」
「却下」
「もう! 歩きながら考えましょう」
ボトルが走り出した。
「急ぐな! 危ないぞ! 」
休憩終了。
落石地点に長くいるのも危険。
昨日は左に曲がったので今日は右に行くことにする。
「おい! 危ないぞ! 」
「ボトル! 」
「兄貴! 」
「まずい! 俺らまで走り出したらまた落石が始まってしまう」
「そうね。ゆっくり振動を起こさないようにしましょう」
「賛成! 」
「大声を出すな! 」
「カンも! 」
「プラスティ―だって…… 」
ゆっくり静かにそれでもボトルを見失わないように追いかける。
そんな事は不可能。
ブツブツ
ひそひそ
ボトルは一度視界から消えた。
大木の陰に隠れたのだ。
「ボトル! 」
けものみちを進む。
何に遭遇するか分からない。まあ危険なのは夜行性ではない熊だろうか。
道が二つに分かれている。
「ボトル! 」
分かれ道で大人しく待っていた。
「えらいわ。ボトル」
「どっちに行く? 」
「リーダお願いしますぜ」
「そうよ。せっかくリーダーを決めたんだから。カンが選ぶべきよ」
「しょうがないなあ。着いて来いよ」
「右、いや左かな…… 」
「どっちでもいいから早く決めて! 」
左方向へ足を向けた。
しかしボトルが走り出す。
こっちだと言わんばかりに駆ける。
「オイ! 待ってくれ! 」
ボトルは再び見えなくなってしまった。
「仕方ないこっちに行こう! 」
けもの道を抜け視界が開けてきた。
「ボトル! ボトル! 先に行かないの! 危ないでしょう! 」
「あれ…… 村だ! 」
ニャア!
どうやらボトルは私たちを導いてくれたようだ。
家々が立ち並び、小さな集落が形成されている。
俺たちの探し求めていた温泉郷?
「うおおお! 」
雄たけびを上げるパック。
「兄貴! 着きましたぜ! 」
「ああそうだな。みんなよくやった! 」
とりあえず一軒一軒当たってみる。
続く
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
トレジャーキッズ ~委ねしもの~
著:剣 恵真/絵・編集:猫宮 りぃ
ファンタジー
だらだらと自堕落な生活から抜け出すきっかけをどこかで望んでいた。
ただ、それだけだったのに……
自分の存在は何のため?
何のために生きているのか?
世界はどうしてこんなにも理不尽にあふれているのか?
苦悩する子どもと親の物語です。
非日常を体験した、命のやり取りをした、乗り越える困難の中で築かれてゆくのは友情と絆。
まだ見えない『何か』が大切なものだと気づけた。
※更新は週一・日曜日公開を目標
何かございましたら、xにて問い合わせください。
できるだけ剣恵真さんの原文と世界観を崩さないように直しておりますが、もう少しうまいやり方があるようでしたら教えていただけるとありがたいです。(担当:猫宮りぃ)

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
女神様の使い、5歳からやってます
めのめむし
ファンタジー
小桜美羽は5歳の幼女。辛い境遇の中でも、最愛の母親と妹と共に明るく生きていたが、ある日母を事故で失い、父親に放置されてしまう。絶望の淵で餓死寸前だった美羽は、異世界の女神レスフィーナに救われる。
「あなたには私の世界で生きる力を身につけやすくするから、それを使って楽しく生きなさい。それで……私のお友達になってちょうだい」
女神から神気の力を授かった美羽は、女神と同じ色の桜色の髪と瞳を手に入れ、魔法生物のきんちゃんと共に新たな世界での冒険に旅立つ。しかし、転移先で男性が襲われているのを目の当たりにし、街がゴブリンの集団に襲われていることに気づく。「大人の男……怖い」と呟きながらも、ゴブリンと戦うか、逃げるか——。いきなり厳しい世界に送られた美羽の運命はいかに?
優しさと試練が待ち受ける、幼い少女の異世界ファンタジー、開幕!
基本、ほのぼの系ですので進行は遅いですが、着実に進んでいきます。
戦闘描写ばかり望む方はご注意ください。

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。

妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。

ハズレスキル【分解】が超絶当たりだった件~仲間たちから捨てられたけど、拾ったゴミスキルを優良スキルに作り変えて何でも解決する~
名無し
ファンタジー
お前の代わりなんざいくらでもいる。パーティーリーダーからそう宣告され、あっさり捨てられた主人公フォード。彼のスキル【分解】は、所有物を瞬時にバラバラにして持ち運びやすくする程度の効果だと思われていたが、なんとスキルにも適用されるもので、【分解】したスキルなら幾らでも所有できるというチートスキルであった。捨てられているゴミスキルを【分解】することで有用なスキルに作り変えていくうち、彼はなんでも解決屋を開くことを思いつき、底辺冒険者から成り上がっていく。

屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる