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虜
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繰り返される悪夢。
あれだけ警戒し持ち物チェックも入念に行った。
鉄壁の守りで隙を作らせなかった。自信満々で迎え入れた。
余裕さえあった。完璧な自分に酔いしれていた部分もあったかもしれない。
とは言え問題ないはず。それなのに…… それなのにすり抜けてしまった。
なぜこんなことが起こりうるのか? まったく意味不明。
二女が持ち込んだであろう危険な薬。あれだけ小さければどこにでも隠せる。
衛生面を考えなければ靴下にだって髪の毛の中でも胸の間に挟んでもいい。
手の平でもいい。大胆であればあるほど目が行き届かない。
二人の不審な動きを察知すればあるいは防げたかもしれない。
だがいつもと変わらない悪魔の微笑みではとてもじゃないが不可能。
これでは悪意など見抜けはしない。
結局薬物の混入を許してしまった。
まさか俺の為に作ってくれたカレーに混ぜるとはな。
信じていたのに…… 裏切られた形。
もはや誰も信じられなくなる。
俺はどうしたらいい? もう逃れられないのか?
人によってはご褒美かもしれないが俺は教師だから……
とは言えもはや抑えることは到底不可能。解放するしかない。
哀れな教師の末路。
「先生こっちに来て! 布団を敷いといたよ。さあ三人で楽しみましょう」
俺の気持ちなどお構いなしでさっそく催促。準備万端とは有り難い。
さあパーティーの始まりだ。
ははは! もうやけくそ。どうなっても知らん。
俺ってやっぱり引っ掛かりやすいのかな?
単純で間抜けだと思われてるのか? 嫌になるぜ。
二週続けて同じ手に引っ掛かるとは。本当に情けない。
二組の天使のような悪魔に精神も肉体も奪われてしまう。
あまりに美しい姿に裏の顔に気づいていながらスルーしてしまった。
大失態。間抜けでしかない。
もうどうでもいい。好きにすればいいさ。
「まさか三人で? 冗談だろ? 」
彼女たちに僅かに残されている良心に訴えるしかない。
だが彼女たちはお構いなし。
「冗談じゃないよ。さあもういいでしょう? 」
「そうだよ先生。往生際が悪い。こっちだって我慢してるんだから」
勝手なことばかり抜かして。ああもう本当にやってられない。
「今夜も激しい一夜となるよきっと。さあこっちに! 」
抵抗する気力もないさ。
二人に肩を抱かれて引きずられながら隣の部屋に。
ああ情けない。何て情けないのだろう。
電気が消えており二人の姿はよく見えない。
やっぱりもう無理だな。理性などとっくの昔に吹き飛んだ。
「おい! 二人とも何をする! 待て! 待つんだ! 」
「先生ったら。焦らさないで! 」
「止めろ! 止めろお前たち! うわああ! 」
ここまでの記憶しかない。
二人が俺を求め俺が二人を求める。
一時も気が休まらない激しいプレイの数々。何とか耐え続けた。
これは決して自慢などではない。誰がこんな惨めな思いをしなければならない?
俺は本当に嵌められたんだ。つまらない言い訳なものか。
教え子相手になぜこんなことをしなければならない?
次の金曜日もそのまた次の金曜日も彼女たちは平然と姿を見せた。
当然のことながら罪の意識は一欠けらもない。
俺はもう受け入れることにした。
これでおかしな薬を飲まされることもないだろう。
分かってるんだ。どんなに抵抗しようとも彼女たちからは逃れられない。
そんな気がする。
回数は増えて行くばかり。
もう逃れられない運命。もうどうすることも出来ないのだ。
そして俺はいつしか金曜日を待ち焦がれるようになった。
彼女たちを待ち焦がれるようになった。
もう課外授業などやる意味さえない。
二人が来るのを今か今かと待ち構えている哀れな男に成り下がった。
彼女たちが何を求めてるかは実際のところ分からない。
これでいいのか? それとももっと楽しませてやるべきなのか?
どうであれもう虜になったのも事実。
早く来ないかな。まさか今日は中止なのか?
