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第五世界突入
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第五世界へ。
アンを追い求めてついに第五世界に足を踏み入れた。
さあいつものパターンだとこの辺りで新たな妖精に出会えるはずなんだけどな。
ただいくら探しても見当たらない。どこにいる?
仕方がないな。先に進むとしますか。歩いてればそのうち会えるだろう。
第五世界について話を聞くことに。
まずはその辺で歩いてる人を捕まえる。
「何だお前? また異人か? 流浪の民って奴か? 」
ラッキー! 勘違いはしてるが目的に近づいたかな?
「はいはぐれてしまいまして。どちらに向かったでしょうか? 」
面倒なので勘違いしたままにする。
どうも当てにならそうな図体だけでかくいい加減な男。
話は聞くが信用できるかと言ったら他の人にも聞いてからだな。
とりあえず分かってることだけを教えるように指示した。
「おいお前! 人を信用してないみたいなその言い方は何だ! 」
いきなり説教モード。若く見えたが意外と年を食っていたらしい。
これなら逆に信用できるかな?
「それで流浪の民はどこへ? 」
「ああそれなら第六世界に向かったよ」
「はあ何を言ってるんだあんた? 」
つい怒りから。別に信用してない訳ではないが…… やっぱり無理。信用できない。
「本当だって。ここでは狭すぎるそうだ。
ひっそりと暮らしたいがここでは毎日のように人と会うとさ」
会うこと自体嫌がってないと思うけどな。確かに狭すぎては居辛いだろうな。
狭い世界では何かとやりにくい。そう言うのが嫌で流浪の民になった者だって。
ハックたちがそうだったようにな。
「俺を信用できないならあそこにいる人に聞いてみろよ」
そう言うとどこかに消えてしまった。
「あの済みません…… 人を探してるんですが」
今度は老夫婦だ。話はしっかりしてそうだし信用もおける。
だがその分記憶があいまいな気がする。
「ああ流浪の民ね。だったらあっちで見かけたよ」
そう言って示したのは第四エリアの方。
これはダメだな。話にならない。
続けて今度は俺と同じように全国を旅する異人。
「おお! あんちゃんも大変だね。そうそうきれいな女の人を見たよ。
あれは俺のタイプだな。へへへ…… 」
余計なことをべらべらと。この男相当な女好きだな。
世界を回って何をしてやがるんだか。
「その人は今どこに」
何か人を探してるとか待ってるとか言ってて歩いてればきっとぶち当たるさ」
そう言って方角を示してくれた。
ではさっそく。アン探しのを始めよう。
「ああちょっと…… 」
だがその時俺を引き留めようとする者が一名。
今はアンだ。それ以外眼中にない。
アン! アン! どこだアン!
大声で叫んでは迷惑なので心で呼びかけるがそれでうまく行った試しはない。
しかし情けない話だぜ。あと少しのところで捕まえられたはずなのにな。
「ちょっと…… 馬鹿じゃないのあなた? 」
さっきから暴言を吐いてついてくる女が一人。
きれいな声だけど今はアン一筋。俺って硬派だろ?
ちょくちょく悪口が酷いのが気になるがな。
まさかいつの間にか俺は人気者になっていて追っかけでも出来たかな?
でもそれではファンタジーには合わないんだよね。
アン! アン! アン!
ついに中心街みたいのところへ出た。
ここら辺にそのアンらしき女性がいると教えてくれた。
ここはそのまま勢いに任せて。
あれ? あの後ろ姿? 誰かに似ている?
アン? アンじゃないのか?
期待で胸が高まる。
どれだけ俺は待ったと思ってるんだ?
ようやくアンに会える。ここの者が世界は狭いと言っていた。
だから当然アンが歩いてればぶつかることになる。
恐らくあっちだって恋しくて寂しくて俺を待っているはずだ。
さあ今こそ再会の時。機は熟した。
「アン? アンなのか? 」
後ろから思いっきり抱き着く。
ようやく会えた。再会の時ぐらい格好つけたいよな。
「アン? 俺だ! ゲンだ! 会えてうれしいぞ! 」
きゃああ!
なぜかビンタが飛んでくる。
しかも一回だけでなく往復を二回。
もうわざとやってるとしか思えないな。怖くてや驚いては通用しない。
「アン! それはないよ! 」
そう言ってアンの顔を覗く。
うん…… 誰この人? アンではないな。
まずい…… 後ろ姿美人はアンではなかった。
俺はどうすればいい?
