53 / 246
ビキニ番付表
しおりを挟む
大会の幕は開けたと言うのに胸の大きさで張り合う麗しきマーメイドたち。
さすがはタピオカ部の精鋭たち。情熱は買うべきだろう。
だが時間は有限だ。もう少し協力的だと助かる。
それに対して野性的なミコは我関せず。
前回王者としての実力を見せつけられるだろうか?
ミコか…… 不思議な少女。常にマイペースで何を考えてるか分からない。
彼女とは衝撃的な出会いを果たした。その時に全容を拝めたので大きさは確認済み。
やはり今回のビキニ相撲の最有力候補だろうな。
美人三姉妹やミホ先生のように明らかに大きければ憧れで見れるのだろうが。
近くの同じような体形の子を相手ではそうも行かない。
こっちも悪いには悪いのだ。
胸の大きさだけで並ばせるのはリスクが高い。
俺も身長が高い方ではないので彼女たちの気持ちは何となく分かる。
ただこれは俺のこだわりだからどうしようもない。
それに戦いは胸の大きさではなく相撲で決まるのだ。
「いい加減にしろ! 」
もう我慢の限界。だが彼女たちも黙ってない。
「うるさいな! 早く先生が決めてよね! 」
それが人にものを頼む態度だろうか? まったくなってない。
「ダメだって! 興奮するなよお前ら。胸を強調するあまり防御が甘くなってるぞ」
念の為にそれとなく注意。これ以上は危険だ。
「いいからどっちなのよ? 」
そんな風に迫られてはさすがの俺も敵わない。
「そんなこと言われても…… 少しの差だしよく見えないんだよな」
視力が良い訳ではないのでぼやける。見ようとすればするほど霞む。
ああショボショボするなもう。
「仕方ないな。ほらよく見てください! 」
うげ…… 何てことをしやがる。それはまずい。
なぜ何のためらいもなくそんなことが出来る?
ミホ先生がいなければもしかしたら喜んでいたかもしれない。
彼女の鋭い視線が刺さる。俺は今理性を失う訳にはいかない。
教師として顧問として道に外れた者を注意し引き戻す。
「止めろって! ここはトップレスビーチか? 」
「だって…… 先生が見えないって言うから。ほら早く! 」
言い訳にもならない戯言。まったくこれだからガキだって言われるんだよな。
いくらなんでも人前でさらけ出す奴があるか。非常識にもほどがある。
争ってる二人は一年と二年で前々からことあるごとに競い合っていた。
デッドヒートしておりもはや俺がどうにかするしかない。
ただ両方とも可愛いので順番がつけ辛い。
「止めろ! 何をやってやがる! 」
「どっち? 」
説得も無駄らしい。そもそもこのにやけた顔では説得力がない。
「分かった。よく見るとお前だ! 次に君。最後はお前だ!
我慢してくれ。クレームは受けつけない。よし順番は決まったな? 」
どうにかこうにか始めることが出来る。
前回も無駄に時間を取られていた。まったく成長しない連中だぜ。
「青井先生! 」
白の上下のビキニが睨みつける。
「はい手間取らせて申し訳ありません」
「そうではなく…… 何てことをしてるんですか? 」
またしても誤解を受ける。
俺がそうするように誘導していると指摘する。とんでもない誤解で言い掛かり。
まったく嫌になるぜ。
あまり言い訳したくないのだが誤解されたままでは俺の立場が危うくなるからな。
「いや…… 俺のせいではなく…… 不可抗力でして。
決してラッキーなどと思っておらず…… ミホ先生は本当にお綺麗ですね」
しどろもどろになりながらもどうにか誤魔化す。
「まったく青井先生ったら…… 」
満更でもない様子。慣れてるだろうが綺麗だと不意に言われると嬉しいものだろう。
たとえ適当であろうと仮に誰にでも言ってるとしてもだ。
これはうまい逃げ方を発見したぞ。
今度から追及されそうになったらこの手を使ってみるか。
もちろんこのような事態に陥らないのが一番なのだが。
「ははは…… どうも見苦しいところをお見せしまして。
上手く行かないものですね。ご迷惑をお掛けしました」
「本当にしっかりしてくださいね」
ゴタゴタにラッキーなハプニングもあったがようやく順番が決まった。
第二回出場選手番付表。
東の横綱 ミコ(前回優勝者)
西の横綱 美人三姉妹の長女
東の大関 美人三姉妹の二女
西の大関 ミホ先生
関脇 タピオカ部の部長
関脇 謎の少女A
小結 美人三姉妹の一番下
小結 謎の少女B
前頭 副部長
前頭 残りの参加者
行事 青井
呼出 三郎太
応援 多数
続く
さすがはタピオカ部の精鋭たち。情熱は買うべきだろう。
だが時間は有限だ。もう少し協力的だと助かる。
それに対して野性的なミコは我関せず。
前回王者としての実力を見せつけられるだろうか?
