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恐怖の館
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パワポの勧めでちょっと怖い方の集まる館へ。
慈悲深いチーム・怖いお姉さんは罪を許し警告を譲り受けることに。
「ありがてえ! ワシらついかっとなっちまってよ…… 」
そう言って感謝されると何だか悪い気がしてくる。
「ハイ並んで並んで! 」
まだ昼だと言うのにこんなにもズラズラと。これは楽勝か?
「それであなたはどんな罪を犯したんですか? 」
「ははは! ちょっと一発。見逃せばいいものをよ。ケチ臭えよな」
笑って済む問題ではないと思うがまあこの際黙って頷いておこう。
だって怖いんだもん。見た目だけで充分恐ろしいのにエピソードまで。
「では警告の移譲です。ゲンに触れてください」
そうなんだよな。嫌な役割は全部俺に回ってくる。
いくら俺が主人公でもそれはないよ。
これは隊長が責任持って譲り受けて欲しいな。
「悪いな兄ちゃん。頼むわ」
ものすごい力で肩を掴まれてるんですけど……
それが人にものを頼むときの態度かよ? 今回はこっちからだけどさ。
「いえいえ慈悲ですから。お気になさらずに」
これで一人目クリア。
無事に警告を譲り受けた。
さあ続いての救済は? 迷える子羊を慈悲の力で何とか導いてあげたい。
そんな純粋な気持ちが果たして彼らに届くだろうか?
「ああ? 俺は悪くねえ! あっちが仕掛けてきたことだ」
詳細はあまり聞きたくないのに言い訳ついでに語りだす。
嫌とは言えないので大人しく耳を傾ける。俺って慈悲深いだろう?
「まあ癖みたいなものよ。一日一善ってな」
うわ…… ちっとも反省してない。一日一善? まるっきり逆じゃないか。
本当にこれでいいのか?
「ではゲンに触れてください」
「ほらよ! 」
うわ…… 躊躇なくお尻を触ってきやがった。本当にこいつどうしようもないな。
こんな奴から譲り受けたくない。
「ちょと…… やめてください! 」
「ああん? 何か言ったか? 」
くそ! 暴言カードでぶちのめしたい。または名刀・辛水で切り刻みたい。
でもここは我慢だ。我慢。
二人目も難なくクリア。
続けて三人目。
今度は一見大人しそうなタイプ。
「済みません! 済みません! 」
そう言って顔を上げようとしない。
「落ち着いてください。どうしたんですか? 」
このタイプなら救ってあげたい。力になってあげたい。そんな気がしてくる。
そんな思いを打ち砕くような現実が待っていた。
「実は今朝…… 」
まだバレてないそう。バレたら即刻退場。
お近くの刑務所へ強制的に送られることに。
「もうそれくらいで充分です」
反省と後悔を口にするがもう遅い。
まともに見えたと思ったがとんでもない過ちを犯していたらしい。
「ではゲンに触れてください」
「はい。お願いします」
「うおお! 苦しい。首を掴まないで! 」
「済みません。済みません。不器用ですから」
こんな言動不一致な人初めて見た。
まともそうに見えて一番やばい人だったかな。
「いえ俺も不器用だから気持ち分かります」
無難に答える。でもこれって不器用で済む話?
どうも皆ファンタジーだと言うことを忘れてる気がするんだよな。
「ではこれで」
隊長の指示とは言え四人目以降はやってる振りだから心が痛む。
まあ明日には一人を除いてきれいさっぱりするんだからいいか。
こうして恐怖の館から脱出成功。
成果は確実にあった。
三枚の警告が累積された。
残るは二枚。自力で何とかするしかない。
まずはパワポと大喧嘩。
「どういうことだよゲン? 」
「だからお前はアンもどきでしかないんだ」
「ふざけるな! 」
こうしてなぜか俺は何発か食らってあっちは暴言のみ。
どう考えてもあっちが手を出してるのに警告が追加される。
計画通りだけど納得いかない。あっちはお咎めなしってどういうこと?
不公平過ぎないか?
まあとにかくこれであと一回で退場だ。
そうなったところで日暮れとなる。
まずい。もう時間がない。急がなければ。
今度は国境警備隊にちょっかいを出してみる。
だがやさしく諭されて警告までにはいかない。
取り敢えず食堂で腹ごしらえと行きますか。
ふう…… おなか一杯。もう食べきれないよ。
「会計はこちらです」
「ああ今お金がないんだ。つけといて」
「はあ? ふざけないで! 」
どうやら支払えと言うことらしい。
「ではこれでお願いします」
二十四金で支払うことに。
「はあ? ちょっとお客さん! 」
「だからこれで頼むよ」
「何言ってるの? ただの石じゃないか。ふざけないで! 」
「うそ…… 」
「はい。観念してね」
こうして最後の警告を受けることになった。
「いや…… だから違うって。おかしいな? 」
二十四金は第四世界まで。もはやただの無価値なものへと変化してしまっていた。
続く
慈悲深いチーム・怖いお姉さんは罪を許し警告を譲り受けることに。
「ありがてえ! ワシらついかっとなっちまってよ…… 」
そう言って感謝されると何だか悪い気がしてくる。
「ハイ並んで並んで! 」
まだ昼だと言うのにこんなにもズラズラと。これは楽勝か?