続く
アンを追い求めてついに第五世界に足を踏み入れた。
さあいつものパターンだとこの辺りで新たな妖精に出会えるはずなんだけどな。
ただいくら探しても見当たらない。どこにいる?
仕方がないな。先に進むとしますか。歩いてればそのうち会えるだろう。
第五世界について話を聞くことに。
まずはその辺で歩いてる人を捕まえる。
「何だお前? また異人か? 流浪の民って奴か? 」
ラッキー! 勘違いはしてるが目的に近づいたかな?
「はいはぐれてしまいまして。どちらに向かったでしょうか? 」
面倒なので勘違いしたままにする。
どうも当てにならそうな図体だけでかくいい加減な男。
話は聞くが信用できるかと言ったら他の人にも聞いてからだな。
とりあえず分かってることだけを教えるように指示した。
「おいお前! 人を信用してないみたいなその言い方は何だ! 」
いきなり説教モード。若く見えたが意外と年を食っていたらしい。
これなら逆に信用できるかな?
「それで流浪の民はどこへ? 」
「ああそれなら第六世界に向かったよ」
「はあ何を言ってるんだあんた? 」
つい怒りから。別に信用してない訳ではないが…… やっぱり無理。信用できない。
「本当だって。ここでは狭すぎるそうだ。
ひっそりと暮らしたいがここでは毎日のように人と会うとさ」
会うこと自体嫌がってないと思うけどな。確かに狭すぎては居辛いだろうな。
狭い世界では何かとやりにくい。そう言うのが嫌で流浪の民になった者だって。
ハックたちがそうだったようにな。
「俺を信用できないならあそこにいる人に聞いてみろよ」
そう言うとどこかに消えてしまった。
「あの済みません…… 人を探してるんですが」
今度は老夫婦だ。話はしっかりしてそうだし信用もおける。
だがその分記憶があいまいな気がする。
「ああ流浪の民ね。だったらあっちで見かけたよ」
そう言って示したのは第四エリアの方。
これはダメだな。話にならない。
続けて今度は俺と同じように全国を旅する異人。
「おお! あんちゃんも大変だね。そうそうきれいな女の人を見たよ。
あれは俺のタイプだな。へへへ…… 」
余計なことをべらべらと。この男相当な女好きだな。
世界を回って何をしてやがるんだか。
「その人は今どこに」
何か人を探してるとか待ってるとか言ってて歩いてればきっとぶち当たるさ」
そう言って方角を示してくれた。
ではさっそく。アン探しのを始めよう。
「ああちょっと…… 」
だがその時俺を引き留めようとする者が一名。
今はアンだ。それ以外眼中にない。
アン! アン! どこだアン!
大声で叫んでは迷惑なので心で呼びかけるがそれでうまく行った試しはない。
しかし情けない話だぜ。あと少しのところで捕まえられたはずなのにな。
「ちょっと…… 馬鹿じゃないのあなた? 」
さっきから暴言を吐いてついてくる女が一人。
きれいな声だけど今はアン一筋。俺って硬派だろ?
ちょくちょく悪口が酷いのが気になるがな。
まさかいつの間にか俺は人気者になっていて追っかけでも出来たかな?
でもそれではファンタジーには合わないんだよね。
アン! アン! アン!
ついに中心街みたいのところへ出た。
ここら辺にそのアンらしき女性がいると教えてくれた。
ここはそのまま勢いに任せて。
あれ? あの後ろ姿? 誰かに似ている?
アン? アンじゃないのか?
期待で胸が高まる。
どれだけ俺は待ったと思ってるんだ?
ようやくアンに会える。ここの者が世界は狭いと言っていた。
だから当然アンが歩いてればぶつかることになる。
恐らくあっちだって恋しくて寂しくて俺を待っているはずだ。
さあ今こそ再会の時。機は熟した。
「アン? アンなのか? 」
後ろから思いっきり抱き着く。
ようやく会えた。再会の時ぐらい格好つけたいよな。
「アン? 俺だ! ゲンだ! 会えてうれしいぞ! 」
きゃああ!
なぜかビンタが飛んでくる。
しかも一回だけでなく往復を二回。
もうわざとやってるとしか思えないな。怖くてや驚いては通用しない。
「アン! それはないよ! 」
そう言ってアンの顔を覗く。
うん…… 誰この人? アンではないな。
まずい…… 後ろ姿美人はアンではなかった。
俺はどうすればいい?
続く
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