ミコか…… 不思議な少女。常にマイペースで何を考えてるか分からない。
彼女とは衝撃的な出会いを果たした。その時に全容を拝めたので大きさは確認済み。
やはり今回のビキニ相撲の最有力候補だろうな。
美人三姉妹やミホ先生のように明らかに大きければ憧れで見れるのだろうが。
近くの同じような体形の子を相手ではそうも行かない。
こっちも悪いには悪いのだ。
胸の大きさだけで並ばせるのはリスクが高い。
俺も身長が高い方ではないので彼女たちの気持ちは何となく分かる。
ただこれは俺のこだわりだからどうしようもない。
それに戦いは胸の大きさではなく相撲で決まるのだ。
「いい加減にしろ! 」
もう我慢の限界。だが彼女たちも黙ってない。
「うるさいな! 早く先生が決めてよね! 」
それが人にものを頼む態度だろうか? まったくなってない。
「ダメだって! 興奮するなよお前ら。胸を強調するあまり防御が甘くなってるぞ」
念の為にそれとなく注意。これ以上は危険だ。
「いいからどっちなのよ? 」
そんな風に迫られてはさすがの俺も敵わない。
「そんなこと言われても…… 少しの差だしよく見えないんだよな」
視力が良い訳ではないのでぼやける。見ようとすればするほど霞む。
ああショボショボするなもう。
「仕方ないな。ほらよく見てください! 」
うげ…… 何てことをしやがる。それはまずい。
なぜ何のためらいもなくそんなことが出来る?
ミホ先生がいなければもしかしたら喜んでいたかもしれない。
彼女の鋭い視線が刺さる。俺は今理性を失う訳にはいかない。
教師として顧問として道に外れた者を注意し引き戻す。
「止めろって! ここはトップレスビーチか? 」
「だって…… 先生が見えないって言うから。ほら早く! 」
言い訳にもならない戯言。まったくこれだからガキだって言われるんだよな。
いくらなんでも人前でさらけ出す奴があるか。非常識にもほどがある。
争ってる二人は一年と二年で前々からことあるごとに競い合っていた。
デッドヒートしておりもはや俺がどうにかするしかない。
ただ両方とも可愛いので順番がつけ辛い。
「止めろ! 何をやってやがる! 」
「どっち? 」
説得も無駄らしい。そもそもこのにやけた顔では説得力がない。
「分かった。よく見るとお前だ! 次に君。最後はお前だ!
我慢してくれ。クレームは受けつけない。よし順番は決まったな? 」
どうにかこうにか始めることが出来る。
前回も無駄に時間を取られていた。まったく成長しない連中だぜ。
「青井先生! 」
白の上下のビキニが睨みつける。
「はい手間取らせて申し訳ありません」
「そうではなく…… 何てことをしてるんですか? 」
またしても誤解を受ける。
俺がそうするように誘導していると指摘する。とんでもない誤解で言い掛かり。
まったく嫌になるぜ。
あまり言い訳したくないのだが誤解されたままでは俺の立場が危うくなるからな。
「いや…… 俺のせいではなく…… 不可抗力でして。
決してラッキーなどと思っておらず…… ミホ先生は本当にお綺麗ですね」
しどろもどろになりながらもどうにか誤魔化す。
「まったく青井先生ったら…… 」
満更でもない様子。慣れてるだろうが綺麗だと不意に言われると嬉しいものだろう。
たとえ適当であろうと仮に誰にでも言ってるとしてもだ。
これはうまい逃げ方を発見したぞ。
今度から追及されそうになったらこの手を使ってみるか。
もちろんこのような事態に陥らないのが一番なのだが。
「ははは…… どうも見苦しいところをお見せしまして。
上手く行かないものですね。ご迷惑をお掛けしました」
「本当にしっかりしてくださいね」
ゴタゴタにラッキーなハプニングもあったがようやく順番が決まった。
第二回出場選手番付表。
東の横綱 ミコ(前回優勝者)
西の横綱 美人三姉妹の長女
東の大関 美人三姉妹の二女
西の大関 ミホ先生
関脇 タピオカ部の部長
関脇 謎の少女A
小結 美人三姉妹の一番下
小結 謎の少女B
前頭 副部長
前頭 残りの参加者
行事 青井
呼出 三郎太
応援 多数
続く
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
如月さんは なびかない。~クラスで一番の美少女に、何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。


先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件
桜 偉村
恋愛
別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。
後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。
全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。
練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。
武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。
だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。
そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。
武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。
しかし、そこに香奈が現れる。
成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。
「これは警告だよ」
「勘違いしないんでしょ?」
「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」
「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」
甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……
オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕!
※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。
「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。
【今後の大まかな流れ】
第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。
第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません!
本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに!
また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます!
※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。
少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです!
※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
クールな生徒会長のオンとオフが違いすぎるっ!?
ブレイブ
恋愛
政治家、資産家の子供だけが通える高校。上流高校がある。上流高校の一年生にして生徒会長。神童燐は普段は冷静に動き、正確な指示を出すが、家族と、恋人、新の前では
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。


隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)
チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。
主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。
ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。
しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。
その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。
「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」
これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる