43 / 195
コモンA
しおりを挟む
<第四章> コモンA
いつもと変わらない。俺は普通だ。おかしいことも疚しいこともしてない。
だから俺は悪くない。そう自分に言い聞かせている。
不安になると何度も何度も繰り返しどうにか正気を保っている。
何て無意味で虚しいのだろう。
美人三姉妹の二人に虜となり今現在も立ち直れていない。
あー俺は何てことをしてしまったんだ? 罪悪感に苛まれる。
「先生! 青井先生! 」
ミホ先生が呼んでいる。気づいてるんだよな実際。でもどうしてもやる気が出ない。
気力と言うか体力と言うかすべてあの小悪魔たちに吸い取られてしまっている。
だからポカーンと上の空。
金曜日のことばかり考えるようになってしまった。
早く来ないかなと。あと何日と数える。
虚しい限り。俺は何をしてるんだろう?
良いように彼女たちにコントロールされてしまっている。
もはや奴隷みたいなものだ。
自分ではもうどうすることも出来ない。
彼女たちには金曜日だけでなく別の日にも来るよう説得するが相手にされず。
会えるのは学校の部活の時のみ。
「我慢して! これは学校で話していい内容じゃない」
彼女たちにとってもタブーなのだろう。それとも慎重にでもなってるのか?
ここは元々女子高だった。その名残か校則は厳しい。
だから外で教師とは言え男と一緒なのがばれたら停学。最悪退学処分。
当然俺も教師失職。
真実が公になればとんでもないバッシングを受けることに。
被害者ではなく手を出した加害者として一生言われ続けるだろう。
ばれないように密会するのは一週間に一回が限界なのだろう。
変な噂が立つとやりにくいのもある。充分理解してるが辛い。
五月が過ぎ季節は夏へと近づく。
表向きは何事もない平凡で退屈な毎日が繰り返される。
裏では週に一度のお楽しみ。刺激的な一夜。
ミホ先生とは進展がないまま。それも当然か。
俺の頭の中は金曜日だけ。彼女たちと戯れることだからな。
ミホ先生とは近づくどころか遠のく。そんな気がする。
間もなく梅雨に入る。
そうすると余計に気持ちが沈んでしまう。
それを彼女たちが慰めてくれたらいいのだが相手にしない。
このまましつこくすれば嫌われるかな。
まあそうなったらそうなったでいいが。
あーあ。嫌なんだよな。傘持って行くの。
折り畳み傘はスペースを取るし結局濡れるから使わない。
あー嫌だ。嫌だ。梅雨も嫌だけど。夏だって嫌だ。
今年も例年以上に暑くなるんだろうな。
記録更新は毎年のこと。
おっと…… それよりも梅雨か。
例年通りと聞いたがどうだろう?
どうやら雨量は例年通りだがゲリラ豪雨が頻発するそう。
そうなったら梅雨前線を刺激し大変なことに。
梅雨の最後辺りに災害が発生しそうだな。
河川の氾濫がこの辺でも起きるかもしれない。
何と言っても大きな川が近くにあるものだから。
梅雨はダラダラと七月後半まで長引くんだろうな。
ただ最近の天気はおかしく梅雨でも晴れることがある。
梅雨入りと梅雨明けは目安でしかない。
今日も傘を差す姿を目撃する。だが一ミリも降ってないのになぜ?
ああ日傘か。納得だ。
紫外線はお肌の天敵だもんな。
「先生よろしいですか」
ついに待ちに待った運命の日。
ミホ先生からの返事がもらえるはず。
あれだけ迫れば彼女だって折れる。粘り勝ちかな。
もちろん紳士であるからしつこくはしない。
それでもゆっくり諦めずに交渉を続けた。交渉と言うのは少々大げさかな。
「はいミホ先生何でしょう? 」
へへへ…… 白々しい奴めと思うだろうがこれも慎重さ故。
今まで保留し続けた彼女。俺は我慢した。今報われる時が来たのだ。
嬉しさのあまり学校中を走り回りたい衝動に駆られる。
そんな自分をどうにか抑える。
二人で抜け出し現在使用されてない部屋へ。
二人っきりになる。
もはや答えは出てるようなもの。これでダメならもう立ち直れない。
ああミホ先生。さあ怖がらずに。
「あのことなんですが…… 」
意外にも前置きなしにすんなり切り出した。
もう少し引っ張ってくれてもいいんだが。ああ緊張するな。
「あのこと? では決断されたんですね? 」
「はい。こんな私で良ろしければどうぞよろしくお願いします。
先生を見ているとやつれていると言うか大変そうなのが伝わってきます。
だから私あなたを…… 」
ようやくミホ先生も決心してくれた。
続く
いつもと変わらない。俺は普通だ。おかしいことも疚しいこともしてない。
だから俺は悪くない。そう自分に言い聞かせている。
不安になると何度も何度も繰り返しどうにか正気を保っている。
何て無意味で虚しいのだろう。
美人三姉妹の二人に虜となり今現在も立ち直れていない。
あー俺は何てことをしてしまったんだ? 罪悪感に苛まれる。
「先生! 青井先生! 」
ミホ先生が呼んでいる。気づいてるんだよな実際。でもどうしてもやる気が出ない。
気力と言うか体力と言うかすべてあの小悪魔たちに吸い取られてしまっている。
だからポカーンと上の空。
金曜日のことばかり考えるようになってしまった。
早く来ないかなと。あと何日と数える。
虚しい限り。俺は何をしてるんだろう?
