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俺はブツを持ってるが犯人じゃない!
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ビキニ相撲大会決勝。
間もなく勝敗が決すると言う時にトラブル発生。
何と生徒の私物である俺の大切な大切な制服が消えてしまったのだ。
これは一大事。上へ報告せざるを得ない状況。
だが何と言えばいい? 包み隠さずにすべてを告白しろと?
それは無理な相談だ。さすがにビキニ相撲をやってましたとは言えない。
困ったな。言い訳がまったく思いつかないや。
ここはやはり悪い大人の見本である隠ぺいを図るのがいいだろう。
いい子は真似しちゃダメだよ。
とは言え最後まで諦めない。
「おい本当にないのか? 勘違いってことは? 夢だったとか? 」
「そんなことありません…… 一体誰がこんなことを? 」
可哀想に副部長は泣きだしてしまった。
ショックがでか過ぎたのだろう。気持ちは痛いほど分かる。
うんうん。うん? これはまずいぞ。俺が泣かせたのか?
無神経にも責め過ぎたか。それを今さら自覚しても遅い。
ああ俺は何てことを? 被害者に寄り添えずに何が教師だ?
「おいおい気にするなって。取り敢えず服を買いに行ってもらってるからな」
俺が行っても良かったんだがここは部長に任せよう。
「先生…… 」
「そんなに心配するなって。そのうち出てくるさ」
単なる気休めだが少しは元気が出ただろう。宥めるのも一苦労。
副部長は泣き止んだと思ったらおかしな行動に出る。
「はい…… 先生じゃありませんよね? 」
何てことだ。俺を疑ってやがる。
孤独に苛まれ恐怖する気持ちも理解してるつもりだ。
だからこそ負の感情を振り切るべく人を疑うのだろう。その気持ち痛いほど分かる。
心が荒んでいれば尚更。もう一杯一杯で限界なんだろうな。
仲間を疑うぐらいなら俺を疑え。そう言いたい。だが実際に疑われてもな……
「うんうん。もう心配いらない。来週には取り戻せるはずさ」
根拠のない適当発言。
「先生? 正直にどうぞ」
副部長だけでなく皆が疑惑の目を向ける。
タピオカ部は疑心暗鬼に陥った。
確かに内部犯が有力だがさすがに俺では短絡的過ぎないか?
そんなに単純なら世話ないよ。
「ちょっと待ってくれ。俺は行司としてずっといたろ? アリバイは完璧だ。
いくら俺が男でも顧問であり教師だぞ。そんな破廉恥なこと…… 」
ダメだ…… はっきりと否定できない。
なぜなら週に一回例の二人とお楽しみ会を開いている。
そんな俺が破廉恥でないはずがない。
「見損なうなお前ら! これに関してのみ関与を否定する! 」
「怪しいな先生…… 」
美人三姉妹の三女が疑う。どうやら彼女たちは本気らしい。
俺の告白を待つ気らしい。
しかしどうやって俺がそんなマジシャンみたいな真似を?
もう少し理性のある子たちだと思ってたのに残念だよ。
俺を信じろ! そもそも俺なら真っ先にお前のを狙うだろうが!
最低発言が飛びす前に口を噤む。
危ない危ない。堪えたがつい本音が漏れそうになる。
「だって…… 先生私たちの着替え覗いてたでしょう? 」
今度は一年生。相当舐められてるな俺。
「それはいつものこと…… って覗いてない! 俺は堂々と入って来ただろうが!
覗きと一緒にするな。こっちは見たくもないもの見せられて苦労してるんだから」
「先生…… 」
まずい言い過ぎた。つい本気で反論してしまった。
一年生まで泣かせた? 俺悪くないよな?
「先生じゃないの? ほら早く楽になっちゃいなよ」
今まで大人しくしていた二女が口を開く。
「いやお前らので充分見慣れてるからまったく興味ない…… 」
「もう…… 」
二女もさすがにこの発言には対処しきれずに黙ってしまう。
やっぱりまずかったかな?
「あの…… それはどう言う意味でしょうか青井先生? 」
呆れ気味のミホ先生登場。部室の捜索は終わったらしい。
「はあ? おそらく聞き違いでしょう。
俺は顧問だからそのようなことはしないと申し上げてたところです」
危ないな。これでは俺がまるで変態教師みたいじゃないか。
レッテルを張った奴の思い通りにさせるものか。
「嘘つき! 」
「ほら青井先生どうなんですか? 正直にお願いします」
追及されても何も出てこないのに無駄なことを。
「持ちもの検査でも何でもどうぞ…… 俺は無実だ」
うわ…… つい勢いで…… あの時の嫌な思い出が蘇る。
俺を嵌めたあの金曜日の夜のトラウマから立ち直れないでいる。
あれだけ厳重にチェックしたのに薬は発見されず彼女たちを通してしまう。
確か二女が持ち込んだ薬ですっかりおかしくなったんだよな。よく覚えてないが。
「では失礼します」
服を触る。うん気持ちが良い。これは触り慣れてるな。
「荷物は? 」
「荷物は持ってきたかな? 覚えてないや。ははは…… 」
どうにか誤魔化す。これもおかしな誤解を受けない為。
「ああ先生のバックなら更衣室にあるよ」
長女が教えてしまう。
あのバックは長女自身が選んだもの。だから大切に使ってる。
まさか生徒からの贈りものとは言えないしな。
「では中身を拝見しますね」
「いえ…… 少々まずいものがありまして」
「お認めになるんですか青井先生? 」
「そうではなく俺の手から渡したい。少しだけ後ろを向いてもらえませんか? 」
全員を後ろに向かせることに成功。
ミホ先生を騙すのは楽勝楽勝。
さあもうひと踏ん張りと行きますか。
続く
間もなく勝敗が決すると言う時にトラブル発生。
何と生徒の私物である俺の大切な大切な制服が消えてしまったのだ。
これは一大事。上へ報告せざるを得ない状況。
だが何と言えばいい? 包み隠さずにすべてを告白しろと?
