タピタピクライシス 閉ざされた楽園 美しくも儚い青春残酷物語

二廻歩

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第二回ビキニ相撲大会開幕

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土曜日。
第二回ビキニ相撲大会に向けて準備は整った。
残すは副顧問のミホ先生の登場を待つだけ。

「あーあミホ先生と戦いたかったな」
「ミホ先生は大関か関脇じゃない? もったいないよ」
「それ私も」
「ううん。ミホ先生は横綱だよきっと」
それは俺も思っていたこと。と言うより願望だが。
くそ…… ミホ先生人気で俺の存在が霞む。
やはり副顧問要請は時期尚早だったか。
自らの首を絞める結果に。

「ミホ先生はお帰りなられたんだよきっと」
「先生冗談言ってないで呼んで来て! 」
「あのなあ…… 」

今出て来た大関や関脇と言うのは相撲用語で横綱に続いて強い。
前回優勝したミコが横綱でそれ以降はバストの大きい順。
横綱・大関・関脇・小結・前頭となる。
第二回目の今回は勝者にはそれなりのご褒美があり敗者にも罰が待っている。
参加者には気合いを入れて欲しい。
特に敗者は悲惨な罰ゲームが待っているのは言うまでもないこと。
敗者は多いがその中で一番負けた者には恐ろしい罰が待っている。
ご褒美は来週。罰ゲームは大会終了後。

「遅くなりました」
ついに副顧問登場。
これで俺はお払い箱か?
「ミホ先生。早く! 早く! 」
「きゃああ! ミホ先生きれい…… 」
初めて見る水着姿にドキドキする。とは言え今更どうでもいいがな。

「ミホ先生。本当に出場なさるおつもりですか?
見学の方がよろしいのでは? 」
一応は説得をする。罰ゲームがあることも伝えた。
それでも頑な。困った人だ。
まあ水着を着た以上は覚悟はあるだろうから放っておくに限る。
さあ罰ゲームは何にしようかな。案が複数あって迷ってるんだよな。

中身が見えてしまうのではと心配になるほどの薄いホワイトの上下。
さすがは大人の女性。セクシーだ。
気痩せするタイプらしい。俺の見立て通り。毎日の観察が功を奏す。
これはもう横綱でもいいのでは?
横審の俺が独断で…… おっと俺は何を一人で興奮してるんだ?

それでもさすがは名家のお嬢様だけあって気品は失われていない。
うん俺が言うのも変だが物凄い。
プロポーション抜群でバストも大関を越えて横綱に迫る勢い。
俺は別に大きいとか小さいとかは正直どっちでもいい。
メリットがデメリットを下回らなければそれでいい。
見ているこちらが固まりそうになるほどの独特のオーラが彼女にはある。
やはり想像を超えてくる。我が部の副顧問であることが誇らしい。

第二回ビキニ相撲大会開幕。
バンと言う音で観客のボルーテージは最高潮に。
観客につられるように選手が興奮し騒ぎ始める。
まったく子供ではないのだから少しは落ち着いて欲しい。
あーそうか。まだガキだったな。しかも生意気なガキどもだ。
俺を嵌めようとあらゆる手を使ってくる小悪魔ってところだろうか。

異世界探索部から唯一出場のミコは精神統一してるようで一人静か。
不気味なほど静か。これがビキニでなければ様になるのだが。
いっそのことすべて脱ぎ捨てれば似合うだろうな。
もちろんそれは反則なのでお勧めしないが。やはり惜しいかな。

きゃあああ!
そこらで悲鳴が上がる。もちろん俺はきちんと穿いてる。
第一回戦が始まるのを待ちきれずに騒ぎ出したようだ。
俺以外女性なので騒ぎ方にも一定の品位がある。
怒声がしないのが耳に心地よい。
変な輩が誘い込まれなければいいが。

大騒ぎして楽しむのがビキニ相撲の正しい楽しみ方。
ビキニ相撲であるから参加者は女性に限られる。
残念ながら異世界探索部には詳細を伝えてないので来ることはないだろう。
別にミコに口止めしてないのだから部員を誘ったっていい。
俺はわざと誘わないよう仕向ける酷い顧問ではない。
そもそも両部の交流が目的なのだから。

ただ実際問題似合わないとは思っている。
仮に彼らが参加するにしてもビキニは絶対条件なので着用を義務づける。
当然トップも。これでは恥ずかしくて出れないだろうが。
ビキニがコスチュームだからな。例外は認められない。

「では始める。最初の出場者は前へ! 」
ミコは大人しいので騒いでるのはタピオカ部の連中。
困った奴らだ。集団になるとどうしてこうもうるさくなるのだろうか?

あれ…… うわまだ怒ってるよ。部室に突撃したのをまだ根に持ってるらしい。
あれなど不可抗力で俺のせいじゃない。
確かにビキニに着替えてるところに入って来たんだから悪いとは思っている。
でも何度も言うように更衣室を使えばいいのだ。
面倒で慣れてるからと言って部室を更衣室代わりにするのは頂けない。
俺だって更衣室なら入りはしないのだから横着せずに使って欲しい。
特に今日みたいなビキニの日は。ラッキーハプニングになりやすい。
自衛することが求められている。

               続く
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