そわそわする金曜日。
禁断症状発症一歩手前。
週の初めから頭の中はそのことで一杯になる。
もはや元の生活さえ危ぶまれるほど。
完全に正気を失っている。
自分でも自覚しているつもり。
もちろん学校や部活ではいつもと変わらない二人。
だから誰も疑わない。
そうして秘密の課外授業は今でも継続中。
サンピ―理論ここに完成す。
続く
あれだけ警戒し持ち物チェックも入念に行った。
鉄壁の守りで隙を作らせなかった。自信満々で迎え入れた。
余裕さえあった。完璧な自分に酔いしれていた部分もあったかもしれない。
とは言え問題ないはず。それなのに…… それなのにすり抜けてしまった。
なぜこんなことが起こりうるのか? まったく意味不明。
二女が持ち込んだであろう危険な薬。あれだけ小さければどこにでも隠せる。
衛生面を考えなければ靴下にだって髪の毛の中でも胸の間に挟んでもいい。
手の平でもいい。大胆であればあるほど目が行き届かない。
二人の不審な動きを察知すればあるいは防げたかもしれない。
だがいつもと変わらない悪魔の微笑みではとてもじゃないが不可能。
これでは悪意など見抜けはしない。
結局薬物の混入を許してしまった。
まさか俺の為に作ってくれたカレーに混ぜるとはな。
信じていたのに…… 裏切られた形。
もはや誰も信じられなくなる。
俺はどうしたらいい? もう逃れられないのか?
人によってはご褒美かもしれないが俺は教師だから……
とは言えもはや抑えることは到底不可能。解放するしかない。
哀れな教師の末路。
「先生こっちに来て! 布団を敷いといたよ。さあ三人で楽しみましょう」
俺の気持ちなどお構いなしでさっそく催促。準備万端とは有り難い。
さあパーティーの始まりだ。
ははは! もうやけくそ。どうなっても知らん。
俺ってやっぱり引っ掛かりやすいのかな?
単純で間抜けだと思われてるのか? 嫌になるぜ。
二週続けて同じ手に引っ掛かるとは。本当に情けない。
二組の天使のような悪魔に精神も肉体も奪われてしまう。
あまりに美しい姿に裏の顔に気づいていながらスルーしてしまった。
大失態。間抜けでしかない。
もうどうでもいい。好きにすればいいさ。
「まさか三人で? 冗談だろ? 」
彼女たちに僅かに残されている良心に訴えるしかない。
だが彼女たちはお構いなし。
「冗談じゃないよ。さあもういいでしょう? 」
「そうだよ先生。往生際が悪い。こっちだって我慢してるんだから」
勝手なことばかり抜かして。ああもう本当にやってられない。
「今夜も激しい一夜となるよきっと。さあこっちに! 」
抵抗する気力もないさ。
二人に肩を抱かれて引きずられながら隣の部屋に。
ああ情けない。何て情けないのだろう。
電気が消えており二人の姿はよく見えない。
やっぱりもう無理だな。理性などとっくの昔に吹き飛んだ。
「おい! 二人とも何をする! 待て! 待つんだ! 」
「先生ったら。焦らさないで! 」
「止めろ! 止めろお前たち! うわああ! 」
ここまでの記憶しかない。
二人が俺を求め俺が二人を求める。
一時も気が休まらない激しいプレイの数々。何とか耐え続けた。
これは決して自慢などではない。誰がこんな惨めな思いをしなければならない?
俺は本当に嵌められたんだ。つまらない言い訳なものか。
教え子相手になぜこんなことをしなければならない?
次の金曜日もそのまた次の金曜日も彼女たちは平然と姿を見せた。
当然のことながら罪の意識は一欠けらもない。
俺はもう受け入れることにした。
これでおかしな薬を飲まされることもないだろう。
分かってるんだ。どんなに抵抗しようとも彼女たちからは逃れられない。
そんな気がする。
回数は増えて行くばかり。
もう逃れられない運命。もうどうすることも出来ないのだ。
そして俺はいつしか金曜日を待ち焦がれるようになった。
彼女たちを待ち焦がれるようになった。
もう課外授業などやる意味さえない。
二人が来るのを今か今かと待ち構えている哀れな男に成り下がった。
彼女たちが何を求めてるかは実際のところ分からない。
これでいいのか? それとももっと楽しませてやるべきなのか?
どうであれもう虜になったのも事実。
早く来ないかな。まさか今日は中止なのか?
そわそわする金曜日。
禁断症状発症一歩手前。
週の初めから頭の中はそのことで一杯になる。
もはや元の生活さえ危ぶまれるほど。
完全に正気を失っている。
自分でも自覚しているつもり。
もちろん学校や部活ではいつもと変わらない二人。
だから誰も疑わない。
そうして秘密の課外授業は今でも継続中。
サンピ―理論ここに完成す。
続く
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