それは無理な相談だ。さすがにビキニ相撲をやってましたとは言えない。
困ったな。言い訳がまったく思いつかないや。
ここはやはり悪い大人の見本である隠ぺいを図るのがいいだろう。
いい子は真似しちゃダメだよ。
とは言え最後まで諦めない。
「おい本当にないのか? 勘違いってことは? 夢だったとか? 」
「そんなことありません…… 一体誰がこんなことを? 」
可哀想に副部長は泣きだしてしまった。
ショックがでか過ぎたのだろう。気持ちは痛いほど分かる。
うんうん。うん? これはまずいぞ。俺が泣かせたのか?
無神経にも責め過ぎたか。それを今さら自覚しても遅い。
ああ俺は何てことを? 被害者に寄り添えずに何が教師だ?
「おいおい気にするなって。取り敢えず服を買いに行ってもらってるからな」
俺が行っても良かったんだがここは部長に任せよう。
「先生…… 」
「そんなに心配するなって。そのうち出てくるさ」
単なる気休めだが少しは元気が出ただろう。宥めるのも一苦労。
副部長は泣き止んだと思ったらおかしな行動に出る。
「はい…… 先生じゃありませんよね? 」
何てことだ。俺を疑ってやがる。
孤独に苛まれ恐怖する気持ちも理解してるつもりだ。
だからこそ負の感情を振り切るべく人を疑うのだろう。その気持ち痛いほど分かる。
心が荒んでいれば尚更。もう一杯一杯で限界なんだろうな。
仲間を疑うぐらいなら俺を疑え。そう言いたい。だが実際に疑われてもな……
「うんうん。もう心配いらない。来週には取り戻せるはずさ」
根拠のない適当発言。
「先生? 正直にどうぞ」
副部長だけでなく皆が疑惑の目を向ける。
タピオカ部は疑心暗鬼に陥った。
確かに内部犯が有力だがさすがに俺では短絡的過ぎないか?
そんなに単純なら世話ないよ。
「ちょっと待ってくれ。俺は行司としてずっといたろ? アリバイは完璧だ。
いくら俺が男でも顧問であり教師だぞ。そんな破廉恥なこと…… 」
ダメだ…… はっきりと否定できない。
なぜなら週に一回例の二人とお楽しみ会を開いている。
そんな俺が破廉恥でないはずがない。
「見損なうなお前ら! これに関してのみ関与を否定する! 」
「怪しいな先生…… 」
美人三姉妹の三女が疑う。どうやら彼女たちは本気らしい。
俺の告白を待つ気らしい。
しかしどうやって俺がそんなマジシャンみたいな真似を?
もう少し理性のある子たちだと思ってたのに残念だよ。
俺を信じろ! そもそも俺なら真っ先にお前のを狙うだろうが!
最低発言が飛びす前に口を噤む。
危ない危ない。堪えたがつい本音が漏れそうになる。
「だって…… 先生私たちの着替え覗いてたでしょう? 」
今度は一年生。相当舐められてるな俺。
「それはいつものこと…… って覗いてない! 俺は堂々と入って来ただろうが!
覗きと一緒にするな。こっちは見たくもないもの見せられて苦労してるんだから」
「先生…… 」
まずい言い過ぎた。つい本気で反論してしまった。
一年生まで泣かせた? 俺悪くないよな?
「先生じゃないの? ほら早く楽になっちゃいなよ」
今まで大人しくしていた二女が口を開く。
「いやお前らので充分見慣れてるからまったく興味ない…… 」
「もう…… 」
二女もさすがにこの発言には対処しきれずに黙ってしまう。
やっぱりまずかったかな?
「あの…… それはどう言う意味でしょうか青井先生? 」
呆れ気味のミホ先生登場。部室の捜索は終わったらしい。
「はあ? おそらく聞き違いでしょう。
俺は顧問だからそのようなことはしないと申し上げてたところです」
危ないな。これでは俺がまるで変態教師みたいじゃないか。
レッテルを張った奴の思い通りにさせるものか。
「嘘つき! 」
「ほら青井先生どうなんですか? 正直にお願いします」
追及されても何も出てこないのに無駄なことを。
「持ちもの検査でも何でもどうぞ…… 俺は無実だ」
うわ…… つい勢いで…… あの時の嫌な思い出が蘇る。
俺を嵌めたあの金曜日の夜のトラウマから立ち直れないでいる。
あれだけ厳重にチェックしたのに薬は発見されず彼女たちを通してしまう。
確か二女が持ち込んだ薬ですっかりおかしくなったんだよな。よく覚えてないが。
「では失礼します」
服を触る。うん気持ちが良い。これは触り慣れてるな。
「荷物は? 」
「荷物は持ってきたかな? 覚えてないや。ははは…… 」
どうにか誤魔化す。これもおかしな誤解を受けない為。
「ああ先生のバックなら更衣室にあるよ」
長女が教えてしまう。
あのバックは長女自身が選んだもの。だから大切に使ってる。
まさか生徒からの贈りものとは言えないしな。
「では中身を拝見しますね」
「いえ…… 少々まずいものがありまして」
「お認めになるんですか青井先生? 」
「そうではなく俺の手から渡したい。少しだけ後ろを向いてもらえませんか? 」
全員を後ろに向かせることに成功。
ミホ先生を騙すのは楽勝楽勝。
さあもうひと踏ん張りと行きますか。
続く
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