「それであなたはどんな罪を犯したんですか? 」
「ははは! ちょっと一発。見逃せばいいものをよ。ケチ臭えよな」
笑って済む問題ではないと思うがまあこの際黙って頷いておこう。
だって怖いんだもん。見た目だけで充分恐ろしいのにエピソードまで。
「では警告の移譲です。ゲンに触れてください」
そうなんだよな。嫌な役割は全部俺に回ってくる。
いくら俺が主人公でもそれはないよ。
これは隊長が責任持って譲り受けて欲しいな。
「悪いな兄ちゃん。頼むわ」
ものすごい力で肩を掴まれてるんですけど……
それが人にものを頼むときの態度かよ? 今回はこっちからだけどさ。
「いえいえ慈悲ですから。お気になさらずに」
これで一人目クリア。
無事に警告を譲り受けた。
さあ続いての救済は? 迷える子羊を慈悲の力で何とか導いてあげたい。
そんな純粋な気持ちが果たして彼らに届くだろうか?
「ああ? 俺は悪くねえ! あっちが仕掛けてきたことだ」
詳細はあまり聞きたくないのに言い訳ついでに語りだす。
嫌とは言えないので大人しく耳を傾ける。俺って慈悲深いだろう?
「まあ癖みたいなものよ。一日一善ってな」
うわ…… ちっとも反省してない。一日一善? まるっきり逆じゃないか。
本当にこれでいいのか?
「ではゲンに触れてください」
「ほらよ! 」
うわ…… 躊躇なくお尻を触ってきやがった。本当にこいつどうしようもないな。
こんな奴から譲り受けたくない。
「ちょと…… やめてください! 」
「ああん? 何か言ったか? 」
くそ! 暴言カードでぶちのめしたい。または名刀・辛水で切り刻みたい。
でもここは我慢だ。我慢。
二人目も難なくクリア。
続けて三人目。
今度は一見大人しそうなタイプ。
「済みません! 済みません! 」
そう言って顔を上げようとしない。
「落ち着いてください。どうしたんですか? 」
このタイプなら救ってあげたい。力になってあげたい。そんな気がしてくる。
そんな思いを打ち砕くような現実が待っていた。
「実は今朝…… 」
まだバレてないそう。バレたら即刻退場。
お近くの刑務所へ強制的に送られることに。
「もうそれくらいで充分です」
反省と後悔を口にするがもう遅い。
まともに見えたと思ったがとんでもない過ちを犯していたらしい。
「ではゲンに触れてください」
「はい。お願いします」
「うおお! 苦しい。首を掴まないで! 」
「済みません。済みません。不器用ですから」
こんな言動不一致な人初めて見た。
まともそうに見えて一番やばい人だったかな。
「いえ俺も不器用だから気持ち分かります」
無難に答える。でもこれって不器用で済む話?
どうも皆ファンタジーだと言うことを忘れてる気がするんだよな。
「ではこれで」
隊長の指示とは言え四人目以降はやってる振りだから心が痛む。
まあ明日には一人を除いてきれいさっぱりするんだからいいか。
こうして恐怖の館から脱出成功。
成果は確実にあった。
三枚の警告が累積された。
残るは二枚。自力で何とかするしかない。
まずはパワポと大喧嘩。
「どういうことだよゲン? 」
「だからお前はアンもどきでしかないんだ」
「ふざけるな! 」
こうしてなぜか俺は何発か食らってあっちは暴言のみ。
どう考えてもあっちが手を出してるのに警告が追加される。
計画通りだけど納得いかない。あっちはお咎めなしってどういうこと?
不公平過ぎないか?
まあとにかくこれであと一回で退場だ。
そうなったところで日暮れとなる。
まずい。もう時間がない。急がなければ。
今度は国境警備隊にちょっかいを出してみる。
だがやさしく諭されて警告までにはいかない。
取り敢えず食堂で腹ごしらえと行きますか。
ふう…… おなか一杯。もう食べきれないよ。
「会計はこちらです」
「ああ今お金がないんだ。つけといて」
「はあ? ふざけないで! 」
どうやら支払えと言うことらしい。
「ではこれでお願いします」
二十四金で支払うことに。
「はあ? ちょっとお客さん! 」
「だからこれで頼むよ」
「何言ってるの? ただの石じゃないか。ふざけないで! 」
「うそ…… 」
「はい。観念してね」
こうして最後の警告を受けることになった。
「いや…… だから違うって。おかしいな? 」
二十四金は第四世界まで。もはやただの無価値なものへと変化してしまっていた。
続く
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