良いように彼女たちにコントロールされてしまっている。
もはや奴隷みたいなものだ。
自分ではもうどうすることも出来ない。
彼女たちには金曜日だけでなく別の日にも来るよう説得するが相手にされず。
会えるのは学校の部活の時のみ。
「我慢して! これは学校で話していい内容じゃない」
彼女たちにとってもタブーなのだろう。それとも慎重にでもなってるのか?
ここは元々女子高だった。その名残か校則は厳しい。
だから外で教師とは言え男と一緒なのがばれたら停学。最悪退学処分。
当然俺も教師失職。
真実が公になればとんでもないバッシングを受けることに。
被害者ではなく手を出した加害者として一生言われ続けるだろう。
ばれないように密会するのは一週間に一回が限界なのだろう。
変な噂が立つとやりにくいのもある。充分理解してるが辛い。
五月が過ぎ季節は夏へと近づく。
表向きは何事もない平凡で退屈な毎日が繰り返される。
裏では週に一度のお楽しみ。刺激的な一夜。
ミホ先生とは進展がないまま。それも当然か。
俺の頭の中は金曜日だけ。彼女たちと戯れることだからな。
ミホ先生とは近づくどころか遠のく。そんな気がする。
間もなく梅雨に入る。
そうすると余計に気持ちが沈んでしまう。
それを彼女たちが慰めてくれたらいいのだが相手にしない。
このまましつこくすれば嫌われるかな。
まあそうなったらそうなったでいいが。
あーあ。嫌なんだよな。傘持って行くの。
折り畳み傘はスペースを取るし結局濡れるから使わない。
あー嫌だ。嫌だ。梅雨も嫌だけど。夏だって嫌だ。
今年も例年以上に暑くなるんだろうな。
記録更新は毎年のこと。
おっと…… それよりも梅雨か。
例年通りと聞いたがどうだろう?
どうやら雨量は例年通りだがゲリラ豪雨が頻発するそう。
そうなったら梅雨前線を刺激し大変なことに。
梅雨の最後辺りに災害が発生しそうだな。
河川の氾濫がこの辺でも起きるかもしれない。
何と言っても大きな川が近くにあるものだから。
梅雨はダラダラと七月後半まで長引くんだろうな。
ただ最近の天気はおかしく梅雨でも晴れることがある。
梅雨入りと梅雨明けは目安でしかない。
今日も傘を差す姿を目撃する。だが一ミリも降ってないのになぜ?
ああ日傘か。納得だ。
紫外線はお肌の天敵だもんな。
「先生よろしいですか」
ついに待ちに待った運命の日。
ミホ先生からの返事がもらえるはず。
あれだけ迫れば彼女だって折れる。粘り勝ちかな。
もちろん紳士であるからしつこくはしない。
それでもゆっくり諦めずに交渉を続けた。交渉と言うのは少々大げさかな。
「はいミホ先生何でしょう? 」
へへへ…… 白々しい奴めと思うだろうがこれも慎重さ故。
今まで保留し続けた彼女。俺は我慢した。今報われる時が来たのだ。
嬉しさのあまり学校中を走り回りたい衝動に駆られる。
そんな自分をどうにか抑える。
二人で抜け出し現在使用されてない部屋へ。
二人っきりになる。
もはや答えは出てるようなもの。これでダメならもう立ち直れない。
ああミホ先生。さあ怖がらずに。
「あのことなんですが…… 」
意外にも前置きなしにすんなり切り出した。
もう少し引っ張ってくれてもいいんだが。ああ緊張するな。
「あのこと? では決断されたんですね? 」
「はい。こんな私で良ろしければどうぞよろしくお願いします。
先生を見ているとやつれていると言うか大変そうなのが伝わってきます。
だから私あなたを…… 」
ようやくミホ先生も決心してくれた。
続く
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる