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帝国崩壊
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俺を助けてくれたように見えるがそれは勘違いだ。
お遊びに飽きただけ。また比較的真面目な部長が耐えられなかったから。
それに釣られるように他の者も口を開いた。
奴らは俺を犯人に仕立て上げて陰で笑っている。
そう言うどうしようもない人間だ。特に美人三姉妹の二人は。
いくら魅力的でも心まではそうは行かない。
それに気がつくかが勝負の分かれ目。
俺は彼女たちと接してきたから手に取るように分かるがミホ先生はどうかな?
同性なら少しは違和感を覚えるだろうか?
「ちょっと君たち! それだと俺のイメージが崩れてしまう。
しっかり否定してくれないと。なあ頼むよ! 」
だが生徒たちはまるで聞こえなかったかのように無視。
代わりにミホ先生に興味を示す。
もう俺のことなど眼中にない。
すべての元凶であるスケルトンから引き継いだ小さな帝国は脆く崩壊した。
短かった。実に短ったな。
ミホ先生が副顧問になれば当然この手のことも見直しがされる訳で。
本当にこれで良かったのだろうか?
教師と生徒の大切なコミュニケーションだったのに。
「ああこちらはミホ先生。美術の講師で皆とも面識があると思うが…… 」
「ミホ先生が副顧問を引き受けてくれたって本当ですか? 」
俺の話を遮り勝手に先に進めるのは三姉妹の一番下。
俺のお気に入りの子。どうやら噂になっているらしい。
まあ気にはなるよな。俺だって今日聞いた訳で。
「このたびタピオカ部の正式な副顧問になられたミホ先生さ。
俺が忙しい時にサポートしてもらうことになってる。では一言」
あくまで俺のサポート。俺の意見は絶対服従。
それが顧問と副顧問の関係。
だからあんなこともこんなことも考えてる……
ああ言ってて虚しい。俺にはもうどうでもいいこと。金曜日以外興味がない。
彼女たちが騒いだから付き合っただけ。
実際は嬉しいとか楽しいとかどうでもいい。
そう俺こそが実は演じていたのだ。
王国が崩壊しようが習慣のお出迎えがなくなろうが知ったこっちゃない。
ああ早く金曜日にならないかな。へへへ……
だが俺がおかしな態度を取れば疑われる。
二人にも拒絶されかねない。
ここは大人しく振る舞うとしよう。
面倒で疲れるけどこれも生徒の為。金曜日の為さ。
「よろしくね。青井先生の魔の手から守る為にも頑張ります」
ミホ先生がふざけるなんて。浮かれてるのかな? それとも本気?
どうであれ今までのヘビーなお出迎えはなくなるだろうな。
あれはあれで癖になったんだけどな。
今がちょうど良い頃合いなのかもしれないな。
許してはいないと思うが他の先生に見られるよりはいくらかマシ。
頼み込めば見逃してくれそう。生徒の為と言えば恐らく。
当然俺は巻き込まれただけだからこの悪ふざけの責任を取りようがない。
ふざけ過ぎた代償を払うのは生徒たちだ。
「先生! 歓迎会兼ねて月一のパーティーにお誘いするのはどうでしょう? 」
くそまた余計な誘いをしやがって! 勝手なんだから。
まともならいいがあれは絶対にダメ。
「嬉しい。一体どんなパーティーでしょうか? 」
俺に聞いてるらしい。
「さあよくある奴ですよ。ははは…… 上品なミホ先生には相応しくありません」
楽しみがまた消えてしまう。それだけは何としても。
これはもう大幅にパーティー内容を変更しなければならないな。
「そうだよ。絶体に来なよミホ先生! 」
「馬鹿! 何を言ってるんだお前ら? 狂ったか?
あれはミホ先生が参加するような催しではないだろう?
少しは考えて話せ! それにこれは極秘だろうが! 」
ここまで言えばミホ先生だって遠慮するはず。
だがまったく違った反応を示す。
「楽しそうですね。せっかくの誘いですから遠慮なくお邪魔させていただきます」
うわ張り切ってる。だがあれは確実に俺が終わってしまう催し。
ほぼ憂さ晴らしでしかない。冗談みたいなもの。
それを他の者に見せるとなればそれは相当なリスクを負わなければならない。
「どうしようかな。中止が良いかな。なあ皆? 」
何とか先手を打ったがブーイングを浴びる。
まさかあれに出場したいの?
「分かったよ。仕方ないな。だが皆やるからには全力だからな!
ミホ先生は無理なさらずに。デートならいつでもどうぞ」
「はいお邪魔させていただきます」
ダメだ空気を読んでくれない。せっかくの土曜日。来なくてもいいのでは?
「今度の土曜日に近くのホールで。用意するものは後で」
美人三姉妹の一番下が教えてしまう。
「よしお前ら順番に自己紹介しろ! まずは部長から」
こうしてミホ先生はタピオカ部に受け入れられた。
そして逆に俺は追放された?
続く
お遊びに飽きただけ。また比較的真面目な部長が耐えられなかったから。
それに釣られるように他の者も口を開いた。
奴らは俺を犯人に仕立て上げて陰で笑っている。
そう言うどうしようもない人間だ。特に美人三姉妹の二人は。
いくら魅力的でも心まではそうは行かない。
それに気がつくかが勝負の分かれ目。
俺は彼女たちと接してきたから手に取るように分かるがミホ先生はどうかな?
同性なら少しは違和感を覚えるだろうか?
「ちょっと君たち! それだと俺のイメージが崩れてしまう。
しっかり否定してくれないと。なあ頼むよ! 」
だが生徒たちはまるで聞こえなかったかのように無視。
代わりにミホ先生に興味を示す。
もう俺のことなど眼中にない。
すべての元凶であるスケルトンから引き継いだ小さな帝国は脆く崩壊した。
短かった。実に短ったな。
ミホ先生が副顧問になれば当然この手のことも見直しがされる訳で。
本当にこれで良かったのだろうか?
教師と生徒の大切なコミュニケーションだったのに。
「ああこちらはミホ先生。美術の講師で皆とも面識があると思うが…… 」
「ミホ先生が副顧問を引き受けてくれたって本当ですか? 」
俺の話を遮り勝手に先に進めるのは三姉妹の一番下。
俺のお気に入りの子。どうやら噂になっているらしい。
まあ気にはなるよな。俺だって今日聞いた訳で。
「このたびタピオカ部の正式な副顧問になられたミホ先生さ。
俺が忙しい時にサポートしてもらうことになってる。では一言」
あくまで俺のサポート。俺の意見は絶対服従。
それが顧問と副顧問の関係。
だからあんなこともこんなことも考えてる……
ああ言ってて虚しい。俺にはもうどうでもいいこと。金曜日以外興味がない。
彼女たちが騒いだから付き合っただけ。
実際は嬉しいとか楽しいとかどうでもいい。
そう俺こそが実は演じていたのだ。
王国が崩壊しようが習慣のお出迎えがなくなろうが知ったこっちゃない。
ああ早く金曜日にならないかな。へへへ……
だが俺がおかしな態度を取れば疑われる。
二人にも拒絶されかねない。
ここは大人しく振る舞うとしよう。
面倒で疲れるけどこれも生徒の為。金曜日の為さ。
「よろしくね。青井先生の魔の手から守る為にも頑張ります」
ミホ先生がふざけるなんて。浮かれてるのかな? それとも本気?
どうであれ今までのヘビーなお出迎えはなくなるだろうな。
あれはあれで癖になったんだけどな。
今がちょうど良い頃合いなのかもしれないな。
許してはいないと思うが他の先生に見られるよりはいくらかマシ。
頼み込めば見逃してくれそう。生徒の為と言えば恐らく。
当然俺は巻き込まれただけだからこの悪ふざけの責任を取りようがない。
ふざけ過ぎた代償を払うのは生徒たちだ。
「先生! 歓迎会兼ねて月一のパーティーにお誘いするのはどうでしょう? 」
くそまた余計な誘いをしやがって! 勝手なんだから。
まともならいいがあれは絶対にダメ。
「嬉しい。一体どんなパーティーでしょうか? 」
俺に聞いてるらしい。
「さあよくある奴ですよ。ははは…… 上品なミホ先生には相応しくありません」
楽しみがまた消えてしまう。それだけは何としても。
これはもう大幅にパーティー内容を変更しなければならないな。
「そうだよ。絶体に来なよミホ先生! 」
「馬鹿! 何を言ってるんだお前ら? 狂ったか?
あれはミホ先生が参加するような催しではないだろう?
少しは考えて話せ! それにこれは極秘だろうが! 」
ここまで言えばミホ先生だって遠慮するはず。
だがまったく違った反応を示す。
「楽しそうですね。せっかくの誘いですから遠慮なくお邪魔させていただきます」
うわ張り切ってる。だがあれは確実に俺が終わってしまう催し。
ほぼ憂さ晴らしでしかない。冗談みたいなもの。
それを他の者に見せるとなればそれは相当なリスクを負わなければならない。
「どうしようかな。中止が良いかな。なあ皆? 」
何とか先手を打ったがブーイングを浴びる。
まさかあれに出場したいの?
「分かったよ。仕方ないな。だが皆やるからには全力だからな!
ミホ先生は無理なさらずに。デートならいつでもどうぞ」
「はいお邪魔させていただきます」
ダメだ空気を読んでくれない。せっかくの土曜日。来なくてもいいのでは?
「今度の土曜日に近くのホールで。用意するものは後で」
美人三姉妹の一番下が教えてしまう。
「よしお前ら順番に自己紹介しろ! まずは部長から」
こうしてミホ先生はタピオカ部に受け入れられた。
そして逆に俺は追放された?
続く
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