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暴投ヒマワリ
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留学生のトム君が家にやって来た。
日本文化に興味津々のトム君にしりとりを教える。
日本語ではまだ難しいので英語でしりとりをすることに。
しりとりを英語でやるのは超大変。
トム君を興奮させずに逃げ切ることはできるのか?
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『暴投ヒマワリ』
先日、留学生のトム君が家にやって来た。
彼のお父さんは何と元メジャーリーガー。
伝説の投手としてテレビでも度々取り上げられている。
何でもツーアウト二、三塁の場面で一塁に投げちゃったとか。
その癖を受け継いだトム君は興奮するとその辺の丸いものを投げてしまう。
リンゴがその餌食にあったばかり。
今はしりとりの最中。
日本語では不利なトム君の為に英語でしりとりをしてあげる。
英語は難しいと思うのでここからはカタカナで。
「エス? うーん。サン! 」
「ダメだよ! エヌではゲームオーバー」
「シン! 」
「また? 今教えたばかりじゃない」
「オーマイゴット! しりとりって複雑…… 」
「そんなことないんだけど。まあいいや。続けて」
「スワロウ 」
捻りだした答えは燕と言う意味だ。
「ダブリューね。ワイン」
ワインはイーで終わるので問題ない。
すぐに返すものだからトム君が苛立っている。
これはまずい。何が飛んでくるか分からない。
「エン」
日本の通貨を持ち出すトム君。
「へっへへ! 」
ご満悦のトム君。でもゲームオーバーだ。
怒ったトム君は飾ってあっただるまを投げる。
「うわああ! 」
もう一度と喚くトム君に根負けして続けることに。
「エッグ! 」
「ゲン」
中国の通貨。
エヌなので負けになる。
大喜びのトム君。僕がわざと負けてあげたとも知らないで。
「違うことしようか? 」
興奮気味のトム君を何とかしなければ。
だが勝利したことに気を良くしたのかしりとりから離れようとしない。
「最後だからなね」
念を押す。これ以上は付き合いきれない。
僕から再開。
「ゴーイング 」
お洒落にGで返す。
「G? うーん」
何でもありそうだが長考するトム君。
「まだなの? 」
「ゴッホ! 」
何と人名できました。まあ問題はない。
Hね。H、H、Hと何かちょっと危ない感じがする。
僕は一体何を考えているんだろう?
まさかHなこと?
トム君が焦る僕を見てプレッシャーをかける。
いや違うんだ。そういうことじゃない。
別に出ない訳じゃない。
ちょと恥ずかしいだけだ。
「H…… H…… H…… 」
余計な思考で頭が混乱。
これはまずい。
「ヒマワリ! 」
危なかったなあ……
トム君を見るとなぜか怒っている。
「サンフラワー! 」
そう言いながらミカンを投げつける。
ミカンは右に大きくそれる。
ふう助かった。
これ以上は危険だ。しりとりを終え休憩。
冷蔵庫から飲み物を取ってくる。
「頭を冷やしなよ。ほらヤクルトだ」
「オー! 」
なぜか投げつけようとするトム君であった。
エンド
日本文化に興味津々のトム君にしりとりを教える。
日本語ではまだ難しいので英語でしりとりをすることに。
しりとりを英語でやるのは超大変。
トム君を興奮させずに逃げ切ることはできるのか?
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『暴投ヒマワリ』
先日、留学生のトム君が家にやって来た。
彼のお父さんは何と元メジャーリーガー。
伝説の投手としてテレビでも度々取り上げられている。
何でもツーアウト二、三塁の場面で一塁に投げちゃったとか。
その癖を受け継いだトム君は興奮するとその辺の丸いものを投げてしまう。
リンゴがその餌食にあったばかり。
今はしりとりの最中。
日本語では不利なトム君の為に英語でしりとりをしてあげる。
英語は難しいと思うのでここからはカタカナで。
「エス? うーん。サン! 」
「ダメだよ! エヌではゲームオーバー」
「シン! 」
「また? 今教えたばかりじゃない」
「オーマイゴット! しりとりって複雑…… 」
「そんなことないんだけど。まあいいや。続けて」
「スワロウ 」
捻りだした答えは燕と言う意味だ。
「ダブリューね。ワイン」
ワインはイーで終わるので問題ない。
すぐに返すものだからトム君が苛立っている。
これはまずい。何が飛んでくるか分からない。
「エン」
日本の通貨を持ち出すトム君。
「へっへへ! 」
ご満悦のトム君。でもゲームオーバーだ。
怒ったトム君は飾ってあっただるまを投げる。
「うわああ! 」
もう一度と喚くトム君に根負けして続けることに。
「エッグ! 」
「ゲン」
中国の通貨。
エヌなので負けになる。
大喜びのトム君。僕がわざと負けてあげたとも知らないで。
「違うことしようか? 」
興奮気味のトム君を何とかしなければ。
だが勝利したことに気を良くしたのかしりとりから離れようとしない。
「最後だからなね」
念を押す。これ以上は付き合いきれない。
僕から再開。
「ゴーイング 」
お洒落にGで返す。
「G? うーん」
何でもありそうだが長考するトム君。
「まだなの? 」
「ゴッホ! 」
何と人名できました。まあ問題はない。
Hね。H、H、Hと何かちょっと危ない感じがする。
僕は一体何を考えているんだろう?
まさかHなこと?
トム君が焦る僕を見てプレッシャーをかける。
いや違うんだ。そういうことじゃない。
別に出ない訳じゃない。
ちょと恥ずかしいだけだ。
「H…… H…… H…… 」
余計な思考で頭が混乱。
これはまずい。
「ヒマワリ! 」
危なかったなあ……
トム君を見るとなぜか怒っている。
「サンフラワー! 」
そう言いながらミカンを投げつける。
ミカンは右に大きくそれる。
ふう助かった。
これ以上は危険だ。しりとりを終え休憩。
冷蔵庫から飲み物を取ってくる。
「頭を冷やしなよ。ほらヤクルトだ」
「オー! 」
なぜか投げつけようとするトム君であった。
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